ブクブクブクブクブク・・・・・
(大破した船の破片と共に海中を仰向けのまま沈んでいく灰虎猫)

ゼット「・・・・・・・・・・っ

グボグボグボグボグボグボ!!
(真上から一際重量感のある「鋭利な船の破片」が襲いかかってくる)
ゼット「!!」
ブクブクブクブクブク!!
(片手で口をおさえながら全身をとっさに捻らせ破片を回避する灰虎猫)
ゼット「・・・・・むぐっ

ゴポゴポゴポゴポゴポ・・・・・
(眼を光らせ、あたりの海中の様子を探る灰虎猫)
ゼット「むぐぅ・・・・」ブクブクブクブク・・・(真上から海中を貫いてくる太陽光が目視できることから、海上の悪天候が過ぎ去り、つまりは溟龍もまた去ったことが推測される)
スイッ・・(上の様子を察した灰虎猫は両手をかき、海面に向かおうとしながら、それとなく近くを落ちていく船の破片を目で追っていく)
ゴポゴポゴポゴポゴポ・・・・・・
(光の束に照らされた青い海中を沈んでいく少女の彫像)
ゼット「・・・・・・・(あれは・・船首の・・・・・またロストしちまうなんて・・・・・んっ!?)」ブクブクブク
ゴポゴポゴポゴポゴポ・・・・・・
(彫像を追うように晦冥の海底へと、長い白銀の髪を浮力に靡かせながら「オフィーリア」の如く安らかに沈んでいく白いドレスの少女)
ゼット「!!!!」
ブクブクブクブクブク!!
(一目散に両手で水をかき分けながら下に向かって全身を反転させ、沈みゆく白いドレスの少女目掛けて一気に潜水していく灰虎猫)
ゼット「ブクブクブクブクブク!!(死なせてたまるか!!こんなところで!!!!)」ゴポゴポゴポゴポ!!
ゴポゴポゴポゴポ!!グッ!!
(自分より少し背丈が高い少女の細くて華奢な肩を逞しい猫腕で抱き寄せる灰虎猫)
ゼット「んっ~~~~~~~!!!!!」むんっ!むんっ!!(眠れる少女を右腕に抱き寄せながら必死に左手をかき、浮上を目指す)
ゴポッ!!
(蒸せるように溜めていた空気を吐き出してしまう灰虎猫)
ゼット「!!」ゴポゴポゴポゴポゴポゴポ!!(残りの空気を排出覚悟で身に纏っているウルクネコシリーズを必死に左手でまさぐる)
スッ(黄色いお馴染みの「閃光玉のアイコン」が描かれた竹筒を取り出し、上部から飛び出ている導火線のような紐を口に咥えて一気にそれを引っ張る)
バショオオオオオオオオオオオン
(海中に眩い閃光が放射状に広がっていく)
ブクブクブクブクブク・・・・・・・・・(次第に光が消えていくと同時に再び静寂な海中にオクサーヌを抱いたまま共に沈んでいく灰虎猫の姿が露わになる)
ゼット「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ブクブクブクブクブク・・・・・・・・・
ブクブクブクブク・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
ドポオオオオオオオン!!
(沈みゆく同志目掛けて一直線に海中を急降下していく「白い翼の生えた」キリン)
スッ・・・・(海の中でもフワフワな翼の生えた背に二人を乗せるリリエンタール)
スオーーーーーーーーン・・・・
(光差す海面に向かって浮上していく天使のような幻獣)
「あたちのモンハン日記」
Anthem of a Dying lights
ザザァーーーーーーーーーーン
よし 気道確保でニャ
1、2、3、4、、、、、グン!グン!グン!グン!
お~~~~~~~い・・
おぬしの名前をここでも轟かせるでニャ
グン!グン!グン!グン!
ゼット殿ぉ~~~~~
戻ってくるでアリマスよぉ~~~・・・・・
ザザァーーーーーーーン・・・・
ゼット「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
お願い!目を覚まして!!
ゼット「姐さんが・・・俺を心配して・・・・・・」
起きて!!

