~水没林、旧BC跡地....
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パチパチパチパチパチ・・・・![炎]()
(閑散としたベースキャンプ跡地にて、焚き火を挟みながら向かい合う紺色と青銀のギルドナイト)
アンソニー「そう・・そっちも動きはなしか・・。はぁ~~~グルーミーだ」つんつん(串に刺したキノコ(アオか?)を火で炙っている)
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シリウス「両軍共に静観しあっているという状態だろう。お互いに攻めるタイミングを図っているとも思える」じゅ~~~~~(同じく串に刺した焼き魚(サシミか?)を焼いている)
アンソニー「クルセイダーズには火山のモンスターが同行・・対し、獣人国家側には孤島に砂漠、おまけにブラックギルドも登場。そして東部の洞窟には凍土も潜んでいる・・・」つんつん
シリウス「まだあるぞ。獣人国家に潜伏しているタラスクギルド、囚われの身のDEAエージェント、そして北部にいるクルセイダーズに帯同しているというSBIのエージェント然りだ」じゅ~~~~~~
アンソニー「SBIも?」つんつん
シリウス「南部に駐留しているクルセイダーズが、アイオロス警部の名前を出していた」じゅ~~~~~~
アンソニー「アイオロス・・・ああ、あの雷狼竜の凄腕エージェントか。そうか・・彼もクルセイダーズに・・・目的は?」つんつん
シリウス「俺たちと同じかもしれんな。DEAエージェントの救出が第一優先だとは思うが・・」
アンソニー「なにかグルーミーな要素でも?」
シリウス「北部にはあの女ハンターも一緒だということだ」やれやれ
アンソニー「UBUのことだね。じゃあ彼女は北に・・騎士団と一緒に行動しているのか・・って、北部には神殿の騎士団もいたね。結局が、全勢力がこの水没林に集まってしまったんだ。まさにグルーミーな展開・・・」はぁ~~~~~
(溜息と共に焼いているキノコを焦げてしまう)
シリウス「ああ。それぞれの黒い思惑が、この水没林を覆い尽くそうとしている。そしてその闇がフィールド全体を包みだした時・・・アンソニー。月を見逃すなよ」
アンソニー「月・・・・前に一緒だったミッションでも・・アヤ国でも同じことを言っていたけど、どういう意味なんだい?」
シリウス「なに・・・暗がりには気をつけろという意味さ」フッ・・
アンソニー「意地が悪い。オクサーヌ・ヴァレノフにしてみてもそうさ。あの子、僕の存在を知っていて、わざと泳がせている。まるでギルドに自分自身の居場所を教えているかのようにね」
シリウス「あながち間違ってはいないぞ」じゅ~~~~~~
アンソニー「どういうこと?」じゅ~~~~~~(すっかりお焦げになってしまったアオキノコが煙を上げている)
シリウス「オクサーヌ・ヴァレノフは絶対の自信を持っているのさ。仮に俺たちが彼女の所在をギルドに教え、オクサーヌ討伐隊が派遣されようとも、十分に対抗できる戦力をこの水没林に持ってきているという裏付けでもある」
アンソニー「するわけないじゃない。ただでさえ、全勢力集まっているんだ。無駄に抗争をひとつ増やしたところで・・・そうか。彼女はそれを見越して、僕を好きにさせているのか。でもさ、そのメリットってなんだろう?」
シリウス「さぁな。自分の気づかないところでメッセンジャーとして利用されているということは、よくある話しさ」フッ・・
アンソニー「またそんな皮肉言って・・。いい匂いがしてきたね。そろそろいいんじゃない?」じゅ~~~~~~
シリウス「さて。食事を済ませたら、また連中の監視にでも戻るかな・・・」がじっ(一方こんがり上手に焼けた魚に食らいつく)
