
シュウウウウウウウウウウ・・・・
(竜頭骨の口から白煙を吐き続ける砦蟹のヤド部を肩に担ぐ崩竜の頭上に、再び燦々と光溢れる太陽の全貌が露わになる)
羅刹「蝕の終わり・・・」
ラインハルト「つまり我々が勝ったのです」
オオオオオオオオオオオオ!!
(風光明媚な空の下、歓喜の勝鬨をあげる全騎士団。星竜と毒怪鳥は翼でハイタッチを交わしている)

信長「よくやったぞ・・勝家」(石柱のような脚を支えながらその主を見上げる)
シュウウウウウウウウウウ・・・・・
(前傾姿勢にうつむく砦蟹は、背負うヤド部からモクモクと上がる煙と共に生気が失われてしまったかのようにピクリとも動かない)
信長「・・・本当に・・・・見事であったぞ・・!!」(涙を堪えながら黙祷を捧げる)
ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・・・
ズシャーーーーーーーーン・・・・
(砦蟹を静かに大地へ寝かす崩竜)

ロードストレーム「安らかに眠れ・・」(同志の死に対し黙祷を捧げる)

ディアベル「そんな・・勝家ちゃんは・・・」

フランソワ「これもすべて・・猖獗を極めた大陸に蔓延る宿痾・・・」

バラン「ブラックギルドだ・・・全部、奴等のせいだ!!」

アモン「これで戦う理由がまたひとつ増えた。だが報復の前に我らが成すべきことは、この偉大なる砦蟹を大陸へ還してやることだ」バサッ

マナブ「勝家さんが支配されている時に削った大地の窪みがあります」
デブ「そこに埋めてあげようよ」(泣いているパソコンをハグしながら提案する)
信長「丘のような墓標になるが・・勝家も喜ぶだろう」ガイン・・(盾のような両腕で三人を包み込む)
破斎「僭越ながら読経させていただきます」ザッ・・
羅刹「私も一緒に唱えよう」
ザシュ・・ザシュ・・ザシュ・・
(破斎と羅刹が並んで経を読みあげる中、盾を使って土を掘り返し、それを砦蟹が半身を見せながら横たわる窪んだ大地の底へと還していく騎士団と獣人騎士団。モンスター達もまた、翼や尻尾を使って丁重に土を掘り返し、それを窪みに落としていく)
カッツェ「三種共存の葬儀か・・・」ザシュ・・(隣でハイモが泣きながら「ちいちゃい盾」で土を掘っていく)
ミサキ「それもまた大陸の習わしです」ザシュッ

ファンクーン「どうしてみんな仲良く出来ないのでしょうか・・」ザッ・・

スターマイン「悪い奴等がいるせい。だから守る為に戦う」ファオオオオオオオ・・・(星竜の体から舞い上がる紅い星羽蝶たちが冥福を捧げるように一斉に羽ばたき、青空の向こう側へと昇天していく)

バサリン「・・・・・・・・・・・」くすんくすん(父と弟と共に翼で土を掘り起こし、そっとそれを投げ入れていく)

バサ雄「父ちゃん。俺も早く成体になって、父ちゃん達と一緒に戦うよ。今日この時に誓ったから」ザッザッ・・

メガゼノス「・・・・・・・・・・・・・・・」なでなで(懸命に土を投げ入れる息子の頭を愛でるように翼で撫でる)

アングリーアッシュ「メガゼノス。ラスの追跡は一旦、中止にしよう」ザッザッ・・(顎を使い、土を投げ入れていく)
メガゼノス「いいのか?」
アングリーアッシュ「奴もまたブラックギルドの「人間」であった者・・・。今は・・」
グッ・・(尾槌竜の体を包み込む黒鎧竜の大きい翼膜)
メガゼノス「火山に帰ろう。もしかしたらプロフェッサーは先に戻っているかもしれない。それに・・他のみんなも首を長くして俺たちの帰りを待っているだろうからな」
アングリーアッシュ「メガゼノス・・・」
バサ雄「そうだよ!兄貴なんて、待ちくたびれて首が飛竜種みたいに長くなっちゃってるかも」くすくす
バサリン「まぁ、バサ雄ったら。でも・・どうしてだろう・・。なんだか火山がすごく懐かしく感じる・・」
ザッ・・(桃岩竜の隣に傷だらけの蒼火竜と桜火竜の姉弟が歩み寄ってくる)

スサノオ「俺も一緒に行くぜ」ザシュッ

バサリン「え・・?」
スサノオ「姉ちゃん。俺、決めたよ」ザシュッザシュッ・・

アマテラス「まほ?」
スサノオ「共に戦うべき仲間と帰るべき場所を」ザッ

ヒュウウウウウウウウウ・・・
(グークを抱いたラインハルトが、そよ風に吹かれながら葬儀を続ける一行を遠くから見つめている)