ぼえっ!!ゲホッゲホッ!!ひぃ~~~~っ


スリー「やった!!」
ゼット「姐・・・・・・・お前か・・・・」ぐだぁ・・(波打ち際の砂浜に仰向けに寝たまま、すんごいよだれ&衰弱した目で)

ボワコフ「大丈夫でアリマスか?」(その隣では白衣を着た頭部の両端、頭頂の毛が「ギザギザ」と二等辺三角形型に伸びている、どこか遊客の雰囲気がする老メラルー(首にはメラルー特有の「例のマフラー」をちゃんと巻いている)も安堵の表情でこちらを覗き込んでいる)
ゼット「・・・姐さんは・・?」ザザぁ~~~ん・・(顔の半分に弱めな波がかかる)

カーラ・スノウ「無事よ。まだ睡眠薬が効いたままだけど。彼女に感謝するのね」
ゼット「・・・・・・・・・・・・・・・・」ちら(首を落とすように陸側へ傾ける。その虚ろな目の前を「ちっさいカニ」が元気に横切っていく)

リリエンタール「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(浜辺で仰向けのまま寝ている白いドレスの少女に寄り添う、まるで母親のような幻獣を守るように、その周りを囲う炎妃龍、風翔龍、冰龍の姿も)
ゼット「ヘッ・・見たか・・・あれが凍土の絆だ」ガジッ(目の前をうろつく小蟹に向かって寝たまま食らいつこうとするも簡単に避けられる)
スリー「オクサーヌに起こしてもらいたかった?目覚めのキスで」(ラザロスから手渡された「肉球マークがプリントされた例のボトル」をゼットに向ける)
ゼット「うるせぇ・・・・・・」パシッ・・ゴッゴッゴッゴッゴッ(仰向けのままボトルを受け取り、そのまま飲み干していく)
ボワコフ「人工呼吸はラザロス殿でアリマス」ブーーーーーーーッ!!(当然のゼット)
ラザロス「仕方ニャかろうに。ネコ同士、「サイズ感」が合うのは、わしだけじゃ~てニャ」ぺろっ(とヨボヨボな猫口を舐める)
ゼット「ゲホッゲホッ・・・あのクソクラゲは?」よっ(上体を起こしながら海の向こう側を見つめる)

ルナストラ「船を沈没させた後、大陸に向かって逃げていったわ。お手柄だったわね」スッ・・(我が子を愛でるようにその大きくて蒼い顔を小さな灰虎猫の体にこすりつける。ゼットもまたそれを受け入れるように片手で彼女の高貴なたてがみを撫でる)
ゼット「その大陸ってのは、ここか?」
スリー「ようこそ、アヤ大陸へ」スッ・・(かしこまりポーズをとる)
ゼット「ケッ・・で、どうすんだ?借りを返す為には、もっとここの情報が必要だ」

サドンデス「指揮官不在の今、その提案に同意する」
ルナストラ「副官はあなたよ。ゼット」
ゼット「・・・・・うし。それじゃあ、まずスリー達の仲間がいる南部に・・・・」
ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・・
(海の向こう側の一部の空模様が天災の如く赤紫色に染まり、どよめいて見える)
ゼット「・・あいつの仕業か?って、ことは他にも侵入者がいるってことだな」
サドンデス「先程、奇襲を仕掛けてきた古龍種とは性質が異なる」
スリー「まさか・・・・」
カーラ・スノウ「早くここを離れましょう。敵視を向けられたら今度こそ終わりよ」
ゼット「そんなにやべぇのがまだ他にもいるのか?」
スリー「ええ。支配に屈しない最も荒々しく残虐な頂点捕食者・・・・ル’ヴォーよ」
ボワコフ「ル’ヴォー・・・・」ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・
スリー「私達、月蝕の翳氷(つきはみのえいひょう)は、ル’ヴォーの脅威から南部の民を守る為に結成されたの」
ゼット「な?やっぱり状況は複雑だ」よっ(スリーの手を取りながら起き上がる)
スリー「そういうこと。それじゃあ、まず私達の拠点、穹冥の要塞を目指しましょう」
ボワコフ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(ただ一人、海の向こう側で蠢く灰雲を見つめている)
ゼット「どうした?」
ボワコフ「いえ・・・そんなすごいの相手に、あちらさんは気の毒でアリマスなぁ・・と思いまして」ザザぁ~~~~~~ん・・・
To Be Continued
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次回「あたちのモンハン日記/Anthem of a Dying lights」
第26話「のっけからこのザマだ」
4/21(木)0時更新予定
いやぁ~それにしてもお手柄でアリマシたね、ゼット殿
同意する
・・・サドンデス殿もオクサーヌ殿が無事で安心されたのでは?
道徳的感情論がセンチメンタリズムな共感をもたらし、同胞と共に生という美徳を・・うんたらかんたら・・・
次回も読も見るでアリマス
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