~エル・ディアラ・サンドリア、マーケットエリア、宿場....

ガヤガヤガヤガヤガヤ(今夜も大盛況な酒場の中(音楽隊による民族音楽も流れる)、いつもの端っこの席を陣取るラインハルト組(隣にはミサキが)に向かい合って座っているタンカラーな砂漠用の防護服を纏った男)
ウバイヤ「ええ。今宵は徹夜ですね」やれやれ(目の前に並ぶごちそうには手をつけず、水だけをいただいている)
ラインハルト「でしょうね。我々にも手伝えることがあればいいのですが、お互い、立場が違う」ふぅ~~~(と、揚げ物をつまむ)
ウバイヤ「ゲルハルト殿だけが、私と一緒に外へ。監獄に向かうと」
ラインハルト「カーブー君に知らせるためにですか?」あむあむ
ウバイヤ「ええ。ゲルハルト殿曰く、別に報告しなくてもいいが、念のため、と仰っていました」
ラインハルト「うん・・それと、彼は看守長の様子も窺いたいんだろう。本当に信頼できるのか・・・それは我々も同じです」ちら・・
ぎゃは~はっはっはっはっはっ♪
(音楽隊が奏でる音色に合わせて、木製ジョッキ片手にへんてこなダンスをしているフェットチーネを中心に、エスココ三銃士、ブジャーラ、そして、いつだかの「恐れ慄く行商人」の姿も。その背後の席では、ズワロマンと乾燥地帯用の防護服を着た数名の男女がその酔っぱらい達の光景をあたたかい目で見守っている)
ウバイヤ「お仲間には?」
ラインハルト「話しました。彼らの脱出劇に乗じて、グランドマスター達も逃亡したことにします。あとは無事に砦まで脱出できれば」あむあむ(揚げ物の手が止まらない)
ウバイヤ「あれでは追いつかれる」ちら・・(奥の席のズワロマンを見ながら)
ラインハルト「ご心配なく。砦の周辺に仲間が待機しています。あとは強行突破です」やれやれ
ウバイヤ「成功すれば、グランデギルド・・パパグラーナもコズンダに反旗を翻したことになりますよ?」
ラインハルト「そのあたりは交渉次第でしょう。彼が今一度、グランドマスターの引き渡しを要求してくるとは思えませんし」あむあむ
ウバイヤ「コズンダはすでに西と南を敵に回しています。加え、東部、そして北東にシャーマラーンハハーン族も帰還することができれば、都を落とすのは簡単でしょう」
ラインハルト「・・・東西南北が盟友となって、この都を包囲することができれば・・・・おっと。だが、軍を進めるのであれば、どこから来ようが、要塞を通って来なければなりません。我々にコズンダを討伐させようとしても、そうはいきませんよ」あむあむ
ウバイヤ「操竜術があるシャーマラーンハハーン族には関係ありません。聞けば、クルセイダーズにもまた、モンスターが存在するとか」
ラインハルト「僕らにもね」えっへん
ウバイヤ「偉大な力を持つあなた方が各地の導き手となり、盟を結ぶことが出来れば、コズンダの脅威となることは間違いありません」
ラインハルト「そこで新たな王を見つけるっていうのかい?」
ウバイヤ「エズガダは、真の王にしか忠誠を誓いません」フッ・・
ラインハルト「君らも竜信仰だったのを忘れていました。次の国王もまた、先王同様、アヤの伝統を重んじつつ、アヤを治めることができるもの・・・・・だけでは物足りない・・」ちら
