
ウニャ~~~!!ウニャ~~~!!
(歓声をあげる参列者に対し、神父が控える署名台の前から手を振って応える猛豚と鈴麗)

猛豚「見よ、鈴麗。これからはこの者たちが朕とお前を支えてくれるのだ」ウニャ~~~!!(歓声に対し、王者の風格をもって応じている)
鈴麗「・・・・・・・・・・・・・」きょろきょろ
・・・・・・・・・・・・・・・
(神殿外壁の小さな開き窓から、顔に包帯を巻いた青渕猫の顔がこちらを覗いているのが見える)
鈴麗「♪♪」(大歓声の中、叔母に向かって大きく手を振る)
姜淑「・・・・・・・・・・・」(そっと小さく手を振り返す)
陛下ぁ~~♪鈴麗様ぁ~~♪
(祝福の歓声をあげる参列者の後列では、黒衣を纏った邪龍教徒の獣人達が式典など上の空の様子で空を見上げている)
キーン「まったく邪魔な連中だ・・」陛下ぁ~~♪
セルタスネコ「やはり追い払いましょうか?」ギュイ~~~ン(ドリルを片手に一歩前に出るセルタス警備兵達)
キーン「待て。陛下の御前で事を大きくするな。それに陛下は、猫万民の参列を望んでおられる。奴等とて、陛下を祝したいのだろう」むぅ・・
ザッ・・(神殿へと繋がる並木道の木陰から式典を覗くクシャルネコの後ろ姿)

ネカウ「良かった・・・まだ何も起きていないようだ・・」(小脇にかなり厚めの写本を抱えながら木陰より神殿側の様子を窺っている。また、その背後にはプケプケネコの姿も見える)
ジェット「神殿の猫達だけで盛り上がってるだけじゃニャいか」陛下ぁ~~♪
ネカウ「あれは・・・オリセーさんだ」(望遠鏡で神殿を見上げているネカウ)
ジェット「ちょうど良かったじゃニャ~か。シャドーの奴から預かった「愛妻弁当」を手渡すいいチャンスだニャ」ほれ(と、ネカウに弁当が入った包みを託す)
ネカウ「そのシャドーだが、直にセインツの仲間を連れてここに来る。ジェット。お前は仲間と一緒にここで待機していてくれ」(包みを腰にぶら下げる)
ジェット「おにょ?お前はどうするんだニャ?」
タッタッタッタッタッタッタッ

(並木道を一直線に駆けてくるガロンネコ。背中には風呂敷を背負っている)
ジャット「レオ。こっちだニャ」こいこい(木陰に招き寄せる)
レオ「お前の言う通り、工房からこいつを持ってきてやったぞ」(背負っている風呂敷(もちろん肉球柄)を親指でクイッと指す)
ネカウ「すまない。領内の様子はどうだった?」
レオ「ああ。いつもはウロウロしてやがるエクスキューショナーの姿が、一匹も見当たらなかった。どういうわけだ?」
ジェット「婚礼の警備にあたってるんじゃニャ~か?」ちゃりっ(プケプケネコフードのレンズ部の側面を回して周囲を確認する)
ネカウ「ここにはいない。それに神殿の屋上を見てみろ。警備兵達が揃いも揃って、望遠鏡でそれぞれ違った方向を凝視している・・・北・・東・・・・ここからじゃ見えないが、おそらくは南もだろう」
ジェット「ずいぶん厳重な警備だニャ。やっぱり花嫁泥棒を恐れているんじゃニャ~か」ニャハ~ハッハッハッ
ネカウ「その程度で終わればいいがな・・・おい、あれを見ろ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
(神殿の裏口よりセルタスネコ数名を従えたオステルマンが颯爽と歩いてくる)
レオ「司令官が直々に神殿エリアの警護にあたるってのか?」
ネカウ「将軍がいない今がチャンスだ。レオ、一緒に来てくれ。オリセーさんが神殿の屋上にいるいうことは、ダミアンも一緒の可能性が高い」ザッ

