~緑安(りょくあん)「あたモン」オリジナル~
美しい渓流も含む、緑の山地に囲まれた盆地に所在する、我々の文明社会でいうところの「和と中」の混合建築様式の雰囲気を持つ、あたモンオリジナルの東方の都。都市の統治形態は共和制に近く、代々より町長が都の元首として代表に立ち、町民議会(とは大袈裟ではあるが、都の形式上、所謂「寄り合い」という表現が近いか)の元に成立された法案及び治安を司る。特別、区分されるような東西や貧富の差もなく、都民も均等に各々の労働に従事しており、獣人猫族も共存している。都内には料亭の様な高級飲食店も多数存在し、酒席を盛り上げる芸妓も多くいる。もちろん武具工房もあり狩猟者として生計を立てる者も多い(現段階ではハンターズギルドの管轄下ではなく(少なくともあたモン世界観では)決してギルドのハンターではない)。その理由として、緑安には東方伝統の武芸を稽古する道場も少なからず有り、鍛錬の一環として、都を守る意味でも狩猟者と成る者が多いのである(また自身を剣豪、剣客と名乗る者もいる)。また町民議会で決議された「寄り合いクエスト」という町民が抱える問題や悩みを他者に依頼する委託業務も存在し、もちろん様々な報酬も得られる(太刀を扱う剣豪はこれを「剣客商売」と呼ぶ)。通貨は大陸全土で一般的とされる「ゼニー」を採用。名産物では「東方あんまん」が有名と、以上、お江戸感と香港映画の世界観をたっぷり満載ミックスしたような、わんぱく激アツスポット、それが緑安なのである!
ロージー「見てみんな!都が見えたよぉ~!」
ファイヤージンガー「ナッハッハッハッハッハ!早く行こうぜ!!」
ガルグイユ「そうするえしゅ!カーブーお兄ちゃん、剣豪のおじさんも早く来るえしゅよぉ~」
ロージー「早く早くぅ~♪」(もちろんもはや土佐犬くらいの大きさになったガルグイユにマウントしてる)
カーブー「へぇこら・・ひぃこら・・・・」(遠くの道でスタミナゲージ赤の走り方でなんとかついて来る)
宗方「ひぃ・・・ひぃ・・・・」(同じく)
ガルグイユ「早くしないと置いていっちゃうえしゅよぉ」
ロージー「ほんと、すぐに走り疲れちゃうんだから」
カーブー「分かってるなら俺達も乗せてけ!!」ぷんすか(横で倒れる宗方)
「あたちのモンハン日記」
☆カーブーの東方見聞録編☆
~緑安正門
(都の前に河川が流れ、その上に橋が掛かっている。その橋の前に大きな屋根付きの棟門が構えており、門の左右には屈強な門兵が立っている。もちろん上半身は裸である)
ロージー「ふぁ・・あれが都に入る為のゲートだね」
ファイヤージンガー「門兵がいるな。なんかチェックされんぜ。面倒はゴメンだから俺は隠れてるよ」ひょこん(襟元の中に隠れた)
ガルグイユ「う~。サメ君、怒られないえしゅかね?」どきどき
ロージー「怒られるもんですか。ちゃんと「この子は噛みません」って言ってあげるから平気よ♪」
ガルグイユ「ほんとえしゅか?」
ロージー「ほんと・・えしゅよ」にんまり
ガルグイユ「うわぁ~い♪」
ロージー「でも一応、土蔵さんに聞いてみようね」
宗方「ひい・・ひい・・・・」ふらふら(カーブーと並走してやっとこさ歩いてくる)
ロージー「やっと着た」
カーブー「まったく・・地図をきちんと見ているのに、土蔵さんがやたらと俺達とはぐれようとするから大変だったよ。わざとやってんじゃないかっていうくらいに、森の中や川に入っていこうとするし・・」ぜえぜえ・・
