キョルルルルルルルルル！！
（漆黒の大雨と共に奇怪な大咆哮を大海原に轟かせながら舞い降りてくる溟龍）
サドンデス「古龍種と断定。だがその性質は通常個体を遥かに凌駕していると推測される」キョルルルルルルル！！
アナスタシア「プリンシアをお守りせねば」ザーーーーーー！！（漆黒の雨がより強度を増す）
ルナストラ「今すぐに！！」
ゾルルルルルルルルルルル！！
（海面より回転する水柱が無数に吹き上がってくる）
ルナストラ「これは！？」ゾルルルルルルル！！（ハリケーンのように荒れ狂った急回転をみせる無数の水柱により視界が遮られる）
サドンデス「ダークエレメントを複合した水属性エネルギー。回避することを推奨する」ゾルルルルルルル！！（刈り込むように迫りくる水柱を器用な浮揚術によって実に落ち着きながら交わしていく風翔龍と冰龍）
ゾルルルルルルルルルルル！！
（船体の真上に浮かぶ不気味な溟龍を中心に海面から黒龍の手のような水柱が無数に立ち昇っていく）
ボワコフ「幻術であることを願うでアリマス！！」ゾルルルルルルル！！（必死に船縁にしがみつきながら異常な光景を見上げている）
ゼット「スリー！！対抗策を教えろ！！」ゾルルルルルルル！！（果敢にも甲板の中央より空中のターゲットを捉えながら背後で構えるゴシャシリーズな彼女に向かって叫ぶ）
スリー「私も見るのは初めて！！カーラ！！」ゾルルルルルルル！！
カーラ・スノウ「彼女は水を支配できるの！！まずは得物を装備して！！」ダッ（我に返ったかのように近くの大タルに向かって走るスリー）
ボワコフ「それってつまり・・最悪の状況」ザパァーーーーン！！（船縁の外側から襲いかかってくる龍の爪を模倣した荒波）
ゼット「伏せろ！！」
ビョッ！！
ダシャアアアアアアン！！
（間一髪、飛翔するように駆けてきた白きガルクがボワコフを背に乗せ船首まで一気に逃げると同時に黒い水で形成された龍の爪が甲板を容赦なく切り裂く）
ゼット「クソクラゲ野郎！！この船、高かったんだぞ！！」バッ
（船に積まれている大タルの列の隙間に飛び込むように身を伏せる）スリー「ええと・・確かこの中にしまったはず・・・あった！！」バッ（空の大タルの中から天華晶弓を取り出す）
ゼット「援護するぜ！！」ズルズル・・ズルズル・・（車輪付きの大砲を引きずってくる）
スリー「お願い！！」ギン・・・ギン・・！！（頭上のターゲットを捉えながら弓を上向けに引きながら溜めていく）
グオオオオオオオン！！
（ゼットに敵視を向けた黒水性の龍の手が船横よりその鋭い爪をもって振り下ろされる）
スリー「危ない！！」
バショオオオオオオオン！！
パキパキパキパキパキ！！
（低姿勢のスリーが放つ竜の一矢がみるみるうちに凍りつきながら黒水性の龍爪に襲いかかる）
ズオオオオオオオオオン！！
メキメキメキメキメキメキ！！
（剛き氷の飛箭に穿たれた水の龍爪は瞬く間に凍結していく）
ゼット「なんだぁ～！？」メキメキメキメキメキメキ（目の前で凍りついていく龍の手を見上げながら）
スリー「今よ！！」
ゼット「初めての共同作業にしちゃ上出来だぜ！！くらいやがれ！！」ゴイン
（大砲の玉をセットする）ドゴオオオオオオオン！！
（凍りついた龍の手は目の前で放たれた大砲の一撃によって爆発と同時に粉々に砕け散る）
ゼット「フォーーーーー！！冬の戦士をなめんじゃねぇぞ！！」パシーーーーン
（スリーと烈しいハイタッチを交わす）「あたちのモンハン日記」
Anthem of a Dying lights
ザザァーーーーーーーーーン！！
