
ザワザワザワザワザワザワ・・
(どよめく参列者の後方から、警備を押しのけゾロゾロと黒いフードを身に纏った邪龍教徒の猫達がやってくる)
彼の者の名を・・彼の者の名を・・
(取り憑かれたように詠唱を続けながら徐に参列者の後列へとにじり寄っていく邪龍教徒の猫達)
高官猫「ひっ

セルタス警備猫「止まれ!!こうなったら・・・」ギュイーーーーーン

キーン「よせ。邪龍教は宰相の推薦で領内に布教を許された、いわば国教に等しい猫民の拠り所でもあるのだ。それに今は陛下の御前であらせられるぞ。鮮血で婚礼を汚すわけにはいかん・・!!」ギリギリギリギリ・・(歯を食いしばって怒りを制御している)
彼の者の名を・・彼の者の名を・・
(詠唱を続けながら空を見上げたまま呆けている邪龍教徒達)
キーン「みろ。奴等とて、陛下の婚礼を祝いたいだけなのだ。だが、警戒は怠るなよ」イーーーッ!!(と敬礼するセルタスネコやザザミネコ達)
高官猫A「まったく不気味な連中だ

高官猫B「やはり、さきほど領内の上空を走った閃光が何か関係あるのじゃないか?」ザワザワザワ
高官猫C「まさか!人型の敵襲が!?」ザワザワザワ!!
キーン「お静かに!!何事があろうとも、本日の婚礼の儀は敢行すると、陛下直々のご命令でございます!!ご覧の通り、領内の警備はオステルマン最高司令官、自らが取り締まれておられるのです!!何卒、我々をご信頼頂き、そして陛下と未来のお妃様をお迎え致しましょうぞ!!」
高官猫A「そ、そうだったな。我々には陛下がついておられるのだ」
高官猫B「さぁ、みんな!気を取り直して、婚礼を祝そうぞ!!」
ニャアアアアアアアアア!!
(参列者の喝采に溢れる神殿下エリア)
キーン「ふーーーーー。なんとかこの場をやり過ごしたな

セルタス警備猫「さすがでございます、キーン将軍」(上官に向かってサムズアップしてみせる部下一同)
キーン「あとは陛下がご登場するのを・・・・ん・・」
ニャアアアアアアアアア!!
(盛大な歓声と共に、神殿の正面口に向かって敷かれたレッドカーペットの先に、高貴な婚礼衣装を身に纏った花婿と純白のドレスを身に纏った花嫁猫が仲睦まじく腕を組みながら登場してくる)
高官猫A「陛下だ!!陛下万歳!!」
メイドアイルー「鈴麗様!なんて素敵なのかしら!!」キャアアアアアア♪(惚れ惚れするメイド猫達)
ワニャアアアアアアアアアア!!
(望遠鏡による俯瞰視点。参列者の大歓声に包まれながら、レッドカーペットを共にゆっくりと歩んでいく新郎新婦)

セルタス純平「ご登場だ。それにしてもすごい歓声だな」(屋上から身を乗り出し、一連の光景を望遠鏡で捉えている)
オリセー「神殿の猫たちにとって、陛下の存在は神様と同じようなものだからな。それに鈴麗様はメイドから王族入りしたんだ。宮中で働く従者達の憧れの的なのさ」ワニャアアアアアアアアアア
セルタス純平「・・・・・・・・・・・・・・」(引き続き望遠鏡で下の様子を見つめている)
ワニャアアアアアアアアアア
(大歓声に導かれるように、猛豚の豪腕に腕を絡め、レッドカーペットの上を歩いて行く鈴麗の後ろ姿)
セルタス純平「・・・・・・・・・・・・・・」スッ・・(迷いを打ち消すように望遠鏡を顔から離す)
オリセー「鈴木。それよりもあっちを見ろ」スチャ(オリセーに促され、遠方を望遠鏡で覗く純平)
・・・・・・ガァーーーーン・・・
(広大な密林エリアの向こう側に見える巨大な砦蟹を挟んで、その手前より白煙が上がっているのが見える。そして神殿下の大歓声に紛れながら、微かに爆発音も聞こえてくる)
セルタス純平「始まったな」チャッ・・(望遠鏡を静かに下ろす)
オステルマン「状況は」ダッダッダッダッ

