~渓流非狩猟地区、ユクモ土楼(所有はひよこ寺)....

ワアアアアアアア・・・!
(岩丘の山壁に建つ土楼から沸き起こる歓声が渓流エリアにこだましている)
で~ぶ!は・や・く♪
で~ぶ!み・せ・ろ♪
(土楼内のぐるりと回る円状のベランダから独特なチャントをあげる「デブ専」のオーディエンス達。その群衆の中に紛れて中心の広場を見下ろしているガイウス一行)
コーネリアス「すごい人ですね・・」で~ぶ!で~ぶ!お・に・く♪
ガイウス「なんとも盛況だな」で~ぶ!で~ぶ!わぁ~~~♪(ウェーブが始まった)
ヴラドレン「こいつら全員、デブ専なんすよね

夜叉亥「ブホッ(笑)・・ごほん。先程、下にUBU達が現れたようだったが・・」きょろきょろ(周囲を見渡す)
ポール「和尚達と一緒に地階へ入っていった。今度は何をするつもりなんだか・・」はぁ~
ヴラドレン「あっ!達人ビールの売り子さん発見!!お~い!!こっちにも一杯・・いや四杯くれぇ~!!」(向かい側のベランダに見えるプライベートシリーズを着用した若い娘が、了解のサインを示すように手を振っている)
コーネリアス「いいですね。催し物って」にこにこ

~土楼、地階の準備室....
ワアアアアアアアア・・・・
(真上からの歓声による地響きにより天井から埃が落ちている)

UBU「はぁ・・・・・・」(ベンチに腰掛けるUBUが着用する撫子装備の上半身は、パンパンに膨れ上がっており、傍目には完全な「まあるい人」になっている。また自慢の煌黒大剣も背負っていない)
むにょむにょ・・(パンパンになったお腹を指で押すUBU)
UBU「なんであたちがこんな「たこ焼きボディ」に・・」はぁ~~~~
~10分前、準備室前の廊下....

UBU「はぁ!?なんであたちがこんなクソしょうもない選手権に参加しなきゃいけないのよ!!」
宮司「コンペティションを盛り上げる為です。お願いします」
和尚「そうじゃそうじゃ。参加者が二人だなんて、上で首を長くして待っておる連中に知れてみろ?ブーイングの嵐に、チケット代の返還請求、はたまた寺の名誉問題にも発展しかねん」

鉄平「そうなれば、ユクモ地方の評判も悪くなって、村の観光客も減るだろうな」(胸に白毛のモフモフ赤ちゃんを抱いている)
バステト「いみゃ~~~ん

宮司「頼みます、UBU殿。観衆にはUBU殿が「おデブ」に見えるよう、服の中に綿をつめますので」(大樽一杯に詰まった綿を見せる)
UBU「そこまでする義理はねぇわ!そもそもデブ巫女になんてなりたくないし!」べりっ

宮司「仕方ない・・(バステト殿。頼みます)」てんてん(新しい札をでこに貼る)
バステト「みゅう

UBU「だいだい何をして競うわけ?どうせしょうもない競技を・・」
バステト「ほみゃああああああ!!」にょにょにょにょにょ

UBU「・・・・・しょうもないのはあたち・・。だからあたち、デブ巫女になりたい・・。デブ巫女になって腹が裂けるほどにあんまん食べる・・」にょにょにょにょにょ

和尚「おお!交渉成立じゃな!!」
宮司「・・・・・・(バステト殿。かたじけない。これもユクモの地域活性化の為・・礼を言いますぞ)」にこ
バステト「もみゃ~

和尚「よし!そうと決まれば早速、服の中に綿をつめるのじゃ!」ささささ(UBUが背負ってる煌黒大剣を奪う)
鉄平「ケッケッケッケッ。お望み通り、デブにしてやるぜ?UBU~♪」ひっひっひっひっひっひっひ
ひっひっひっひっひっひっひ
UBU「はぁ~・・。なんであたち・・やるなんて言ったのかしら・・」ぐすん(泣いてる)
ちら(目線を上げて部屋を見渡す)
??「もぉ~!早く焼いてよね!」(目の前のベンチにふてぶてしく腰を下ろす、メイドシリーズを纏ったまんまるぽっちゃりさん。黒髪のツインテールに二重顎をキメ込み、「MH部員特製扇子(双剣)」で汗だらけの顔面を煽っている)
UBU「・・・・・・・」ちら
??「待っててね、ぽぶ美。今「上手に焼くから」」ぎゅりぎゅり・・(仮にも個室の中で肉焼きセットを展開し、こともあろうか「モスの頭部」を焼いている、ビストロシリーズを纏ったガリガリハンター)
UBU「・・・・・・(なんだこいつ・・。あのわがままデブの奴隷か?)」(嫌悪感溢れる蔑んだ目で見つめている)
??「あ、気にしないで下さい。自分、ぽぶ美の彼氏のガリクソンです。良かったらどうです?顔面は旨味の宝庫、美味しいですよ♪」ぎゅりぎゅり・・
ぽぶ美「ちょっとぉ~!なにライバル相手にあたしの「おやつ」を勧めてるわけぇ~!?許せない!」ぱぁ~~~~ん

