ピシピシピシピシピシピシ・・・

(グレイシャーブルーな氷壁の中、アーチ状にきれいにくり抜かれ貫通されているトンネル(両サイドには華美な氷の柱が突き当りまで無数に等間隔を保ちながら続いている)をハイメタU(メンズ装備)の従者に手を引かれながら、ゆっくり進んでいくアダンカ(黒髪ロングな頭部、両目を中心に足元まで長い純白の包帯が巻かれている)の痛々しい後ろ姿を見つめながら、灰虎ウルクネコ、獣纏族、そして白きガルクに跨った(頭部以外)ゴシャリシリーズに身を包んだ女性ハンター(その胸には青くてぷっくりまあるい青ペンギンを抱いている)と、ギエナシリーズを装着した男性ハンター(ヘルムを片手に抱えながら)が続いていく)

ゼット「ホぇ~~~っ。ミナガルデやドンドルマも顔負けの建築技術だな」ピシピシピシ(と冷気をきしませながら通る者を魅了するアイスロードを眺望しながら)

ボワコフ「入場料はおいくらでアリマスか?」ピシピシピシ(後ろのスリーに向かって)

カーラ・スノウ「彼、本気で言ってるみたいよ」フフ・・

スリー「そうねぇ・・・どのくらいが相場か分かる?えでちゃん」

えでちゃん「こりゃ。わざわざ外界から来てくださった客人に対して失礼じゃろうが」ぺちん(翼の手でスリーの頬を軽めにひっぱたく。舌を出しておどけてみせるスリー)
イースラン・ザパ「平気だよ、ボワコフさん。ここは無料だ。すごいだろ?」
ボワコフ「まことに。くり抜いたように美しく、滑らかな形状でアリマス」(艶々なアーチ型の天井を見上げながら)
ゼット「入り口のデザインといい、よっぽど腕のいい職人が・・・いや、一族だろうな。長い時間を掛けて作り上げたもんだ」
ふふふふふ ふふふふふふふふ
(前でアダンカの手を引きながら歩いているハイメタUな男子が何やら満足げにわろうている)
ゼット「嘘だろ?まさか、あのデブっちょが?」
スリー「彼はゲシャ・ゴサ。穹冥の要塞で代々、建築や採掘に従事してきたゴサ一族の末裔よ」
イースラン・ザパ「その貢献から、彼らゴサ一族も月蝕の翳氷同様、議会に参加して発言することもできるんだ」
ボワコフ「なるほどでアリマス。そこで採掘した素材を利用して、鉱石ベースの武具を作ってるでアリマスね」ブイ(振り返りながらVサインして返答するハイメタUなゲシャ・ゴサ)
ゼット「お前のその装備。ダチがくれた素材なんだろ?」
スリー「ええ」
ゼット「そいつもどっかにいるのけ?知的生命体種か?」きょろきょろ
スリー「今はいない。南部にはね・・・」
ゴスゴス(ボワコフが「デリカシーがなさすぎでアリマスよ」的なエルボー連打を同じ身長くらいの灰虎猫の脇腹に浴びせる)
ゼット「昔のダチなら、俺だって腐るほどいたさ。人間顔負けの鼻っ柱の強いメス猫の上官もな・・」フッ・・
イースラン・ザパ「さ、会議場についたぞ」(突き当たりに見えるアーチ型の出入り口では、アダンカが別の従者(マフモフ装備着用)に手を引かれながら、よろよろと大広間へ入っていく)
ボワコフ「これはまた・・・・」
キラキラキラキラキラキラ・・・
(会議場内は広い面積と高さを誇る「氷の大広間」になっており、本物の神殿であるかのようなドーム型天井をはじめ、氷壁にもまた本物の神殿内のように壮麗な円柱を象った意匠がいくつも刻まれている)
ゼット「マジで入場料が取れるな」(と天井を見上げる)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(巨大なアイスクリームディッシャーでくり抜いたように丸みの形状が美しい氷のドーム天井の中央にレリーフが刻まれているのが見える)
ボワコフ「むむむ・・・」スチャッ(手持ちの双眼鏡を両目にあてながら天井を見上げる)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(レリーフは金環日食を示しているのであろう、重なり合った太陽と月が彫られており、その外周からはみ出している光の輪から燃え滾る紅炎(プロミネンス)が迸っている)
ボワコフ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
アダンカ「さぁ。皆様もおかけください」(そのドーム天井の真下に氷の円卓が配置されており、従者の手を取りながら氷の肘付きタイプの椅子に着席する彼の姿が見える)
ゼット「美術見学もいいが、今は話を聞こうぜ」ぽん(とボワコフの肩を)
スリー「さぁ、座って」(椅子を2つ引きながら)
てってってってってってっ
ひょっ