セルタス純平「砦蟹出現エリア付近で戦闘が始まった模様です」(望遠鏡をオステルマンに差し出す。オステルマンを連れてきた工房猫はオリセーに指示され、大砲の下で待機している仲間の下に走っていく)
オステルマン「・・・・・・・・・・・」チャ・・(静かに望遠鏡を覗く)
・・・・・・ドウーーーーーーン・・・・
(砦蟹が位置する手前の密林エリアより黒いキノコ雲があがる)
オステルマン「発射準備は?」スチャ(望遠鏡を下ろすもその眼差しは遠くの敵を捉えている)
オリセー「こっちはいつでもOKですぜ」
オステルマン「目標、砦蟹。合図は・・・任せる」(純平を見つめると同時に望遠鏡を投げ返す)
セルタス純平「了解しました」チャッ

・・・・ボウーーーーーーーン・・・・・・・
(遠方に見えるキノコ雲がゆっくりとあたり一面の空を淀めていき、奥に位置する砦蟹の姿を隠していく)
セルタス純平「・・・・・・・・・・(こっちはいつでもいいぞ・・・早く来い・・クルセイダーズ!!)」
「あたちのモンハン日記」
~Fourth Stage~

ンボオオオオオオオオオオオ・・
(火の海と化している密林エリアの一画)

シュウウウウウウウ・・・・・
(周りを囲む木々が茂みに見えるほどの巨体を持つ弩岩竜の背甲、例の砲口より白煙があがっている。また背甲の上には、「老山龍砲の右腕」をもつモヒカンの軍人が立っているのも見える)
ショットリーパー「ハッハッハッハッハッハッ!!どうだ!?自分達が開発したナパーム砲弾を食らった気分は!!」かんらからから
砲撃ジジイ「状況をどうぞぉ~・・ぞい」(リーパーが立つ足元のハッチ脇より飛び出る伝声管から翁の頼りない声が聞こえてくる)
ショットリーパー「連中がいたエリアまるごと焼け野原だ!!愚か者め!!私を裏切るからこういう目に遭うのだ!!」ムハァ~~ハッハッハッハッハッ
燃焼ジジイ「しかし、いいのかぞい?惚れておったのだろ?」(伝声管より別の翁の声が聞こえる)
ショットリーパー「フン!向こうがだ。しかし・・惜しい女を失くしたものだ」ぼそ
操舵ジジイ「地中ソナーに反応ありだぞい!!まだ連中は生きてるぞい!!」
ショットリーパー「なに・・!?」バッ



キョエエエエエエエエエエエ!!
(上空から強襲を仕掛けてくる鬼狩蛛)
ショットリーパー「なんの!!」ドウウウウウウウン

ソウウウウウウウウウン・・・・・
(スーパースロー。弩岩竜の背上より榴弾を放つショットリーパー。そしてそこから放たれた榴弾を空中回転しながら回避しつつ、リーパーに襲いかかっていく鬼狩蛛)

エリオット「堕ちろぉおおおおおおおお!!!!!」グオオオオオオオン!!(パワーショベルのような両腕を全快に振りかぶりながら攻撃を仕掛ける)
ショットリーパー「クソがぁああああああああ!!!!!」バッ