ウバイヤ「アヤの宿痾となっている元凶が取り除かれれば、この国は、初めて次の一歩を踏み出すことができます」
ラインハルト「つまり・・使者団・・タラスクギルドをも治めることができるもの・・・・コズンダでは役不足だっていうのかい?」
ウバイヤ「コズンダは弑逆を犯した愚か者です。彼が自ずと破滅へ導かれるのは勝手ですが、巻き込まれるわけにはいきません」やれやれ
ラインハルト「だから彼をみんなで叩いて、空いた玉座を奪い合えというのですか?そんな簡単な話ではないはずだ」
ウバイヤ「噂では、コズンダは次の戦地をラ・エメシスに定めているとか・・・ならば、使者団は彼に任せればいい」
ラインハルト「・・・その間に都を落とす・・・・のが、誰なのか・・・・・それをあなた方が見極めるというのですね?」
ウバイヤ「今宵が最後の宴にならぬよう」にこっ
ぎゃははははは♪
(一際うるさいフェットチーネ達)
ラインハルト「だいぶ、ここの生活にも慣れてきたのですが・・寂しくなります」ゴクッ(と木製ジョッキを)
ウバイヤ「君、すまいないが、私にも同じものを」ハイニャ~♪(とウェイターアイルー)
ラインハルト「あれ。いいんですか?」すってってってってっ(いっそいで厨房に入っていくウェイターアイルー)
ウバイヤ「これでもエズガダの中では強い方でして。あなた方がいなくなっても、この酒場へは通おうと思います」すってってってってっ(いっそいで木製ジョッキを頭上に掲げながら出てくるウェイターアイルー)
ラインハルト「都と地下に」お待たせいたしましたニャ~♪(ジョッキをテーブルの上に置く)
ウバイヤ「アヤに栄光あれ」スッ(ジョッキを掲げる)
コティ~~~~~ん♪
(木製ジョッキをぶつけ合うラインハルトとウバイヤ)
「あたちのモンハン日記」
Anthem of a Dying lights
~エル・ディアラ・サンドリア北、監獄エリア....

ゲルハルト「エ~ニャテよ、ニャアニャア(だから面会に来たって言ってんだよ、入れろよ、なぁ、ほれ)」
衛兵「何言ってんだか、さっぱりわからねぇ」やれやれ(と、もう一人の衛兵と共に)
イェル・ミナ「どうしたの?」ザッザッザッザッ
衛兵「やや、イェル・ミナ様。この獣人が何か言っているのですが、言葉が分からなくて」へぇ~えと・・
イェル・ミナ「私が。あなた達は見回りに戻って」ハッ!
テッテッテッテッテッテッ!!
(看守長にいいところを見せたいのだろう、衛兵二人は実にNPCらしいキビキビした機械的な動きをもって、各々の周回コースに向かっていく)
ゲルハルト「ハンニャ?(前の連中はよ?)」
イェル・ミナ「クビ。ボスは特別牢よ。いろいろあったの」はぁ~~
クク「この子が闘技場で副看守長をぶっ飛ばしたの。あなた達と別れてすぐ、私も手伝ったんだから」やれやれ
ゲルハルト「エ~ニャニャ、えで、あたよ(族長と同じ牢獄に入れたのか?)」
イェル・ミナ「彼がここでウロウロしているよりマシでしょ?鍵は彼らが持っている」ちら・・
テッテッテッテッテッテッ!!(完全に彼女を意識してだろう、元気溌剌に同じところを行ったりきたりしている衛兵二人)
ゲルハルト「ミニャラニャ~てよ(あいつらなら、ゲンス・ゴンスの一味から鍵を奪うより、簡単ってわけか)」テッテッテッテッテッテッ!!