レオ「一体、何をしでかすつもりだ?ダミアンはこのことを知っているのか?」
ネカウ「これからそれを知らせに行く。いくぞ」ザッ

ジェット「お前の見た夢とはなんだニャ!?」
ネカウ「破滅だ!!何かあったら、お前たちは猫民を安全な場所に避難させるんだ!!」
ダッダッダッダッダッダッ・・・
(参列者の横をすり抜け、神殿へと向かっていくネカウとレオの後ろ姿)
ジェット「破滅・・?結婚が破断するって意味かニャ?」ほみゅ~~
ばんざぁ~~~~いニャ!!
ばんざぁ~~~~いニャ!!
(神殿屋上から下に見える参列者達が歓喜の声をあげている)
オリセー「まったくのんきなもんだぜ。こっちはそれどこじゃねぇってのによ」(周囲では同じく屋上の縁にへばりつきながら望遠鏡を覗いているセルタスネコ達の姿が見える)
ザシュ「あニャ~・・・ニャんだろう・・ありは・・」(グルグルメガネをかけ、頭の毛がパーマ状になった知的なアイルーが望遠鏡を覗いている)
オリセー「なんだよ?また新種でも現れたってのか?」
ザシュ「ですニャ。覇竜サイズの大型モンスター同士が戦っているみたいですニャ」
オリセー「なんだと!?貸してみろ!!」バッ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(密林エリアにて「二足立ち」になった崩竜と弩岩竜らしき大型モンスターが「力比べ」をするように「短い腕」を組み合っているのが見える。またその向こう側では巨塔のように聳える砦蟹の姿も健在である)
オリセー「最悪じゃねぇか・・

セルタスネコ「おい!!大変だぞ!!」(南側を覗いている警備兵が望遠鏡を覗きながら叫ぶ)
オリセー「今度はなんだ!?」ダッダッダッダッ(駆け寄るその背後では「東側の光景」を望遠鏡で覗きながら「なんだ・・あれは・・」と驚愕しているセルタスネコ達の姿も)
セルタスネコ「密林内を凄まじい勢いでモンスターの群れが突進してくるぞ!!」
オリセー「こりゃいよいよだぞ・・・鈴木ぃ~!!早く戻ってきてくれぇ~

「あたちのモンハン日記」
~Fourth Stage~
ダッダッダッダッダッダッ!!
(神殿内の廊下を走るセルタス純平)

セルタス純平「まったく・・破壊工作をするどころか、完全な支援に回るとはな・・!それもいいさ!すべては戦いが終わった後だ!!」ダッダッダッダッ


セルタスボニー「わっ

ごちぃ~~~~~~~~~ん

(おんなじセルタスネコヘッドな頭をぶつけ合う純平とボニー)
セルタスボニー「いたぁ~~~い

セルタス純平「いたたた・・・すまない。急いでいたものだから・・・ん?」
ポチャッティ「大丈夫ですか?ボニオさん」(尻もちをついているセルタスボニーにそっと手を差し伸べる初代ポチャッティと米瑠都)
セルタス純平「ボニオ・・・」
セルタスボニー「あれ・・その声は・・」
セルタス純平「・・・・・・・・・」こくり
セルタスボニー「純平~~~!!」だきっ

セルタス純平「おい。まずいぞ」こそこそ
セルタスボニー「ああ、そうだったね。でも大丈夫♪二人ともボクらの味方さ」
へこり(一礼かます初代ポチャッティとそのオトモ、米瑠都)
セルタスボニー「特にあっちの彼女・・君と同じ獣人スーツを着た人間さ。ほら、前に言っていた・・」こそこそ
セルタス純平「ギルドナイトか・・彼もそうなのか?」
米瑠都「??」
セルタスボニー「失礼だな。見てわかんないのかい?彼は生粋の獣人種じゃないか」んもぉ~
セルタス純平「なら話が早い。急を要するんだ」
ポチャッティ「モンスターが出現したと聞きましたが・・」ちら(と頷いてみせる米瑠都を見つめる)
セルタス純平「ああ。領外に駐留していた暗黒団が裏切った。しかも砦蟹の搭乗兵器の出現と同時にだ。どうやら領外で戦いが始まったらしい」
セルタスボニー「なんだって!?」
ポチャッティ「戦闘・・・水没林に駐留していた他勢力とですか?」
セルタス純平「おそらくは。直に領内にも攻撃を仕掛けてくるつもりだろう。目的は領内の制圧に違いない」
セルタスボニー「なんて連中だ・・!!結局は火の国を占領したように、この国も乗っ取ろうと・・・許せないよ!!」
セルタス純平「そこでだ。暗黒団に対抗する為、屋上に設置してある大砲の強化を早急に図りたい。ロイ・ファウラー技師の力を借りたいんだ」
セルタスボニー「分かった!それならボクに任せてよ!!今、ちょうどダミアン達と一緒にいるはずだから、呼んでくるよ!!」
セルタス純平「頼む。俺は屋上に戻って敵の監視を続ける。大砲の射手を任されているんだ。発射の権限は俺にある。安心してくれ」
セルタスボニー「分かった!じゃあ、後で!!」ダッダッダッダッ

