
ドガアアアアアアアアアン・・・・
(遠方のエリアから轟く爆破音の中、満身創痍のモヒカンメラルーが肩を押さえ、足を引きずりながら水浸しの大地を必死になって逃げていく)
ドラモンド「ちきしょう・・・ちきちょう・・チキショーーーー!!!!」ドガアアアアアアアアアン(そう遠くはないエリアから大爆破を示唆する爆音が鳴り響く)
ドテッ

ドラモンド「今まで奴等が本気でなかっただけだと・・?ふざけんな・・!!俺は認めねぇぞ!!」ザシュッ

ぎゅっ(出血する左手に握る「雷光虫型」の通信機を握り締める)
ドラモンド「援軍だ・・・奴等をここで動かせば、まだ戦局は・・・・」ふるふる(小刻みに震える左腕を上げ、通信機を使おうとする)
??「どっちにしても、そこまでだ」
ドラモンド「・・・・・・・・・・・・・」(通信機を静かに下ろし、目前の敵を鮮血滴る両眼で睨みつける)

アラン「そいつをよこしな。動けば射抜く」スチャ・・(対物ボウガンを腰で支えながらその砲口を向けている)
ドラモンド「同族を撃てるのか?」にや
アラン「ああ、撃てるね。道を踏み外した、かつての仲間を止める為なら、俺は喜んでこの引き金を引くぜ」チャッ・・
ドラモンド「あんた知ってるぞ。革命時、狙撃手で名を馳せた隊長さんだろ?道を外したのはどっちだ?人型に阿りながら生きてるあんたらの方だろうが」ペッ

アラン「戦う事しか知らない不埒な雌猫に媚びへつらってるのはどっちだ?そんなに戦いたければ地獄で続きをやるんだな」
ドラモンド「姐さんは誰にも負けねぇ!!!!オメェらにも!!!!運命にもだ!!!!」
アラン「運命の戦い・・・・さて・・何の叙述詩だったか・・・。さぁ、通信機をよこしな」チャッ

ドラモンド「・・・・・・・・・・」はぁ・・はぁ・・・・(その目はまだ死んではおらず、今だ好機を模索すらしている様子にも見える)
ヒョウウウウウウウウ・・・・・ン
アラン「!?」バッ(頭上を見上げる)
ドガガガッ!ガガガガッ!!
(アランとドラモンドの狭間に2つの「岩爆弾」が白煙を上げながら落下してくる)
ドラモンド「欲しけれりゃくれてやるぜ!!」ブーーーーーーーン

アラン「っと!!」バシッ

ダッダッダッダッダッダッ・・・
(木々の向こう側に遁逃して消えていくドラモンドの後ろ姿)
アラン「フーーーーーーーーーー」スチャ・・(対物ボウガンの太い銃口を下げる)

影丸「アラン殿!ご無事で!!」ションション

アラン「まぁな。ある意味、アングリーアッシュに救われたかもな・・・」ちら
モワモワモワモワモワ・・・・
(白煙をあげる岩爆弾を見つめるアラン)
影丸「??」
アラン「それより、お目当てのものはゲットしたぜ」ポイッ

影丸「おお!」たしっ

アラン「それで?戦況は?」
影丸「両軍、殲滅終了。大多数が逃亡した模様ですが、二度と歯向かってはこないでしょう。おそらくは生涯、この戦が彼らの悪夢となって襲いかかることかと」
アラン「本能に植え付けたってわけか・・。劉珍め・・・殺すより酷いやり方を選んだものだな。それで?その軍師とロージーは無事か?」
影丸「問題なく」にこ
アラン「よし。それじゃあ、総帥の一騎打ちを観に行くか」ガション

影丸「軍師の作戦通り、総帥を援護しに参りましょう」
アラン「バカ言え。革命のロスタイムを利用した世紀の一騎打ちだぞ?それに、うちの龍之総帥「だって」絶対に負けねぇさ」フッ

鉄平「オラァあああああああああ!!!!」ブオーーーーーーン!!(ドボルネコアックスを振り下ろす)

カレン「甘いね!!」ガイーーーーーーン

鉄平「うおっ

カレン「消えな!!」ンボオオオオオオ

鉄平「それはおめぇらの方だ!!革命の灯火め!!」ンゴオオオオオオオ

カレン「眠れる猫の本能に火を点けたのはあんただ!!」シャオオオオオオオ

鉄平「否定はしねぇ!!けどよ!!俺たちが戦う必要があるのか!?カレン・アレン!!」バオオオオオオン

カレン「甘いね!!お人好しのあんたが、共存なんてバカげた思想を当たり前にさせたことによって、あたし達の行き場がなくなったんだ!!!!」ゾオオオオオオオン

鉄平「言い訳だ!!お前はただ戦場で鬱屈を晴らしたいだけに過ぎない野良猫だ!!狩猟本能以外の戦い方を身につけろ!!それこそが革命の先にある俺たちの未来だぁあああああああ!!!!」ブオオオオオオオオン