イェル・ミナ「ご想像におまかせするわ。それより、伝言しに来たの?」こそっ(決まったコースをうろうろしている衛兵達を気にかけながら)
ゲルハルト「アニョ(一応な)」
イェル・ミナ「残念だけど、あなただけ特別扱いはできない。私が伝えるわ」(決まったコースをうろうろしている衛兵達は、彼女のことが気になるのだろう、こぞってチラチラと彼女を見ている始末)
ゲルハルト「えっだら、ハニャちて、カ~ボ、ア~ニャ(無理しなくてもいい。あいつは知らなくても対応できる。むしろ、その方が力を発揮しやがる)」やれやれ
イェル・ミナ「フフッ」
クク「ねぇ、イェル・ミナ。彼も谷の出身なのよ。似ていると思わない?」
イェル・ミナ「・・ええ・・」
ゲルハルト「アニャ?」
イェル・ミナ「私も谷の出身なの」
ゲルハルト「ゲニャらてよ(お互いに忘却したい過去だな)」ふぅ~~~
イェル・ミナ「両親を早くに亡くした私は、幼い頃、優しい獣人のご夫婦にお世話になったの」
ゲルハルト「アニャらて、アにょよ(道理で理解力があるわけだ)」やれやれ
イェル・ミナ「とても似ているの。その二人の顔と毛色が。あなたに」
ゲルハルト「・・・ニャニャ~~~~・・」(白を切るように顔を見上げる)
イェル・ミナ「自分達にも子供がいたって教えてくれた。けど、その子は、谷へ来た奴隷商人の手によって、連れ去られてしまったそうなの」
ゲルハルト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(唇を噛み締め、断崖の向こう側を睨みつける)
イェル・ミナ「二人の名前は、アボニアさんとエッカルトさん。もしも谷に行くことがあれば、会ってあげて」
ゲルハルト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(思いを押し殺すように目を閉じ、鼻から息を深く吸い込む)
ザッザッザッザッザッザッ・・・(焔デザインのタトゥーを脳天にいれたスキンヘッドの赤服の戦士が茫洋ワイドな断崖下に沿って歩いてくる)
ダル・ハンギル「・・・・・・・・・・・・・」ザッザッザッザッ(尊大に向かってくる彼に対し、一礼している衛兵達)
イェル・ミナ「・・・・というわけで、面会は無理。悪いわね」
ゲルハルト「エニャ、アニャラにょにょちて、ハ~ニャ。エニャ(明日、お前が裏切ったとしても、俺達は必ずやり遂げる。お前も覚悟しておけ)」ピッ(鋭い爪を彼女に向ける)
てってってってってってっ
(その場を足早に立ち去る黄虎ネコ)
ダル・ハンギル「忙しそうだな」ふんっ(と、ゲルハルトを目で追いながら)
イェル・ミナ「わざわざそれを言いにここまで?」
ダル・ハンギル「今日、セフィティスが戦っているお前を見て、楽しそうだと言った。お前が出世欲に駆られる人間でないことは承知している。腑に落ちんのは、なぜこんな場所に固執しているかだ」
イェル・ミナ「与えられた仕事だからです。それ以上に何かありまして?」
ダル・ハンギル「セフィティスといい・・・・・そうか。コズンダ様は、お前とセフィティスの距離を置くために、お前をここの番人に選んだというわけか」フッ・・
イェル・ミナ「何をおっしゃりたいのですか?」ザッ・・
ダル・ハンギル「その敵視だよ。お前は以前から、俺を見る目が他のものと違う。まるで、捕食したがっているモンスターのようだ」
イェル・ミナ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ダル・ハンギル「最も、お前は本当に竜族の力を使えるがな。もっと有意義にその力を使え。本当の戦いは近いぞ」ザッ
ザッザッザッザッザッザッ・・・(ふてぶてしく監獄エリアを去っていくハンギル。見回りをしている衛兵達もまた、その緊張感を察したのか、少しかたい動きで決まったルートをうろうろしている)
クク「なにあれ。あいつがメフタフ様に手をかけた時、あなたのことに気づいていたってことはないわよね?」
イェル・ミナ「今頃、脅しに?もし、そうだったとしても、まだ私は生きている。つまり、反撃の機会もあるってこと」
クク「まさか、あなた・・・」
イェル・ミナ「彼に伝言をしに行かなきゃ」ザッ

ザッザッザッザッ(ほとんどの囚人達が眠っている中、洞窟内を颯爽と奥に向かって歩いていくイェル・ミナ)
げヒャ~~~ハツハツハツハツ!!
(奥からカーブーの下品な笑い声が)
イェル・ミナ「ああ・・・」クラッ・・
ヘッジ「おい!みんな!イェル・ミナ様がおいでなさったぞ!」むっ!?(と、同じ牢獄で寝ていたダニーがすぐさま起き上がる)
ダニー「てめぇ!!当てつけに来やがったか!?」ガシャーーン!!(鉄格子にタックルせんばかりの勢いでぶつかってくる)
イェル・ミナ「あなたに用はないの」ガシャーーン!!ガシャーーン!!
