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Channel: あたちのモンハン日記
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「だからナイトってやめられないんです」の巻

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~ニャー神殿最頂部「星の庭園」....


キラキラキラキラキラキラキラ
(ロマンチックな星空の下、平坦になったピラミッド型建造物の頂上エリアで口づけを交わしている獣人カップルの小さなシルエット)


鈴麗「ほにゃ・・・・・」(うっとり顔の赤ぶち猫。相変わらず頭の後ろにドでかい派手な真紅の薔薇型リボンを付けているが、服装はかつてのようなメイド姿ではなく、優婉な純白ドレスを着ている)


猛豚「・・・・・・・・・」カポッ(ファンゴネコマスクを被る。上半身には蒼綺羅びやかな「ザ・陛下ネコガウン」を纏っている)

鈴麗「綺麗・・・」(見上げる瞳には眩い星団が投映されている)

猛豚「・・・・・・・・」ちら


キラキラキラキラキラキラキラン
(数え切れない星々だけが二人を上から見下ろしている)


猛豚「ち、珍は・・ほ、星が好きだ・・。り、鈴麗・・お、お前も好きか?」(華奢な鈴麗の体を抱き寄せ、真上に広がる夜空を見上げる)

鈴麗「ニャ」こくり

猛豚「・・・・・・り、鈴麗・・」

鈴麗「ほにゃ?」ぱちくり

猛豚「お、お前は・・あ、あの無数の星団よりも・・・か、輝いているぞ・・」

鈴麗「・・・・・・・・・」

猛豚「・・・・・・・・・」

鈴麗「ぷっ・・・」くすくす

猛豚「??」

鈴麗「陛下。今時そんな口説き文句、子猫にもきかないニャ」くすくす

猛豚「・・・・・お、お前にだけ、こ、効力があればいい・・」(再び夜空を見上げる)

鈴麗「はいニャ♪」


ひゅうううう・・・・・(水没林独特の温暖風が吹く中、寄り添いながら満点の星空を見上げる猛豚と鈴麗。また小さな頂上部エリアには人工芝のような緑が敷かれ、所々に花々が咲いている)


猛豚「・・・・・・・・・・」(ファンゴネコマスクに星のスポットライトを浴びながら上を見上げている)

鈴麗「静かニャ・・・・とてもこのフィールドの何処かで戦争が起きているとは思えないほど・・」

猛豚「た、戦いは・・じ、直に終わる・・。そ、そしたら・・・・」

鈴麗「??」

猛豚「か、勝鬨と共に、しゅ、祝言をあげよう・・」

鈴麗「陛下・・・・」


キラキラキラキラキラ・・
(エメラルドの星雲を背景に抱き合う二人)


ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・
(庭園エリアの芝生が揺れ動く)


鈴麗「あ・・もうお夕飯の時間ニャ」タタタタタ(猛豚から離れ、芝生にぽっかり空いた下り階段の方へと駆け寄る)


しーーーーーーーーん・・ハチ
(星空をバックに階段の下を覗く鈴麗のまあるい猫顔)


鈴麗「おかしいニャ。エレベーターは来てるのに誰も乗ってないニャ・・」じー(階段下に見えるゴンドラ型エレベーターの中は、食事を乗せたワゴンだけが乗っている)

タッタッタッタッタッタッ煙
(ドレスの裾を持ち上げ、大胆に階段を降りていく鈴麗)

鈴麗「お夕飯はあるのに・・」ガラガラガラ・・(格子戸を開ける)

ぽへぇ~~んはぁ(食器の上に紙切れが乗っている)

鈴麗「なんニャ?」かしょり(それを手に取って広げる)

猛豚「ど、どうした・・」トントントン・・(階段を降りてくる)

鈴麗「『お二人のお邪魔にならないよう、お食事だけどうぞ』だってニャ。誰だろう・・」




~ニャー神殿、一階廊下....

シュタタタタタタタタタsss
(俊足で暗闇を切り裂きながら進んでいく白い影)

王羽美「さて・・まずは情報収集からはじめましょうか」シュタタタタタタsss(羽根付き帽子の奥でほころぶ口元)






「あたちのモンハン日記」
~Fourth Stage~







~神殿内、給湯室....