孫星「あや。珍しいね。水没林にこんな爽やかな風吹くの」スコールかな・・?(と翼の手を額にかざしながら周囲を見渡す)
ラインハルト「フフ・・。元凶が去ったからですよ」(眩い日差しを浴びながら顔を上げる)
ポカポカポカポカ

モワモワモワモワ・・・
(朗らかな太陽を白煙がフィルターとなって遮っている)
ハロルド「むぅ・・・・クソ・・逃げやがったか・・」パチぃ~ん

王羽美「黒龍・・・・またチャンスは来る。その時こそ・・!」
ハロルド「それに関しては任せてくれよ」へへぇ~~ん(と、ウーメイの鼻をぷにっと人差し指で押す)
王羽美「もぉ・・手、洗った?」ぷにぷに(と潔癖症の彼女の鼻を押すハロルドのきちゃない指)
ハロルド「俺が何のためにあのクソ黒龍とリンクしてたと思ってんだよ」フフ~ん

王羽美「・・じゃあ、あなたわざと・・・・」
ハロルド「あの野郎の巣を見つけたぜ」にやぁ
王羽美「・・・・・・・・・・・・」
アンソニー「お喋りはそこまで。早くしない怒られるよ」ちょいちょい(と下を指差す)
・・・・・・・・・・・・・・・
(ちいちゃいグレイタイプの奇面族と黒サングラスをかけた三人組のブラックスーツと共に上を見上げている青銀のギルドナイト)

シリウス「・・・・・・・・・・・・・」(羽根付き帽子越しに空を見上げている)
アンソニー「・・・・・・・・・・・・」(同じくシリウスが見上げている空を見上げる)
王羽美「行きましょう。ケムリが晴れる前に」
ハロルド「クルセイダーズの連中に見つかる前にか?」
王羽美「・・・・・・・・・・・・・」
ハロルド「少し聞きてぇことあったんだけどなぁ・・・今回は一緒になってあのクソ黒龍の足止めをしたが・・・どうやら、どこぞの勢力に俺以上の潜在能力を秘めた、とんでもねぇテレパスがいるぞ。いや・・そんなもの優に超越した存在かもしれねぇ・・・」
王羽美「え・・・・」
ザッ・・
ハロルド「ん・・?」
米瑠都「行ってしまうでごわすかニャ」
王羽美「米瑠都さん・・・・」
スッ・・(そっと抱いているハロルドを下ろす)
ハロルド「・・・・・先、行ってるぞ。行こうぜ、アンソニー」ぴょ~ん

王羽美「・・・・・・・・・・・」ちら・・
米瑠都「・・・・・・・・・・・」(以前のように照れた素振りはなく、実直に目の前の「人間の少女」を見つめている)
王羽美「いろいろとありがとうございました。あなたにはご迷惑を駆けてばかりでしたね」くすっ
米瑠都「・・・・・・・・・・・」ポッ(ようやく顔が真っ赤になる)
王羽美「あなたはどうするのですか?米瑠都さん」
米瑠都「国が崩壊してしまった今、この水没林を去るか・・それとも残った猫民と一緒になって復興を目指すか・・」
ちょん・・(米瑠都の被っているどんぐりネコヘルムの先っぽに触れる白いグローブを付けた少女の人差し指)
米瑠都「??」(顔を見上げる)
王羽美「今度は本当に皆さんが住みやすい居場所を作ってください。あなたならきっと力になれるはずです。米瑠都さん」にこ
米瑠都「・・・・・・・・・・・」こくり(満面の笑顔をもって返答する、デブごっつい元どんぐり二等兵)
だきっ

米瑠都「な・・なっ・・

王羽美「さようなら、米瑠都さん」ぎゅっ・・
米瑠都「・・・・・さようなら。ポチャッ・・・・・ウーメイさん」
「あたちのモンハン日記」
~Fourth Stage~
バッ!!バッ!!
(白煙が晴れていく階段状になった外壁を飛び降りていく白装束のナイト。段上の米瑠都はその想い人との別れを受け入れながら、強い決意と共に外壁の奥へと歩いていく)

ロージー「あ・・・・行っちゃった・・・ウーメイさん・・」
ファイヤージンガー「そうしょんげりすんなって。また会えるさ。きっとな」なでなで
ズルズルズル・・・
(ロージーの横を通り過ぎながら下に降りていく紫水獣の女帝)