宗方「仕方ないでござる。拙者の方向音痴は無類の才能なのでござるからな」ぜえぜえ・・
ロージー「スキル「狩人」の反対みたいなものかしら。ねぇ、それよりガルグイユ君は緑安に入っても平気かなぁ?」ちら(門の方を見る)
宗方「それなら心配しないでござるよ。緑安は猫族も共に暮らす都でごわす。中には馬や輸送用の草食種もおりますがゆえ、ガルグイユどんも平気でござるよ」
ロージー「なら安心♪それレッツラゴー!」
ガルグイユ「おお~!!」
とすとすとすとすとす
(ロージーを乗せ、軽快に突き進むガルグイユ)
カーブー「あ、こら待て」ひいひい
門兵「ん・・旅行者かな」(禿頭、白目タイプの推定2M弱の大男。もちろん上半身は裸で下半身は袴を履いており、腰に大剣をぶら下げながら両腕を組み、門を外敵から守っている)
門兵「そのようだな」(こちらも禿頭で同じ武具に同じ姿勢。違いは「目が真っ黒」)
ロージー「ごきげんよぉ~♪」とすとすとすとす
門兵「ようこそ緑安へ。旅芸人の一行かな?」ちら(ガルグイユを見る)
ガルグイユ「そんな感じえしゅ」はっはっはっはっはっ(犬みたいに息が荒い)
門兵「おお。これは珍しい知的生命体種だな」(腕を組んだまま下を見下ろす)
ロージー「そうよ、ごっつい門兵さん。ガルグイユ君っていってね、あたしの大切なお友達なの♪」
門兵「なるほど。自分はフーマ。こっちはライマだ」(白目タイプが自己紹介する)
ライマ「いくつか質疑応答をさせてもらう。それに合格すれば都への通行を許可し、以後、普通に入れるように通行証を与えよう」(黒目タイプが言う)
ロージー「ふぁ・・よくある冒険録の守護神みたいね。面白そうだからやるわ♪」
カーブー「ひい・・・ひい・・・・やっと追いついた・・って、でけぇ~!!」(フーマとライマを見て驚く)
宗方「これはお二方、お久しぶりでごわす」ぜえぜえ・・
フーマ「おや・・あなたは宗方殿ではないか!東方に帰って来ていたのか」
ロージー「なぁに?知り合いなの?土蔵さん達」
宗方「なぁ~に。数年前、緑安を訪れた時、この辺りで迷っていたところを不審者と勘違いされ、この門兵のお二方にお世話になったのでござるよ」
ライマ「ハッハッハッハッハッハ!!三日三晩、この門の付近をうろうろしておったので、怪しい人物とみなし、この脇差し(腰に下げてる大剣を見る)で威嚇したのだが、土蔵殿はかなり腕の立つ御仁でな」
フーマ「それから四日あまり、門の前で互いに剣を合わせたのだが、決着がつかずじまいでな。そうこう剣を合わせているうちに、宗方殿は都に害をもたらすような御仁ではないと分かったのだ。宗方殿は立派な東方志士であられる」
ロージー「へぇ~、土蔵さんってそんなに強いんだぁ~。だってこの門兵さん達、あの腰にぶら下げた大剣が獲物でしょう?しかもそれを二人相手になんて」
宗方「いやぁ~それほどでもないでござるよ。以後は拙者も通行証を頂きましてな。お二方とはすっかり意気投合し、ここで酒を浴びるほど飲みつくしたでござるよぉ~」
カーブー「す、すげぇ・・・真の強者はその拳をもって好敵手と共有、共感できるものだとよくいうが・・・都に着いた途端にこの男気あふれるエピソードが聞けるなんて・・・さすがは東方だぜ!!うひょ~!!」(感極まり叫ぶ)
ロージー「っていうか、大事な通行門の前で長時間にわたって戦ったり、お酒飲んだりしてたらダメじゃない?」
ガルグイユ「ねぇ剣豪のおじさん。今も通行証はあるえしゅか?そうしたらサメ君達も質疑応答なしで橋を渡れるえしゅ」
