~Port Tanzia....

ボボーーーーーーー・・・・
(港に一際巨大な大型タンカーのように全長が長く平たい甲板を持つ巨大蒸気船(後方のブリッジの上からは煙突が突き出ており、湯けむりのような白煙を出している)が停泊しており、これから出港するのだろうか、「緑色なチェーンシリーズ」を装着した作業員達が、その広々とした甲板へ各々荷物を運んでいる。気になるのは、その荷の中に車輪付きの巨大な檻が列を成しており、それぞれの檻の中に捕獲してきたと思われる各種モンスター(遠目に分かるのは鎌蟹、眠狗竜、絞蛇竜、黒狼鳥、水獣、氷牙竜、奇怪竜など)が眠っていることである)
ハイハイ、キビキビ動いてね~
(そんな巨大な荷物達を甲板へと誘導するチェーンシリーズ(同じく緑色だが頭部のヘッドは未装着)なライトブラウンさらさらロングバング&モデル並な体型の長身女狩人。その傍らには「海賊Jのお面」を被った、ほそっこい奇面族のバディも)
クイーン「そこ。段差だから車輪、気をつけてね」へ~~い♪(とぐろを巻きながら眠っているガララアジャラが入った檻を港と甲板を繋ぐ鉄板の上へと慎重に押していく同じくチェーンシリーズな作業員?数名が彼女を一斉に見つめながらデレデレと返事をする)
スラッシュ「ケッ。いっそ強走薬でも飲ましたらどうっチャ?」PRRRRRR(海賊Jなお面の下でリップロールかましながら)
クイーン「もう飲ませた。っていうか、ランチのタンジア鍋に「瓶ごとたらふく」混ぜた。ちょい待ち!!ガタ~んってやったらダメよ!!起きたら面倒でしょ!?」う~~っす♪(叱られるのもまた乙なもの)
スラッシュ「だからか・・「オレサマ」、さっきからなんだか熱血的に走りたい衝動に駆られているんだっチャな。どうだ?クイーン。一緒に努力と友情のダッシュをかましてみるなんて」ソワソワ(その横を大タルを抱えたチェーンな作業員達が通り過ぎていく)
クイーン「それはそのお面のせいじゃない?似合ってるわよ。はい、そこの君。ちょい待ち。タルの中、見せて」ビクッ

パカッ

チェーン男子「ち、違うんです

クイーン「許可されていない私物の持ち込みは禁止されれているはずだけど?」(チェーン男子の顔を覗き込みながら)
チェーン男子「・・タンジア狩猟が盛んだった頃、入隊したもので・・・コレクションできなかったんです・・・だから闇市場でつい・・・・・」
クイーン「だからか。これ偽物よ」(なんだかガッカリな顔したドールを手に持ちながら)
チェーン男子「えええええええええええ!!」カルチャーショック