フレデリック「川村のことは頼んだぞ」ズルズル・・・
ロージー「あなたも行っちゃうの?」(左肩の上のドスビスカスは女帝のフェロモンによりメロメロになってしまっている)
フレデリック「私にも仲間がいるのでな」(振り返りながらそう告げる紫水獣の顔はどこか微笑んで見える)
ロージー「そっか。お兄ちゃんに伝言は?」
フレデリック「そのままでいろ。それだけだ」バッ

ロージー「・・・・・・・・・・・・」フフ・・(微笑む左肩の上では花の中心がハートになったドスビスカスがその葉っぱの手を「もげんばかりに」振り続けている)
ドスン・・(ロージーの横に並ぶ河狸獣)

彭関越「みんな行っちまったずらね」ケホッケホッ
ロージー「あ、薬切れてきちゃった?ちょっと待って」がさりごそり(する肩の上ではまだ手を振り続けるドスビスカスの姿が)
彭関越「いや、かなり強力な龍の匂いがなくなったから今は大丈夫ずら」なでなで(大きい「牙獣のお手」でロージーの頭を撫でる)

張虎「なぁ・・あの潔癖症のぉ・・ねえちゃんも行っちまったのか?」
ロージー「ふふ。最新型のロレンチーニ器官増幅器で追跡してみたら?張虎ちゃんはウーメイさんが好きなのよねぇ~♪」チゲぇ~よ!!(と、噛み付いてこようとしてるホオジロの怖すぎる尖った顔面)
彭関越「それより川村大人をなんとかするずら」ちら
どすん・・どすん・・(エリーゼを頭に乗せたアルテミスがドボルヘルムの男が着ているユクモノドウギの後ろ襟を咥えながら連行してくる)

カーブー「・・・・・・・・・」ぼけぇ・・(死んだようにうつむきながら黙って咥えられている)
エリーゼ「さっきからずっとこのまま」やれやれ
ロージー「怪我は?」

アルテミス「散々やられてた割には平気みたい」パッ

ロージー「だいじょぶ?お兄ちゃん。そのぉ・・・いろいろと・・」(倒れているカーブーの顔を覗き込む)
カーブー「・・・・・・・・・・・・」ぷいっ(寝転がりながらそっぽ向く体たらく)
ロージー「あの人・・・そんなにアンジェリカさんに似ていたの?」
カーブー「・・・・・・・・・・・・」しっしっ

ロージー「・・・・・・・・・・・・」ふ~~~~(と、首を振るエリーゼと顔を見合わせる)
「お~~~~~~~~~~い」
ロージー「ふぁ・・このニコチン焼けした如何にもおじさんネコっぽい声の持ち主は・・」

アラン「みんな無事だったみたいだな!!」ぴょーんぴょーん

ロージー「アランさん♪」
だきっ

アラン「フフ・・よせやい」(と言いながら物凄く嬉しそう)
ロージー「みんなは?」
アラン「ああ。無事みたいだ。ニャ太郎も駆けつけてきてくれたんだぜ」
ロージー「そっか・・みんな来てくれたんだ・・」にこ
カーブー「UBUさんは?」(背中を向けて寝転がりながら聞いてくる)
アラン「・・・・・・とにかく屋上に来てくれ。鉄平やまさひこも一緒だ」
アルテミス「行こう、ボス」
カーブー「・・・・・・・・・・」よいしょっとな・・
ドシューーーーーーーーーーーン!!
(神殿の真横からジェット機のように上空へと飛び立っていく黒い飛竜)

????「・・・・・・・・・・・・・・・・」ちら・・(飛び立ちながらカーブー達を見下ろす)
ロージー「のうんちゃん・・・あの子・・敵だったの?」
カーブー「・・・・確かなのは、俺たちの仲間じゃないということだけさ」(あぐらをかきながら背を向け、遥か上空の彼方へと消えていく刻竜を見上げている)
ファイヤージンガー「故のUNKNOWNってか・・。なんだか可愛そうな奴だな。きっと」
ロージー「・・・行こう。みんなのところに」
どすん・・どすん・・・
(満点の日差しを受けながら、再びアルテミスに後ろ襟を咥えられ段上を登って「いかせてもらう」カーブーと共に、アランと彭関越と手を繋いだ天真爛漫なロージーが続いていく...)
To Be Continued


次回「あたちのモンハン日記」ザ・ストーリーモードはさ!?
10/31(水)0時更新 「これで元通りじゃニャ」の巻
をお送りいたします♪長かった4thシーズンも残り二話!!余すことなく豪快なスピーンをアクセル決め込みながらかましつつ、高速四回転半の最中「チラ見」しながら読も見ようよ
