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Channel: あたちのモンハン日記
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Recollection No.5_75

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ヒュウウウウウウウウウ・・・
(引き続き先程目の前で起きた惨事の余韻に目をパチクリさせている)


ムーア「・・・・・・・・・・・・はっ」


こんこんハッ(同じく呆けたまま「馬車底にひっついている」ニッキーの後ろ頭を左拳裏で軽く叩く)


ニッキー「・・・・・・・・・・・・はっ」


うんうん(と互いに顔を見合わせて作戦中であることを再確認する)


ふぅ~~~~~~(と外側からも安堵のため息が聞こえてくる)


御者「さて・・・ゴルゾンの元気な姿も見れたし、あっしはこれで・・」ギィ・・(御者台に上がっていく音はなんだか疲れ切って聞こえる)

ガーディアン「ああ・・気をつけてな」

御者「それはこっちの台詞ですよ」ククク・・


ちょんちょん(天井に張り付いたままニッキーが右手の人差し指で足元の方を指差し、その方向を「首をすぼめながら」確認すると、馬車底の隙間からすぐ近くに低めの「よく角張った生垣」が連なっているのが見える)


うん(と、顔を見合わせてからの)


ぐぅ~~ん・・ぐぅ~~ん・・DASH!
(二人共、両手で掴まっている天井の支柱的木材を利用して、ブランコ方式で全身を前後に揺り動かしてからの)


ひょっ!!
(反動を利用して足元側の隙間から「仰向け状態で」一気に外に飛び出る)


バサァ~~~~~~~~んDASH!
(つま先から垣根の中に)


ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・」(生垣の中に「仰向け棒状態」できれいに突き刺さったまま(視界をちいちゃい葉っぱに独占されたまま)物音たてずに外の状況を確認している)

ガーディアン「ん・・・・」

ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・」すふぅ~~すふぅ~~DASH!(鼻息)

ニッキー「・・・・・・・・・・・・・・」すふぅ~~すふぅ~~DASH!(左隣をチラ見すると同じく仰向け棒状態な彼の姿が)

御者「そうだ。来週もまた、花火を宜しくお願いしますよ」パシィ~~ンハッ

ガーディアン「そうタイミング良く悪ガキ共が・・・って、まさか例の義賊の仕業じゃ・・・」ヒヒィ~~ン

御者「ゴルゾンがいる限り、例えモンスターが王都に現れようと大丈夫だと思いますぜ・・・・・おや?あそこの窓・・・先週来た時はブロックが半分しか積まれてない様子でしたが・・全部、塞いじまったんですか?」

ガーディアン「ああ、あれな。リフォームらしい。ゴルゾンが一人で補修してたぞ」

御者「してたぞって、また他人事な・・・にしても、中庭に出る為の窓を塞いじまうなんて、部屋をどう使うつもりなんでしょうね」

ガーディアン「ゴルゾンの奴がでっかい鉄板を運んでいたのを見たな・・・ああ、それと虫籠もな」

御者「虫籠?それはまた珍妙な」

ガーディアン「まさにそれだよ。金持ちってのは珍味が好きだからな。大方、食材にでも使うんじゃないのか?ま、俺たちの役目は庭園とその外周を見張ることだけだ。中の事は知らないし、何が起きているかなんて知りたくもない。例え、今宵、屋敷の中で誰が死のうともね・・。お前もあまり興味を持つな」

御者「宮殿がウー家に兵権を譲ったから?」

ガーディアン「命令には逆らえん。本当なら、お前みたいな不逞の輩を捕まえるのが「妥当」なとこだろう。それが今じゃどうだ。ウー家が王都の権威を事実上握ってからというもの、妙ちきりんなカルト教団をはじめ、常習性が高い危険な薬を売る闇商人までもが王都内を跋扈してやがる」

