~ユクモ村、釜飯専門店「膳」....
ポール「それでUBU達が刻竜を探しに出かけたっていうのか?」とっとっとっ・・(おちょこに地酒を注ぐフラワー。お座敷の和室チックな個室で食事をしているようだ)
ロージー「お兄ちゃんと鉄平君も一緒にね」あ~ん(茶碗蒸しを上手に食べてる。左肩の相棒が見られないことから、今日はもう庭の土に植えられ、就寝してしまったのであろうかと窺える)
フラワー「バステトも一緒に行くってきかなくて・・・迷惑かけてなければいいけど」ふぅ~~
ポール「狩猟目的じゃないんだろう?大丈夫さ」なでなで(白い歯を光らせ、心配するフラワーの紫毛を撫でてやる)
ロージー「そうそう。観光客が通るツアーコースに現れないよう、ノウンちゃんに「少しいい子にしててねぇ~♪」って言うだけだもん。それより気になるのは、クサッチーニさんが見た「顔が隠れた飛竜」よ」
ポール「竜恋苦難の伝承か・・・確かに興味深いが、その雌火竜が亡霊として現れたとは・・クサッチーニ君も、よほど疲れてたんだろうな」クッ(おちょこを一気に飲み干す)
ロージー「『憑かれた』っていう方が正しいかも。クサッチーニさんの話じゃ、その亡霊もノウンちゃんの仕業に違いないっていうんだから。クサッチーニさん自体が恐怖に憑かれちゃったんだよ」カツカツカツ(茶碗蒸しを一気に食べる)
フラワー「その当人はどうしてるの?」
ロージー「「一応」見張りで徹夜したから、今は実家で寝てるみたい」なんだかねぇ~
ポール「それじゃあ、ひよこ寺の警護は誰が請け負ったんだい?」
ロージー「デブさんとパソコンちゃん。最近出番ないから張り切ってたよ」かぱっ(釜飯の丼の蓋を開ける。もわもわと湯気が出てロージーの顔も見えなくなる)
コニー「お待たせ致しましたにゅ~♪こちら本日のオススメ「きわどい角刈りシェフが捌いた★豪華サシミウオの活き造り」ですにゅ~~」ガラッ
ポール「やぁ、コニー。君はモンスターと人間の純愛を信じるかい?」
コニー「にゅにゅ?また珍妙な質問にゅ」ことんことん(実にこなれた所作で活き造りが乗った「小舟」と小皿を手際よくテーブルに置いていく。また活き造りとなったサシミウオの顔面から「ギョロ」っと目が光っている)
フラワー「そんな逸話が渓流地区に残っているんですって」ことんことん
コニー「ユクモならではの素敵な話にゅ♪」ぎゅっ(正座しておぼんを抱きしめる)
ポール「俺も狩りばかりしてたら、いつしかそういう嗜好になるのかなぁ・・」ぼぎゃ~ぼぎゃ~(と鳴く飛竜の赤ちゃんを抱いて笑っているポール。背後には巨大な雌火竜がうっとりした表情でポールに顔を寄せる)
フラワー「UBUさんやカーブーさんもね♪」にゃははははは(一緒に笑うコニー)
ロージー「ふぁ・・そしたらあたしに、「ワイバーンのお姉さん」が出来るのかぁ・・いいかも」むふふふふ
ポール「勘弁してくれよ。それより、みんなの無事を祈ろう」すっ(サシミウオの顔面を持ち上げる。目が「ギョロ」っとしている)
(ギョロっとしたまあるい目から満月にロケーションチェンジ)
ゲゲゲ・・ゾゾゾ・・・
(奇虫が不気味に鳴く真っ暗闇の森林内を松明片手に歩くUBU一行)
UBU「い~~~~~っくし!!」ブブ~~(放水された鼻汁により松明が消える)
バステト「やぁ~~~~ん」(それを見て心底嫌そうな顔をする)
鉄平「ああいう下品なおねえちゃんになっちゃダメだぞ、バステト」みゅう(と頷く)
カーブー「はっはっはっはっ。誰か噂でもしてるんじゃないですか?UBUさんの」
UBU「ケッ。つまらねぇごくありふれた返しかましやがって。てめぇはそんなんだから若い女が寄り付いてこねぇんだよ」ぼおおおおお(カーブーが持ってる松明の火に自分の松明を寄せ、引火してもらう)
カーブー「ロージーならいるけど・・ありゃ~まともじゃないか・・。そういうUBUさんだって、村の若い連中には「畏れられてる」じゃないですか」
鉄平「あっはっはっはっは。ちげぇねぇ。こいつに寄ってくる奴ぁ、遊客をはじめゴロツキばっかだもんな。しかもよ、こいつの女としての魅力に惹かれたわけじゃなく、こいつが持つ器の重力に引かれた義賊の連中だ。人も猫も、そしてモンスター然りだ」うしししし
UBU「ケッ。色目使ってキャピキャピした人生なんてごめんだっての。あんただって、ウィドウメーカーになりたくないから、彼女作んないんでしょ?」
カーブー「なんすか?それ」
UBU「ケッ。朴念仁には皮肉も通じねぇ。無知に対する理論はないってね。犬に論語よ」わお~~~ん(遠くから雷狼竜の鳴き声が聴こえる)