ひょっ

(おもむろに椅子に向かって歩いていくなり、勢いよく「飛び座る」、ウルクネコと獣纏族)
ボワコフ「ほほぉ~~。これはちべたくて気持ちが良いでアリマスね」
ゼット「豪壮冷艶ってか。これでキンキンに冷えたビールでもあれば最高だがな」わはははは
スリー「あるわよ」(青いペンギンを抱きながら彼の隣に着席する。その傍らにおすわりするカーラ、彼女の席の隣に腰を下ろすイースランも)
ゼット「え?」きょろきょろ
えでちゃん「これ。客人にお飲み物を」ちょん(スリーによって円卓の上に乗せられながら)
かしこまりましたニャ♪
つててててててててて

(壁際で待機していたキッチンアイルー達が待っていましたと言わんばかりに元気な返事をすると、こぞって「専門の小さな穴」の中に潜り込んでいく)
ゼット「キッチンも完備しているのか」へぇ~~~~
スリー「あなたも手伝う?」ふふふ
ボワコフ「同じ冬国の獣人として自分は興味アリマス」ほほぉ~~
イースラン・ザパ「違う大陸の料理も食べてみたいものだ」ハハハハハ
アダンカ「ん・・・大使のおふた方は、獣人であられるのか?」
スリー「そのまま黙っておけば、勇敢な異国の狩人で通ったかも」ふん(と灰虎猫)
「あたちのモンハン日記」
Anthem of a Dying lights
~アヤ西部、失望の谷....

ドシーーーーーン・・・ドシーーーーーン・・・
(暗澹たる曇り空の下、灰色の砂塵舞う荒涼茫洋たるグレーの乾燥地帯、眠っている蒼火竜を背中に乗せた巨獣を先頭に、夜鳥(通常個体より羽毛が煌めいている)を背に乗せた多殻蟹(カニ歩き)、金獅子(黒毛モード)、炎獅子(金獅子と共に勇ましきナックルウォーク)が続いていく)

カイルス「ムホッムホッ・・・ほんとにこんなところで人間が暮らしているのか?」

ライラ「ライラ・ホルルがお答えします。確かに我々でさえ棲みづらい環境ではありますが、人為的に適応させることは可能です。ホルル」

ゾンゲ「・・狩人のように薬品を?」
ジュディ「ジュディ・ホロロがお答えちまちゅ。古来より谷で暮らちてきた人々の間で受け継がれている「ちんやく(神薬)」があるのでちゅ。ホロロ」
カイルス「ほぉ・・そりゃすげぇな」
ライラ「ライラ・ホルルは気の毒に思います。その神薬には、取り返しのつかない副作用があるからなのです。ホルル」
ジュディ「ジュディ・ホロロは悲ちくもありまちゅ。谷で暮らしゅ人々は、しょの薬がなければ生きられじゅ、人としてのしぇい(生)を諦め、新たな形となって生き続ける必要があるからなのでちゅ。ホルル」
ゾンゲ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ガ・ムータン「さぁ!ついたぜ!!」
コォオオオオオオオオ・・・・・・・
(現在地も分からない寥々とした死臭漂う霞みの中、木の枝を組んで作られた三角錐の住居群が無造作に立ち並ぶ集落エリアが薄っすらと見えてくる)

呂夏双「ハハッ!おかしい!鳥の巣みたいで呂夏双、おかしい!!」
カイルス「・・・・・・・・。あんたが作ってやったのか?」(蒼色に煌めく夜鳥を見ながら)
ライラ「ライラ・ホルルはお手伝いしたまで。ご覧の通り、この谷には有機物といえるものがわずかしか残っていません。ホルル」
ジュディ「ジュディ・ホロロもお手伝いいたちまちた。あなた方といっちょ(一緒)に通ってきた、ここより北側の密林エリアより、枝々を広いあちゅめてきたのでちゅ。ホロロ」
カイルス「ってことは、それまでは、なんにもないフラットな所で人間が住んでいたってことか・・」
呂夏双「おかしい!!でもそれが自然の姿!!呂夏双達と同じ!!」
ゾンゲ「確かにな。人の姿と生活を捨てたザムもまた、ここでの暮らしは理解できる」
おおお・・・・・・・・・・
(枝々の住居から、感嘆のざわめきと共に細い人型の影がちらほら見えてくる)
カイルス「ん・・・・・・・・・っ!?」
ざわざわざわざわ・・・・・・・
(灰色の霧の中、おもむろにこちらへ歩み寄ってくる、骨と皮だけの姿に窶れ果てた人々は各々、性別に適した毛皮のコートを纏っているのだが、それよりも気になるのは全員の肌が「紫色」になっていることであった)
ゾンゲ「これは・・・・・・・」
カイルス「・・・・・・薬の副作用か・・・・」ざわざわざわざわ・・・・
ライラ「ライラ・ホルルは嬉しく思います。皆様、無事に帰ってこれました。ホルル」おお・・ライラ様・・(と夜鳥を崇めるようにすがってくる紫肌のミイラのような人間達)
ジュディ「ジュディ・ホロロもうれちく思いまちゅ。これは道中、こっちょり、さいちゅ(採取)ちてきたものでちゅ。ホロロ」ボロボロボロボロボロ・・(彼女が隠れているライラの金色毛な胸元から、いろんな木の実を落としてあげる)
おおお・・・・食べ物だ・・・・・・
ざわざわざわざわ・・・・・・・
カイルス「俺たちの大陸では考えられない光景だな」
ゾンゲ「ああ。ここではモンスターが人間を我が子のように育ているんだ」
こそこそこそ・・・(紫肌の大人達の背後に隠れながら、こちらを興味津々に見つめている子供たちもまた痩せ細ってはいるが、肌の色は本来のままである)
カイルス「子供はこの環境でも平気なのか?」
ライラ「ライラ・ホルルは思います。直に子供達もまた、神薬が必要になってくることを。ホルル」
ジュディ「ジュディ・ホロロは願いまちゅ。いちゅか彼らがちんやく(神薬)を必要とちなくなる日を・・。しゃあ、みんな。皆しゃまにごあいしゃつをちて。ホロロ」
こそこそこそ・・・(恥ずかしがって大人達の後ろに隠れてしまう子供達)
呂夏双「微笑ましい。呂夏双、そう思う」
カイルス「あんたらが、なぜ崇められているのか、その理由が分かったよ」(静かに頷くジュディ&ライラ)
ガ・ムータン「他の連中はまだパトロールから戻ってきてないみたいだな」(背の高さを利用してあたりを見回している。また、そのフワフワな足元では、子供達、数名が上によじ登ろうとしている)
カイルス「どんな猛者がいるのか、早く会ってみたいもんだな」おおお~~~・・・(と初めて見るのだろう(黒毛モードだが)金獅子を見上げながら集まってくる谷の住民達)
??「なんだい・・また木の実かい?」
ライラ「??」ぱちくり(あの目を)

