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Channel: あたちのモンハン日記
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Recollection No.5_54

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ウケケケケケケ(と夕暮れ時なオレンジ色の空を舞う砂漠のスカベンジャー的禿鷲(環境生物)を開き窓より見つめる一人称視点)


ムーア「はぁ・・・・・」(顎に手を当て殺風景なこじんまりとした個室の中を見回すも、自分が座っているデスク以外、特別目につくものがないところから察するに、今いる場所が何処かの待合所であることが窺える)


ウケケケケケケ(小窓の上に広がる夕焼け空では、こちらを小馬鹿にするように見下しながら旋回している禿鷲の姿が)


ムーア「ムカムカ」ガシッハッ(中指を突き上げると、それを受けた禿鷲は嘲笑するかのようなへんてこな鳴き声と共に空の彼方へと飛び去っていく)


ガチャ(の音と共に身を乗り出すようにドアの方を見る)


ドスドスドスドス・・(個室のドアが開かれ、顔をぐるぐる包帯巻きのようなベールで覆った遊撃隊員(その衣装からガンナー装備であることが窺え、その証拠に背中には「46式潜伏重砲」を背負っている)が、やれやれと首を振りながらインしてくる)


ムーア「どうだった!?」

遊撃隊員「非常に残念な知らせだが、お嬢ちゃんが通う学園の生徒たちは、教員も含めて、無事に全員、シュレイドに向かって飛び立っていったそうだ。お嬢ちゃん、たった一人を残してね」

ムーア「だろうね」はぁ~~~(再び顎に手を当てて窓の向こう側に見える夕焼け空を見つめる)

遊撃隊員「お嬢ちゃんのことは伝書鳩でシュレイドに知らせる。だからそうスネなさんな」ドサッ(と机を挟んで真向かいの椅子に腰を下ろす)

ムーア「次の出発は?」がさりごそり(遊撃隊員は何やら懐から小袋を取り出している)

遊撃隊員「船は余っているそうだが、船乗りが不足しているんだと。出発していった船も通常なら2、3日待てば無事に帰ってくるんだが、シュレイドで子どもたちを下ろした後、向こう(旧大陸)に寄ったついでにって、各地にあるローゼンクロイツ関連の医療施設に物資を補給して回るんだと。食うか?」(と、小袋から取り出したデーツのようなドライフルーツを勧めてくる)

ムーア「じゃあしばらくは「こっちの子」だね」あ~~んむ(と、それを鷲掴みにして全部口に放り込む)

遊撃隊員「おいおい。まさか、そうなりたくって、わざと砂漠に落ちたのか?」

ムーア「そんな危ないことするわけないでしょうに。そりゃ~「じえんも~らん」は「明るいところ」でもう一度見たかったけど・・」ぼそっ

遊撃隊員「なんにせよ、次の出発までは大人しくしてるんだぞ?でないと、本当に「砂漠の子」になってしまうぞ」ワッハッハッハッ

ムーア「いいね、それ。そしたらいつかルチアが迎えに来てくれるかな・・・」

遊撃隊員「宿はどうする?ここで良ければ毛布くらいは支給するけど?」

ムーア「ノンノン」クッチャクッチャ(と口の中のものを咀嚼しながら生意気に)

遊撃隊員「野宿でもする気か?砂漠の夜は思った以上に冷えるぞ」

ムーア「そういうの「お山暮らし」で慣れてるの。いろいろお世話になったね。ありがとう」バッ(と椅子から飛び降りる)

遊撃隊員「あてがあるのか?」てくてく(とドアに向かって歩いていく視点の主に向かって)

ムーア「まぁね。その場所を今、おじさんから聞いてもいいんだけど、それじゃあつまんないからね。せっかく先生達もいなくなったんだし、「自由なロックラック」を楽しみながら自分で探してみるよ」ガチャ

遊撃隊員「困ったことがあったら遠慮せずに来るんだぞ」(と後ろから)

ムーア「どうもでしょ」フリフリパー(締めるドアの隙間からにこやかに微笑むベール姿の男に向かって小粋に手を振る)






Recollection No.5_54






ヒュウウウウウウウウ・・・(冷たい風が吹く中、次第に日が沈んでいく砂漠の都市からは、日中に見せていた交易的な活気も人混みも消え去り、全体的に静まり返っているように見える)


ムーア「そっか・・・いつもこの時間にはバンガローにいたもんね・・・」


ヒュウウウウウウウウ・・・(遠目には今からまさに狩猟に出かけんとする四人組の狩猟団の姿が)


ムーア「ほえ・・・ハンターに休みはないんだ・・。カッコいい♪」


あははははははははは
(絵に描いたような幸せ家族が、先陣を切って走っていく子供と共に帰宅していく)


ムーア「・・・・・・・・・・・ポレット先生め・・・何が思い出よ!!あたちの性格を知っていて、わざとけしかけたんだ!!置いてけぼりにするためにね!!」


ぎぃ~~~~~~~!!
バスン
DASH!