クイーン「廃棄しとくわね」ぽいっ

スラッシュ「ブラックマーケットといっても、うち(暗黒商会)の管轄っチャろ?つくづく残念な奴っチャ」はぁ~~・・・(しょんげりしながらタルを甲板へと運んでいくチェーンボーイ)
クイーン「ま、でも順調ね。はいはい急いで~~。日没前には出港するわよぉ~」うぃ~~~っす
スラッシュ「ギルドや港の連中もオレサマ達が本当の掃除屋だと思っているっチャ」へぇ~~~・・・(と、こちらの船や作業の様子を物珍しげに眺めている観光客達)
クイーン「コンチネンタル・サイクル。捕獲したモンスターの輸送、及び、自然死または自然災害による死因ではないモンスターの遺骸を運ぶ民間のモンスター専門運送業者。通称「掃除屋」。悪くない響きね」ギコギコギコ・・(目の前を鎌蟹が入った檻が通っていく)
スラッシュ「ブラックギルド(暗黒商会)が秘密裏に運営してるっチャろ?」こそり
クイーン「そっ。コンチネンタル・サイクルの仕事は、ハンターズギルドに属する同業者のサポート、主に人手不足な時ね。だったり、ギルドのハンターではない密猟者の手にかかってしまったモンスターの遺骸の解体と、その輸送よ」えっへん(と長い髪を潮風に靡かせながら)
スラッシュ「そのまま放置しておくとどうなるっチャ?」
クイーン「良い質問。遺骸の放置はスカベンジング(死肉採食)に特化した環境生物達の大量発生に繋がったり、同地域の生態系を見出しかねない可能性があるの。遺骸を分解してくれる分解者や物質循環に乏しい地域においては、遺骸から病原菌が発生する可能性もあるでしょ?それを防ぐ為にも移動させて、きちんと処理してあげて、素材もまた資源として、ちゃんと使ってあげる必要があるの。それをなんていうか分かる?」
スラッシュ「リサイクルだっチャ!」
クイーン「正解」なでなで(海賊Jなお面の子の頭を撫でてあげる)
スラッシュ「だからっチャ。死んだ爺ちゃんは率先して遺骸を食っちゃ~、腹がいてぇ、腹がいてぇ、って。結局、爺ちゃんは「腹痛」が原因で死んじまったんだけど、今思えば、爺ちゃんが感染症から村のみんなを守っていてくれたんだっチャ」
クイーン「食欲旺盛な奉仕活動ね」
スラッシュ「こんな話もあるっチャ。爺ちゃんが生前、死んだと思っていたゴッドカブトにかじりついたら、まだ生きていて、爺ちゃんの口の中から輝きなら飛んでいったことがあったっチャ。それから間もなくして爺ちゃんは死んじまったんだけど、埋葬する時に、ゴッドカブトの群れがたくさん爺ちゃんの遺体に集まってきたんだっチャ。そんな神々しい光に包まれながら、爺ちゃんは逝っちまったんだけど、もしかしたら、あの時のゴッドカブトは本当に死んでいて、爺ちゃんの口の中で蘇ったんじゃないかって、思えるんだっチャ」
クイーン「あなた達(奇面族)ならではの秘術かも。その不思議な力がお爺さんに働いて、奇跡的なユニークスキルを授けてくれたのね。とっても素敵な思い出話」なでなで
スラッシュ「でも密猟者は別だっチャ」
クイーン「でしょ?たちが悪いのが、人間のスカベンジャー。自分じゃ狩猟もしないで遺骸から素材を盗む人達はたくさんいるでしょ?そういった人達の感染防止や、剥ぎ取った素材の違法取引を未然に防ぐ為にも、掃除屋の存在は欠かせないの」
スラッシュ「BCで何もせず、ボケっとしている狩人がマシに思えてきたっチャ」PRRRRRR
クイーン「書士隊や研究目的でモンスターの遺骸を必要とする団体をはじめ、物資不足の集落のもとにも運送もしているみたい。コンチネンタル・サイクルは、人の手によって乱された物質循環のサポートをすることで、生態系が健全な状態であり続けることに貢献しているのよ」
スラッシュ「だからこのでっかい船っチャね」ボボーーーー(大型タンカーのような船の後方ブリッジには旗(モンスターの「骨系素材を示す例のアイコン」を中心にリサイクルの促進、環境保護を意味する矢印(「プラ」のマークのような)がアイコンの周りを囲っているデザインのシンボルマーク入り)が立て掛けられている)
クイーン「この船だって、スモッグの有害物質を除去する技術開発に着手しているのよ」ボボーーーー(煙突から出ている湯けむりみたいな白煙を見上げながら)
スラッシュ「さっきから気になっていたっチャ。普通、黒い煙っチャ」ボボーーーー
クイーン「蒸気機関の燃料となる燃石炭に抗菌石や、にが虫エキスとか、抗菌性の物質が多く含まれた大地の結晶なんかを混ぜ合わせて、自然界には存在しない抗菌性物質の濃度を高めた独自の燃料を開発したんだって。この作用によって、スモッグの有害物質を除去!燃焼により放出される煙は黒煙じゃなくて、有害物質を含まない環境に優しい、極めて大気に近い成分へと変換してるんだって。すごいわよね」ボボーーーー
スラッシュ「暗黒商会っぽくねぇ発想っチャ」
クイーン「でしょ?コンチネンタル・サイクルを筆頭に、近年、暗黒商会も環境問題には積極的に取り組んでるみたい。それを武器に世俗を味方につけて、蒸気機関を主な動力としている各有力ギルドと差別化することで、軍事力以外にも経済的従属を目指しているのよ」
スラッシュ「でもオレサマ達は戦争が仕事っチャ。そういう意味じゃ、オレサマ達も掃除屋っチャね」PRRRRRRRR
クイーン「そうね。だからコンチネンタル・サイクルに扮装して、現地入り・・・タンジアの観光組合も、今回の作業員が全員、ブラックアーミーだって知ったら解散ね」やれやれ
スラッシュ「こいつら(運ばれていく檻の中のモンスターを見ながら)は、補給物資っチャ?」
クイーン「そっ。現地で物資が不足したら、それで武具を作成しろって。ほんとの作業員達が聞いたら、ガッカリするわね。所詮、あたし達は聖人にはなれないってこと」やぁ~れやれ
スラッシュ「でもそのおかげでタンジアの物資も堂々と補給できるっチャ」
クイーン「それに彼も船に乗せれるしね」
ギコギコギコギコギコ・・・
(眠れる獰竜が入った檻が運ばれてくる)
クイーン「あきひこ君・・ほんとに眠ってるのかしら」ギコギコギコギコ・・
ぎろっ(横たわりながら半目で敵視を向けてくる獰竜あきひこ)
クイーン「こわっ

