Quantcast
Channel: あたちのモンハン日記
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2669

Recollection No.5_58

$
0
0

ダッダッダッダッダッダッ!!
(商店街通りの向こう側に見える巨大蟻塚のような形をした飛行船の離着陸場を目指し、行き交う人々を軽やかに避けながら猛スピードで一直線に駆けていく)


ちら・・(走りながら右前方に目を配ると、「ほんとうの出発日」にタッセルをプレゼントしてくれた商人がいつものように他の露天商よりも遅いタイミングで開店の準備をしているのが見え、すぐにこちらの存在に気づき、目が合う)


商人「なんだぁ~!?まだ帰ってなかったのかぁ~~!?」

ムーア「これから本当に帰るところ!!またねぇ~~~~!!」


ダッダッダッダッダッダッ!!
(左を向くと遊撃隊員、そしてその後ろからは少し遅れて、「即席ワンピースを着せられた」ロージーの手を引きながら追走してくるメイドの姿も)


ジリアン「本当に船が来ているのですか!?」ハァハァアセアセ

遊撃隊員「ああ!医療物資を各大陸に輸送しているあんたら(ローゼンクロイツ)の私船が到着したって仲間に聞いたんだ!!燃料を補給した後、旧大陸へ向かうんだとよ!!奴らが出発しちまう前に乗り込むんだ!!」


ちら(走りながら後方のロージーを顧みる)


ロージー「はぁ・・・はぁ・・・!!」(息を切らせながらも何が起きているのか把握している様子で、こちらを不安そうな表情で見ている)

ジリアン「ここまでが限界ですアセアセお嬢様をお願いします!!」ハァ・・ハァ・・

遊撃隊員「任せとけ」ザッ(身軽に振り返るとロージーを抱き上げ、そのまま肩車スタイルへ)

ロージー「ふぁ♪よち!いきまちょう!!」

ムーア「ジリアン!!」ダッ(商店街の往来で前屈みに息を切らせているメイドさんのもとに駆け寄る)

ジリアン「??」ハァ・・ハァ・・アセアセ


だきっ


ムーア「お世話してくれてありがとう。また来るね」にこっ(ジリアンの瞳にウィンドボブのまあるい顔の天使が微笑んでいる)

ジリアン「はい。いつでもおいでくださいまし」にこっ

遊撃隊員「行くぞ!嬢ちゃん!!」(名残惜しそうに手と手を離す二人の後ろから彼の声が)

ムーア「よぉ~~~~~し・・・はちょ~~~~~!!!!!」


ごろぉ~~~~~~~んうずまき
ごろぉ~~~~~~~んうずまき
ごろぉ~~~~~~~んうずまき

(ここ一番のでんぐり返し(この時ばかりは回避距離LV3クラスの「伸び率」を発揮)で、商店街通りを突き抜けていく。周囲の人々は「なんだぁ?」やら「まぁ、上手ねぇ」など、後方のロージーもまた、「いちょいで!!おじちゃん!!」と急かしている)






サンサンサンサンサンサン晴れ
(格納庫の中から頭上に広がる青空を見上げている)


了解だ 無事にあの子をヴェルドまでエスコートしよう

助かるよ 頼んだぞ
(黄土色をした凝灰岩ベース?の格納庫の隅で船長と思しき服装をした船乗り(海賊船のキャプテンみたいなまるっこいタイプ。もちろん右手は「鉤爪」)と遊撃隊員が無事に交渉を済ませたようだ)


ちら・・(左上を見上げると、ロックラックの上空でよく見かけるタイプの船(ラグビーボール型の青いストライプが四本ほど入った白い気球(プリントされているロゴはもちろんローゼンクロイツ)にキャラック船に近い型をした木材の帆船)が巨大な格納庫内で気球を緩やかにプワリプワリと浮かばせながら停泊している)


ムーア「来た時の方がカッコよかった。船の先っぽになんもついてないし」プワリプワリ

ロージー「・・・・・・・・・・・・・・」もじもじ(左下を見るとそんな彼女の姿が)