フーマ「ほう。頭のいい子供だな。その通り、宗方殿。通行証はお持ちで?」
宗方「ない」きっぱし
ロージー「やっぱし」
ガルグイユ「なんでないえしゅか!!」ぷんすか
宗方「拙者、何処かで落としたらしいでござるな。しかも通行証を頂いたのは昔の話し。どこぞの地で迷子になり、空腹で倒れているところを物盗りにでも襲われ、とうの昔に盗られてしもうたのですよ!!いやっはっはっはっはっは!!」
ガルグイユ「笑ってる場合じゃないえしゅこのダメ人間」カプッ
(足を噛んだ)
宗方「いぎゃああああああああつ、通行証がないと駄目でござるか!?フーマ殿!ライマ殿!!」
フーマ「駄目だ」きっぱり
宗方「えーーーーーー!!」
ライマ「お帰りを」あっさり
宗方「ええーーーーー!!」
ぱたむ(門の前にへたり込む東方志士。その横を馬に乗った行商人が不思議そうな顔をしながら通行証を片手に通過して行く)
ロージー「え~!じゃあ都に入れないのぉ~」ぷんすか
ガルグイユ「さっき言ってた質疑応答をさせてくらさい!」
ロージー「そうよ!それならいいでしょ!?さぁ!質疑応答させてくらさい!!」
フーマ「う~む。それは通行証を持っていない完全に知らない者への応対なのだ」
ライマ「緑安通行門マニュアル第五条にそう記してある」ぺら(ちっさい手帳を見せる)
ロージー「へ・・?」
フーマ「このようなケースが稀なのだよ。宗方殿は顔見知りだが通行証はなく、かつ、そのお連れの方は初見となると・・・ケースが複雑過ぎる・・マニュアルにはそんなケース書いていないのだ。う~む・・困った」
カーブー「そ、そんなぁ・・・」
宗方「なんとかなりませぬか!?なぁ!?なぁ!?」たしっ(二人の大男の足元にすがる)
ライマ「困ったものだ。なんとかしたいが、こういう「ケースが複雑過ぎるケース」自体が初めてでな・・」
フーマ「うむ。今回の様な「ケースが複雑過ぎるケース」の場合もマニュアルに書いてあればいいのだが・・」
カーブー「じゃあ中には・・・」
ライマ「入れられんな」
カーブー「そんなぁ・・・」がっくし・・
ロージー「お兄ちゃん・・・」
フーマ「残念なケース、ということで今回はお引取りを・・」
ロージー「ちょっと!あなた達!!」キッ
ライマ「むう?」
ロージー「さっきから聞いてればケースケースって、どんなケースでも臨機応変に対応出来るケースがなけりゃしょうがないでしょうに!!それでもプロの門兵なの!?」ぷんすか
フーマ「プロの・・」ガガーン
ライマ「門兵・・・!!」ガガリーン
ひゅううううううう・・・
(呆然と立ち尽くす門兵の間を、通行証を掲げた老夫婦があっさり通り過ぎていく)
ロージー「そうよ!プロの門兵ならとっとと判断しないさい!!ええ!?」
ライマ「・・・・・・・・」
フーマ「・・・・・・・・」
カーブー「俺は修行をしに、この東方に来たんです!決して都で騒ぎを起こしに来たわけじゃないんです!!お願いします!!都に・・都に入れて下さいっす!!お願いします!!」キラキラキラ(ドボルマスク越しに瞳が輝いている)
ライマ「フーマよ」
フーマ「うむ。ライマよ」
ライマ「この熱い純真な眼差しに、何処に曇りがあろうものか」
フーマ「その通り。通行証など無くとも、来訪者の本質を見極められないで何が門兵と言えようか」
ロージー「ふぁ・・じゃあ・・?」
ライマ「合格だ。門をくぐるがよい」にこ(微笑む黒目の大男)