アンソニー「ポールさんは元気?」あむっ(焦げキノコを少しだけかじってみる)
シリウス「それがクルセイダーズとは一緒ではないらしい。連中もベインズのことを心配していた」がじっ
アンソニー「単独行動しているのかな?」ぺっぺっ
(やっぱりそうなる)
シリウス「ベインズに今回のミッションは下っていない。おそらくは・・個人的な理由で動いている可能性が高い」がじっ
アンソニー「それって・・・リックの病気に関すること?」スッ・・(口元を拭いながら聞く)
シリウス「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ポール「あんたは色々と知っていそうだからな・・・龍結核という病気を知っているか?」
肉まん君「ああ。人にとって害のある龍粉が肺に入り、体の免疫が落ちるという・・・それがどうした?」
ポール「その龍結核を治せる薬がないか探している。私的なクエストさ」フッ・・
シリウス「・・・・・・・・」
肉まん君「・・・・・・確かではないが、あることはあるようだ」
ポール「なっ・・本当か!?」
肉まん君「その薬の名はトリップ。だが、劇薬故・・・・」
ポール「どこで手に入る!?」
シリウス「・・・・・・・・・・・・・・・」
アンソニー「何か隠してるね?ポールさんは僕の親友でもあるんだ。教えて」
シリウス「・・・・・・・・。あくまでも可能性の話しだ。もしかしたらベインズは、弟の病気を治せる薬を今も探しているのかもしれない」
アンソニー「じゃあ、ポールさんは、何かしらの手掛かりを得たっていうこと?」
シリウス「トリップという劇薬を知っているか?」
アンソニー「いや。どんな薬なんだい?」
シリウス「俺も直接、目にしたわけじゃないので確かなことは言えないが、大戦時代に作られた、龍結核ウイルスにも対抗できる免疫力を持つ薬だという。無論、劇薬故、副作用も強く、人によっては死に至るらしい」
アンソニー「古代の叡智にありがちなグルーミーなオチだね。一時的に回復出来ても、死んだら意味がないじゃない」やれやれ
シリウス「かつてローゼンクロイツが秘密裏に行っていたという巨大プロジェクトがあったことは知っているか?」
アンソニー「ああ・・前に、シリウスさんがサフラさんに聞いていた、ギルドが依頼したっていう極秘のプロジェクトでしょ?」
シリウス「そうだ。そしてそのプロジェクトの指揮をとっていたのは、ローズマリー・ローゼンクロイツ・・・ラインハルト公の正室であり、お前もよく知っているローズダンテ・ローゼンクロイツの母親だ」
アンソニー「ロージーちゃんのお母さんが?」
シリウス「彼女の祖父・・ローズマリーの父親である、現ローゼンクロイツホスピタルの医院長である、カスパー・フォルツが孫であるローズダンテと話をしているのを聞いた。確かな情報だ」
アンソニー「どうせ盗み聞きしたんでしょ
だからあの時、シリウスさんは病院にいたのか・・って、ひょっとしてロージーちゃんを尾行してたの?」
シリウス「個人的に興味深かったのでな。彼女がクルセイダーズに加担しているとなれば、なおさら興味が湧く」フッ・・
アンソニー「ほんと悪い人というか・・仕事熱心とも言えるけど・・。それで?そのプロジェクトとポールさんにどんな関係が?」
シリウス「これはあくまでも俺の予想なのだが、ローゼンクロイツはトリップの復元を目指していたのではないかと睨んでいる」
アンソニー「なっ・・・・・」
シリウス「俺なりにローゼンクロイツの歴史をギルドの資料室で調べてみた結果、ギルドが多額の費用を出資してまで、ローゼンクロイツに開発させようとしていた神薬があるというところまでは知ることが出来た。だが、肝心のプロジェクトの内容については、資料自体が無いのだ。つまり、ギルドが隠蔽しているということだ」