三毛子(♀/独身/メイド歴三ヶ月)「もう超ムカつく~!官職だか大臣だかなんだか知らないけど、あのエロ猫、あたしの尻尾を撫でやがったのよぉ~!?も、超キモイんですけどぉ~~むかっ」ぱふぱふDASH!(ショッキングピングの肉球型パウダーファンデで顔面をぱふぱふする三毛猫)

たま江(♀/バツイチ/メイド歴一年)「あいつでしょ?グレープ色の嫌味ったらしい髭した・・タマジ、タマジ。確かにあのオヤジはうざいわよね」すふぁ~~煙(両猫腕を組みながら「ほっそいタバコ」をふかしてる。勿論厚化粧)


ぬう・・(廊下の影から給湯室内を「こしょり見」するホワイトナイト)

王羽美「・・・・・・(すばらしい。メイドの方々なら神殿内の情報に詳しいはず・・)」よよ・・(壁際に身を寄せる)


三毛子「はぁ~もうやんなっちゃう。毎日毎日、じじいのご機嫌取りばっか。官僚ってなに?キモメンじゃないとなれないわけ?それかじじいか」きゃははははは(ばふばふ白い粉をふかせながら顔面をパフで叩いていく)

たま江「とかニャんとか言っちゃって。「外界」で踊り子やってたあんたをメイドにスカウトしたのも、そのエロい官僚共でしょうが」ひひひひひ(日本酒らしきアルコールが入った瓶をおちょぼ猫口で飲む)

三毛子「はぁ~~・・。女優を目指して入国したのが間違いだった・・。猫だけのパラダイスでチヤホヤされた生活を送りたかったのに、演劇はおろか、娯楽といった文明自体が規制された、「ガチ」の独裁国家だったなんて・・。死に物狂いで海を渡って来たっていうのに、ショックでか過ぎぃ~!!」ばふばふばふばふDASH!

たま江「神殿に入れただけでも感謝しなさいよ。外界には神殿に入ることさえ許されない猫民だってたくさんいるのよ?運良くあたし達はメイドとして神殿内での居住を許されているけど・・・と言っても、あんたと狭い部屋での同棲生活だけどね」ひひひひひ(また嬉しそうにおちょぼ口で酒を飲む)

三毛子「たま江さん、子供は~?」ばふばふばふばふ

たま江「死んだ。あたしがいた土地にハンター共が入植してきてね。エリアの食料は独占するわ、獣人迫害は当たり前だわ・・餓死よ。餓死。あんなことになるなら、離婚した後、無理してあの子を引き取らなければ良かったって・・・今でも後悔してるよ」グッ(一気に酒をかっ食らう)


王羽美「・・・・・・・・(ここでもまた、ハンター被害に遭った獣人が一人・・)」


三毛子「外にいてもいいことないもんね。こんながんじがらめの国だけど、あたし達はまだ幸せな方か・・」

たま江「千恵子がいた時代は良かったわぁ~。上官だろうがなんだろうが、不道徳な猫を片っ端から調教していったもんね。見てて痛快だったもの」すふぁ~~

三毛子「あ、その猫でしょ?あのババァ・・(声を小さくして)姜淑さんと真っ向からやりあってたっていう伝説のメイドは」

たま江「そう・・半田千恵子。頼りになる姐さん肌の強い猫だった・・・でも、事故に巻き込まれて・・・・もう!なんで逝っちゃったのよ!千恵子~~!!」ゴッ煙(またしても酒を一気にかっ食らう)

三毛子「事故って、陛下の結婚式があった日でしょ?あたし、まだその頃は「外界」で踊り子やってたから知らないけど、神殿内は大変だったんでしょ?二日酔いで起きたら、コロニーエリアの獣人がみんな立ち上がってさ、すんごい煙が上がってる神殿エリアの方を見てたのを今でも覚えてる」

たま江「あんたも噂で聞いたでしょ?(小声で)ほら、陛下の前の花嫁候補・・寝取られちゃったのよ」ししししし

三毛子「えーーーー!!それってガチの話だったの~~!?」

たま江「そうそう。花嫁泥棒をしにきた盗賊共よ。ハンターと知的生命体種のモンスターも一緒だったわ」


王羽美「!!」


たま江「その時、あたしはバルコニーから高みの見物をしていたゲスト達に食事を運んでいたんだけど、あのいつもは冷静沈着な宰相様が声を荒げて『クルセイダーズだぁ~~!!』って言ってたわ」