ロージー「合格って、いつからそういうシステムになったのか知らないけど、やったぁ~♪」ぴょ~ん(ジャンプして喜ぶ)
フーマ「ようこそ、緑安へ」にこ(微笑む白目の大男)
カーブー「ウッス!!」
ライマ「お主、名前は?」
カーブー「川村って言います。カーブーって呼ばれてます」
フーマ「では川村よ。そなたはこの東方に修行をしに来たと申したが、それは武芸稽古の一環か?」
カーブー「ウッス。まずは手始めに寄り合いクエストというのを受けようと思い、この緑安に来たのです」
ライマ「ほぉ・・。それは関心だな。依頼を少しでも解決出来る者が多いに越したことはないからな」
フーマ「都内には武芸道場もたくさんある。機会があれば訪ねてみるのもよかろう」
ロージー「ふぁ・・どうじょうやぶりってやつね。思い白そう♪」きゃはっ
カーブー「こらこら。物騒な事を言うんじゃない」
ライマ「いや。この東方では道場破りなど日常茶飯事、お茶の子さいさいなのだ」
カーブー「お茶の子て・・そんなに簡単に道場破りが起きてるんすか?」
フーマ「太刀の発祥の地としても有名な東方では特に武芸者が多い。東方人にとって武芸を嗜むことは生活の一環の様なものなのだ」
ロージー「ふぁ・・すごい。強い人ばかりだからハンターズギルドも必要なく、モンスターの脅威から生活の平穏と均衡を維持出来ているのね。とても素晴らしいことだわ♪」
ライマ「左様。その分、血の気も多い連中が多いのも事実だがな」
フーマ「そういう無法者から都を守るのも我らの仕事なのだ」
ロージー「ねぇ、門兵さん。緑安にある道場の中に、すっごい蹴り技の張果流派っていうのを教えてる所ある?」
ライマ「ほう。張果流派といえば一番この東方でも有名な八仙拳のひとつだな。よく知っているな」
ロージー「じゃあじゃあ、東方女傑っていう女の人って知ってる?」
フーマ「ほぉ・・さすが彼女の名は他大陸にも伝わっているのか」
ロージー「東方女傑の事を知ってるのね?」
フーマ「知らぬも何も、彼女はもはや生きる伝説だ。若干14歳で東方全土のモンスター被害解決に尽力し、尚且つ、彼女を倒し名を上げようとする各地の横綱(地域一番の猛者の東方での呼称)に対しても、一度たりとも負けなかった不敗の強者、それが東方女傑なのだ」
カーブー「不敗の東方女傑・・・(王(わん)さんはそんなに凄い人だったのか・・)」
ライマ「彼女が畏敬されているのは他にも理由があってな。というのも、東方女傑は報酬の多いクエストには目もくれず、ひたすらに手強いモンスター討伐依頼を受ける中、採取クエストや賊退治といった限界集落や生活困難な人々の依頼も率先して手助けしたそうなのだ」
ロージー「フィランソロピーってこと?」
宗方「うむ。この時代に正義を貫くその姿勢、真のブシドー精神を持つ人徳者が東方女傑なのでござるよ」
ロージー「・・・・・(そんな羽美さんがどうしてギルドナイトに・・それも正義を貫く為だというの・・?)」
カーブー「どうした?ロージー。せっかく王さんのことを聞けたのに」
ロージー「え・・やっぱりウーメイさんって凄い人なんだなぁ~って思って」
宗方「おや、その口ぶりだと、東方女傑と知り合いで?」
カーブー「知り合いというか、彼女にはでかい借りがあるんです。それを返す為にも、今の俺には修行が必要なんです」
宗方「ほぉ・・・・・」
ロージー「ねぇ、羽美さんは緑安に来たことないのぉ?」
フーマ「あるぞ」
ライマ「その華奢な外見からは、とてもあの少女が東方女傑だとは思いもしなかったのだが・・我々はすぐにそれを証明してみせられた」