鉄平「んなことよりよ、クサッチーニの話、どう思うんだ?」
UBU「顔がゲバゲバした飛竜?あたちは信じるわよ」ケロッと
鉄平「うっそ!?てっきり豪快にバカにすると思ったのに」
カーブー「俺も信じるよ。人間の霊がいるなら、モンスターの霊がいたって不思議じゃあない」
鉄平「なるほどねぇ・・クサッチーニとの違いは場数の違いか・・」う~ん
バステト「みゅうめい」
UBU「あれ?バステト。あんたなんで「龍霊」なんて「むつかしい」言葉知ってんのよ?」ピース(して見せる赤ちゃん猫)
カーブー「龍霊・・・またの名を龍魂か・・・『ゲバゲバアタック』が出来るUBUさんなら、龍魂を集めることも出来るんじゃないんですか?」
UBU「だからその呼び名やめなさいな意識してやってるわけじゃないんだから」ザクッ
(煌黒大剣で木の枝より垂れ下がっている「ツタの葉」を切り落とし採取する)
鉄平「その物騒な大剣だってそうだ。BBBさんに聞いたぜ?その大剣はお前に服従してるんだってな」
カーブー「UBUさんは龍使徒なんでしょ?」
バステト「みゃんみゃん。みゅうみみょ」(一同に聞こえないよう、ちっさい声で呟く)
UBU「知らないわよ。あんただって、そのベルトにへんてこりんな力が宿ったじゃないの。へんてこりんな剣術といい、わけわかんないのはあんたの方よ」クソドボル
カーブー「それなんですが、最近、自分のスタミナ不足に気づきましてね・・まだまだ鍛錬が必要というか、タンメンが必要というか・・・腹ぁ、減ったなぁ・・・」ぎゅるるるる
UBU「しっかりしなさいよ。あんたを連れてきたのは、ノウン健一を釣る為・・」
バステト「みゅっ!?」バッバッ
鉄平「どうした?バステト」(冷静に聞く)
バステト「・・・・・・・・みょむみゅう。みゃんみょうん」びしっ(人差し猫指を指す)
UBU&カーブー「・・・・・・・・・・・・」じーーーー(目を細めて暗がりを見つめる)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(凄惨な紅い二つの光が森の深淵からこちらを覗いている)
UBU「ほら・・やっぱりあの子はあんたにシンパシーを感じているのよ・・」
カーブー「どうかな・・・UNKNOWN!!探していたんだ!!」
????「我に干渉するな。これは警告だ」(暗闇に光る二つの赤眼が答える)
カーブー「警告・・・どういう意味だ!?」
????「村へ帰れ。探し者はここにはない」ドスン・・ドスン・・・
カーブー「待て!!まだ話は・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・
(飛竜の気配は消え去り、深淵の森は再び沈黙を貫く)
バステト「・・・・・・・・・・。パァ~パ!!」ぐっ
鉄平「・・村へ戻れ・・・あいつの言うことが分かるのか?お前」
バステト「・・・・・・・・」(青白い眼をした神童が真剣な表情で父親を見つめる)
鉄平「分かった。UBU!」
UBU「第六感・・・それもよくない感じのね」
「あたちのモンハン日記」
~Fourth Stage~
ロージー「あ~~お腹いっぱい♪」てんてん(腹を叩きながら夜の商店街通りを歩いている)
フラワー「ご馳走様です。ポールさん」へこり
ポール「どう致しまして(とは言うものの、ユクモに来てから「まともな」クエストを受けていないせいか、まさかの金欠になるとは・・・この前モガで黄に会った時、調査経費を貰っておくんだった・・)」とほほ・・
ロージー「この後どうする?」いっ(って顔するポール)
フラワー「バステト達の帰りはまだだと思うし・・そうねぇ・・」
ポール「・・・・・(そうか・・フラワーにとっては「久々の」夜遊びってわけか・・)」どうかお金の掛からない施設でありますよ~に・・(夜空に向かって祈るおじさん)
フラワー「温泉なんてどうかしら?」
ポール「お、いいね(それならタダだ)」にかっ(白い歯を光らせて即答する)
ロージー「じゃあ、せっかくだから人気激アツ旅館「ユクモ仙郷」の日帰り混浴温泉、豪華エステ付きのコースにしよう!!あたしのお小遣いじゃ~、三人分なんてとても無理だもんね♪」
フラワー「そんな、ポールさんに聞いてみないと・・」ちら
ポール「OK・・(明日から採取クエで再スタートか・・それもまた狩猟に身を置いた者の人生・・・か・・)」フッ(夜空に向かって重みのある笑みを浮かべる哀愁のギルドナイト。隣では手を叩き合ってきゃあきゃあと喜んでいる女子二人)
うわあああああああああ!!
