ムーア「ぎゃああああああああ


ヴィルヘルム「もげらぁ~~!!(落ちろ~~!!)」ガジガジガジ

ムーア「離せぇ~~~


ルチア「カエルに噛み付いた水竜みてぇだな」(脚立の下から呑気な感想が)
キンババ「ムーア!!くすぐるんだ!!」
ムーア「よし!!」コチョコチョコチョ

ヴィルヘルム「ブブッ・・ぎゃははははは!!」パッ(ようやく口が開き、すぐさま右手を引っこ抜く)
ムーア「こりゃひどい・・」ペチョり~ん

ヴィルヘルム「すきありぃ~~!!」ガバッ

ムーア「むぎぃ~~~~


キンババ「ムーーア!!」
ムーア「ギィ~~~~!!」ブーーーン

ヴィルヘルム「堕ちろぉ~~~~・・・!!」ぎゅううううううう

ムーア「むぎぃ~~~~~・・!!」(目の前のヴィルヘルムの顔が次第にぼやけていく)
キンババ「もうやめさせて!!たかが子供同士の喧嘩だろ!?このままじゃムーアが死んじゃうよ!!」(薄れていく意識の外部から悲痛の叫びが聞こえてくる)
ヴィルヘルム「たかが子供同士の喧嘩だから必死なんだ・・!!バールボーン家の跡継ぎとして、こんなところで負けるわけにはいかないんだ!!」ぎゅううううううう!!
キンババ「もうやめてぇええええ!!」
お~~~っと・・・キャロルムーア選手・・意識喪失かぁ~・・・(遠のく意識の向こう側からヘルフリートの実況が微かに聞こえてくる)
ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」はぁ・・・はぁ・・・・・
ゆらぁ・・・ゆらぁ・・・・・・(ふらりと見上げる虚ろな視線の先には宙ぶらりんになっている黄金のドクロが映っている)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(ゆっくりと瞼が下ろされていく)
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
ムーーーア!!モップを使えええええええ!!
(咄嗟に意識を呼び覚ますルチアの助言が)
ハッ!!
(刮目と同時に背中に手を回しモップを掴み取る)
ルチア「大剣の切り札を見せてみろ!!」
ムーア「むぎぃいいいいいいいい!!!!!」ググググ・・(振り上げるモップの柄を力一杯両手で握る)
ギャイ~~~~~~ン
(振りかざすモップからチャージ音が迸る)
ヴィルヘルム「今更それで何ができる!?堕ちやがれぇえええええ!!」ぎゅううううう!!
ムーア「むぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎぎ!!!!!」
ギャイ~~~~~~ン・・!!
ルチア「・・今だ!!落とせぇええええええ!!!!」
ムーア「はりゃあああああああああ!!!!!」バオオオオオオオオン

ヴィルヘルム「なに!?」(振りかざされる隕石の如く得物の熱気に顔が照らされる)
バガアアアアアアアアアン!!
(爆発的にヴィルヘルムの脳天を叩きつけるモップもまた粉々に飛び散る)
ヴィルヘルム「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」クラッ・・(大口を開け、白目を剥いたまま、モップの残骸と共にゆっくりと後ろ向きに倒れていく)
・・・・・・・どさぁ~~~~~ん

(脚立の上から床に落下するヴィルヘルムの鈍い音が聞こえる)
キンババ「やったぁ~!!」ブイッ

Recollection No.5_26
ヘルフリート「キャロルムーア選手のフィニッシュホールドが見事決まったぁああああ!!」
ボゲラス「坊っちゃ~ん

キンババ「今のうちにドクロを取るんだ!!」
ムーア「よし!」
う~~~んしょ

キンババ「脚立の上に立つんだ!!」
ムーア「こわいな

えいしょっと・・(やっとこ脚立の頂上に立ち上がると、改めてものすごい高さであることが下の景色を見て実感できる)
ムーア「ひいいいいい

ボゲラス「坊っちゃん!これを!!」ガブガブガブガブ

ムーア「呼び戻さなくてい~っつ~の

たしっ

キンババ「やった!!ムーアの勝ちだ!!」
ヘルフリート「まだです!!勝者になるためには、吊るされた黄金ドクロをシャンデリアから完全に引き離し、その手中におさめる必要があります!!」だいぶ実況も板についてきたな(とルチア)
ムーア「んもぉ~~~!」
グイッ

ムーア「むぎぃ~~~~~!!」グイ~~~~

キンババ「びくともいない

ルチア「飛べ!!体ごとしがみついて体重で落とすんだ!!」
ムーア「わかった!」
たんっ!!(脚立から垂直に飛び上がり、黄金ドクロを抱きしめるようにしがみつく)
ムーア「なんだこりゃ

ルチア「ハハァ~~ん・・はなっからムーアに取られないよう、ドクロを吊るすロープの強度を調整してやがったな」
キンババ「感心してる場合じゃないよ!ムーア、下を見て!!」
ムーア「ほえ?」ちら
あううううう・・・・・(復活したヴィルヘルムが口元を回復薬でビジョビジョにさせながらゾンビの如く脚立を這い上がってくる姿はまさに地獄絵)
ムーア「ひええええええ

キンババ「どうしよう!?このままじゃ!!」あたふた

ムーア「ん?」
ひょっ!!(あたふたしているキンババの背後、柱の陰から何者かがこちらに向かって投げナイフを投げ飛ばしてくる)
ぶちぃ~~~~~~ん

(ロープがナイフによって引きちぎられる)
ムーア「ほえ?」ぱちくり
ひゅうううううううう

(ドクロを胸に抱いたまま落下していく最中、今一度柱の陰を見ると・・)
泥吉「♪♪」グッ(笑顔でサムズアップしている彼の姿が)
ムーア「あはっ♪」
どさぁ~~~~~~~~ん

(そのままヴィルヘルムを巻き込みながらまたしても彼の背中をクッションにして落下)
キンババ「やった!!」
ボゲラス「ちょっと待った!!ロープがこの子の体重で切れるはずがない!!」
ルチア「ああ?てめぇ、なんでそう言い切れるんだ?」
ボゲラス「そ、それは・・・だが、ロープが不自然な形で切れているのはどう説明する!?」(鋭利に切断されたロープを手にしている)
ルチア「さっきの暗算対決の時、ヘルフリートがこう言ったよな?「証拠がない以上、不正は認められない」・・ってな。それから、確か敗者は学園を追放だったよな?」
ヘルフリート「・・・・・・・・・・・・・・・・」ムムム・・
ムーア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ちら(見下ろすと、そこには泡を吹いて倒れているいじめっ子の姿が)
ムーア「あたちは追放なんてしなくていいと思う。一つだけ約束を交わすとしたら、二度とおトキさんたちの悪口を言わないこと。獣人種もお友達なんだよ?」
ヴィルヘルム「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」グッ

ルチア「交渉成立だな」
キンババ「ということは・・?」
ちら・・(一同が一斉に玉座でふんぞり返っている当主の姿を見る)
ヘルフリート「・・・・・・・・・・・・。勝者、キャロルムーア!!」
やったぁ~~~~!!
(と飛びついてくるキンババの背後ではガッツポーズしているルチアの姿も)
To Be Continued

★次回ストーリーモードは12/23(月)~12/25(水)三夜連続XmasSP

幼少期のムーアが素敵な仲間たちと過ごした神殿のクリスマスでの記憶をお届けします♪