スラッシュ「でも、うどん屋にはお客が集まるかもしれねぇっチャ・・・・ん?」
ギコギコギコギコギコ・・・
(続いて黒角竜、轟竜、雷狼竜がそれぞれ「入った」檻が)
クイーン「あら・・あんなのリストにあったからしら・・」ペラ・・(手持ちタイプの「帳面」をめくりながら)
ギコギコギコギコ・・(そんな檻檻を運んでいくチェーン作業員達の中に助手と思われる「どんぐりネコシリーズ」や「フルフルネコシリーズのナース」なアイルー達の姿も)
クイーン「ちょっと待って」
チェーン作業員「なんでしょうか?」(取り分けて特徴のない顔立ちの男性が)
クイーン「もう既に、無属性、四属性(火、雷・水、氷)、それから各状態異常効果の素材を持つモンスターは輸送済みだけど?」
チェーン作業員「追加分だそうです。内訳です」スッ(実に手際よく内訳書をクイーンに手渡す)
スラッシュ「どうっチャ?」(背が低いから見えない)
クイーン「ちゃんとしたコンチネンタル・サイクルの内訳書ね・・・確かに汎用性が高くて、幅広い用途に使われる黒角竜の素材があれば心強いけど・・」
チェーン作業員「取り扱いなら問題ありません」
クイーン「君達・・・(作業員達を考察しながら)は、うち(ブラックアーミー)じゃなさそうね」
チェーン作業員「はい。正規のコンチネンタル・サイクルのスタッフです。自分をはじめ船舶技師、それからモンスターの体調面などの管理をするメディカルスタッフとその助手達も同伴します」ぴしっ(と敬礼するどんぐりネコシリーズ&フルフルネコシリーズなアイルー達)
クイーン「ふぅ~~ん・・・・」(スタッフ達をチェックするように)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(チェーン作業員の中にはメディカルチームのメンバーと思しき、往年の「フルフルXガンナー天使モード」な女性スタッフも何人か含まれており、クイーンの威風に押されてか、顔を背けている者もいる)
クイーン「OK。まずは現地まで無事に辿り着くこと。起きたらすぐに流行りの榴弾でスタンさせることはできるけど、貴重な角を粉々にしちゃったら元も子もないからね。しっかり頼むわよ」
チェーン作業員「かしこまりました。よし、慎重に運ぶんだぞ」へい
ギコギコギコギコギコ・・・
(最後尾の檻の後続から、一人、大タルを抱えた女性スタッフが)
クイーン「それは?」

チェーン女子作業員「あ、はい

クイーン「あれ?じゃあ、君達はうちの子?」ザッ・・(檻を押す作業員の一人、見るからにベテランハンターな黒人男性がこちらに向かってくる)
ベテランチェーン作業員「ベン・ルイス伍長です。今回、うちの部隊も作戦に参加させてもらうことになりました」スッ(IDと思われるカード(ギルカみたいなものか?)を手渡す)
クイーン「・・・へぇ・・ファイヤーウォーにも従軍してたんだ」
ベテランチェーン作業員「グラスーツ隊の補給線を確保していました。お会いできて光栄です。中尉」ビシッ(と敬礼かます仏頂面な顔は傷だらけである)
スラッシュ「せいぜいクイーンにこき使わるっチャ。でも実力は身につくっチャ。もちろん、生きていればの話っチャが」PRRRRRRR
ベテランチェーン作業員「激励のお言葉、感謝いたします。スラッシュ曹長」ビシッ
はぁ~~~っくしょい