アンソニー「ギルドが劇薬を・・・・どうして?」
シリウス「いいか、アンソニー。単純に考えてみろ。今も昔もギルドの宿敵(ネメシス)はなんだ?」
アンソニー「決まってるだろ?それは・・・・そうか!!ギルドは邪龍に対抗する為に、トリップを開発させようとしていたんだね!?」
シリウス「そうだ。邪龍共が撒き散らすという、未だ不可解な要素を持つ龍属性エネルギーが秘められた龍粉を一度、吸ってしまえば、どんなに屈強なモンスターであろうが、ハンターであろうが、肺が侵されてしまう。それが俗にいう龍結核だ。つまりギルドは、トリップを完成させ、それを邪龍討伐に向けるハンター達に飲ませ、討伐させようと目論んでいたに違いない。だが、近年の邪龍発見、討伐に相次ぎ、そのプロジェクトに費用をかけるのを中止した。その研究中に龍結核を患ってしまったローズマリー・ローゼンクロイツの死と共に、そのプロジェクト自体が頓挫してしまったというわけさ」
アンソニー「そんな・・ロージーちゃんのお母さんが龍結核で・・・」
シリウス「病院の資料によれば、当時、リック・ベインズの担当医だったのもローズマリーだ。彼女は純粋に龍結核患者を治す為に尽力していたのだろう。その献身的な精神に目をつけたのが、ギルドだったというわけだ」
アンソニー「・・・・・・・・・。こんな話・・・ロージーちゃんに話せるわけがない・・!!」
シリウス「だから隠蔽する必要があったのさ。そのプロジェクトに関係していた研究者達は、おそらく全員・・・今となっては直接話を聞くことは出来ないだろうな。過去、ギルドナイツに殺しの依頼があった要人の中に、そのメンバーがいてもおかしくはないだろう」
アンソニー「・・・・・・・それが僕らの仕事だからね・・。ほんと・・・・・美しくない・・!!」グッ
パチパチパチパチパチ・・・
(薪を燃焼する音だけが二人のナイトに聞こえてくる)
アンソニー「じゃあポールさんは、そのトリップという薬を追いかける為、どこかに行ったっていうの?」
シリウス「さぁな。その劇薬を探しに行ったかどうかは定かではないが、個人的な行動であることは確かだろうな」パチパチパチパチ・・・
アンソニー「友人として力になってあげたいけど・・・そうも言ってられる状況下ではないし・・。グルーミーの極みかも」ふぅ~~~~~
シリウス「奴なりに、俺たちのアシスタントをしようとしているのかもしれないな」がじっ(思い出したかのように、再び焼き魚に食らいつく)
アンソニー「既に領内に潜伏してたりして」はむっ(仕方なく焦げたキノコに「普通の薬草」を丸めて食す)
シリウス「ベインズのステルス能力を考えれば・・・・・・」チャッ・・(そっと骨だけになった魚を下ろし、足元に置いてあった「勝利と栄光の勇弓」を掴む)
アンソニー「・・・・・・・・・・・・・」ゴイン・・(相棒の行動を察したかのように、こちらもアイアンハンマーの柄を掴む)
バウン・・・・・(近くのエリアから何かが弾けて消失したかのような音が聞こえてくる)
シリウス「またあの音だ・・・・アンソニー。気をつけろ。火山圏のモンスターには、瞬間移動が出来る金獅子がいるらしい。それが本当ならば、俺たちは既に監視に晒されているようだ」ガチャ・・(弓を置き、そっと腰を下ろす)
アンソニー「そのようだね。まったくもってグルーミーな展開だ」がじっ
(薬草で包んだ焦げキノコを豪快にかじる)
「あたちのモンハン日記」
~Fourth Stage~
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あきゃ~あきゃ~・・おえっおえっ・・・
バシューーーーーーーーン!!