カーブー「どういうことですか?」
フーマ「彼女はここで検問を無事に済ませ、都に入るやいなや、寄り合いクエストの中でも一番困難なモンスター討伐を引き受けると颯爽とこの門を再び通り、都を出て行ったのだ」
ライマ「それから数時間後だ。ここでいつもの様に見張りをしていると、通りの奥から夕日を背景にあのか細い少女のシルエットがゆっくりと見えてきたのだ」
フーマ「その腰にロープで括りつけた火竜の首を牽引しながらな」
カーブー「・・・・・・・・・」
ライマ「それを機に彼女の名は一躍、この緑安でも広まったというわけだ」
ロージー「ふぁ・・カッコイイ~♪やっぱりサインを貰っておくべきだったわ」
カーブー「彼女は他の厄介なクエストも全部解決したのですか?」
ライマ「ああ。それもそうなのだが、なんでも邪龍を探していると言っていてな・・」
カーブー「!?」
フーマ「そいつを探し求める為に、各地の難易度の高いクエストを受注していたそうなのだ」
カーブー「邪龍・・(航海中にキャプテンベオウルフから聞いた黒龍だろうか・・)」
ロージー「ふぁ・・・羽美さんとその邪龍の間になにがあったんだろう・・」
カーブー「彼女の・・王さんの過去を知る必要がありそうだな」
宗方「これは拙者が東方各地を回って得た情報なのでござるが・・」
カーブー「??」
宗方「東方女傑は、張果流派の正当な伝承道場の跡継ぎだったようでござる」
ロージー「そこであの凄い蹴り技を習得したのね。今もその道場は健在なの?」
宗方「それがその道場ごと・・というよりも、東方女傑の故郷を一瞬にして滅ぼしてしまったのが邪龍ということらしいのでござる・・・」
ロージー「ひどい・・・・」
カーブー「その敵を討つため邪龍を探していたというのか・・」
宗方「ですがね、その話しは東方女傑が各地で自ら話していたものなので、確証がないのでござる」
ロージー「どうしてぇ?」
ライマ「それは厄災の被害にあったという集落の生き証人が、東方女傑だけしかいなかった為、他に邪龍を目撃した者がいないからなのだ」
カーブー「その邪龍がそれほど脅威的な力だったという証拠か・・」
ロージー「でも現にその集落は崩壊してしまったのでしょう?」
フーマ「東方女傑の故郷は辺境の地でな・・確かに集落があったであろうと思われる、その厄災の痕跡を見たという旅の者は少なからずはいるのだが、肝心の東方女傑が見たという、悪魔の様な容姿をした「紅龍」の目撃談は一切ないのだ」
カーブー「悪魔の様な・・紅龍・・(キャプテンベオウルフ達を襲った黒龍も、彼らは悪魔と表現していたが・・・屈強なボイキングや、女傑の王さんまでがそれほどに恐れる邪龍とは一体・・・やはりそいつが真の邪龍なのか・・?しかし、ボイキング達を襲ったのは黒龍・・・そして王さんが探しているのは紅龍・・・・それが本当なら二頭もの悪魔の如く邪龍が存在することになる・・!)」
ロージー「東方の伝承にも邪龍の記述はないの?」
フーマ「各地の民族伝承にもそのような邪龍が記された記述はないらしい。無論、言い伝えの類もな」
宗方「東方女傑はたった一人、宿敵である邪龍を倒す為、この東方全土を駆けまわっていたのでござるよ。中には彼女が嘘をついていると誹謗中傷する者も多くいたようでござる」
ロージー「そんな・・酷い・・・羽美さんは被害者なのに・・」
ライマ「人というものは自分で見て、そして体験したものしか信じられないということだ」