??「ちょっと。静かにしな」
UBU「・・・・・・・」ちら
ガベーーーーーーン!!
(部屋の隅で腕を組んで「すかしている」のは、全身をピンクのハイメタU装備(男性用の)を纏った完全無欠の大デブハンターである)
UBU「・・・・・・・(バケツ・・懐かしい・・。でもあれって男もんだろ?「中の人」は女なのかな・・・」
??「あたしの名前は鉄子。この大会に参加する為、ドンドルマからやってきたのさ」ふっふっふっふっ(不気味に笑うバケツの顔)
ぽぶ美「へぇ~。男物の鎧着てるなんて、なかなかやるじゃない」
UBU「・・・・(やるのか・・?)」
ガリクソン「あのぉ~、良かったらどうです?」(にやにやしながらモスの顔面を勧める。どうやら完璧なデブ専のようだ)
鉄子「遠慮しとくよ。あたしは「もう」肉になんて興味ないんでね」ごそり(鎧の隙間に手を突っ込み、何かを取り出す)
ぽぶ美「??」パタパタ(扇(双剣)で汗だくの顔を仰ぎながら見つめる)
鉄子「今、あたしが「ハマってる」のは・・こいつさ」
ガベーーーーーン!!
(ピンクの篭手のぶっとい掌の上にあるのは、どう見ても鉄鉱石の塊であった)
UBU「・・・・・(こいつ・・まじか・・

鉄子「旨いよぉ・・?鉄分たっぷりで・・・これを食べるようになってから、低血圧がよくなったくらいさ・・・」ふふふふふふ
ぽぶ美「あたしも前に火山へ行った時、お腹減っちゃってさ。試してみたけど、無味なのが嫌だったのよねぇ~」パタパタ
UBU「・・・・・(実践済みかい)」
鉄子「そんな時はこれをかけて食うのさ」ぎゅりっ

ぶっぶ~~~~~

(豪快にマヨを握りつぶし、鉱石をマヨ浸しにする)
UBU「・・・・・(あんなにトランス脂肪酸を・・)」おえっ・・

鉄子「悪玉コレステロール?大歓迎じゃない?石は消化に悪い?そんな脆弱性を抱えた胃袋はとっくに「スワップ」したわ。鎧竜の胃袋とね・・・」ひっひっひっひっひっ
ぽぶ美「え!?ってか、どうやって!?」興味津々♪
鉄子「前にサザンゴッドに「珍味」を求めに行った時の話しさ・・。訳ありの天才外科猫医、ラザロス・リフテリスに偶然遭遇出来てね・・。そこで「やってもらった」ってわけさ。一度胃を取り出して、鎧竜の強靭な胃粘膜で縫合された「人型サイズ」の胃袋を代わりに突っ込んだってわけ。ハンターのあたしは見事、それに適応してるのよ」ふふふふふふふ
UBU「・・・・・(こいつ、マジでいかれてる・・

鉄子「いただきマンドラゴラ~♪」カシャーーーーン!!(バケツの口部が上向きに素早くスライドして「中の人」の口が露わになる。真っ赤な口紅をつけていることから、まだ女は捨てていないことが伺える)
がりがりがりがりがり

(強靭な歯で鉱石を砕く鉄子。開閉された口元はマヨでペチョペチョになっている)
UBU「・・・・・(もはや人じゃねぇな・・)」
ぽぶ美「やるわね・・。でもあたしだって負けてられないんだから。今回のデブ巫女選手権に優勝して、ユクモを代表するぽっちゃりアイドル巫女さんになるのよ♪」パタパタ
鉄子「へぇ~。あんたもあたしと同じ目標ってわけかい。こりゃ~負けてらんない・・ね!」ごくり(力強く鉱石を飲み込むバケツ女)
UBU「・・・・・(あんた達じゃ、アイドルじゃなくて「ゆるキャラ」だろうが)」
鉄子「そこの丸っこいの」
UBU「へ・・?あたち?」
鉄子「丸いのはてめぇしかいねぇだろうに」ガッハッハッハッハッハッ!!(必要以上の大音量で馬鹿笑いをかます。同時に笑うぽぶ美)
UBU「・・・・・(今すぐバアルレボアでぶった斬ってやりてぇ・・!)」ぐぬぬぬぬ

