2018年11月から始まったRecollection編も前回のストーリー記事にて、「ひとまず」終了することができました。
今回、三年近く続いたRecollection編では、主要人物の過去を描き、また今後のストーリー展開にも繋がっていく重要なエピソードということもあり、開始前での連載期間は、少なくとも一年半、でもたぶん二年はいくだろう・・と「ふんでいた」のですが、更に一年追加となってしまいました

特に主人公の一人であるUBUの過去に纏わるエピソード(ロザリー家に関する来歴)は、今より8年前に大まかなプロットは出来上がっていたのですが、なかなか本編に反映させることができず、ストーリーの展開と共にちまちまと肉付けや修正を繰り返しながら、満を持していざ本編を書き始めると積年の思いからつい楽しくなってしまい、彼女のRecollectionだけで、今までの長編エピソードやシーズンエピソードにも匹敵するボリューミーな「まる二年」という結果になってしまいました

またRecollectionを執筆していた間、ゲームの狩猟生活もまた、MHW、MHW:I、そしてRISEと、同じ三年の間に連続的なモンハンイノベーション的な進展がみられたことも思い出深く、新登場のモンスターを早くストーリーに登場させたいのに、こっちはまだ過去エピソード!!みたいなこれまたお勝手ながらのジレンマに陥ることもしばしばありました

というわけで本日から複数回にわたって、Recollection編のあとがきを簡単な注釈も含めて、「答えて☆あたモン」のおコ~ナ~にてお送りしたいと思います

でわ どうじょ

~バステトが見せる記憶の旅

今回のRecollection編はシーズン4にて三名の超重要人物(そのひとつは人ではなく大陸の宿敵である邪龍)からバステトが回収した記憶の断片集をそれぞれの視点に合わせてお送り致しました。
またRecollectionのナンバーとそれが誰の記憶なのかは以前に掲載いたしましたRecollectionの目次録をご参照ください

■Recollection目次録
またシーズン4内にてバステトが今回のRecollectionメンバーから記憶の回収に成功したエピソードも掲載しておきます。
■Recollection_No.5/キャロル・ムーア・ロザリー
「腑に落ちん」の巻
■Recollection_No.2/オクサーヌ・ヴァレノフ
「さぁ。インストール開始よ」の巻
■Recollection_No.1/マモーナス
「ありがとう」の巻
(彼の精神に触れた際、同時に記憶もまた回収できたと思われる)
以上のエピソードから各自の記憶を回収したバステトを導いたのは他でもないオクサーヌであり、彼女は以下のようにミッチに告げています。
『あなた達に見てもらいたいことがあるの。「私達」が、何故、戦い続けるのか・・・それはすべてこの子の頭の中にある』
「ほみゃーって、あ~~んって、にょにょ」の巻より
オクサーヌはバステトのそのユニークスキルを知り、彼女こそがマモーナスに匹敵する力を秘めた対抗馬であると認識しました。
「彼女が対抗馬なんだ」の巻
『さぁ、バステトちゃん。貴方がインストールした「私達」の過去を・・・・・今こそ貴方が大切に思う人達に共有してあげて』
その後、マモーナスの記憶を回収することに成功したバステトはオクサーヌの導きを受け、強大なメンタルリンクを展開し、そして記憶の旅へと繋がっていくのでした。
「ほみゃああああああああああああ!!!!」の巻
~Recollection_No.1/マモーナス

光と闇の抗争。彼の記憶の冒頭は大陸世界の創造論ともいうべき起源からはじまります。光と闇による両者の闘争は形を変え、竜族となって大陸世界に影響を与えていったことが彼の記憶からも窺えます。おそらく彼は大陸世界の原罪について語っているのでしょうか。そしてまた彼のアイデンティティーとイデオロギーが光との闘争にあることも分かります。
彼の記憶は長い長い時を経て、シュレイドで起きた大いなる竜の災厄へと移ります。ここからは失われし「亡国の史書」を引用しながら、デーモン・ロザリーとのエピソードを語っていくのですが、彼はどのようにして亡国の史書を読み取ることができたのでしょうか?それは彼に代わり、大陸世界の情報を彼の目となり、伝えている者がいるからです。彼の邪眼と交信が図れる黒の契約を結びし者、ジーナ・ジラント。彼の記憶は、以後、彼女の一人称視点により展開されていくのですが、その前に記憶は一旦、停止され、次はオクサーヌ・ヴァレノフの追憶へとリープしていきます。
~Recollection_No.2/オクサーヌ・ヴァレノフ