カーブー「辛かっただろうな・・王さん・・・」グッ(拳を握る)
フーマ「だが、彼女の類まれな努力はやがて報われることになる」
ロージー「え・・・?」
ライマ「その女傑の紅龍の話しを聞きつけた、竜人族の学者が緑安に訪れてな。東方女傑と共に、この東方を去って行ったのだ。名は確か・・バロンという翁だ」
カーブー「バロン・・・」
ロージー「ふぁ・・そのお爺さんってキャプテンベオウルフが言ってた・・」
ベオウルフ「オズワルド・バロンってのは、古流観測隊の翁の名前だぼい。「三元龍」の実在確認に生涯を費やした男だぼい。そいつが唱えた三元龍に関する調査報告書。それが「バロンの仮説」だ」
カーブー「ああ・・少しづつだが、いろいろな線がひとつになろうと繋がってきていることは確かだな・・・(そしてUBUさんが探しているのも「真の黒龍」だと言う・・・これはもう偶然ではない・・・なんだ・・この妙に昂ぶる鼓動は・・!!)」
ロージー「・・・・(ハーヴィーさんが言ってた・・・東方女傑がバロンっていう古龍観測隊員の護衛をしていると聞いたって・・・それは真実だったんだ!そしてその過程でウーメイさんはギルドナイトになる決心をした・・・それも邪龍を倒す為・・・?)」
フーマ「ところで東方女傑は元気なのか?彼女は神経性の持病で、両腕に欠陥があると言っていたが」
ロージー「え・・・・」
王羽美「頸肩腕(けいけんわん)症候群というやつです。私の場合、心的外傷後ストレス障害が原因で、ストレスや不安、緊張感の蓄積で両肩から腕、手にかけて激しい痙攣が一時的に起きるのです。一種の身体的禁断症状というものでしょうが・・お気になさらずに」
ファイヤージンガー「心的外傷・・なんだそれ?」
ハーヴィー「一般的にはPTSDとも言う心の病さ。死に直面する体験の後に起こる、衝撃的な心の傷が元となって、様々なストレス障害を引き起こす心的疾患だよ。きっと彼女は過去に相当危険な思いをしたのだろう。その恐怖がいわゆるトラウマというものになり、彼女を肉体的にも精神的にも苦しめているんだ」
ロージー「・・・・(その心の傷を負わしたのが・・・紅龍!!)」
ライマ「どうした?」
ロージー「えなんでもないの。元気だったわよ、ウーメイさんは。って言ってもあたし達は一度しか会ったことないけど。でも、とても尊敬出来る素晴らしい人なんだってことが、ウーメイさんの生まれ故郷に着てみて、より一層感じることが出来たわ」
フーマ「そうか。東方女傑もまた、年頃にしてみればそなたと同じくらいであろう。例え両腕が使えずとも、彼女の両足と張果流派であれば、どんな敵でも打ち勝てよう」
ライマ「東方八仙拳の基本理念は「武器に頼らずとも己の肉体のみで悪しきを絶つ」なのだからな。彼女はそれを「あくまでも村を獰猛なモンスターから守りぬく為の術」とも言っていた。不思議な娘よ・・」
宗方「それが女傑の魅力なのでしょうな。いやっはっはっはっはっは!!」
カーブー「・・・・・(王さんはこれ程、皆から畏敬されているのか・・俺も負けてはいられない!一刻も早く、彼女に再戦を申し込めるくらいに強くならなくては!!)」グッ
ぎゅるるるるるる・・・・
宗方「おや・・?」
ガルグイユ「大事なお話しの途中、ごめんなさいえしゅ。サメ君、お腹が減ってしまって・・」
ロージー「ああごめんね!ガルグイユ君!」
宗方「こりゃ~いかん。すぐに都に入ろう」
ライマ「そうするといい。庵々(あんあん)で馳走を食べるがよい」
ロージー「ふぁ・・あんあん?」