ダオオオオオオオオン!!
(闘志に覆われたアックスと激情の爆炎を纏ったランスの衝突が爆発を引き起こし、反発し合う双極の磁石のように大きく後方へ吹っ飛ぶ鉄平とカレン)
カレン「クッ・・・!!」ズザザザザザザ・・

鉄平「まだ語るか!?カレン!!」ズザザザザザザ・・

クイーン「すごぉーい」パチパチパチ

燃焼ジジイ「想像を上回る白熱の一騎打ちじゃぞい」ずずず・・(お茶を飲んでる)
クイーン「完全に出番なしね。それにあっち」
燃焼ジジイ「むぅ?」
モワモワモワモワモワ・・・
(密林内の「二箇所のエリア」から激しい白煙があがっている)
クイーン「伏兵にしてやられたみたい。モンスターの咆哮も「たくさん」聴こえたし」ぐびっ

燃焼ジジイ「なんじゃ?もう行くんか?」
クイーン「撤退の準備を今からしておかないとね。この戦果を受けた領内から、直に撤退命令が下るはずよ。そうブレンダンには伝えておいてくれる?」バッ

燃焼ジジイ「知ってるじゃろ!?この時間はお昼寝タイムじゃ!っと・・・わしらはどうするかのぉ・・・」ふむ・・
砂漠の兵士「翁!!フェイリンメイリン国より、燃石炭が届きました!!」(弩岩竜の脇より、モワモワと湯気をあげる燃石炭がたくさん積まれた荷車を引いてくる砂漠の軍人達)
燃焼ジジイ「さて。とりあえず、燃やしまくってくるかぞい♪」シュッ

「あたちのモンハン日記」
~Fourth Stage~
ポツポツポツ・・ポツポツポツポツ!!
(弩岩竜を背景に対峙するカレンと鉄平の上から、湿地帯特有のスコールが降り注いでくる)
鉄平「な?戻ってこねぇだろ?お前たちの仲間も」ザーーーーーーー
カレン「・・・・・・・・。それがあたしの責任だって言いたいのかい?」ザーーーーーーー
鉄平「いや。むしろ奴等も本望だったんじゃねぇの?邪魔が入らず、てめぇらの信条を貫いたまま戦場で散ったんだ。躯は尊厳と一緒に土に還させてもらう」ザーーーーーーー
カレン「龍之鉄平・・・・・英雄が次に目指すところは、さしずめ天上界の獣人ってところかい?ならあたしが送ってやるよ」シャホオオオオオ・・・

鉄平「撤退しろ・・・と言っても聞くお前じゃねぇか」ガイン

カレン「フッ・・・革命時、あたしもあんたと共に戦っていたなら・・・・いや、なにも変わっちゃいないさ・・・よし!!再開しようじゃないか!!」ザシュッ

フラフラ・・・・(硝煙上がる密林内より、半壊になった兜を被り、傷だらけになったライアンの肩を支えながら姿を見せてくるドラモンド)
ドラモンド「姐さぁああああああああん!!!!まだ終わっちゃいねぇ!!!!!そいつを・・・仲間の為にもそいつを倒してくれぇえええええええ!!!!!」(満身創痍のライアンもまた、血だらけの拳を掲げ鼓舞激励を示す)
カレン「ライアン・・・ドラモンド・・・・・聞いたかい!?龍之鉄平!!!!あたし達はまだ死んじゃいないんだ!!!!死ぬまで抗い続ける!!!!それがカレン隊の戦う理由だ!!!!」ドシューーーーーーーーン

鉄平「馬鹿野郎!!!!死生観ってのは、そんなに軽々しいもんじゃねぇぞぉおおおおおお!!!!!」ガシッ

カレン「なら受け止めてみせな!!!!この一撃を!!!!!」ズドドドドドドドド!!
鉄平「バステトぉおおおおおおおおお!!!!!俺に力を貸してくれぇええええええええ!!!!!」
くるっぽーー