ムーア「またすぐ来れるように、来年も修学旅行よろしくねって、お父さんに伝えなさいな」なでなで

ロージー「うん・・・・。ほんとにいっちゃうの?」

ムーア「いっちゃう」ぷいっ


ちら・・(名残惜しい気持ちを意地悪心(いじわるごころ)で、ごまかそうとするも、やはりロージーが気になり、すぐに彼女の様子を窺う)


ロージー「・・・・・・・・・・・・・」しょんげり・・

ムーア「一年なんてすぐだよ。またすぐ逢える」なでなで

ロージー「でも・・ムーアちゃんがいない間・・誰があちょんでくれるの?」ぐすんぐすん

ムーア「エスターやジリアン達がいるじゃない。それに、今度はあんたの方からお友達を作ればいいのよ?移民エリアにだって子供たちはたくさんいた・・・」(と何かを思い出す)

ロージー「なぁに?」

ムーア「移民エリアの子どもたちっていえば、実はね・・・」

船長「よぉ~~~し!!ほいだら出発しようぜよ!!」がじっ(こんがり肉をかじりながら)

ムーア「ほいよ。それじゃあ・・」ちら

ロージー「ムーーアちゃん!!」だきっDASH!

ムーア「ロージー・・・・」

ロージー「お別れしたくない!!」ぎゅうううううハッ

ムーア「・・・・・・・ぼう・・・あんたがそんなんじゃ、本当にこっちの子になっちゃうよ・・」なでなで(視界が涙のフィルターで覆われていく中、しっかりと抱きついて離れない幼女の頭を撫でてやる)

ロージー「ずっとムーアちゃんと一緒にいたいの!!」ぎゅううううう!!

ムーア「この聞き分けのない坊主・・・もとい嬢ちゃんめ・・・・そんなんじゃ、あんたのママだって・・・」




ひゅおおおおおおおおおお





ムーア「・・マ・・マ・・・・?」ひゅおおおおおおおお





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





ムーア「ロージー。よく聞いて」スッ(少し屈んで彼女の目線に合わせる)

ロージー「なぁに?」ぐすんぐすん

ムーア「いつかあたちとロージーがハンターになれば、いつでも一緒に冒険できるんだよ?」

ロージー「でも・・・でも・・!!」ぐずんぐずん

ムーア「だからそれまでは、お互いに体も心も強くならなくっちゃね♪」パチリん

ロージー「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」こくり

ムーア「うん。いい子だ。「ママたち」もきっと喜んでいるよ」


スッ(ロージーの涙を優しく拭ってやる)


ムーア「ヴィルヘルムから教えてもらったでしょ?こういうときはなんて言うんだっけ?」

ロージー「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゴシゴシゴシ(ワンピースの袖で顔をおもいっきり拭う)


すぅ~~~~~~~~~~
(鳩胸いっぱいに息を吸い上げるロージー)


ロージー「わかったぁ~~!じゃあ、また明日なぁ~~~!!!!」ブンブン!!(アクション「大きく手を振る」)








Recollection No.5_58

~さよなら ロックラック~









ゴオオオオオオオオオ!!
(ゆっくり飛び立っていく飛行船の船縁から身を乗り出して離着陸場を見下ろす)


ロージー「ムーーーーアちゃああああああああん!!!!!」(飛行船の風圧にもめげず、一生懸命に手を振っている)

ムーア「・・・そうだった・・ローーーージーーーーー!!!!実はねぇ~~~~~!!!!!」

ロージー「なぁ~~~にぃ~~~~~!!??」ゴオオオオオオオ

ムーア「昨日ぉ~~!!あんたがおもらししたってことを~!!移民地区の子供たちに話しちゃったのぉ~~!!今朝ぁ~~!!子供たちがあんたのお屋敷を見に来てたのはぁ~~!!もうその噂が街中に広まっちゃったからなのぉ~~!!」

