ガヤガヤガヤガヤ・・(石造りの神殿内、飾り気のない食堂にて真っ白な大理石の長テーブルに腰を下ろし、目の前の数あるご馳走(大きめの鍋にはグツグツ煮えるお野菜お肉たっぷり具だくさんなクリームシチューをはじめ、アイルー型の器に入ったグラグラタンから、ヤングポテト大てんこ盛りのポテサラ、清涼感のあるジューシーなライムが添えられたユキヤマツタケのソテー、フルーツジャムがたっぷり塗られた焼き立て「カリカリ」パン各種、豪華シモフリトマトのチーズ焼き&ヨーグルト添えな氷樹リンゴのまるごとりんご焼き、そしてお馴染みのグラッチェリーパイといったお食事会の盟友たちがずらりと並んでいる)を見下ろしながらワクワクと物色している「ちびっこ目線」)
エスター「ええ?それじゃあ授業を受ける前に喧嘩を始めてしまったというわけ?」(目の前の席に座る彼女が驚きの表情で右隣に座って食事をガツガツと漁っているルチアに問いかけている)
ルチア「しかも相手はあのバールボーン家のクソガキときたもんだ。まったく初日からやってくれたもんだぜ。お~い!!狩人ビールもう一杯な!!」じゅるじゅる

エスター「バールボーン家?まだ熱いわよ」(と、ねっちょりチーズたっぷりのグラタンを木のスプーンですくい上げる視点の主に警告してくれる)
??「キングスラムウォールを牛耳る外街の支配者さ。またとんでもない連中を敵にまわしたもんだな。うちのちびっこ棟梁は」(と、左上を見上げるとジョッキを片手に持った体格の良いスキンヘッドな黒人修練者が隣の席に腰を下ろしてくる)
ムーア「あいつが悪いんだ。おトキさんの悪口を言った」あちち

エスター「シセ、詳しく聞かせて」はい(と、ご馳走が実にバランスよく配分された皿を男に手渡す)
シセ「バールボーン家は代々、キングスラムウォールを支配している一族だ。王族とも癒着があり、王宮内で起きた歴代のスキャンダラスな事件・事故の真相を握っていると言われていてな・・・王都及び外街の市民にはウー家同様、王都の政治経済にも多大な影響を齎す権威的象徴、つまり典型的なオーソリティーやフィクサーして認知されているというわけだ」ガチン

ルチア「へえ~。シュレイド生まれじゃねぇくせにやけに詳しいじゃねぇか」がじょりっ(焼きりんごをかじりながら)
シセ「なに。ここに来る前、王都の貴族連中から聞いたのを覚えていただけさ」ゴクッ(とジョッキをひと飲み)
ルチア「ああ・・・エスターも通ってたんだろ?なんつったか、あの胡散臭え社交クラブな」
エスター「Honor and Obligation of Noble Hunter(高潔な狩人の名誉と義務)。狩猟啓蒙思想を抱いた名家の方々ばかりよ?確かに癖のある人達ばかりだったけど・・・」
ルチア「ケッ。偉そうに、西で平和ボケしちまったクソ上流階級者共が夜な夜な集まっちゃ、「想像だけの」狩猟世界や本だけで培った知識を共有して楽しもうってんだろ?そんなにハントがしたけりゃ、一人でアルコリスにでも行って来いっての。んで、黒狼鳥に頭でも突かれて野垂れ死にやがれっての」おう、わりぃな(と、ニコニコ笑顔のキッチンアイルーが運んできた狩人ビールの新ジョッキを受け取る)
シセ「しかし、その連中が手引きしてくれたからこそ、俺たちはここにいるんだ。まさか、この神殿までバールボーン家が関わってるってわけじゃないだろうな?」あむっ(とパンをひとかじり)
ルチア「まさかよ。王都で繋がりがあるのはウー家だけだ」クッ(視点の主から目を逸らすようにジョッキに口をあてる)
シセ「悪名高い高利貸しがヒンメルンの資源を売買してるなんてな。まったく、どこまで荒稼ぎすりゃ気が済むんだか」あむっ

エスター「でも医療用に使える素材はちゃんとした製薬ギルドに届けられているんでしょ?」かちゃりこちょり(とソテーを丁寧に切り、それを小皿に乗せ、こちらへ差し出してくれる)
ルチア「まぁな。ウー家だって・・・噂ほど悪い連中じゃねぇさ」(遠くを見つめながら酒を一気に飲み干す彼女のその姿が印象的に映る)
エスター「そうね。ここで育てた貴重な医療資源が世界中で役に立っていると思うと、改めて高尚な仕事に就けている自分が少しだけ誇らしく思えるわ」フフ(とパイをかじる)
シセ「そうさ。ハンターズギルドの狩人だけが大陸のタリスマンだと云われる今の時代の方がどうかしてるんだ。いくら獰猛なモンスターを討伐しようが、連中に天災レベルの力は起こせないんだからな」(視点の主が「持つタイプのお肉」を勧めるもそれをやんわり断るところから、どうやら彼が菜食主義者だということが見て取れる)
ルチア「ハハッ!それじゃあよ、古龍種に魅せられた神秘主義のハンターさん。これからの新時代を迎えるハンターに必要な要素って一体なんだと思う?」
シセ「理知を超越した徳。狩猟を通じて自然崇拝やアニミズム、土着信仰が崇拝する絶対者との神秘的合一。つまり狩人が神となったとき、はじめて大陸の創造主と同等の力を得ることができよう」
ルチア「なんだそりゃ?創造主が神じゃねぇのかよ?それに立ち向かおうっていうのか?」
シセ「その最終戦争に勝ち残った者が神となればいい。それに俺は神秘主義者じゃない。あくまでも大陸に存在するであろう究極的存在を直接的に体験し、その経験により自己の内面もまた浄化されると思っているだけで、終末論には興味がない。それよりも問題なのは、うちの棟梁の未来だ」
ペチョペチョ

ムーア「むぅ。あたちは悪くない」ニョ~~ん

シセ「善悪の問題じゃない。明日、お前が生きてこの神殿に帰ってこれるかどうかが問題なんだ」
ムーア「あたちは悪くなぁ~~~い!!悪いのはいじめっ子だ!!」ブーーーン

エスター「ムーアちゃんがスラムのギャングを敵にまわしてしまったというわけ?子供同士の喧嘩でそこまで発展するかしら・・」
シセ「やるな。場所が場所だからさ。このちいちゃい嬢ちゃんを切り刻んで、健康な臓器を捌くもよし。そのまま生かして奴隷商人に売り飛ばすもよし。それをどう食い止めるかは、ルチア。お前の活躍次第だな」ぽんぽん(「う~~」とふてくされる視点の主の頭を叩きながら席を立つ)
エスター「ウー家に相談してみたら?」
ルチア「このくらいで頼れっかよ。それに、これはムーアの問題だ」
エスター「じゃあ、どうするの?このままじゃ本当にムーアちゃんは・・」
ルチア「ガキの喧嘩に親が割って入るのは好きじゃねぇ。だが、あちらさんがそうするってんなら、こっちにも考えがある」にやり(とこちらを見る)
ムーア「??」ぺちょり~~~~ん

Recollection No.5_12
ルチア「明日、授業が終わったら、バールボーンのねぐらに殴り込みに行こうぜ」
ムーア「そのクエスト受けた!!」チィ~~ん

To Be Continued

★次回ストーリーモードは11/4(月)0時更新予定です★