
ガヤガヤガヤガヤ・・(今日も活気にあふれる砂漠の都市の日常的な交易風景を大タルの物陰から覗き見る一人称視点)
ムーア「だいじょぶ、だいじょぶ。先生たちはいないよ」
ロージー「どうちて隠れなきゃいけないの?」こそり(と背後より話しかけてくる)
ヴィルヘルム「俺たちは常にマークされてるからさ」フフッ
キンババ「つまり問題児ってわけ。僕は違うけど」
ロージー「カッコいい♪」
ムーア「そうでしょう、そうでしょう。胸を張って自慢できる」
キンババ「どこがさ

ヴィルヘルム「バカ野郎。下手に彷徨いてみろ?それこそ他の生徒達に目撃されて、先公どもに告げ口されちまう」
ムーア「告げ口ノンノン。捕まったら今度こそ、宿屋に監禁されるよ」
ロージー「どんなことされるの?」
ヴィルヘルム「頭にコーヒー豆の匂いたっぷりの麻袋を被せられたり、なんだか眠くなる薬剤を嗅がされたり、場合によっては自白剤で仲間の居場所を吐かされたりするんだ」
ロージー「ひどいことをしゅるのね。でもカッコいい♪」
キンババ「それは君たち(バールボーンボーン家)のやり方だろう

ヴィルヘルム「ロージー、どこか知らないか?」
ロージー「う~~ん・・普段はあんまりお外には出ないから・・」
キンババ「どうしてだい?」
ロージー「危ないからお外で遊んじゃ駄目だって。メイドさんたちに言われるの」
ヴィルヘルム「上流階級子供あるあるってか。じゃあ、なんで今は外にいるんだ?抜け出してきたのか?」
ロージー「ちがう・・。ちゃいきん(最近)は、おちょと(お外)で遊び(あちょび)なちゃいって・・・」
キンババ「それで病院に行っているんだね。あそこの中なら安全だもんね。でも、どうしてメイドさん達は家を出ちゃ駄目だとか、逆に外で遊んでこいだなんて、無茶苦茶言うんだい?」
ロージー「うう・・・しょれは・・・」
ムーア「・・・・・・・・・・・。そうだ!人気のなさそうな場所あるよ!」
ヴィルヘルム「どこだ?」
ムーア「さっきエスターから聞いたの。ロックラックにもスラム地区があるって。そこなら先生たちもきっと来ないよ」
キンババ「そのエリアはどこにあるんだい?」
ムーア「ロージー、知ってる?」
ロージー「う~~ん・・なんとなく・・。行ったことはないけど・・」もじもじ
ムーア「なに?あんたこわいの?」
ロージー「べちゅに怖くないもん!」
ムーア「じゃあ案内して。危険を自分の力で乗り越えてこそ、次のプレステージへ上がれるんだって、シセが言ってた」
ロージー「いいよ。ちゅいてきて」そうこなくっちゃ♪
Recollection No.5_43
ヒョホオオオオオオオオオ・・・
(人混み離れたスラムエリア(という印象より、移民が募るキャンプエリアに近いか、位置的にはその景観から察するに都市の地盤となっている一枚岩の最端にあたる場所だろう)に蒸し暑い風が吹き抜けていく)
ヴィルヘルム「突然、故郷に帰ってきたって感じだな」ケリィ~ん