カリサ「ってことは、こいつにかい?」(コズマの牢獄より、同じく鉄格子を両手で掴んだ彼女の姿が)

カーブー「これこれ、せっかくの新人歓迎会なんだ。喧嘩はやめなさい」えらそうに言うんじゃないよ(と、対面の鉄格子越しから彼に向かってツバを吐くカリサ)
イェル・ミナ「ヘッジ。今日は何か聞いた?」
ヘッジ「え・・・」
ダニー「堂々と報告会ってか?うちのボスは、そんな姑息な真似しなかったがな」ハンッ!
イェル・ミナ「詰めが甘いから。それより、彼らから、なにか興味深い話を聞けた?例えば、お隣さんが、どうやって摩訶不思議な剣技を使うのか・・とか」
デヴィマッツォ「・・・・・・・・・・・・・」ちら・・(同じ牢獄内であぐらをかいているカーブーを見る)
ヘッジ「この際だから、はっきり言っておく。確かに俺は、昔、仲間を裏切ったことはある。だが、ここではもうそんな真似はしない。俺にとって、この牢獄は特別なんだ」
カーブー「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
イェル・ミナ「外に出ても、狙われるからでしょ?いいわ。だったら、あなたも信義を貫きなさい」ザッ(カーブーの牢獄の方へ行く)
カーブー「新王に聞いてこいと言われたのですか?」
イェル・ミナ「いえ。コズンダ様は、あなたのことを気にかけてもいないわ」
カーブー「ウスか・・・」しょんげり・・(その肩を叩くグランドマスター)
クク「キキキ・・・キキキキ・・・」
カーブー「ん・・・・・」
クク「キキキ・・キキキキキ・・(さすがね。虫語が分かるなんて。デスカーブーや。よく聞いてちょうだい)」
カーブー「・・・・・・・・・・」
クク「キキキ、キキキキ(明日、あなたのオトモダチが作戦に打って出るわ。あなたも備えて。長い長い一日になるわよ)」
カーブー「・・・・・・・・・・・・・・・」
イェル・ミナ「落ち着いて。別の仕事を見つけてあげてもいいわ」(と、カリサと話し込んでいた模様)
カリサ「うちのボスになにかあったら、ただじゃおかないからね」
イェル・ミナ「分かってる。それから、明日は衛兵があなたを連れて行くから」(と、振り返り、カーブーに向かって)
カーブー「ウッス・・・」
イェル・ミナ「・・・・・頼んだわよ」
カーブー「・・・・・・・・・・・・・・」
ザッザッザッザッザッ(ヘッジの牢獄前を通り過ぎていくイェル・ミナ)
ダニー「もうおかえりか?」
イェル・ミナ「ああ、そうそう」ぴたっ
ヘッジ「ヘイ??」(相変わらず細い顔を鉄格子の隙間にめり込ませながら)
イェル・ミナ「ヘッジ」こそっ
ヘッジ「??」
イェル・ミナ「前から言おうと思ってたんだけど、奥歯に光るそれ。見逃してあげるけど、あなたがこの牢獄に固執する理由はそれが原因?」
ヘッジ「俺のオタカラさ」キラリぃ~~~ん

イェル・ミナ「そう。楽しかったわ。おやすみなさい」二度と来るんじゃねぇ!!(とダニー)
ザッ・・・(一歩踏み出し、再び立ち止まるイェル・ミナ)
カーブー「・・・・・・・・・・・・・・・・」
イェル・ミナ「・・・・・・・・・・・・・・・・」
ザッザッザッザッザッザッ(再び颯爽と牢獄をあとにする看守長)
To Be Continued
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次回「あたちのモンハン日記/Anthem of a Dying lights」
第192話 「はじめての共同作業ですニャ♪」ポッ
12/14(木)0時更新予定
年内のストーリーモードはひとまず次回まで
その後の予定は、また報告するぞ!
そんだらば!次回も見よう!!読も見よう!!
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