~地下牢獄エリア....
ロイ「領外に敵が!?」(例の車椅子に腰を下ろしたまま前傾姿勢になって問いかけている)

セルタスボニー「ああ。既に戦闘が始まってるらしい。しかも暗黒商会は最新鋭の超大型モンスターの搭乗兵器を引っさげてきたようなんだ」
グレイ「暗黒商会の裏切りは危惧していたが・・まさかこのタイミングで来るとはな」やれやれ
ダミアン「領内への影響は?」
セルタスボニー「純平はこっちに向かってくるのも時間の問題だって・・・ロイ!ボクと一緒に来て!」
ダミアン「ちょっと待った。だからって、何で工場長の力が必要なんだ?確かに前よりはマッチョになったが・・」
セルタスボニー「屋上に設置した大砲の強化をして欲しいんだ」
ロイ「そうか・・・さっきの神殿内に走った振動は、ドラゴンディストラクションを発射したものだったのか・・・。となると、相手はその超大型モンスター・・もとい、搭乗兵器・・・・分かった。手伝おう」シャッ

ダミアン「工場長。一人で行く気ですか?優秀なアシスタントを忘れちゃいませんか?」ススッ(鼻の下に人差し猫指をあてて自己アピールをかます)
ロイ「ダミアン・・・勿論。君も手伝ってくれ」
ダミアン「喜んで」
ガシッ

グレイ「この混乱に乗じて脱出を試みるか?」
ボニー「ニャン=ジュストに見つかったらまずい。君たちは念の為、待機していてくれないか?」
グレイ「今以上の混乱を待てというのか?」ズイッ(背後からFとMが指を鳴らしながら前に出てくる)
ボニー「分からない。けど、確実に事が動き出しているのも事実だ。チャンスは必ず来る。脱出する時はみんな一緒だ」
グレイ「フーーーーーーー。OK。気をつけるんだぞ」(上官の反応を見るやいなや、FとMはそっと静かに腰を下ろす)
ボニー「ありがとう。必ずみんなと一緒に戻ってくるよ」
グレイ「ここ(牢獄)でか?出来れば外で会いたいものだ」
ボニー「・・・・・・・」フッ・・
ダミアン「よし、急ごう。耶律恵烈頭、お前も一緒に来てくれ」
耶律恵烈頭「御意」ガシッ

カラカラカラカラ・・(車椅子の車輪を軽やかに回しながら牢獄内を出ていくロイを先頭に、セルタスボニー、ダミアン、耶律恵烈頭と続いていく)
ダミアン「どうです?軽いでしょ?」タッタッタッタッ(後続から前を走るロイに向かって話しかける)
ロイ「ああ。最高だよ!歩くより楽だ」グッ(後ろに向かってサムズアップしてみせる)
顔がニキビだらけの太っちょ猫「モンスターのフン!!モンスターのフン!!」ガシャンガシャン

セルタスボニー「わっ!びっくりした

ダミアン「かまってる場合じゃない。悪いな。お先」ダッダッダッダッ

耶律恵烈頭「・・・・・・・・・・・・・」ダッダッダッダッ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(暗がりの牢獄、奥の壁面に向かって一心不乱に何かを書きなぐっている老猫の後ろ姿。また牢獄内の地面と左右の壁には、爪で書いたと思われる大陸文字がびっしりと四方八方に刻まれている)
耶律恵烈頭「・・・・・・・・・・・・・・」
ダミアン「どうした!?置いていくぞ!!」
耶律恵烈頭「・・・・・・・・・・・・・・」スッ・・(牢獄内の老師に向かって静かに一礼をする)
ダッダッダッダッダッダッ

(先を行くダミアン達を追いかけていく耶律恵烈頭の後ろ姿)
「あたちのモンハン日記」
~Fourth Stage~
タッタッタッタッタッタッタッ

(神殿内の廊下を突き進む初代ポチャッティと米瑠都)
ポチャッティ「妙ですね・・警備兵の姿が一人も見えなくなりました」タッタッタッタッ
米瑠都「もしかしたら外で何かあったのかもしれませんでごわすニャ」タッタッタッタッ
ポチャッティ「今がチャンスです。ジーナの部屋に向かってみましょう。リックさんとポールさんも向かっているかもしれません!」タッタッタッタッ
米瑠都「あ、あの・・ポチャ・・・・ウーメイ殿・・・」タッタッタッタッ
ポチャッティ「??」タッタッタッタッ
米瑠都「あなたは、その・・・任務が終われば領内を・・・いえ。なんでもないでごわすニャ」タッタッタッタッ
ぎゅむっ