キンババ「でも使っている素材は独特だね・・」(通りすがりのテントはその生地に、青を基調とした鮮やかな模様がある皮(おそらく潜口竜の皮であろう)を使用している)
ロージー「ううううう・・・・」きょろきょろ(振り返ると怯えた様子のロージーが視点の主の腰にしっかと掴まりながらあたりを警戒している)
ムーア「こわいかね?」(と偉そうに)
ロージー「・・・・・・・・・・・・・・・」こくり(先程までの反骨心もすっかり恐怖心によって抑えつけられてしまったようだ)
キンババ「大丈夫だよ。見た感じ、危険な人もいなそうだし」(周囲には縄跳びをして遊ぶ子どもたちをはじめ、目下建築中の木造バラックに使う木材を運んでいる大人達、それに焚き火と肉焼きセットを囲う若者たちの姿が見える)
ヴィルヘルム「出来たて・・って印象だな」ちょろちょろちょろ(彼が見下ろす足元には水源から無断で引っ張ってきたと思われる細っこい水路が流れている)
キンババ「それだけこっち(新大陸)に流れてくる人が多いって証拠だね」(エリアへの入り口と思われる境界線の象徴として、都市にある巨大牙型モニュメントの縮小版サイズの石像が建てられており、台座には大陸文字で「自由は砂漠に 恵みはロックラックに」と記されている)
ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・」(周囲の生活音や会話に耳を傾ける)
ギュリギュリギュリ・・(肉焼き器を回す音)
だからそこでゲスコの軍人どもに言ってやったんだよ。
「てめぇらなんざリノプロスよりこわかねぇ!」ってな
嗚呼・・蒸しあちぃな・・・このエリアに酒場でも出来たら毎日、通うのにな・・
ここでバーを開こうって奴なんざ、どうせまとまな人間じゃないさ
ムーア「この様子なら平気だよ」なでなで(と怯えるロージーの頭を撫でてやる)
おい、見てみろよ、あの子供たち・・
珍しい格好をした女の子だな・・
親が狩人なんだろう・・
それよりも、後ろの女の子だ。ありゃ、相当な金持ちの家の子だぜ
ロージー「うひいいいいいい!!やっぱり帰る!!」
ムーア「待ちなさいな」むんずっ

ロージー「ぎゃあああああああああ!!はなちて



ムーア「一人になった方が危険よ。あんたがローゼンクロイツの子だなんて分かったら、それこそ悪いことを企んだ連中があんたを攫って、身代金とか要求するかも」うひいいいいいい!!(とロージー)
キンババ「もう・・そんなに脅かしちゃ・・・」
??「そいつはいい案だな」
バッ!!(振り返ると例のヤンキーティーンな三人組(テカテカリーゼントを決め込み、なぜか袖をちぎったノースリーブタイプのボロチュニック&ダボダボな布パンツ、そしてさきっぽの尖ったへんてこな革ブーツを着用した)がイキり歩きかましながらエリアインしてくる。引き続きデービスの目は真っ赤に充血したままである)
リチャード「よぉ、キャロルムーア。面白い場所で遭遇したな」ふかぁ~~(巻煙草をかましながら)
ロージー「うひいいいいいい!!絵に書いたような不良!!」
ムーア「こわくないよ。だってこの人達、見かけも中身も大したことないから」
ケイシー「なんだと、このチビめ!!」(白斑真緑なレンズのへんてこメガネをかけた明らかに子分テイストな小男が)
ヴィルヘルム「何しに来やがった?」
リチャード「相変わらず威勢がいいな、ヴィルヘルム。だが忘れるなよ?ここにはお前の父親はいないってことをな」しょりぃ~~ん

ヴィルヘルム「お前らなんてバールボーンボーン家の後ろ盾がなくったって、俺様だけで対処できるさ」
リチャード「それじゃあ試してみろよ?さぁ、黙ってそこのガキをこっちへ渡しな」ちょいちょい
ロージー「うひいいいいいい!!人さらい!!」
ムーア「馬鹿な真似はよしなよ!!すぐにガーディアンに報告してやるんだから!!」
リチャード「それはどうかな?お前達をモンスター共がうようよしている砂漠に放り投げるなんてことは容易いことだ」チャッ(かぼそナイフの切れ味悪そうな刃をこちらに向けてくる)
ムーア「うう・・・・・」じりっ
デービス「さぁ、こっちへ来な」(目を真っ赤にさせたすんごいおデブで丸メガネなカッポリ坊ちゃん刈りの白人(なぜ彼のようなギークタイプがこのメンバーにいるのかは不明だが、おそらく今で言うハッキング能力的な情報収集などに長けた能力を持っているのかと思われる)がよだれを牛のように垂らし、こちらを覗き込むように明らかに汚い手を伸ばしながら接近してくる)
ムーア「やめろ!!」パチぃ~~ん

デービス「いてぇ

ヴィルヘルム「おかわりはどうだ!?馬鹿野郎ども!!」バホォ~~ン

デービス「ぎゃあああああああああああああああああああ!!!!!」(首から上だけ血生臭い赤煙に覆われながら悶絶している)
リチャード「またこれか

ムーア「今よ、ロージー!!」グイッ

リチャード「待ちやがれ!!」(後ろからは彼の怒号が)
キンババ「別の大陸に来ても結局やることは同じだぁ~


To Be Continued

★次回ストーリーモードは2/27(木)0時更新予定です★