(突如、空間に生じた蒼白いワームホールバリアと共に姿を露わにする金獅子カイルス。同時に密林内に棲息している環境生物達がこぞって逃げ出していく)
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カイルス「ふぅ~~~~あぶねぇあぶねぇ。まったくギルドナイトってのは、狩人以上に感知能力に長けてやがる」パキョパキョパキョ・・(消失していく電荷と共に冷や汗を拭う)
のしんのしん・・(両拳を地面につかせ「ナックルウォーク形態」で密林内を進んでいく金獅子)
カイルス「・・・・・・・・・(しかし驚きだぜ・・。ポールというハンターがギルドナイトだっていうんだからな・・。ハンターを装い、クルセイダーズに潜入工作・・・・加えて、なんだかよく訳の分からねえ極秘プロジェクト・・・まったく鬱陶しい話しを聞いちまったもんだぜ)」
ふ~~~~~~~~~(倒木の上に腰を下ろし、項垂れる金獅子の頭の上を小鳥たちが舞っていく)
カイルス「一体この真実を、どうやって連中に説明しろって言うんだよ・・。前途多難過ぎるぜ・・・なぁ、兄貴・・・」はぁ~~~~~~~
ドスン・・・
カイルス「・・・・・・・それもこれも、てめぇのせいだぞ?飛竜」ギロッ
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????「・・・・・・・・・・・・・・・」(密林越しに光る飛竜の赤眼)
カイルス「お前、奴等(ギルドナイト)の存在を知っていて、わざと俺を誘導したな?」
????「・・・・・・・・・・・・・・・」
カイルス「てめぇの目的はなんだ?そして、てめぇは誰の意志で動いている?」
????「・・・・・・・・・・・・・・・」クッ(その長い首をカイルスとは別の方向に向ける)
カイルス「・・・・・・・・北・・・・今度はそっちに行けって言ってやがるのか?」
????「・・・・・・・・・・・・・・・」(不気味に赤く光る両眼でカイルスを見つめている)
ドスン・・・ドスン・・・・ドスン・・・・・・・・
(何事もなかったかのようにエリアを後にする刻竜の後ろ姿)
カイルス「分かったよ。行ってやるよ。あの女がいる所へな!!」バリバリバリバリ
(全身に激しい電流が発生する)
ガシーーーーーーーーン!!
バショーーーーーーーン!!
(頭上で拳を叩き合わせると同時に、瞬時にしてそのエリアから転移して消えるカイルス)
あきゃ~あきゃ~・・おえっおえっ・・・
(二頭の強大なモンスターが消え去った密林内に、再びジャングル的環境生物の鳴き声が静かに浸透していく・・)
To Be Continued
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次回「あたちのモンハン日記」ザ・ストーリーモードはさ!?
3/31(土)0時更新 「まるで「彼女」の台詞みたいにな」の巻
をお送りいたします♪ほいだらさ!!次回もお花見あんまんしながら読も見よう![キラーン]()

パチパチパチパチパチ・・・・

(閑散としたベースキャンプ跡地にて、焚き火を挟みながら向かい合う紺色と青銀のギルドナイト)
アンソニー「そう・・そっちも動きはなしか・・。はぁ~~~グルーミーだ」つんつん(串に刺したキノコ(アオか?)を火で炙っている)

シリウス「両軍共に静観しあっているという状態だろう。お互いに攻めるタイミングを図っているとも思える」じゅ~~~~~(同じく串に刺した焼き魚(サシミか?)を焼いている)
アンソニー「クルセイダーズには火山のモンスターが同行・・対し、獣人国家側には孤島に砂漠、おまけにブラックギルドも登場。そして東部の洞窟には凍土も潜んでいる・・・」つんつん
シリウス「まだあるぞ。獣人国家に潜伏しているタラスクギルド、囚われの身のDEAエージェント、そして北部にいるクルセイダーズに帯同しているというSBIのエージェント然りだ」じゅ~~~~~~
アンソニー「SBIも?」つんつん