王羽美「・・・・・・・(クルセイダーズが猛豚の花嫁を強奪した・・?まさかハンターっていうのはシャークハンターとロージーでは・・・)」


三毛子「なにそいつら?」

たま江「さぁね。あたしがバルコニーから見たのは、やたらとデカい咆哮をあげる轟竜に跨った、下品な「豚耳フード」を被った双剣使いの人型女くらいだったわ」すふぁ~~


王羽美「・・・・・・・・(良かった・・・カリピストじゃなくて・・・)」ホッ・・


たま江「そいつらよ。撹乱の為に神殿内に火をつけたのは。その騒動に千恵子は巻き込まれて・・・そう姜淑さんから聞かされた。ほら、姜淑さんが顔に包帯を巻いている理由・・そのときの火事で顔に酷い火傷を負ったからなんだって。流石に可哀想よね・・・雌猫にとって顔は命より大事だっていうのに・・」ふぅ~~~~(感慨深げに煙を吐く)

三毛子「そっか・・。きっと騒動を止めようとしたんだろうね・・・もぉ!マジでハンターなんか死んじゃえばいいのに!そんな連中に憧れて「オトモ」なんてみっともない真似してる連中もみんな死んじゃえばいいのよ!!」ばふばふばふばふDASH!


王羽美「・・・・・・・・(この獣人達は長いこと人間の迫害に遭ってきた・・・そして人間社会での教育を受け入れず、共存を望まない生き方を選んだ・・。その結果、自ずとこの国へ導かれやってきた・・)」


三毛子「そう考えるとババァ・・姜淑さんも大変だったんだね・・。でもさ、その健闘もあって、今はメイド長やりながら、政務の実権も握っているんでしょ?トントンってところか」ばふばふ

たま江「それが妙なのよ」こしょり

三毛子「なになに?最新情報?」


王羽美「・・・・・・(そのアップデート・・私も気になります)」ぐぐ・・(ちょっと身を乗り出すホワイトナイト)


たま江「姜淑さんに政務を一任したのは宰相様なんだけど・・最近引きこもりらしいのよ」ひそひそにやにや

三毛子「仕事じゃなくて?いつもせかせかカリカリしてる人だから、邪魔されたくないとか」

たま江「それがちっとも部屋から出てこないんだって。なんでも軍務の仕事をしているらしいんだけど、部屋からちっとも出てこないらしいの。妙だと思わない?」

三毛子「知らないし。偉い奴の思考なんて興味ないもの」ばふばふばふばふ

たま江「あたしはね、こう睨んでるの」ふふん

三毛子「ほんと好きよね」

たま江「前に侵入者騒動があったの覚えてるでしょ?」

三毛子「ああ・・領内に不審者が侵入してきたってやつ?そのせいで急遽、領内と外を区分する為に城壁まで建ててるって話しじゃない」

たま江「現地に向かった兵士から聞いたの。その時の侵入者もまた、クルセイダーズだったんだって」


王羽美「・・・・・・・(まったくあの人達は・・・って、そうか!目的はポールさんと同じ、兵器の破壊か・・!!)」



たま江「あたしの予想じゃ、あの日以来、宰相様は外へ出なくなった・・。つまり、宰相様はクルセイダーズという盗賊を恐れているのよ!!」ババーーーン


王羽美「・・・・・・・(たぶん違うと思う)」


三毛子「あるかも。だって相手は知的生命体種や「変な」豚耳女の人型剣士が仲間なんでしょ?いつもはクールな宰相様がおっかなびっくりになってもおかしくないかも」あるある(と、パフをブンブン振り回す)

たま江「でしょ?だからね、あたしはこれを逆チャンスだと思っているの」フフン


王羽美「・・・・・・・(逆チャンスってなんだろうか・・)」


三毛子「どういうこと?」うんうん(と、壁際から顔だけ出して頷くホワイトナイト)

たま江「得体の知れない賊相手に怯えた、宰相様の凍えたモノブロスハートを癒やす為、降臨したメイドという名の天使・・・そう!あたし達が宰相様をお救いするのよ!!」おにょほほほほほ


王羽美「・・・・・・・(人も猫も考えることは同じか・・)」はぁ・・


三毛子「鈴麗ちゃんみたいに玉の輿に乗るつもり?」

たま江「そうよ。あんな「ちんちくりん」だって陛下に気に入られたのよ?あたしの人生だってまだまだ終わってないの!!まだまだ逆転可能とみたりなのよ!!」おにょほほほほほ


王羽美「・・・・・・・(ここはもうこれくらいでいいか・・)」はぁ・・


三毛子「ねぇねぇ、ずっと前から気になってたんだけど、地下ってメイドの出入りが禁止になってるじゃない?何があるの?」


王羽美「・・・・・・・・・・・・」ぴた


たま江「牢獄があるのよ」

三毛子「罪人はこの国お得意の『首チョンパ』ってわけか・・で、今入ってる猫っているの?」興味津々

たま江「ロイ・ファウラーって技師みたい。この国で使ってる兵器のほとんどはその猫が設計したっていうほどの天才みたいよ」


王羽美「・・・・・・・・・(あの両足を失った罪人のことだ・・・ロイ・ファウラー・・)」カキカキ(左の掌に「おまけに天才」って書いてる)