ポチャッティ「まずはこの国で起きている悪事を正すことが先決です。それにはあなたの力が必要です。米瑠都さん」
米瑠都「・・・・・・急ぐでごわすニャ!!」ダッ

・・・・・・・・・・・・・・・・・
(部屋の外から聞こえてくる喧騒の中、ジーナに向かって凶針(ライトボウガン)の銃口を向けるポール)
ポール「・・・・・・・・・・・・・」(銃口を向けるその視線はジーナにはなく、その奥を捉えている)
うううううう・・・・・・・・・・・
(ジーナの背後に見えるベッドの上で、苦痛の悲鳴をあげながら横たわるリックの姿はすっかりやつれ果て、ユクモノシリーズから垣間見えるその肌の色は紫に染まってしまっている)
ポール「もう一度聞く。リックに何をした?」スチャ・・
ジーナ「特別なことは何も。我々がしていることをリックさんにもお勧めしたまでです」スッ・・(懐から小銃型の注射器を出してみせる)
ポール「トリップ・・・竜大戦時代の劇薬を投与することにより、超人的身体能力を得ることができる・・・だが、それはあくまでも一時的なもの。その悪魔的な効果に魅せられ、中毒となってしまった者に待っているのは悲惨な結末だけ・・。さぁ、そいつをよこすんだ。そしてリックを治してもらうぞ」チャッ

ジーナ「これは試練なのです。リックさんもまた、その道中にあるのです」ブシュッ

ポール「ふざけるな!!いにしえ麻薬を世界に流布している、宿痾の根源たるタラスクギルドの教徒め!!虚言の要因はその劇薬にあることぐらい分かっているのだろう!?」
ジーナ「これは教化なのです。ポール・ベインズ。闇に覆われたら最期。光すら飲み込む黒い渦の中では、もがくことすら許されず、ただ身を任せるだけ・・。私はリックさんにチャンスを与えたのです。この試練に打ち勝つことが出来れば、リックさんもまた、わたしのように・・・」
チャッ(凶針の砲口がジーナの美しい鼻先に触れる)
ポール「狂言はまっぴらだ。リックをそのドラッグから解放しろ。さもなければここでお前を殺す」
ジーナ「あなたのその殺意に溢れた眼・・・自責の念からリックさんを生涯守り抜こうと誓った、その眩すぎる決意・・・・・障るわ」(フードに覆われた邪龍教徒の女が本意を示すようにそのヴァイオレットカラーの両眼を光らせる)
ポール「やっと本性を現したな。ジーナ・ジラント」
ドガァアアアアアアアアアン!!
(部屋の外より激しい爆発音が轟いてくる)
ポール「!!」(一瞬、ジーナから目を逸らす)
シャッ!!ドーーーーーーーーーン

(その好機を見逃さず、目の前に向けられた砲身を素早く右手で払いのけると同時に、ポールの腹部を右脚で蹴り押すジーナ)
ポール「クッ・・・!!(なんて脚力だ・・!!これがトリップの力なのか!?)」ドカーーーーーン

ジーナ「あなたにもこれの素晴らしさを教えてあげるわ・・・ギルドナイト」(不敵に微笑みながら注射器の針をポールに向ける)
ポール「クソ・・・・(やはり俺はあの女に自白剤を投与され、素性を語ってしまっていたんだ!!)」
ガチャッ
ジーナ「!?」バッ
ポチャッティ「ポールさん!!」
ポール「!!」
米瑠都「うおおおおおおおおおおおお!!!!」ズドドドドドド

ダシャーーーーーーーーン

(米瑠都の全身全霊のタックルにより、諸共タンスを大破させながら崩れ落ちていくジーナ)
ポチャッティ「さぁ!こちらへ!!」
ポール「リックを運ぶのを手伝ってくれ!!」ダッ

ポチャッティ「リックさん・・・・・・・・!?」(リックの変わり果てた姿に驚きを隠せない)
ガアアアアアアアアアア!!
(咆哮をあげながら上に覆いかぶさる米瑠都を吹き飛ばしながら立ち上がるジーナ)
ポール「まるで竜族だな・・!」スチャッ