シリウス「南部に駐留しているクルセイダーズが、アイオロス警部の名前を出していた」じゅ~~~~~~
アンソニー「アイオロス・・・ああ、あの雷狼竜の凄腕エージェントか。そうか・・彼もクルセイダーズに・・・目的は?」つんつん
シリウス「俺たちと同じかもしれんな。DEAエージェントの救出が第一優先だとは思うが・・」
アンソニー「なにかグルーミーな要素でも?」
シリウス「北部にはあの女ハンターも一緒だということだ」やれやれ
アンソニー「UBUのことだね。じゃあ彼女は北に・・騎士団と一緒に行動しているのか・・って、北部には神殿の騎士団もいたね。結局が、全勢力がこの水没林に集まってしまったんだ。まさにグルーミーな展開・・・」はぁ~~~~~

シリウス「ああ。それぞれの黒い思惑が、この水没林を覆い尽くそうとしている。そしてその闇がフィールド全体を包みだした時・・・アンソニー。月を見逃すなよ」
アンソニー「月・・・・前に一緒だったミッションでも・・アヤ国でも同じことを言っていたけど、どういう意味なんだい?」
シリウス「なに・・・暗がりには気をつけろという意味さ」フッ・・
アンソニー「意地が悪い。オクサーヌ・ヴァレノフにしてみてもそうさ。あの子、僕の存在を知っていて、わざと泳がせている。まるでギルドに自分自身の居場所を教えているかのようにね」
シリウス「あながち間違ってはいないぞ」じゅ~~~~~~
アンソニー「どういうこと?」じゅ~~~~~~(すっかりお焦げになってしまったアオキノコが煙を上げている)
シリウス「オクサーヌ・ヴァレノフは絶対の自信を持っているのさ。仮に俺たちが彼女の所在をギルドに教え、オクサーヌ討伐隊が派遣されようとも、十分に対抗できる戦力をこの水没林に持ってきているという裏付けでもある」
アンソニー「するわけないじゃない。ただでさえ、全勢力集まっているんだ。無駄に抗争をひとつ増やしたところで・・・そうか。彼女はそれを見越して、僕を好きにさせているのか。でもさ、そのメリットってなんだろう?」
シリウス「さぁな。自分の気づかないところでメッセンジャーとして利用されているということは、よくある話しさ」フッ・・
アンソニー「またそんな皮肉言って・・。いい匂いがしてきたね。そろそろいいんじゃない?」じゅ~~~~~~
シリウス「さて。食事を済ませたら、また連中の監視にでも戻るかな・・・」がじっ(一方こんがり上手に焼けた魚に食らいつく)
アンソニー「ポールさんは元気?」あむっ(焦げキノコを少しだけかじってみる)
シリウス「それがクルセイダーズとは一緒ではないらしい。連中もベインズのことを心配していた」がじっ
アンソニー「単独行動しているのかな?」ぺっぺっ

シリウス「ベインズに今回のミッションは下っていない。おそらくは・・個人的な理由で動いている可能性が高い」がじっ
アンソニー「それって・・・リックの病気に関すること?」スッ・・(口元を拭いながら聞く)
シリウス「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ポール「あんたは色々と知っていそうだからな・・・龍結核という病気を知っているか?」
肉まん君「ああ。人にとって害のある龍粉が肺に入り、体の免疫が落ちるという・・・それがどうした?」
ポール「その龍結核を治せる薬がないか探している。私的なクエストさ」フッ・・
シリウス「・・・・・・・・」
肉まん君「・・・・・・確かではないが、あることはあるようだ」
ポール「なっ・・本当か!?」
肉まん君「その薬の名はトリップ。だが、劇薬故・・・・」
ポール「どこで手に入る!?」
シリウス「・・・・・・・・・・・・・・・」
アンソニー「何か隠してるね?ポールさんは僕の親友でもあるんだ。教えて」
シリウス「・・・・・・・・。あくまでも可能性の話しだ。もしかしたらベインズは、弟の病気を治せる薬を今も探しているのかもしれない」
アンソニー「じゃあ、ポールさんは、何かしらの手掛かりを得たっていうこと?」
シリウス「トリップという劇薬を知っているか?」
アンソニー「いや。どんな薬なんだい?」