ポール「!?」
ロージー「ユクモ仙郷の方からよ!!フラワー!!」
フラワー「任せて!!」ガシッ(その場で踏ん張る)
ドギューーーーーーーーン!!
(俊足をもって商店街エリアを後にするフラワー)
~ユクモ仙郷、中庭....
浴衣姿の若い男性「・・・・・・・・・・・」(竹林の中庭内で腰を抜かしたまま、上を見上げている)
バッサ・・バッサ・・バッサ・・
(夜空よりゆっくり降下してくるワイバーン)
浴衣姿の若い男性「飛竜・・・誰かぁあああああああ!!」
ドスーーーーーーーン!!
(竹やぶを薙ぎ倒しながら着陸してくる飛竜を背景に、腰を抜かしたまま必死に逃げようとする浴衣姿の男性)
フラワー「何事ですか!?」ザザァーーーーーーー(急ブレーキで竹林エリアにインしてくる)
浴衣姿の若い男性「飛竜だぁあああああああ!!」ダッダッダッダッダッ(狼狽えながらフラワーの横を必死に駆け抜けていく)
フラワー「!?」バッ
・・・・・・・・・・・・・・・・・
(暗闇の中、月明かりを背に受けた逆光の飛竜種の姿は陰影に隠されているものの、そのシルエットから背中に無数の棘が生えていることが分かる)
フラワー「!!(あの形は・・雌火竜・・!?)」
「竜夫さん・・・何処・・・・・」ファ・・・(長い首の先にある顔は、揺らめく影のような瘴気に覆われて見えなくなってしまっている)
フラワー「そ、そんな・・・・(クサッチーニさんの話は本当だった・・!!)」ドスーーーーーーーン・・
ポール「フラワー!!何処だ!?」(竹林エリアの外から声がする)
フラワー「ここです!!」
ブワッ
(両翼を広げる雌火竜)
フラワー「クッ・・!!」ブオオオオオオオオ(翼が起こす風圧を両手でクロスして耐え凌ぐ)
バッサ!!バッサ!!バッサ!!
(暗闇の中、翼を羽ばたかせながら垂直浮上していく、雌火竜らしき飛竜種のシルエット)
フラワー「待って!!あなたの探している人はもう・・!!」バッサバッサ!!バッサバッサ!!
ポール「フラワー!!」ダッ
ビュオオオオオオオオオ・・・・
(遥か月夜の上空を舞っていく雌火竜の黒いシルエット)
ポール「あれは・・・・・」
フラワー「ロージーがひよこ寺で聞いた伝承は・・本当だったようです」
ヒュオオオオオオオオ・・・・
(夜の竹林エリアに冷たい風が吹く中、夜空を見上げるポールとフラワー。その背後からスタミナゲージ赤の「ヘロヘロ走り」にてエリアインしてくるロージー)
~翌朝....
トボトボトボ・・(階段をくたびれた様子で上がっていく、ユクモノシリーズを身に纏った太った男と小男)
デブ「ふぁ~あ・・さすがに徹夜の警備は堪えるね・・」ぽんぽん(古ユクモノ木槌を背負った腰を叩いている)
パソコン「何事もなかったんだから、良かったじゃない。早く温泉に浸かりたいよ」ふぁ~あ(あくびをかましながら、片手に持つ古ユクモノ鉈をぶん回している)
ざわざわざわざわ
(階段を一斉に降りてくる観光客達)
デブ「あれ・・早いね。もうツアーに出かける時間かな?」
ざわざわざわざわ
(何やら文句をブツブツ言いながらデブ&パソコンの横を通り過ぎていく観光客一行。皆、手には荷物を持っている)
パソコン「なんだろうね・・」ふぁ~あ
ガイドアイルー「待ってくださいニャ~」すたたたたた(転ぶのでなかろうかという勢いで階段を駆け下りてくる)
デブ「ツアーコンダクターだ」
パソコン「そんなに慌てて、どうしたんです?」
ガイドアイルー「どうしたもこうもねぇですニャ!!あんた達がしっかり警備をしていニャいから、いけニャいんだぞ!!」シャアアアアアア(威嚇をかましながら階段を降りていく)
パソコン「ちょっと!!どういうことさ!?」
ガイドアイルー「村長さんに聞くニャ!!」すたたたたた
デブ「なにを?」
ガイドアイルー「発動されたニャ!!」すたたたたた
デブ「何が?」
ガイドアイルー「緊急村クエストニャ!!」お待ちを~~(と、観光客を追いかけていく)
デブ&パソコン「緊急村クエスト~~~~~!?」(バカな顔を寄せ合い叫ぶ)
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次回「あたちのモンハン日記」ザ・ストーリーモードはさ!?
5/30(火)0時更新 「四ノ刻:補陀落渡海」の巻
をお送りいたします♪ほいだらさ!次回も本当にバカな顔をしながら読も見ようよ
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「参ノ刻:龍霊」の巻
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