御者「ジェイソン・ウー・・・・一体どんな御仁なんだか・・・ま、あっしは支払いだけ貰えればいいわけで・・・それじゃ、また来週・・・」


ポカラッポカラッポカラッ・・


ガーディアン「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ふぅ~~~


コツコツコツコツ・・・・・・・・
(ガーディアンも再び庭内の警備に戻ったのだろう、重厚な足音が遠のいていく)




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





・・・・・・・・・・・・・・・・





・・・・・・・・





ずぽっ(足の方から生垣地獄を脱出する。同じく隣のニッキーも)


ムーア「はぁ・・・・(以下、小声ながらも怒号で)ってか、「あんなの」がいるって何で教えてくれなかったのよ!!」こそこそ

ニッキー「(同じく)俺だって「あんな化け物」がいるなんて知らなかったんだよ!!」こそこそ

ムーア「・・・・・で、どうする?」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(生垣からひょっこり顔を出しながら改めて夜の庭内を見回し、そして目の前の大豪邸を見上げる)


ニッキー「ここまで来て帰るわけにはいかないだろ?」

ムーア「律儀にドアをノックしたら、「さっきのあれ」が飛び出してくるわよ」

ニッキー「どこか別の出入り口を探そう」

ムーア「それじゃ窓からね」スッ(腰元から「剥ぎ取りナイフ」を取り出す)

ニッキー「どこからそんないいものを」

ムーア「知らないの?ハンターの必需品よ♪」しょっ(と切れ味良さげなナイフの尖端をニッキーに向けるとそれを寄り目で見つめている)






Recollection No.5_75






しててててててて・・・バッDASH!
しててててててて・・・バッDASH!
(まるで森のような庭園内を駆けては木陰に隠れ、駆けては木陰に隠れ)


むぅ・・・・(暗がりの向こうに聳え立つ煉瓦造りな大豪邸)


ニッキー「警備はそれほど多くないみたいだな・・・」(同じ木陰の反対側から周囲を覗いている)

ムーア「あれが中にいるからよ。それかあれがあれ(殺)しちゃったんじゃない?」むぅ・・・

ニッキー「ほんとにそうかもな・・・あいつがジェイソン・ウーのボディガードになってから、数を減らしたのかもな・・・・少しでも顔を見られない様に・・」ふむ・・

ムーア「さっき運ばれてきた男も可哀想にね。あんたが言ってた事が本当だったなんて・・」むぅ・・・

ニッキー「完璧主義者のサディスト・・・これで分かっただろ?王都は人の命を食い潰すことをなんとも思わない腐ったモンスターばかりなのさ」ふむ・・

ムーア「センスもあんましよくないみたい」(見つめる視線の先には、相変わらず真紅と白銀のフラッグポール(一角竜の角)が並んで立っている)


あむっ


ムーア「ほえ?」ちら(振り返ると)


ハムハムハムハム(と、ケルビが視点の主が腰に巻いているロングスカートを)


ニッキー「嘘だろアセアセ庭に動物を飼っているのかタラー

ムーア「草食獣だよ。この角が霊薬の原料となって、あたち達の健康を助けてくれてるのよ」よしよし(と頭を撫でてやる)

ニッキー「へぇ・・・それもアカデミーの本で?」

ムーア「うちにもいるから。それにこの子はあんたと同じ男子。ほら、見て。角と耳がピーンって立ってるでしょ?女子は垂れ耳で角もまあるいの」よしよし

ニッキー「ほんとだ・・・・」

ムーア「庭で狩猟ごっこしてるんだよ。この子のお腹・・・刃物の傷がある。きっと仕留め損ねたんだろうけど、次もうまく逃げれるかは・・・・こんなところに閉じ込められて・・可愛そうに・・・」たしっ・・(優しくケルビを包み込むように抱きしめる)

ニッキー「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ムーア「ん?なに?」(と顔を上げるとこちらをじっと見つめているニッキーが)