ロージー「いっアセアセ


ゴオオオオオオオオオオ!!
すてぇ~~~んハッころりぃ~~~~んうずまき

(風圧により、後転していくロージーをすかさずキャッチする遊撃隊員)


ロージー「おんどれ!!なにしてくれたんじゃあああああああ!!!!!」むきぃ~~~~ムカムカ

ムーア「ひょひょひょひょひょ!!ごめぇ~~~~ん!!!!!」

ロージー「もうムーアちゃんの顔なんて見たくなぁ~~~~い!!!!!」むぎぃ~~~~~DASH!(高速地団駄)

ムーア「またねぇ!!ローーージーーーーーーー!!!!!!」

ロージー「・・・・・・・きっとだよ!!必ずまた来てねぇえええええええ!!!!!







ゴオオオオオオオオオオ・・
(何もない広大な砂漠を船縁に片膝つきながら見下ろしている)


ムーア「はぁ・・・・・・」ゴオオオオオオ・・


ゴオオオオオオオオ・・・
(来た航路を振り返るも、もうすでにそこにはロックラックの姿はなく、そして泣き虫ロージーの姿も見えない)


ムーア「はふぅ~~~~~~~~・・・・・」ゴオオオオオオオ・・


ほわほわほわほわぁ~~~~~~
(何処からともなく現れた光蟲が煌めきの軌跡を描きながら視点の主の鼻先にとまってくる)


ムーア「ほえ・・・あんた、先に船に乗り込んでたの?」


ホわぁ~~~~~~~~
(一気に空へ飛び立っていく光蟲を見上げる)


ムーア「そっか・・・わざわざお別れを言いに来てくれたんだね」(見上げる光蟲は上空の眩い太陽光と重なるようにその姿を消していく)


ゴオオオオオオオオオオオオ
(再び船縁より身を乗り出し、後方を顧みる)


ムーア「さよならぁ~~~!!!!ロックラァ~~~~~ック!!!!!!」



とっ・・(心置きなく叫び終えると、静かに甲板に着地する)



ムーア「超暇・・・・」はぁ・・・

船長「嬢ちゃん!!こっち来い!!早くしろ!!」(反対側の船縁からまるっこい船長が今度は右手の鉤爪にりんごをぶっ刺しながら叫んでくる。また、船縁には船員たちがこぞって集まり、何やら下を覗き込んでいる)

ムーア「そんな食べかけのりんごならいらないよ」いいから早く来やがれ!!


なにさ・・(と、一同のもとに寄るやいなや、船縁の下を覗くよう船長が抱っこしてくれる)


ムーア「一体なんな・・・・・・・・・おおおおおおお!!!???」




ザザぁ~~~~~~~~~ン!!
(船の真下では、巨大な峯山龍が海を泳ぐように広大な砂漠を渡っている)




ムーア「じえん・・・も~~らん!!」

船長「こんな近くで見れるなんて滅多にねぇぞ!!もしかしたら、嬢ちゃんにお別れしにきたのかもな!!」ガッハッハッハッハッ




ドゥオ~~~~~~~~~ン!!
(その声に反応したかのように、砂中より飛び跳ねる峯山龍ジエン・モーラン)




ムーア「UH~~~~~~~♪」ざぱぁ~~~~~~んDASH!(と、豪快な返り砂を浴びながら喜ぶ)




ズシャアアアアアアアアアアン!!
(飛び跳ねた峯山龍はその長い大きな二本の牙を下向け、砂場へ突き刺しながら潜行を開始していく)




ムーア「い~~つかぁ~~~~!!あんたと狩猟してみせるからねぇ~~~~!!!!」フォーーーーーー!!(後ろからは船員たちの歓喜の野次が飛ぶ)




サンサンサンサンサンサン晴れ
(見上げる砂漠の太陽は変わらず元気いっぱいだ)



ムーア「よし。いざ帰ろう!!我が家へ!!」あいあいさぁ~~♪


To Be Continued






★次回ストーリーモードは一週間おやすみを頂いての4/27(月)0時更新予定です★



Viewing all articles
Browse latest Browse all 2669

Trending Articles