シリウス「俺も直接、目にしたわけじゃないので確かなことは言えないが、大戦時代に作られた、龍結核ウイルスにも対抗できる免疫力を持つ薬だという。無論、劇薬故、副作用も強く、人によっては死に至るらしい」
アンソニー「古代の叡智にありがちなグルーミーなオチだね。一時的に回復出来ても、死んだら意味がないじゃない」やれやれ
シリウス「かつてローゼンクロイツが秘密裏に行っていたという巨大プロジェクトがあったことは知っているか?」
アンソニー「ああ・・前に、シリウスさんがサフラさんに聞いていた、ギルドが依頼したっていう極秘のプロジェクトでしょ?」
シリウス「そうだ。そしてそのプロジェクトの指揮をとっていたのは、ローズマリー・ローゼンクロイツ・・・ラインハルト公の正室であり、お前もよく知っているローズダンテ・ローゼンクロイツの母親だ」
アンソニー「ロージーちゃんのお母さんが?」
シリウス「彼女の祖父・・ローズマリーの父親である、現ローゼンクロイツホスピタルの医院長である、カスパー・フォルツが孫であるローズダンテと話をしているのを聞いた。確かな情報だ」
アンソニー「どうせ盗み聞きしたんでしょ

シリウス「個人的に興味深かったのでな。彼女がクルセイダーズに加担しているとなれば、なおさら興味が湧く」フッ・・
アンソニー「ほんと悪い人というか・・仕事熱心とも言えるけど・・。それで?そのプロジェクトとポールさんにどんな関係が?」
シリウス「これはあくまでも俺の予想なのだが、ローゼンクロイツはトリップの復元を目指していたのではないかと睨んでいる」
アンソニー「なっ・・・・・」
シリウス「俺なりにローゼンクロイツの歴史をギルドの資料室で調べてみた結果、ギルドが多額の費用を出資してまで、ローゼンクロイツに開発させようとしていた神薬があるというところまでは知ることが出来た。だが、肝心のプロジェクトの内容については、資料自体が無いのだ。つまり、ギルドが隠蔽しているということだ」
アンソニー「ギルドが劇薬を・・・・どうして?」
シリウス「いいか、アンソニー。単純に考えてみろ。今も昔もギルドの宿敵(ネメシス)はなんだ?」
アンソニー「決まってるだろ?それは・・・・そうか!!ギルドは邪龍に対抗する為に、トリップを開発させようとしていたんだね!?」
シリウス「そうだ。邪龍共が撒き散らすという、未だ不可解な要素を持つ龍属性エネルギーが秘められた龍粉を一度、吸ってしまえば、どんなに屈強なモンスターであろうが、ハンターであろうが、肺が侵されてしまう。それが俗にいう龍結核だ。つまりギルドは、トリップを完成させ、それを邪龍討伐に向けるハンター達に飲ませ、討伐させようと目論んでいたに違いない。だが、近年の邪龍発見、討伐に相次ぎ、そのプロジェクトに費用をかけるのを中止した。その研究中に龍結核を患ってしまったローズマリー・ローゼンクロイツの死と共に、そのプロジェクト自体が頓挫してしまったというわけさ」
アンソニー「そんな・・ロージーちゃんのお母さんが龍結核で・・・」
シリウス「病院の資料によれば、当時、リック・ベインズの担当医だったのもローズマリーだ。彼女は純粋に龍結核患者を治す為に尽力していたのだろう。その献身的な精神に目をつけたのが、ギルドだったというわけだ」
アンソニー「・・・・・・・・・。こんな話・・・ロージーちゃんに話せるわけがない・・!!」
シリウス「だから隠蔽する必要があったのさ。そのプロジェクトに関係していた研究者達は、おそらく全員・・・今となっては直接話を聞くことは出来ないだろうな。過去、ギルドナイツに殺しの依頼があった要人の中に、そのメンバーがいてもおかしくはないだろう」
アンソニー「・・・・・・・それが僕らの仕事だからね・・。ほんと・・・・・美しくない・・!!」グッ
パチパチパチパチパチ・・・
(薪を燃焼する音だけが二人のナイトに聞こえてくる)
アンソニー「じゃあポールさんは、そのトリップという薬を追いかける為、どこかに行ったっていうの?」
シリウス「さぁな。その劇薬を探しに行ったかどうかは定かではないが、個人的な行動であることは確かだろうな」パチパチパチパチ・・・