ニッキー「いや・・・・ヒンメルンにも女神様がいるんだなって」

ムーア「なにそれ。抽象的過ぎ。ほら、離しなさいなアセアセ」グッDASH!(とスカートを引っ張るも断じて口を開けないケルビ)

ニッキー「それに君の意外な一面も見れた」

ムーア「それが上からだっての。あんたは頭が良すぎるから、相手を分析し過ぎちゃって、それが知らないうちに相手にとって差別的な侮辱感を強要させているの。こっち(王都)じゃ、普通の男の子らしく振る舞って警戒心を解いてるつもりだけど、あたちはあっち(外街)でのあんたをたくさん見てきてるからね。少し敏感になってるだけ」ほら、離しなさいなアセアセ

ニッキー「うちの両親にも聞かせてやりたいよ。君の方が遥かに理解してくれている・・・・って、今のは褒め言葉だぞ?」

ムーア「だといいけど。ほら、これでどうだ」コチョコチョコチョ(全然微動だにしてないケルビのおすまし顔)

ニッキー「・・・・・・・・・・・・。ムーア、まずいぞ。さっきの見回りが戻ってきた」スッ・・(木陰を背に伏せる)

ムーア「ちょっとマジで離してアセアセ」グゥ~~~~~DASH!(引っ張ると余計に「あんむ」と力強く噛むケルビ)

ニッキー「一緒に隠れるんだ」よっ(とケルビの背後にまわり、両手で脇を抱えようとするも)

ムーア「あ、それはダメ・・」


ケリィ~~~~~んハッ
(見事にケルビキックを顎に食らって倒れるニッキー。同時にやっとスカートを離してくれた)


ムーア「どうどう。そうそう?どうどうよ?」(そうケルビに言い聞かせながら倒れたニッキーを引きずりながら木陰に隠れる)


ちら・・・(木陰からそっと顔を覗かせると屋敷を沿う形で正面出口の方へ戻っていくガーディアンの姿が)


ムーア「ふぅ・・・・・・むぅ?」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(視線の先、お屋敷の一階、側面にアーチトップ格子窓が一定間隔に設置されているのが見える)


ニッキー「いてて・・・もう二度と彼らを抱っこしようとは思わないよ」(その顔をペロペロとしてるケルビ)

ムーア「ほら、起きて。あそこに窓が見えるでしょ?そこから入ろう。じゃあね。少しでも長生きするんだよ」なでなで(ケルビに別れを告げる)


しててててててて・・
タッタッタッタッタッタッタッ!!
(低姿勢で周囲を確認しながら一気に屋敷へ向かって駆けていく)


バッDASH!(等間隔に設置された窓と窓の隙間にある壁面に素早く身を伏せる)


タッタッタッタッタッタッ・・・バッDASH!
(同じく追いかけてきたニッキーもまた)


うん・・そぉ・・・(顔を見合わせ、そっと窓の中を覗き見ると..)



ズルズル・・ズルズルズルズル・・・・
(窓越しに暗がりの廊下の右側から、全身コンガシリーズのガンナー装備(真っ赤な鉄仮面でお馴染みの)をフル装備した見るからにアナーキーな太っちょレスラー体型のゴルゾンが、先程、馬車で連れて来られた男の髪の毛を左手で鷲掴みに床を引きずらせながら、目の前をゆっくりと通り過ぎていく)



ムーア「ひぃっアセアセ」バッDASH!(反射的に壁側へ身を戻すやいなや、夜空を見上げながら驚愕と恐怖心を飲み込むように息を押し殺し、背後の光景がただただ通り過ぎていくのを願う)



ズルズルズルズル・・・・・・・・・・




ギィ~~~~~~~・・・・・・・




バターーーーン・・・・・



ムーア「(以下、口パクでニッキーに知らせる)アタチ、ヤパリ、カエロウト、オボウンデスケド」ふりふり(に対し、目を細めながら首を左右に振って返答する厳しめなニッキーの顔)


To Be Continued







★次回ストーリーモードは6/25(木)0時更新予定です★




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