(突然の鳩の顔のどアップ)
鉄平「!?」
カレン「!!」
ズシャアアアアアアアン・・・・・(急停止をした為、転倒するカレンと、ガード体勢を維持したままの鉄平との間に、一羽の鳩がとまっている)
鉄平「なんだぁ~!?」
ドラモンド「姐さん!!いくぞ、ライアン!!」(ライアンの肩を支えながら急いで歩み寄る)
くるっぽーー(雨に打たれながら横転したカレンの方を見つめている鳩)
カレン「伝書鳩・・・・こっちに来な」(転倒したまま泥水に顔を浸しながら鳩を招く)
くるっぽーー(近寄ってきた鳩の細っこい脚には、手紙が入っていると思われる小さな筒が括り付けられている)
カレン「ニャン=ジュスト・・・・どこまで私を愚弄する気だ!!!!」
ドラモンド「姉さん!!しっかり!!」
カレン「領内からだよ。読みな」ザーーーーーーーー(あきらめたように仰向けになって降り注いでくる雨を全身で受け入れる)
ドラモンド「は、はい・・・・」よっ(息を切らせるライアンをそっと地面に寝かせる)
かしょり・・(すかさず鳩の筒を開け、手紙を出す)
ドラモンド「えーーーーーと・・・・」
鉄平「・・・・・・・・・・・・」ザーーーーーーーー(その光景を静かに見守る鉄平の背後から影丸とアランも合流してくる)
ドラモンド「至急、領内へ戻りたし・・・軍事顧問オステルマン・・とのことです」ザーーーーーーーー
カレン「ハハッ!!どうやらニャン=ジュストはあたしに手紙を送るのも面倒になったようだね!!」ザーーーーーーーー
ドラモンド「なにかあったのかもしれません」ザーーーーーーーー
カレン「三人で何が出来るって?」ザーーーーーーー
ドラモンド「姐・・・さん・・?」ザーーーーーーーー
カレン「よっ」バッ

アラン「仕留めますか?」ザーーーーーーーー(強くなってきた雨の中、対物ボウガンを展開する)
鉄平「待て」ザーーーーーーーー
カレン「龍之鉄平。今日のところはこれで勘弁してやるよ。いずれ、決着をつけようじゃないか」パカラッパカラッ・・(何処からともなく現れた愛馬が、主人にそっと寄り添ってくる。同時に、その馬にライアンを担ぎ乗せるドラモンド)
鉄平「撤退する気になってくれたか?」ザーーーーーーーー
カレン「撤退?違うね。あたしたちに帰る場所なんて最初からないんだからね」バッ

アラン「逃亡する気か・・・つくづく見下げた雌猫だ」チャッ(対物ボウガンを膝射姿勢で構えて狙いを定める)
鉄平「よせ、アラン」
ザッ・・(土砂降りの雨の中、一歩前進する鉄平。その背中を静かに見つめる影丸とアラン)
鉄平「何処に行く気だ?」ザーーーーーーー
カレン「さぁね。軍も失い、戦地をも奪われた。分かってるのは、もうここ(水没林)には用がないってことだけさ」
鉄平「・・・・うまく海を渡れたら、港の何処かにいるキャッツセインツという組織に所属する猫を探せ。きっとその後を手引きしてくれるはずだ」くるっ・・
カレン「・・・・・・聞くだけ聞いといてやるよ」フッ
ヒヒィ~~~~~~ン(三人を乗せた馬が、鉄平が向かう真逆の方向に走り去っていく)
アラン「ちょっと人が良すぎやしませんか?総帥」ガイン

鉄平「戦意がなくなった相手を殺せるのか?アランは?」(やれやれのポーズで返答するベテラン狙撃手)
影丸「そうだ。龍之殿。無事に作戦は終了。通信機もここに・・・」
「お~~~~~~~~い」
鉄平「今の声は・・・」
影丸「お待ちを・・・ここからです!!」バッ

「こちらあんまん。こちらあんまん。聞こましたら、どうぞぉ~」ジーーーーー(と、雷光虫型の通信機が喋っている)
鉄平「ププッ・・・これで暗黒団になってるつもりらしいぜ?あいつもまた、なんにも変わっちゃいねぇな」
「こちらあんまん。戦況をどうぞぉ~~」ジーーーーー(握り締める通信機とは逆の手で鉄平とハイタッチを交わす影丸。アランは静かに笑いながら安堵の表情で雨の中にも関わらず、ヨレヨレのタバコをそっと口に咥える)
To Be Continued



次回「あたちのモンハン日記」ザ・ストーリーモードはさ!?
4/28(土)0時更新 「性悪!最低!冷血!嫌味!!」の巻
をお送りいたします♪ほいだらさ!!次回もあんまん頭に乗っけながら読も見ようよ
