
パッカパッカ、パッカパッカ・・・ニャアニャア・・ニャアニャア・・
(蹄の音と共にだらしなく顔を見上げたまま「こっくりこっくり」揺られながら「半寝」をしている視点主の「薄めな視界」には、おぼろげな夜明けと思しき空模様が広がっており、また、後方からは大勢の「ネコな喧騒」も聞こえてくる)
ムーア「ずがぁ~~~~~・・・・ずごごごごごご・・・ギリギリギリギリ(歯ぎしり)・・」パッカパッカ・・
ガクン

ムーア「はっ!?」パッカパッカ・・(見下ろす視界には「乗っている」馬のきれいな毛並みが)
??「お目覚めか?」パッカパッカ・・
ちら・・(声が聞こえた左手を見ると、いつぞや王都の門兵を努めていた「馴染みのあるガーディアン」が例の細長シンプルランスを背負いながら、密林バックに同じく馬に跨っている)
ムーア「今・・どのへん・・?」ごしごし・・ふぁ~~~あ・・(両手で目をグリグリしながら、あくびをかましつつ質問する)
馴染みのあるガーディアン「もうじき農園だ。彼らの案内のおかげで来た時よりも、うんと早く到着できそうだ」パッカパッカ・・
パッカパッカ・・(前方を見ると、仲睦まじく一頭の馬に跨ったボワコフとミオンの後ろ姿が見える。そしてその隣では、寝たまま馬を操っているヴィルヘルムと一緒に二人乗りしているキンババが彼の背中に顔からもたれかかりながら、豪快によだれを垂らしている姿もまた...)
馴染みのあるガーディアン「到着するまで、寝ていても構わないぞ」パッカパッカ・・
ムーア「どうせちゃんと寝れないし・・・それとも護送車で寝ろって?」パッカパッカ・・
ちら・・・ニャアニャアニャアニャア・・・ガタガタガタガタ・・
(後ろを振り返ると、手枷足枷をつけられた無数のアイルー科の獣人達を取り囲むように馬に跨ったガーディアン達が、その四方より枷に繋がる縄を片手に、時折、リードのように「調整」しながら監視の目を光らせており、その列の後方からは鉄製の檻を乗せた荷車を引っ張る一台の馬車も確認できる)
ガタガタガタガタ・・(檻の中でうつ伏せ棒状態のまま、寝ている奇面王)
ムーア「あっちはずっと寝たきり?」ふぁ~~~あ・・ぶるっ(朝方故の冷えから少し身震いをみせながら)
馴染みのあるガーディアン「俺も見たかったなぁ・・・君等の一騎打ちを。やるかい?」(と、おそらくはホットドリンクが入っているのであろうスキットルを勧めてくる)
ムーア「アルコール入りはノンノン。あんた小隊長でしょ?万が一、後ろの子達が暴れたらどうすんのさ?」パッカパッカ
馴染みのあるガーディアン「はははは。その時は自慢の槍で一突きさ。・・・・って、まだ実戦で使ったことはないけど・・・」しょんげり
ムーア「大した出世じゃない?王都の名家が営む農園を悩ませていた、悪名高きゲリラ集団の護送を務めるなんてさ」パッカパッカ
馴染みのあるガーディアン「手柄は君に取られたけどね」とほほほ
ムーア「・・運が良かっただけよ」パッカパッカ(と、それとなく明け方の空を見上げる)
ヒョオオオオオオオ・・・・・・・・・・
(少し霧がかった密林エリアの遥か上空に一頭の飛竜らしきシルエットが薄っすら浮かんで見える)
ムーア「ほんと・・援軍が・・・あんた達が来なければ、大変なことになってたかも」パッカパッカ(再び前を向きながら)
馴染みのあるガーディアン「本当に君には驚かされる。女王陛下もお喜びになられるに違いないぞ?勲章が出たりな」(ヘルムのサンバイザーを上げた状態で小粋なウィンクかましながら)
ムーア「売ったらいくらになるかな?それともあんたが買う?10万ゼニーで総隊長になれるなら安いと思うけど」パッカパッカ
馴染みのあるガーディアン「冗談。まずは目の前のクエストを達成させることだ」えっへん
ムーア「彼らはどうするの?このまま王都に?」
馴染みのあるガーディアン「女王陛下はそれを望んだらしいが、顧問団が管理するらしい」
ムーア「じゃあ、どこに?」
馴染みのあるガーディアン「遥か極寒の島にあるという強制収容所だとさ」クッ(スキットルをやりながら)
ムーア「収容所?」
馴染みのあるガーディアン「ああ。なんでも大陸有数の精鋭が募る民間警備隊が看守を務めているらしい。手に負えない重罪人を自分達でとっ捕まえてきては、そこで監視しているらしい」
ムーア「へぇ・・・・同盟のライバルになったりして・・」(と小声で)
馴染みのあるガーディアン「顧問団が彼らとツテがあるらしい。俺たちは顧問団の私兵が待つ場所まで、こいつらを無事に配達すればクエスト達成ってわけ」ふぁ~~~あ・・
ムーア「なにそれ。一番大事な仕事を取られちゃって」
馴染みのあるガーディアン「そういうなよ。女王陛下の気配りさ。顧問団の顔も立ててやろうってね」
ムーア「いっそ、あんたが顧問団も統率すれば?目標は大きく。ガーディアンよ、大志を抱け!ってね」ふぁ~~あ・・
馴染みのあるガーディアン「悪い夢じゃないな。それには余程の実績をあげないと・・・」しょんげり
ムーア「まずは小さいところからコツコツとスタートよ。元気出しなさいな」うっす・・
Recollection No.5_146
ガーディアン「小隊長。族長が目覚めたようです」パカラパカラ・・(後方から馬を足早に走らせながら報告してくる)
馴染みのあるガーディアン「拘束されているとはいえ、警戒を怠るな。当然、アルコール入りのホットドリンクなんて飲むなよ?」ハッ
ムーア「ププッ。ねぇ、ちょっと酋長と話したいことがあるんだけど?」
馴染みのあるガーディアン「ちゃんと報告書に書ける内容だろうな?」
ムーア「当たり前でしょうに。あたちの目と耳と舌はマイレディのもの。少し聞きたいことがあるの。いいでしょ?」
馴染みのあるガーディアン「・・・・分かった。だが俺も同席する。構わないな?」
ムーア「信頼されてねぇなぁ・・・いいわ。行きましょう」ヒヒィ~~~ン(彼と共に馬首を返す)
タカラッタカラッタカラッ・・(檻を引く馬車へ向かっていく道中、連行されていくメラルー達がすれ違いにこちらをこぞって恨めしそうな目つきで睨んでくる)
ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・・」タカラッタカラッ・・(無数に光る私怨の猫眼を見下ろしながら)
馴染みのあるガーディアン「気にするな。悪いのはこいつらだ」タカラッタカラッ・・
ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・・」タカラッタカラッ・・(その言葉を聞いて落ち着いたのか、下からの視線を顧みないように前方の馬車だけを見つめる)
馴染みのあるガーディアン「罪人と話がしたい。並走しながらでいい」ハッ(と馬車の御者が)
ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・・」トットットットットッ・・・(馬車の手前で緩やかに馬首を返し、横並びになる)
ゴトゴトゴトゴトゴトゴト・・・(揺れる檻の中を見ると、手枷足枷&太めな鎖で全身をぐるぐる巻きに拘束された「うつ伏せ棒状体」の奇面王が鉄格子越しに確認でき、その首はこちらに傾いている)
マスターチーフ「なんだ・・・誰かと思えば、負け犬の小娘っチャ」ブッ