（降り注ぐ漆黒の雨に回転する無数の水柱が立つ荒れ狂ったダークな大海原に激しく揺さぶられる船体の頭上では、軟体動物に近い柔らかく膨らんだこうもり傘のような曲線を持つ翼膜（その先端にぶら下がる流動的な各部位は恨めしい濡鴉の如く）を羽ばたかせながら、その内側、腹部より神秘的なカウンターシェーディングにも見える鮮やかなネオンにも似た発光によって、甲板の上で恐々とそのグロテスクな異形を見上げている灰虎猫とゴシャシリーズな女狩人の小さな後ろ姿を照らしつけながら様子を窺っている高飛車な溟龍の姿が浮かび上がっている）
カーラ・スノウ「大丈夫！？」タンッ
（ボワコフを背に乗せたまま、破損した甲板の上を身軽に飛び跳ね、スリーとゼットのもとに着地してくる）ゼット「あいつを彼女って呼んでいたよな？どっちにしても古龍ってのは高圧的・・・でもねぇか。あの女に似ている古龍の仲間がうちにもいるが、あんなじゃじゃ馬じゃねぇ。ん・・・そもそもルーの性別ってどっちなんだ・・」はて・・
スリー「独り言なら後！集中して！！」
ゼット「な？やっぱり高圧的だ」やれやれ（ボワコフに向かって）
ボワコフ「様子を窺っているようでアリマスね」（頭上の溟龍を見上げながら）
ミューズ・ネロ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」キョルルルルルルル・・
ゼット「ルナストラ達を警戒しているのかもな。プリマドンナは私だってな」やれやれ
カーラ・スノウ「・・・まさか・・・彼女の狙いは・・・・」ちら
ラザロス「うーーん・・（寝ぼけ眼を猫手でこすりながら）やけにうるさいってニャ～～～・・・・・・んだこりゃああああああ！！？？」カルチャーショック
（しながら船内より出てくるやいなや）ボワコフ「オクサーヌ殿は！？」
ラザロス「強めの睡眠薬でぐっすりってニャ。リリエンタールと仲良く寝ておるわ・・・っと、こりゃまぁ～珍しい珍龍じゃてニャ」ほほぉ・・
ゼット「ジジイは姐さんのそばにいろ！！」はいはい・・（と目をこすりながら船内に戻っていくラザロス）
ザバァアアアアアアアアン！！
ガアアアアアアアアアアア！！
（突如、水柱のカーテンを突き破ってきた怒涛の炎妃龍が溟龍の喉を食いちぎらんばかりの勢いで飛翔してくる）
ゼット「！！」
バシャアアアアアアアアン！！
（その大粒の水飛沫によって甲板全体が水浸しになり、甲板の上の一同もまた反射的に手で頭部を覆う）
ゼット「つめてぇ
」バシャアアアアアン！！キョルルルルルルルルル！！
フオン！！
（溟龍はその瞬間を見計らったかのように（クシクラゲ類が持つ櫛板の繊毛に近い）長い髭をはじめ、翼の裏側、そして腹部の両端にある縦線の七色に発光する部位を波打たせながら激しく点灯させると漲る電気を体外に放出し、傘のように膨らんだ両翼内に包み込んでいた空気を一気に噴射する）
ガアアアアアアアアア！！
（ロケットのように垂直に飛び上がっていく溟龍の下を突っ切っていく炎妃龍）
ゼット「なんだ！？」
キュルルルルルルルルルル！！
（発電状態の溟龍が甲板目掛けて今度は垂直に急降下してくる）
カーラ・スノウ「みんな海に飛び込むのよ！！」バッ！！（ボワコフを乗せたまま船縁を飛び越えていく）
ゼット「はぁ！？」
スリー「彼女を信じるしかないでしょ！！」バッ！！（灰虎猫の猫首を持ち上げながら白きガルクに続いて船縁を飛び越える）
ダシャアアアアアアアアン！！
（溟龍渾身の放電落下によって甲板の水溜りが凄まじい水蒸気爆発を起こし、一瞬にして船体を丸ごと大破させてしまう）
To Be Continued
次回「あたちのモンハン日記/Anthem of a Dying lights」
第25話「死なせてたまるか！！こんなところで！！！！」
4/18（月）０時更新予定
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