フーマ「緑安一の料亭だ。芸妓の舞も見れるぞ」
カーブー「芸妓さん・・・是非その華麗な舞を見てみたい!よし、行こう!!」
ガルグイユ「えしゅよぉ~♪」
ロージー「入ろう!緑安へぇ~♪」
カーブー「おお!!」
じーーーーーーーーーーーーー
(双眼鏡のレンズ越しに映る棟門)
ハッキネン「どうだ?連中、門はくぐったのか?」(林の木陰に身を伏せるその姿は、ノンラー(円錐状の傘帽子)を被り、地元民らしい着物を纏っている)
カペラ「ええ・・あのスクアギルも一緒に入って行ったわ」じー(双眼鏡を覗く、ぐるぐる牛乳瓶メガネをかけた着物姿に和装ヘアスタイルの金髪美女)
ハッキネン「あのガキをつけてりゃ、俺達の探してるザボアザギルにも辿り着けそうだが・・」ちら(着物姿のカペラを堪能する)
カペラ「なに?」すっ(双眼鏡から目を離し、よりどぎついレンズのメガネが際立つ)
ハッキネン「そのメガネ・・なんとかならねぇか」
カペラ「あんたはいいわよね。元々、無産階級育ち丸出しの風貌だから、簡単な扮装で一般人に紛れるからいいけど・・それより私の変装、どう?センスよくない?」くいっ(ぐるぐるメガネをアピールする)
ハッキネン「どうも今だにあんたのことが理解出来ねぇメガネ以外は俺好みなんだが・・って、それよりどうすんだ?大多数で動くと不審に思われっから、残りの連中は山林に張ったベースキャンプに残してきちまったがよ」
カペラ「あたしとあんたであの連中を尾行してザボアザギルの所在だけ分かればいいのよ。そしたら一旦ベースキャンプに戻って、それからみんなで捕縛しに行けばいいだけのことよ」ふん
ハッキネン「そう上手く行くかねぇ・・・って、おいどこ行くんだ!」
カペラ「都、よ♪」パチりん(ウィンクするその片手には一枚のチケットを持っている)
ハッキネン「ったく・・闇行商人から買った偽造通行書で入場か。うし!都で念願の芸者遊びと洒落こみますか!」
To Be Continuedひと読みしたならポチっとな
カーブー「ランキング参加中なんだ!四の五の言わずにただ一票!それだけでいい!!みんなの応援が俺達をよりバカにさせるんだ!!ちょわぁ~!!」
ガルグイユ「そんな訳の分かんないお願いの仕方じゃ誰もポチっとしてくれないえしゅよ」
カーブー「ん・・どうした?やけに冷たいじゃないか?そうか、どこか悪いんだな?どれ、診てやろう」ジョキーン(でっかいハサミを出す)
ガルグイユ「だからサメ君はどこも悪くないえしゅ!!」
カーブー「やってみないと分からないだろ。大人しくしなさい!」
ガルグイユ「うわぁ~ん!そ、それより、カーブーお兄ちゃん!次回の予告をしなくていいのえしゅか!?」
カーブー「む・・そうだったな。じゃあ一旦この剛鉄キリキザミ鋏はしまうか・・え~、ではぁ~、早速次回の「あたちのモンハン日記」の予告を~・・」
ガルグイユ「これが噂に聞く、「次回予告になったら急にふざけるやつ」なのえしゅね♪」
カーブー「え~え~、E~E~、そんだこんだでぇ~、次回はぁ~」
3/20(木)0時更新予定 全然何をやるか未定の予定
カーブー「をお送りするですぅ~。あ、ぷっくぷっぷぅ~ぷっぷっぷ~」
ガルグイユ「すごいえしゅ・・何をするか決まってないのにふざける潔さ・・ただただ感心するだけえしゅ!」
カーブー「じゃあさばこうか」ジャキーン
ガルグイユ「なんでえしゅか!!おバカしゃん!!」ぷんすか
↧
「サメ君、怒られないえしゅかね?」の巻
↧