彼女の記憶は、かの有名な王立古生物書士隊の筆頭士官にして高名のハンター、ジョン・アーサーによる手記、「アクラ探索記*」の一部抜粋からスタートします(*これは当然、あたモンオリジナルの創作物です)。以後は本人による解説と共に進行していき、彼女が竜人とのハーフであることや白いドレスを纏うことになった理由、そしてモンスターハンターになったきっかけが語られ、またあたモン世界において、まぼろしの書を紐解いたのはオクサーヌであり、彼女がギルドに対しどれだけ貢献してきたのかも分かります(本当は彼女の幼少期のエピソードもまた、キャロルムーア同様に数多く描きたかったのですが、話の展開上、「今回のRecollection」では除外させていただきました。ルーとの出会いについては、またストーリー本編あるいはRecollectionのスピンピオフにてお送りしようと思っています)。
そして話はフォンロン古塔のラグナロクへと移っていきます。この事件は以前、「邪羅尼の追憶=ギルドナイツ側*」による記憶から、当時の様子を垣間見ることができたのですが、今回はその古塔で起きた大虐殺事件の張本人であるオクサーヌの回想(本人のナレーション付き)によって真相が語られていくのでした。
*参照:「Recollection No.3/邪羅尼」
祖龍より白き盟友として受け入れられたオクサーヌはこの壮絶な戦いを経て、同じく信義の開示を受けた同志ダラーハイド達と共にフォンロンを去り、一路、ヒンメルンへと向かいます。白の同盟の誕生です。
~オクサーヌこそDIYハンターの先駆け!!
彼女と仲間たちは人気のないヒンメルンを拠点とするのですが、白いドレスの少女はここでも天才ハンターの才能を発揮し、なんとヒンメルンの山腹エリアに居住可能な神殿をも建造してしまいます(もちろん同志諸君の力添えがあってですが)。余談ですが、ここの展開についてはあまりにもリアリティに欠ける為、ありがちな古代遺跡をそのまま拠点として使わせてもらった・・にしようかと思ったのですが、そこは不可能を可能にするモンスターハンター。オフィシャルのゲームの世界観でもアステラをはじめ、彼らはその知識と技量、そして類まれな腕力と体力を活かし、通常の人間である我々では考えられない作業を短時間で行うことができるのです!(たぶん)
そんな「ちゃんとした理由」をもとに彼女にも神殿を建ててもらったのでした(笑)本編でオクサーヌも自分で語っていますが、彼女こそあたモン世界においてはDIYハンターの先駆けであり、ハンターたるもの自分の家は自分で建てろといった風潮もまた時代の移り変わりと共に広がり、そしてジャンボ村の村づくりも行われていったのかと思われます(笑)
~白鳥魔子とバーニー・ブラント
同盟時代の記憶を時折嬉しそうに語るオクサーヌは、まさに白いドレスの少女であり、おそらくは叙情的に当時を振り返る彼女こそ白鳥魔子*であったのでしょう。
*白鳥魔子とはオクサーヌのペンネーム
~Recollection No.2_09にて、「時には退屈している彼の牢に向かって、私が「暇つぶしに書いた恋愛小説」を投げてやったりもした(ペンネーム「白鳥魔子」)」とある。
バーニーは白鳥魔子の「最初のファン」であり、また今までソロで狩猟を行っていた彼女にとって「初めての狩り友」でもありました。そしてそんなバーニーにオクサーヌは次第に心惹かれていくのでした。
バーニー・ブラント。少なくとも当時のオクサーヌにとってはこの偽名こそが初恋の相手の名前であり、同盟時代の血気盛んで真っ直ぐな若き彼の姿をも彷彿させるのでしょう。
振り返ればアーロン・ロザリーの同盟生活は牢に始まり、そして実の父親によって再び投獄されるなど、彼の心もまた、独占的な父の支配欲によって囚われの身であったことを証明しています。
またバーニー・ブラントはメサイアの妖精と謳われた天才ハンター、オクサーヌより直々に大剣指導を受けた希少な人物でもありました。そしてその剣術を書き記した武芸書を受け継いだキャロルムーアは、その剣技を自己流にアップデートしていき、あたち真剣へと変貌させていくのでした。
~悪夢の歌劇事件(オクサーヌサイド)
ヒンメルン到着後はジーナ視点によるマモーナスの記憶と交互に時系列を追いながら話が進展していきます。一方、ヒンメルンでは白の同盟の仲間が着々と増えていく中、混沌の要因となるブラント親子も神殿にやってきます。ここでオクサーヌは若き頃のバーニー・ブラントに淡い恋心を抱くのですが、儚くもその父、デーモン・ロザリーの奸計によって歌劇事件へと発展し、オクサーヌはその気持ちを伝えられぬまま、バーニーと離れ離れになってしまうのでした。
こうして今回の彼女の記憶の旅は、恋敵に見下されながら儚い慕情との決別を表明するようにヒンメルンを下山していくところで終わりを告げます。
記憶の最後にオクサーヌは、バーニー・ブラントことアーロン・ロザリーの子、現段階では絶望に堕とされてしまったUBUことキャロルムーアを激励すると共に記憶のバトンタッチをします。
そしてキャロルムーアもまた、奇しくも初代盟主と同じく、ヒンメルンを下山して記憶を終わらせていくのですが・・・と、今回のあとがきはここまで。
次回はジーナ・ジラント視点によるマモーナスのRecollectionのあとがきをお送りいたします。


というわけで次回「あたちのモンハン日記」も「Recollection編あとがき~PART2」をお送りするぜ!!久方ぶりの俺の出番はもう少しお預け。とほほ。