ゾルルルルルルルルル・・・・
最期に・・私の願いを、私のたったひとつの強欲を叶えてください!!
逃れられぬ死 今ここに貴様と契約を交わそう
ゾルルルルルルルルル・・・・
あなたも絶望を恐れてはいないのですね?
大丈夫 あなたの未来は希望に溢れているわ
ボオオオオオオオオオン!!
ヒンメルンに災厄が訪れ、未来永劫、お前の運命を蝕むことだろう
ヒャ~~~ヒャッヒャッヒャッヒャッヒャ!!
アースラ!!正気なのか!?あいつにそんな力などあるわけがない!!
ゾオオオオオオオオオ!!
私達はいつも共にある
今宵の晩餐は明日のために・・・愛してるわ バーニー
アーースラァアアアアアア!!!!
ゾオオオオオオオオオ!!
ハッ
(視界が開かれ自室だと思われる石造りの天井が目に映り込む)
ガバッ!!(振り払うようにシーツを引っ剥がしながら上体を起こす)
ムーア「はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・・・・・」(頭を抱えながら視界に映る純白のシーツを呆然と眺めている)
はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・・・(俯いたまま呼吸を整えながら睨みつけるように目線だけ上げると、ベッドの足元越しに、白い鱗の刃をもつ大剣がその扇型の先端を天井に向けながら壁に立て掛けられているのが見える)
ムーア「お母さん・・・お父さん・・・・・・・」はぁ・・・はぁ・・・・・(ベッドの上を四つん這いに移動しながら大剣にすがりつくように手を伸ばす)
キラキラキラキラキラキラ・・・
(白く輝く剣身の中心に視点主と同じ蒼髪の女性の顔が映っている)
ムーア「・・・おかあ・・・・・さん・・・・・?」
キラキラキラキラ・・・ゾルルルルルル・・・・・
(刃の中の母を閉じ込めるかのように突然、剣先が黒い瘴気に染まり始める)
ムーア「!?」
ゾルルルルルルルルル・・・・
(扇形の刃の先端から蠢くように瘴気が侵食をはじめ、その中心に映り込む母の顔へと襲いかかっていく)
ムーア「ダメ・・・・やめて!!」ゾルルルルルルル(母の顔はみるみるうちに瘴気に染まっていく)
ゾオオオオオオオオオ・・・・・
(母の姿は黒い瘴気と化し、跡形もなく昇華していく)
ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゾオオオオオオオオ・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(次に瞬きをすると、そこには唖然とした表情のいつもの視点主の顔が映っている)
ムーア「はぁ・・・・・はぁ・・・・・・・・・・・」タンッ(完全に心拍数を正常に戻すとベッドを飛び降り、壁に立て掛けられている大剣の柄を拾い上げるように握りしめ、ゆっくりとそれを持ち上げる)
キラキラキラキラキラキラ・・・
(依然として白光を放つ祖龍剣を手に取ったまま眺める)
ムーア「いつでも来るがいいわ。マモーナス」キラキラキラキラキラ(白鱗大剣の柄を両手で握り、振り上げる)
フオン!!
(縦斬りに空を斬る祖龍剣)
Recollection No.5_182
白き盟友よ・・・かけがえのない世界を守りぬくため、その身を大陸に捧げよ・・
(両目を閉じている視点主の左隣からも同じ言葉を呟く「馴染みのある」男性の声が)
フゥ・・・・・(目を開くと、そこには首から上が欠けた少女の石像が)
シセ「また寝不足か?明け方まで「レウスの遠吠え」が聞こえると思ったら、夢じゃなかったようだ」(左を向くと、同じく片膝をついている彼の顔が)
ムーア「ルチアがいけないのよ。酔っ払ってアポロンにお酒なんて飲ますから」ふぁ~~~あ・・
シセ「それでか。ワイン樽がやたらと足りないからおかしいと思った。よほど嬉しかったんだろうな」ザッ(立ち上がりながら)
ムーア「ふぁにが?」ぼりぼり(しながら彼を見上げる)
シセ「炭鉱夫の仕事が完了した事と、お前の成長がだよ」むんむん(おもむろに体操しだす)
ムーア「同じこと言ってる・・・」フフッ・・
ちら・・(目の前の少女の石像に視線を戻す)
ムーア「ねぇ・・・・魔子が着ているこれって・・ドレスかな・・?」(首が欠けた石像は確かに見る者に「少女」と認識させるスカート型の衣装を身に纏っている)
シセ「だろうな。お前がシュレイドのプリンセスであるように、この石像のモチーフとなった彼女もまた、神殿のお姫様だったのかもな」むんむん
ムーア「後ろ側見てみようよ」よっ(石像の背後に回り込む)
シセ「遠慮しておく。あまりいい趣味とはいえないぞ」むんむん
ムーア「確かにあんた一人がそんなことしてるの見かけたら誹謗中傷しまくるけど・・・・・どうやら髪の毛はロングだったみたい」(初めて見る石像の背中には、本来首より上から垂れる長い髪の毛が「細い腰」の下あたりまで流動的に彫り込まれている)
シセ「お前も伸ばしてみたらどうだ?」むんむん
ムーア「お母さんみたいに?」ぺたぺた(触りながら石像を物色している。足元は長いドレスの裾で隠れている表現法になっている)
シセ「おふくろさんを覚えているのか?」むんむん
ムーア「たぶん。まだ未完成だったのかな・・・」ぺたぺた(着ている服がドレスらしき衣装であること以外、特に目につくような部分はないようだ)
シセ「あんまり触るんじゃない。「バチ」が当たっても知らないぞ」むんむん
ムーア「とかいって。自分で調べるのが倫理に反するからでしょ?」よっ(立ち上がる)
シセ「なんとなくだ。何を偶像化しようが、それは個人の自由だ。それともお前の統制下では、信仰の自由はないっていうのか?」ザッザッザッ・・(大タルの列(シセの言う通り以前より少なくなっている)に挟まれた通路を戻っていく)
ムーア「じゃあ、みんなにシセが魔子崇拝者だって言いふらしてもいい?」ザッ(足早に追いかけながら)
シセ「お願いだからやめてください。私のそれは秘教でいいです」ザッザッザッ
ムーア「ププッ。ねぇ、魔子の頭、直してあげようよ」
シセ「顔も知らないのにか?」ギィ・・(ドアを開けながら。レディファーストで先に通してくれる)
ムーア「イメージでよ。あたちの白鳥魔子を形にするの」♪~~(可憐な「あんまんスキップ」で回廊を)
シセ「だから勝手に決めつけるな」(後ろから彼の声だけが)
ムーア「宮廷画家に知り合いがいるの。二人のイメージを伝えて、まずは絵にしてもらおうよ」くるっ
シセ「誰の?」
ムーア「魔子のよ」♪~~
シセ「だから俺の中ではその名前じゃない」
ムーア「じゃあ、あんたはあの子が誰だか知ってるんだ?」くるっ(反転し、背の高い彼の顔を下から見上げる)
シセ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ムーア「??」(訝しげに首を捻りながら彼の顔を見上げている)
シセ「少なくとも、お前のイメージとは絶対に違う」ぷいっ
ムーア「むぅ・・・・・・・・ん・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(回廊と庭を隔てる低い塀越しに、お花畑エリアの向こう側で青空を見上げる火竜の姿が見える)
ムーア「またやってる」
シセ「気になるな・・・。あいつにしか分からない何かがあるんだ・・・」ふむ・・
ウルファ「あ、やっぱり倉庫に行ってたのね?」(回廊のT字路から彼女の姿が)
ムーア「お手伝い。日頃の感謝の気持ちも込めて」どこがだよ(と、シセ)
ウルファ「最近、仲がいいのね」
シセ「気に入らないか?盟主を独り占めにしているわけじゃない。こいつはみんなの人気者だ」むぅ(と彼を睨みあげる視点主)
ウルファ「別に。そこに自分がいつ入れるのかなって」(腕を組みながら白々しくアピールしてくる)
シセ「たかが在庫の管理だ。そもそも俺一人で十分だ」むぅ
ウルファ「ならいいけど。お昼の準備できてるわよ」
ムーア「うっそ!?もうそんな時間!?ってことは、朝食べそこねた