(装着してい篭手を外して、それを地面に叩きつける)


ムーア「なんだよ・・・・キンババもヴィルヘルムも・・・・パクもクロイも、みんなだいっきらいだぁ!!」


ヒュウウウウウウウウ・・・


ムーア「・・・・・・・・・・・」ふぅ~ふぅ~ムカムカ


ギュルルるるるるる(腹の虫が気持ちを鎮めろと言わんばかりに豪快に鳴りだす)


ムーア「ぎぃ~~~~~~!!さっきのおやつだけじゃ物足りないアセアセ早く見つけないと」スチャッ(と、自分で放り投げた篭手を拾い上げ、自分で装着する)


ホワホワホワホワぁ~~~~~キラキラ
(何処からともなく飛んできた光蟲が視点の主の頭上を美しい軌跡を描きながら旋回してくる)


ムーア「ほえ・・・あんた、昼間の子だね?」ホワホワホワホワぁ~~~~


ヒョおおおおお~~~~(ついてこいと言わんばかりに舞っていく光蟲)


ムーア「むぅ・・・・わかった!あたちが探しているものを教えてくれるのね!?」


タッタッタッタッタッタッ!!
(先導する光蟲を追いかける、まるで「地元の子」のように迷いなく公道を駆けていく視点の主に対し、通り過ぎていくロックラックの住民達もまた、なんの違和感も覚えていない様子である)


ムーア「ハァ・・ハァ・・・・だいじょぶ、だいじょぶ・・あたちは一人じゃない・・!!」タッタッタッタッタッ(あたりはすっかり暗くなってしまい、目の前を飛んでいく光蟲の明かりを頼りに母屋が立ち並ぶ居住エリアに向かって走っていく)


ヒョウウウウウウウウウ・・・・
(光蟲は役目を遂げたかのように、とある母屋の陰に消えていく)


ムーア「どこにいったんだろう・・・」きょろきょろ(居住区の通りに入ると走る速度を落とし、左右を交互に見上げながら歩き出す)


ガヤガヤ・・・かちゃりこちょり・・・(通り過ぎていく母屋からは、それぞれ中に住まう共同体の形を示す明るい笑い声や雑談、そして夕飯時特有の生活音が聞こえ、同時に一人ぼっちな視点の主に喪失感が襲いかかってくる)


ムーア「だいじょぶ、だいじょぶ。あたちったら。ここまで来れば、あとは自分で見つけてみせるから」きょろきょろ


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(通りを進んでいくと、次第に物音が止み、閑静な住宅街へと入っていく。また先程までの風も感じないことから、現在地が都市の中央に位置していることもなんとなくだが窺える)


ムーア「ほえ・・・・立派なお家ばっかりだね・・・ということは・・・」きょろきょろ(見渡す石造りの大きな家の前には番犬的なリノプロスの小屋があったりも)


フゥ~~~~~~
(と、鼻息荒く、こちらの存在を気にしているリノプロス(太めな縄で繋がれている))


ムーア「どうどう。そうそう。どうどうよ?残念だけど、今はあんたと遊んでる暇はないの。どうどう。そうそう。どうどうよ?」(と、リノプロスの前をそっと通り過ぎていく)


むぅ・・・(と、やたらと上を気にしながら歩いていくと、先々に見える住宅街の屋根屋根の向こう側より、ひときわ高く聳える巨大建築物の一部分が見えてくる)


ムーア「間違いない。一番おっきい。あれだな」ほほぉ・・(と、品定めをするかのように額に手をかざしそれを見上げている)


ひょっひょ~~~~♪(と、見事なまでのあんまんスキップベースに「抜き足差し足忍び足方式」でお屋敷の方に向かっていく)


ムーア「おお・・・・・」(と眉を潜める先には・・)



ロゼーーーーーーーーーン!!
(敷地内を囲う繊細な模様が施された城壁のような石造りの壁に、ゴシック感満載の門構えといった交易都市ならではの異文化の融合とも捉えられる独特な建築景観は、訪れた者にひと目で家主のプレステージを表象させる説得力に満ちあふれている)



ムーア「まぁまぁ。うち(神殿)も負けてないけど」


ちょこん(装飾用のさきっぽが尖ったタレットの尖端に、先程の光蟲がゴールの祝福をするかのように佇んでいる)


ムーア「やった♪はじめてのローゼンクロイツのお屋敷発見バッジ獲得でしょうに♪」パンパン拍手(と手を叩く向こう側では、光蟲がもそもそ動きながら再び姿をくらましていく)


To Be Continued







★次回ストーリーモードは4/6(月)0時更新予定です★





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