ポチャッティ「竜退治ならお任せを」グッ

ズガーーーーーーーーン!!
(間髪入れずジーナに向かって飛び蹴りを浴びせる、ぽっちゃりナースアイルーこと王羽美)
ガシャーーーーーーン

(後頭部から窓を大破しながら打ち付けられるジーナ)
ポチャッティ「今のうちに!!」(ファイティングポーズをとったままジーナを睨むぽっちゃりナースアイルーの背後では、頭を抱えた米瑠都がポールと一緒にベッドの上のリックを支えながら立たせている)
グワッ(フードが脱げ、髪を振り乱しながら牙を剥いて襲いかかってくるジーナ)
ポチャッティ「醜い。本物のモンスターとはあなたのこと」グッ

シャッ!!ダシャーーーーーーーン!!
(ポチャッティの繰り出す素早い横蹴りを難なく左腕で弾き、同時に右手の掌底でポチャッティの顔面を打ち付け、地面に叩きつけるジーナ)
ポチャッティ「クワッ・・・・!!」バカーーーーーン!!(愛らしいナースアイルーの顔が真っ二つに割れ、中から黒髪ショートボブの少女が姿を露わにする)
米瑠都「ポチャッティさん!!」(リックを支えながらドアの外へと移動している)
ジーナ「ガアアアアアアアアアア!!!!!」バッ

ポール「化物め・・!!」スチャッ

バオオオオオオオオン!!
バオオオオオオオオン!!
バオオオオオオオオン!!
バオオオオオオオオン!!
(火炎弾速射が空中上のジーナの腹部に爆破と共に浴びせられ、激しく後方に吹っ飛んでいく)
ポール「ウーメイ!!逃げるぞ!!」ダッ

王羽美「はい!!」バッ

ちら(ドアの向こうへ走り去りながら部屋の中を振り返るウーメイ)
ゆら・・・・・(まるで堪えていない様子で俯きながら立ち上がる、黒衣を纏った邪龍教徒の女)
王羽美「二人共、急いで!!」ダッ

ポール「すまない・・ウーメイ・・!俺は自白剤によって、あの女に素性を明かしてしまったようだ・・!!」ダッダッダッダッ

王羽美「気にすることはありません。どちらにしても、あの女はこれで終わりです。まずはリックさんを安全な場所まで運び、あの女を捕縛して、あとはSBIに任せましょう!!」ダッダッダッダッ

米瑠都「後ろから来るでごわすニャ!!」ダッダッダッダッ

王羽美「!!」ハッ
シュタタタタタタタタタタ
(獣のような尋常ではない脚力をもって追走していくる邪龍教徒の女)
ポール「逃げるのはやめだ!!ここで仕留める!!」バッ

ジーナ「ガアアアアアアアアアア!!!!」ブワッ

ボワアアアアアアアアアアン!!
(突如、飛びかかったジーナとそれを迎え撃つポール達との間に、巨大な発光体が発生し、廊下の壁と天井を破壊してしまう)
ジーナ「ぐわああああああああああ!!!!」ダシャーーーーーーン

ポール「なんだ・・!?」ボロボロボロボロ

王羽美「・・・・・・・・・・・!!」
ショワンショワンショワンショワン・・・・・
(放電した電荷をオーラのように纏い、背中を向けながら立ち尽くしている屈強な金獅子の後ろ姿)
王羽美「ラージャン・・・・・!!」
ショワンショワンショワンショワン・・・・・
(放電する金獅子の右腕にしがみつきながら、煌黒大剣を背負った撫子装備の女狩人とディアネコヘルムにラヴァネコメイルを装着した黒猫の相棒が、こちらを見て微笑んでいる。また金獅子の左腕には、同じくしがみついているファンゴフェイクを被った上半身な破戒僧の姿も)

UBU「おまたせ。ポールさん♪」ぺろっ(やっちゃいました的な感じで舌を出しておどけてみせる、ご存知あんまん女とその黒猫の相棒)
ポール「UBU!!」(安堵の笑みを浮かべながら名前を叫ぶ)
UBU「さて・・・ハッピーエンド目指して、仕上げといきましょうか♪」シュタッ

To Be Continued




ひと狩りひと読みしたらポチっとな

次回「あたちのモンハン日記」ザ・ストーリーモードはさ!?
7/27(金)「相変わらず、おっちょこちょいなんだから」の巻
をお送りいたします♪ほんだらさ!!次回もお風呂の中で「縦方向」に高速回転しながら読も見よう