ウルファ「みんなもそう。昨日、あれだけ騒いだんだから、ま、仕方ないけど」
シセ「お前は早々「あがって」いたみたいだったが?」
ウルファ「・・・まだ疑っているわけ?しつこいのって嫌われるわよ。それよりモーガン知らない?誰も見てないの」
ムーア「部屋にも?」
ウルファ「今見てきたんだけど、いないのよ。「ルームメイト」たちも昨晩は帰って来なかったって」
シセ「ほらみろ。また他人の部屋を覗いている」やれやれ
ウルファ「どういう意味」ギロッ
シセ「答えは自分が一番知っているんじゃないのか?」ふぅ~~~
ムーア「ヘイヘイヘイ。よしなさいな。せっかく昨日の宴で一致団結したところでしょ?」
シセ「彼女は別だ」ぷいっ
ウルファ「勝手にして」ぷいっ
ムーア「あんだってこにょ・・・。じゃあさ、三人で仲良くランチしよ。あたちが一緒ならいいでしょ?ね?」ガシッガシッ(先にシセの腕に自分の右腕を絡め、次にウルファの腕に左腕を絡めながら)
シセ「命令とならば仕方ない」やれやれ
ウルファ「こっちの台詞。せっかくの吾郎さんの食事がまずくならなければいいけど」
シセ「今度はどんな言い訳を聞かせてくれるんだ?」やれやれ
ウルファ「まだ信じていないわけ!?これ以上、どうすればいいのよ!?」(視点主を挟んでシセに食ってかかる)
シセ「こいつの部屋で何をしていたのか正直に答えろ。目的はなんだ?」
ウルファ「だから不審者がいないかどうか確認しただけ!!あんたの方こそ、彼女を誑かして何を企んでいるわけ!?」
シセ「言葉に気をつけろ。信義とは・・」
ムーア「こりゃあああああ!!!!」
こちぃ~~~~ん

こちぃ~~~~ん

(シセ、ウルファと続けて頭を小突く)
シセ「いてぇ

ウルファ「いたっ

ムーア「喧嘩両成敗だわさ!!それとも食堂に行って、みんなの前で続きをする!?昨日は楽しい宴だったのよ!?」
シセ「・・・・・・・・・・・・・・・・」ふぅーーーーーー
ウルファ「・・・・ごめんなさい・・・あなたの気持ちも考えないで・・・」
ムーア「いいこと?三人で仲良くランチするの。笑顔で。健康の話でもしながら。わかった!?」
シセ&ウルファ「はい」へこり
ムーア「よろしい。でわ、行くだわさよ」あんだってこにょ・・(などと愚痴りながら先頭を行く)
ちら・・(馬小屋エリアにて空を見上げている火竜の同志を眺める)
ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ウルファ「どうしたの?いきましょ」
ムーア「・・うん・・・・。あ、それとモーガンがなんだっけ?ま、あとでいっか・・」
ひょっひょ~~~~~~~♪
(シセとウルファの腕を取りながら、見事なまでの「あんまんスキップ」でT字路を曲がっていく)
To Be Continued

★次回ストーリーモードは7/22(木)0時更新予定です★