ダギャアアアアアアアアアアン!!
(鬼狩蛛渾身のスレッジハンマーが巨大な弩岩竜の背甲を打ち付けると同時に、甲殻の一部が破壊される。その光景を尻目に前方にダイブしていく砂漠の死神)
操舵ジジイ「きぃ~~っ!!背甲左舷前方、一部損壊だぞい!!」ゴゴゴゴゴゴゴ!!(揺れ動くコクピットの中で舵を取りながら潜望鏡を覗きながら状況を確認している)
ショットリーパー「奴らめ・・・!!」ヒョウウウウウウウ・・・・(降下しながら颯爽と着地をしようとするも・・)
ドウウウウウウウウウウウン!!
(目の前から「火を吹くカラ骨弾」が襲いかかってくる!)
ショットリーパー「ガアアアアアアアアアアア!!!!!」(大口を開けてそれを迎え撃つ)
ドガアアアアアアアアアアン!!
(野獣のような鋭い牙をもってカラ骨弾を食らうショットリーパーの顔面上で大爆発が起こる)
シュタッ

(何事も無かったかのように大地に着地し、硝煙をあげる顔は睨みを効かせたまま、カラ骨をむしゃむしゃと喰らっている砂漠の死神)
クイーン「嘘。まるでモンスターじゃない。手加減した覚えはないけど」シュウウウウウウ・・・(密林内より伏射姿勢で白煙あげるカノン砲型ヘビィボウガンを構えている)
ショットリーパー「ハハッ!!やはり未練があるのは貴様の方だな!!アシュリー!!」ギャリッ

クイーン「そもそも惚れてなんてないし」ガチャッ

ゴオオオオオオオオオオン!!
(近くのエリアより大地を叩きつけるような爆音が轟く)
クイーン「向こうも本格的に戦闘を開始したみたいね・・。こちらクイーン小隊よりガオレンボーグへ」ジーーーーー(照準を覗きながら右手に握る「雷光虫型通信機」に向かって話しかける)
「こちらガオレンボーグ。キャプテンのロベルト・アガッツィ少尉だ。そちらの状況は?」ジーーーーー(まるで雷光虫型通信機が喋っているかのように通信を伝えてくる)
クイーン「同じくアシュリー・クイーン少尉よ。君たちがいる隣のエリアで砂漠の艦隊と交戦中。例のバトラス艦隊とショットリーパーが相手よ。できれば彼らも君たちに任せて、あたし達も領内に向かいたいんだけど。どうかしら?」ドウウウウウウウウン

「了解した。引き受けよう。北部より敵領内を目指しているゾンゲ隊と協力し、攻撃を開始してくれ。敵を引きつけた後、我々も領内を目指す」ジーーーーーー
クイーン「かしこまり。作戦名は・・なんだっけ」ガチャッ

「カニカニ大作戦だ」ダサいわね(と、奥から女史の冷ややかな突っ込みが)
モワモワモワモワモワ・・・・・
(望遠鏡視点。遠方に見える密林エリア上空を覆っていた黒煙が次第に晴れていき、向こう側に見える砦蟹が再び姿を露わにする)
セルタス純平「見えた・・・・オリセーさん!!今だ!!」(大砲下の制御パネルで構えているオリセーに指示を出す)
オリセー「いくぜ!!我がロイ・ファウラー工房の傑作!!ドラゴンデストラクション・・・・発射だぁああああああああ!!!!!」
ガイン!!(発射レバーを豪快に下ろすオリセーの力強い黒毛の右腕)
キュオオオオオオオオオン・・・!!
(巨大な大砲が命を吹き込まれたように、唸りをあげながら小刻みに振動をはじめる)
オリセー「目標!!砦蟹!!」キュオオオオオオオオオオオン!!(次第に起動音が激しくなる大砲の下で両耳をおさえている工房の猫達)
鉄平「てぇええええええええええええええ!!!!」
ぼちん

ドオオオオオオオオオオオン!!
(巨大な砲口より爆音と共に放たれる紫紅色のエネルギービーム)
ギュオオオオオオオオオン・・・・・
(ローアングル。婚礼を祝す参列者に対し、優雅に振る舞う半婿猛豚と花嫁鈴麗の頭上を深紅の彗星が通り過ぎていく)
To Be Continued


次回「あたちのモンハン日記」ザ・ストーリーモードはさ!?
6/21(木)0時更新 「ダサいわね」の巻
をお送りいたします♪ほいだらさ!!次回も垂直にジャンプしながら読も見よう