三毛子「なんでそんなすごい猫が捕まったわけ?」

たま江「反逆罪だって。宰相様に口答えでもしたんじゃないの?」ひそひそ


王羽美「・・・・・・・・(反逆罪にしては刑が重過ぎる・・・見せしめか・・?)」カキカキ(掌に「謎」って書いてる)


たま江「そのロイって人の奥さんがさ、前にメイド猫として仕えていたんだけど、あるミスを犯してね・・投獄されたのよ」

三毛子「げっあせるマジで!?何やらかしたの?」

たま江「実はね、結婚式当日の騒動が起きる数日前にも、花嫁候補だった猫の部屋に侵入者が入ったらしいの。そのロイ・ファウラーの奥さん・・コニーっていう可愛い猫だったんだけど、可哀想に・・たまたまその花嫁候補の猫担当でさ。侵入者が入ったのはメイドのセキュリティの甘さにあるって、それで投獄されたのよ」

三毛子「マジ!?それでギロチン行き!?」ひいいいいいガクブル

たま江「そこまでは知らないけど、警備兵の話じゃ、コニーはもういないらしいわ」

三毛子「まさか、そのコニーって猫が牢獄で自殺して、それを追うために旦那はわざと捕まったとか・・・」

たま江「あり得るかもね・・」う~ん


王羽美「・・・・・・・(ロイ・ファウラーの妻・・コニー・ファウラー・・・)」カキカキ(掌に「可愛い」って書いてる)


三毛子「あり得るって何が?」

たま江「あんた、今、外界で流行ってるっていう邪龍教の話しは聞いたことあるでしょ?」


王羽美「・・・・・・・(意外とネタを持ってる猫ですね・・)」ぐぐぐ・・


三毛子「え?外界もなの?タマジも入ったって言ってたわよ。神殿内のお偉いさんはみんな邪龍教に入ったって」


王羽美「!?」


たま江「え!?それ知らない!!なになに!?」

三毛子「宰相様の命令なんですって。そうそう。やばいのがさ、タマジのやつ、どこで手に入れたか知らないけど、いにしえ麻薬持ってたのよ。そんでいやらしい顔近づけてきて『チミもいっぱいやらニャいか?』ですって。外界の時だったらおもいっきり股間蹴り上げてやったところよ」

たま江「やっぱりね・・この神殿は邪悪に満ちている・・!度重なる死者に、危険ドラッグ・・おまけにあやしげな宗教・・・そして宰相様の神隠し・・・・この神殿は呪われれているのよぉ~~!!」シャアアアアアアア(と、三毛子を驚かす)

三毛子「なにそれ。ぜんぜん怖くないし。ばっかみたい」ばふばふばふDASH!


王羽美「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」(お化けみたいなガテラルボイスをかます)


三毛子「ぎゃあああああああ!!なになに!?」バッバッsss(あたりを見渡す)

たま江「ほら!言ったでしょ!?亡霊よ!!ギロチン台に処されたあまたの悪霊が、この神殿内にはうようよしているのよぉ~~!!」


王羽美「ククククク・・・」カキカキ(掌に「おかしい」って書いてる)


三毛子「ってかもうこんな時間!!就寝時間、過ぎたらそれこそマジでギロチンよあせる

たま江「急いで帰るか。はぁ~楽しかった♪」


るんるんるんるん♪(腕を組みながらスキップして廊下の奥へと消えていくメイド猫の二人)


ぬらり・・(影際から姿を見せるホワイトナイト)


王羽美「一夜にしてこの情報量・・・だからナイトってやめられないんです。さて、私もそろそろ部屋に戻らないと姜淑さんに怒られてしまいます。明日は・・地下でも攻めてみましょうか」フフフフフ・・


う~ふふふふふふふふふふ♪
(と、まるで安っぽい怪盗みたいに白いマントを広げながら廊下を走り去るホワイトナイト)

To Be Continuedちううっ




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次回「あたちのモンハン日記」ザ・中継ぎ記事は!?

5/2(火・八十八夜) あちゃ~なんにも決まってねぇとです

をお送りいたします♪ほいだらさ!次回もごきげんわんぱくに読みかまそうよ








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