ムーア「その小娘にとどめを刺されたのも事実でしょ?」ブッ

馴染みのあるガーディアン「あまり刺激するな」(と横から小声で忠告してくる)
ムーア「質問の続き。あんた達を西に向かせた男について詳しく教えてちょうだい」
マスターチーフ「こだわるっチャな・・・話してもいいっチャが、そいつは邪魔っチャ」
ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・」ちら(横にいる馴染みのあるガーディアンを見る)
馴染みのあるガーディアン「分かったよ。だが、油断はするなよ?」こくり(と頷く視点主)
タカラッタカラッタカラッ・・(彼は「やれやれ」と首を左右に振ると、渋々、馬の速度を上げながら列の先頭へと戻っていく)
ムーア「さ、これでいいでしょ?話してちょうだい」パッカパッカパッカ・・
マスターチーフ「その前に。ワガハイ達はどこに連れて行かれるっチャ?」
ムーア「極寒の島の強制収容所。途中から、護衛も変更になるみたい。多分だけど、今より扱いは乱暴になるわよ?」
マスターチーフ「・・・収容所・・・・ゴッドジャスティスか・・・・創造主気取りの炎王龍の世話になるとはな・・」ブツブツ・・・(この当時の視点主は、この独り言の意味が分からない為か、また内容をはっきりと聞き取れなかったのか、それを聞き流している様子だ)
ムーア「文句は山程あると思うけど、それもこれも、あんた達を西に向かせた男の奸計だったとしたら?」
マスターチーフ「なに・・?それじゃあ、あの肉まんという男は、ワガハイ達が捕まることを計算していたというのかっチャ?」
ムーア「その理由を知りたいでしょ?だからそいつと何を話したのか、教えてちょうだい」パッカパッカパッカ・・
マスターチーフ「・・・・・取引っチャ」
ムーア「話をするのが先」
マスターチーフ「・・・・・そしたら少し鎖の「きつめ」をもう少し緩めに・・」
ムーア「いいから話せ!!」ブッ

To Be Continued

★次回ストーリーモードは3/18(木)0時更新予定です★