(なにやら籠もった「子供っぽいくしゃみ」が)
クイーン「??」
チェーン女子作業員「あ~~~

スラッシュ「風邪が感染ったら、たまんねぇっチャ。早く行くっチャよ」すみません

クイーン「うちは他に比べたら、ゆるい方だから。作戦の詳細は海の上で。よろしくね・・っと、もう敬礼はいいわよ。扮装してる意味がなくなっちゃう」スッ(IDを返す)
ベテランチェーン作業員「では」
クルッ!!ザッザッザッザッ・・・
ギコギコギコギコギコ・・・・・・
(片足を軸に機敏に反転、颯爽と檻の方へ戻り、再び押し進めていくベテランチェーン兵士と大タルを抱えたチェーン女性兵士)
クイーン「つくづくハンター装備って天下御免の通行証ね。それ着れてれば英雄気取りで、どこへ行っても怪しまれないんだから」
スラッシュ「オレサマ達も動きやすいってことっチャ」PRRRRRRR
クイーン「これで荷物は全部ね。さ、私達も行きましょう。現地に駐留してる鬼将軍に怒られちゃう」
スラッシュ「紛争の地、アヤ・・・楽しみだっチャぜよ!!」びしっ(熱血的に海の向こう側を指差す海賊Jなお面のちいちゃいソルジャー)
「あたちのモンハン日記」
Anthem of a Dying lights
ギコギコギコギコギコ・・・・
(雷狼竜が「入った」檻を押していくベン・ルイス小隊)
アンソニー「ほんと、ハンター社会は危険ばかり。うまく潜り込めたね」ギコギコギコ・・(チェーンヘッドを被り、顔には紺色のマスクを装着しながら)

シオン「お茶の子さいさい♪」
アンソニー「君を見てると不思議とグルーミーな気分が吹っ飛ぶ。それと聞いた?今の話」ギコギコギコ・・
シリウス「ああ。ハンニバル・ハンスも現地入りしているようだな」ギコギコギコ・・
シオン「誰です?それ」うんしょうんしょ(大タルを「運搬スタイル」で運びながら横に並んでくる)
ハロルド「通称、鬼将軍の獣人兵士さ。懸賞金も高いんだぜ・・・っくしょん!!」(タルネコボディの蓋が勢いで少し開く)
シオン「だからちゃんと「あったかいもの」を着ろって言ったでしょ。さっきだって、恥ずかしかったんだから」
アンソニー「くしゃみがちな君もまたグローリーだよ」
シオン「もう・・それにしても驚きました。シリウスさんが特殊メイクだけじゃなくて、声色も変えれるなんて・・」
シリウス「技術班に感謝だ。声だって、お前たちも練習すれば、すぐにできるさ」フッ(の横で首を傾げるアンソニーとシオン)
ハロルド「ミオンとジークは大丈夫かな?」(とタルネコボディが心配する)
シオン「ミオンはスタッフに。ジークはタルの中に「入れた」から、すでに船の中よ。大丈夫。二人とも賢いから」
アンソニー「仲間は多い方がいいからね。グルーミーな旅へ、ようこそ。今のうちにタンジアの景色を眺めておこう・・」
シオン「もう!ペシミスト!帰ってくることを考えて!」はぁ~~い・・(とグルーミーなナイト)
シリウス「船に乗るぞ。気を引き締めていこう」イエッサァ~♪(とシオンとハロルド)
ボボーーーーーーーー・・
(大型船の汽笛がタンジア港に鳴り響く中、巨大甲板にモンスターが「入った」檻が次々と運ばれていく)
To Be Continued
ランキング参加中よ♪
みんなの気焔万丈な一票、期待してるわよ!

次回「あたちのモンハン日記/Anthem of a Dying lights」
第41話 「・・ひゃっはぁ~~・・」の巻
6/13(月)0時更新予定
ねぇ、ところでアンソニー。あなたって、どうしてそんなにいつも憂鬱なの?
陰鬱の屈折した心情の中にこそ、真の自己投影が映し出されるからさ・・フッ
そのアイデンティティーが抱く美意識を形而上学的に追求している変わり者ってことね
ガガーーーーーーーン

冗談冗談。ほら、そんなことより、いつもの。ほら、早く。
・・次回も見よう・・グルーミーに読も見よう・・・
元気よく!!べちん

ああもうやだ!!だいたい台詞がダサい!!次回も見よう読も見よう!!
(最後はえっらい早口で)
それでよし♪
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