アンソニー「友人として力になってあげたいけど・・・そうも言ってられる状況下ではないし・・。グルーミーの極みかも」ふぅ~~~~~
シリウス「奴なりに、俺たちのアシスタントをしようとしているのかもしれないな」がじっ(思い出したかのように、再び焼き魚に食らいつく)
アンソニー「既に領内に潜伏してたりして」はむっ(仕方なく焦げたキノコに「普通の薬草」を丸めて食す)
シリウス「ベインズのステルス能力を考えれば・・・・・・」チャッ・・(そっと骨だけになった魚を下ろし、足元に置いてあった「勝利と栄光の勇弓」を掴む)
アンソニー「・・・・・・・・・・・・・」ゴイン・・(相棒の行動を察したかのように、こちらもアイアンハンマーの柄を掴む)
バウン・・・・・(近くのエリアから何かが弾けて消失したかのような音が聞こえてくる)
シリウス「またあの音だ・・・・アンソニー。気をつけろ。火山圏のモンスターには、瞬間移動が出来る金獅子がいるらしい。それが本当ならば、俺たちは既に監視に晒されているようだ」ガチャ・・(弓を置き、そっと腰を下ろす)
アンソニー「そのようだね。まったくもってグルーミーな展開だ」がじっ

「あたちのモンハン日記」
~Fourth Stage~

あきゃ~あきゃ~・・おえっおえっ・・・
バシューーーーーーーーン!!
(突如、空間に生じた蒼白いワームホールバリアと共に姿を露わにする金獅子カイルス。同時に密林内に棲息している環境生物達がこぞって逃げ出していく)

カイルス「ふぅ~~~~あぶねぇあぶねぇ。まったくギルドナイトってのは、狩人以上に感知能力に長けてやがる」パキョパキョパキョ・・(消失していく電荷と共に冷や汗を拭う)
のしんのしん・・(両拳を地面につかせ「ナックルウォーク形態」で密林内を進んでいく金獅子)
カイルス「・・・・・・・・・(しかし驚きだぜ・・。ポールというハンターがギルドナイトだっていうんだからな・・。ハンターを装い、クルセイダーズに潜入工作・・・・加えて、なんだかよく訳の分からねえ極秘プロジェクト・・・まったく鬱陶しい話しを聞いちまったもんだぜ)」
ふ~~~~~~~~~(倒木の上に腰を下ろし、項垂れる金獅子の頭の上を小鳥たちが舞っていく)
カイルス「一体この真実を、どうやって連中に説明しろって言うんだよ・・。前途多難過ぎるぜ・・・なぁ、兄貴・・・」はぁ~~~~~~~
ドスン・・・
カイルス「・・・・・・・それもこれも、てめぇのせいだぞ?飛竜」ギロッ

????「・・・・・・・・・・・・・・・」(密林越しに光る飛竜の赤眼)
カイルス「お前、奴等(ギルドナイト)の存在を知っていて、わざと俺を誘導したな?」
????「・・・・・・・・・・・・・・・」
カイルス「てめぇの目的はなんだ?そして、てめぇは誰の意志で動いている?」
????「・・・・・・・・・・・・・・・」クッ(その長い首をカイルスとは別の方向に向ける)
カイルス「・・・・・・・・北・・・・今度はそっちに行けって言ってやがるのか?」
????「・・・・・・・・・・・・・・・」(不気味に赤く光る両眼でカイルスを見つめている)
ドスン・・・ドスン・・・・ドスン・・・・・・・・
(何事もなかったかのようにエリアを後にする刻竜の後ろ姿)
カイルス「分かったよ。行ってやるよ。あの女がいる所へな!!」バリバリバリバリ

ガシーーーーーーーーン!!
バショーーーーーーーン!!
(頭上で拳を叩き合わせると同時に、瞬時にしてそのエリアから転移して消えるカイルス)
あきゃ~あきゃ~・・おえっおえっ・・・
(二頭の強大なモンスターが消え去った密林内に、再びジャングル的環境生物の鳴き声が静かに浸透していく・・)
To Be Continued
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3/31(土)0時更新 「まるで「彼女」の台詞みたいにな」の巻
をお送りいたします♪ほいだらさ!!次回もお花見あんまんしながら読も見よう