鉄子「てめぇはなんでよ?」ガシャーン(壁に背中をつける)
UBU「・・・なんでって?」
鉄子「ばぁ~か。デブ巫女になりてぇ理由に決まってんだろうに」ガッハッハッハッハッハッ!!(必要以上の大音量で馬鹿笑いをかます。同時に笑うぽぶ美)
UBU「もう我慢出来ねぇ


朴然「はいはい皆さぁ~ん。はじまりますよぉ~♪」ばたーーん

UBU「命拾いしたわね。バケツのクソ女」ペッ

鉄子「なんだと・・!桃毛獣の腹みたいに丸い体したクソ女め!!」
ぽぶ美「はいはい。喧嘩はそこまで。決着は・・上でつけましょう」にや
UBU「ぐぬぬぬぬぬぬ・・!!(殺してやりたい!!こんなへんてこりんな大会に参加してしまった愚かな自分を!!)」むきぃ~~~~~

「あたちのモンハン日記」
~デブ巫女選手権~
ワァアアアアアアアア!!
(大歓声の中、土楼の中庭に立ち並ぶデブ巫女候補の三人)
ポール「なんだ・・?あの「赤くて丸っこいの」は・・・って、UBUじゃないか!?」ガーーン
ヴラドレン「短い間に太ったんじゃないのぉ~?」ひっく(ビールジョッキ片手に完全に酔っ払っている)
宮司「頑張って下さいね・・UBU殿」ワアアアアア!!
鉄平「バステト!UBUを応援するぞ!」
バステト「みゃんみゃん♪みゃんみゃん♪」(あんまんと言ってるようだ)
和尚「ぽっちゃりを愛してやまないデブ専の同志諸君!!お待たせ致した!!」ワァアアアアアアアア!!(広場で両手を掲げ、観客を煽る仮にもお寺の和尚さん)
UBU「・・・・・(帰りたい・・・お寺に来る前の自分に・・)」でぇ~ぶ!でぇ~ぶ!(場内凄まじいでぶコール)
和尚「これよりデブ巫女選手権を開始する!!」バシューーーーーン!!(庭内の隅々から花火が上がる)
ぱぁ~~~~~ん



(土楼の俯瞰映像。まあるい庭からそれは美しい花火がたくさん上がっている。まるでオリンピックやワールドカップのように)
和尚「ルール説明の前に、まずは本大会に参加をしてくれたデブ巫女候補のエンジェル達を紹介しよう!!」オオオオオオオ!!
鉄平「巫女だか天使だかよくわかんねぇな」(父の胸の中で頷くバステト)
朴然「和尚、これを」こそり(そそくさと和尚にメモを手渡す)
和尚「うむ・・。まずはメゼポルタから舞い降りたぽっちゃりアイドルハンター!!ぽぶ美~~~~!!」
ウオオオオオオオオオ!!
(今日一の歓声の中、投げキッスをしたりとアピールをみせるぽぶ美)
和尚「続いては・・・その体重なんと209kg!!メンズのハイメタUを軽々纏う、そのデブの英姿を目に焼きつけよ!!ドンドルマが生んだ奇跡のスーパークソデブ女・・・鉄子ぉおおおおおおお!!!!」(さりげなく手をあげるピンク色のハイメタU女)
バオオオオオオオオオ!!
(更に凄まじい狂気に満ちた歓声が版築建造物を揺さぶる)
ポール「すごい熱狂っぷりだ。耐震スキルの御守を持ってくれば良かったな」グラグラ
ヴラドレン「お、次はUBUが紹介されるぞ♪」ひっく
和尚「誰が読んだかあんまん女・・・あたちはあんまんみたいにまあるい体にもっとなりたい・・!ユクモを代表する撫子まるっこあんまんハンター!!うぉ~~~~~~~ぶぅ~~~~~~~(UBUと言ってるらしい)!!!!」
ウォオオオオオオオオオ!!
(がっくし肩を落とすUBUとは裏腹に大熱狂の反応をみせるデブ専のオーディエンス達)
コーネリアス「他の二人に負けない声援ですね!」よしっ(小さくガッツポーズをとる健気な獣人)
和尚「ぇぇ・・続きましてぇ・・・」げほげほっ(今の紹介で声を「やったらしい」)
朴然「ここからは和尚様に代わりまして、自分が大会ルールをご説明したいと思います」いいぞぉ~クソ坊主~(などと罵声が飛ぶ)
宮司「朴然め・・!和尚の代役は私と決まっていたはず!」むき~~