セルタス純平「君たちはどうする?一緒に来てくれれば心強いのだが」
ポチャッティ「すみません。実は神殿内で行方不明になった仲間を探しているのです」
セルタス純平「そうか・・くれぐれも気をつけるんだ。と言っても、君に心配は無用か」
ポチャッティ「♪」(Vサインしてみせるぽっちゃりナースアイルーの横で同じく偉そうにふんぞり返って腕を組んでいる米瑠都の姿も)
セルタス純平「次に会う時は、お互い素顔で会おう。それじゃあ、気をつけて」ダッダッダッダッダッ・・
ポチャッティ「本当に・・クルセイダーズの方々は気持ちの良い方々ばかりですね」フフ・・
米瑠都「??」(「ごわす?」みたいに不思議そうな顔している米瑠都の猫顔)
ポチャッティ「さぁ、我々も急ぎましょう!(どうか無事でいてください・・リックさん・・!)」
タッタッタッタッタッタッタッ・・
(足早に廊下を走り去っていくポチャッティと米瑠都)
ぬぅ・・・・・・(黄色いキノコ(マヒダケ)の帽子を被ったメラルーが廊下の曲がり角より顔を覗かせる)
イジャラ「そんだら、聞いたにゃんだか?」こそこそ
ぬぅ・・・・・・(続いてイジャラの下に頭を出してくるアダンとブルーノ)
ブルーノ「あのナースアイルー、確かにクルセイダーズと言っていたぶる」
アダン「とんでもない密会の現場を目撃してしまったようですね。まさかクルセイダーズのメンバーがこの神殿内に潜伏していたなんて・・・ですが、逆にこれは我々にとってもまたとないチャンス・・。奴等の企てを阻止すれば、今よりも高い地位を約束されるでしょう・・・」んふふふふふふふ(首を縦に並べながらわろうているセクメーア三獣士)
??「そこで何をしているのです!!」
ひゃああああああああああ

(声に驚き、その場で腰を抜かすセクメーア三獣士。イジャラに至ってはおもらしをしてしまう)
姜淑「所属を言いなさい」
アダン「こ、これは姜淑様!」ハハァ~~~

ブルーノ「我々は神殿内の警備を任されている警備隊長ぶる」
姜淑「陛下のご婚礼時に何をしているか?」
アダン「じ、実は大変な密談の現場を目撃してしまったのです!」
姜淑「密談・・?何事ですか」はぁ・・はぁ・・(よく見ると肩で息をしていることが窺える)
ブルーノ「大丈夫ぶるか?」
姜淑「・・お構いなく。それで?何を見たのです」はぁ・・はぁ・・
アダン「は、はい。実はクルセイダーズのメンバーが神殿内に潜伏しているのです!」
姜淑「・・・ユクモ薔薇十字軍が・・・・・分かりました。貴方方は速やかに連中を捕え、企みを暴きなさい。ですが今は婚礼の最中・・。宰相様には私から伝えておきます。くれぐれも大事になさらぬよう・・良いですね?」キッ(顔に巻いた包帯の隙間から、血走った眼光が鋭く光る)
アダン「ハッ!!」ビシッ
姜淑「それでは任せ・・・・ゴフッ!!」(口元の包帯が鮮血に染まる)
イジャラ「そんだらお医者さんを呼ぶニャ

姜淑「お待ちなさい!!」
ガシッ

イジャラ「ひいいいいいいいいい


姜淑「他言無用。分かりましたね?」はぁ・・はぁ・・(憔悴しきった肉体とは逆に、眼力だけはよりその鋭さを増していく)
ジーナ「さぁ、こちらです」カツカツカツ・・(質素な客室部屋を歩く黒衣の邪龍教徒の女)
ポール「弟は・・リックはどこだ?」スチャ・・(凶針の砲口をジーナの無防備な背中に向けながら付き従っていく)
ジーナ「恐れることはありません。ポール・ベインズ。リック・ベインズなら、ほら、そこに・・」スッ・・(流し目で相手を促すように視線を飛ばす)
ポール「・・・・・・・・・・・・!!!!」
ハァ・・・ハァ・・・・・・
(純白のベッドの上で身を屈め、背を向けながら息を切らせて横たわっている「ユクモノシリーズ」に身を包んだリックらしき人型)
ポール「・・・リック・・なのか・・?」(そっと歩み寄る。その背後では黒いフードを深く被ったジーナが俯いている)
リック「あ・・兄貴・・・・・・・」ハァ・・・ハァ・・・・(ゆっくりと振り向くその顔は、まるで別人のように肉が削げ落ち、痩せこけてしまっている。それ以上に目につくのが、その肌の色全体がうっ血したように紫色に染まってしまっていることであった。また、その髪の毛も掻きむしったのであろうか、所々が抜けきってしまっている)
ポール「弟に何をしたぁあああああああああ!!!!!」ガイン

ドオオオオオオオオオオン・・!!
(部屋の外から何かが崩落したような爆音が聞こえてくる)
ジーナ「廃頽の果ての衰亡・・。幕は切って落とされました」にやぁ・・(フードの中からマゼンダの眼を光らせながら面妖な笑みを浮かべる邪龍教徒の女)
To Be Continued



次回「あたちのモンハン日記」ザ・ストーリーモードはさ!?
7/17(火)0時更新 「待ちくたびれたぜ!」の巻
をお送りいたします♪ほいだらさ!!次回もディスプレイに顔面をこすりつけながら読も見ようよ