朴然「ルールは至って簡単っす。まずは三人で早食い対決をして頂きます。1位と2位になったお二人が決勝に進出し、今度は大食いにて勝敗を決し、ひよこ寺専属のデブ巫女を決めたいと思いまぁ~す」(なんか軽い感じで淡々と説明を終える)
UBU「ゲッ・・大食いに、早食い・・!?」
鉄子「はぁ?なにビビってんだい。「デブ=食う競技」っていうのは、古の時代から変わっちゃいないのさ」
ぽぶ美「そうそう。嫌なら帰れば?」おほほほほほ
UBU「・・・・・・(こいつらをここで斬り倒して、家に帰りたい・・!!)」うえ~ん

和尚「・・・・・・・・・」ごしょごしょごしょ(何やらかすれきった声で朴然に耳打ちしてる)
朴然「はい・・はい・・。では早速予選を開始しまぁ~す」
すたこらさっさ

(と、庭の隅に走っていく和尚と朴然)
ガイウス「なんだ?」
夜叉亥「大食いをする食べ物を取ってくるのだろう・・・む!?見ろ!!」
すたこらさっさっさ

(と、和尚と朴然が二人がかりで運んできたのは、巨大な大皿に乗ったどでかい豆腐であった)
ぽぶ美「わぁ~♪おっきぃ~♪」(普通の人間の身の丈の数倍はある四角い豆腐を見上げる)
鉄子「なんだい・・ただの豆腐かい?」すたこらさっさ(次々と人数分の皿を運んでくる和尚と朴然)
UBU「やった・・これならなんとかなるかも・・」ふふふふ
朴然「お待たせしました!では予選の説明です!お三方にはこの豆腐を食べて頂きます!10分以内にこの豆腐を最も多く食べれたお二人が決勝進出でぇ~す♪」
ブ~ブ~

ヴラドレン「豆腐とはなんだか拍子抜けっすね」
ガイウス「おそらく寺の主催だからだ」
コーネリアス「と申しますと?」
夜叉亥「普通の寺は動物性及びモンスター性の食材は口に出来ない決まりだ。よって精進料理なのは至極当然なことだろう」ブ~ブ~
鉄子「なんだいこれ?もっと過激なやつかと思ってたよ」
ぽぶ美「ドスファンゴの踊り喰いとかね」(隣で「えっ」って顔するUBU)
朴然「皆様、静粛に!」ブ~ブ~
鉄子「ん・・・」
朴然「ご安心ください!この豆腐は普通のものではありません!硬化薬をふんだんに混ぜ込んだ「カチコチ」の豆腐なのです!!」
ウオオオオオオオオオ!!
UBU「なっ・・!!」
ぽぶ美「カチコチって・・そんなの食べれるのかしら・・」ワアアアアア!!
鉄子「ハン!!どうやら予選はあたしに分がありそうだね!!」ガッハッハッハッハッ!!
鉄平「まずい・・危険するんだ!!UBU!!」
宮司「どういうことですか?」
鉄平「忘れたとは言わさんぞ、宮司!?UBUは普段からあんまんを「主食」としていることをな!!」キッ
宮司「!!」
朴然「この鉄鉱石よりも堅い豆腐こそ、ひよこ寺精進料理名物「ドス豆腐」なのです!!」ウオオオオオオオオ!!
UBU「ドス・・豆腐・・!!」ワアアアアアア!!
鉄平「あんまんを包むその赤子の素肌のように白い皮は、まるで天使の羽衣の如く「柔く(やわく)」、口の中を優しく、そしてピュアに包んでくれる・・・そんな「ソフトな食感」のあんまんばかり食すがあまり、今のUBUの口は柔らかいものに適応し過ぎてしまっている!!つまりUBUの顎は咀嚼力に乏しく、口をまあるく開けた鯉同然!!その噛む力は赤ちゃん以下と言っても過言ではないんだぁあああ!!」
宮司「赤ちゃん・・・以下・・!!」ガガーーーン
バステト「みゅううう・・・」ごくり(赤ちゃん猫がつばを飲んであんまん女を見守る)
鉄子「さぁ、早く始めようか」ふふふふふ(目の前に置かれた四角い建物のような巨大豆腐をうまそうに見上げている)
ぽぶ美「やぁ~ん。自身なぁ~い。けど頑張っちゃおう~♪」
UBU「・・・・・・・・」ガタガタガタガタ(巨大カチコチ豆腐を前に青ざめ凍りついている)
朴然「ではこれより、デブ巫女選手権の予選会を始めたいと思います!!」
ウオオオオオオオオオ!!
To Be Continued




次回「あたちのモンハン日記」ザ・中継ぎ記事はさ
11/13(日)0時更新 なんも。なんも決まってねぇです

をお送り致します♪ほんだらばさ!!次回も石ころ舐めながら読も見よう