カレン「しけてるねぇ。だからあたしが採りに行ってやろうって言ってるんだ」(その両脇では見るからに素行が悪そうなモヒカンメラルーと茶毛の蛮族ネコが手下感丸出しにイキっている)
ゾンゲ「ん・・獣人か」
ジュディ「ジュディ・ホロロはちりまちぇん。あのネコしゃん達を。ホロロ」
ガ・ムータン「新入りだ。お前たちが留守の間に来たんだ」
ドラモンド「おい!でけぇの!!俺たちを草食種がいるエリアまで連れてけ!!」
ライアン「そしたら、たらふく肉を食わせてやるよ」ボキボキッ(猫指を鳴らしながら)
ガ・ムータン「何度も言わせるな。谷から出るのは危険だ」
カレン「いつまで大人しくしてるつもりなんだい?そっちだって新人を連れてきたのは、首都の連中に一泡吹かせる為なんだろ?だったら次はあたしらも連れて行くんだね」(金獅子達を恐れず、その巨体の前に立ち塞がる)
カイルス「これから世話になる。それとも世話をするのかな?」
呂夏双「おかしい!!呂夏双、みんなと遊ぶ!!」やぁあああああ♪(感極まる谷の子供たち)
カレン「フッ・・。ドラモンド、ライアン。行くよ」
てってってってってってっ・・・(三人組のネコ達は、そのエレガントな細っこい脚による二足歩行で灰霧の向こう側へと消えていく)
カイルス「ふぅ~~~~ん・・・血の気の多いネコねぇ・・・・・谷から出るのは危険だと言っていたが、どういう意味だ?」
ガ・ムータン「先の戦いで怪我人も多い今、戦力の回復が先決だ。ル’ヴォーが何処に潜んでいるかも分からぬ。下手に動かない方がいい」
カイルス「ル’ヴォー?」
ライラ「ライラ・ホルルは思います。ル’ヴォーはアヤの破壊神であると。ホルル」
カイルス「ほぉ・・・そりゃ楽しみだぜ」
呂夏双「悪い奴、早く打倒したい!!呂夏双、その為に来た!!」きゃっきゃっ♪(子供たちを持ち上げながら)
ジュディ「ジュディ・ホロロは提案ちまちゅ。しょのおはなち(お話)は、彼抜きでは語れないことを」
ゾンゲ「ザム(彼)?」
ヒョオオオオオオオオオオ!!
ピキピキピキピキピキピキ!!
(灰掛かった空より氷属性エネルギーの軌跡を描きながら飛翔してくる飛行物体)
カイルス「飛竜種のお仲間か?」ヒョオオオオオオオン!!
ガ・ムータン「いや。もっと驚くぜ」
ドシャアアアアアアアン!!
(金獅子達の目の前に「片膝をつきながら」着地してきた大きな影)

??「よくぞ来てくれた、火山の英雄達よ。俺がアグダ・マズラーのリーダー、業娑磨萩比古(ごうしゃま はぎひこ)だ」ピシピシピシピシ・・・(その牙獣種の背中には天使のような「氷の翼」が生えている)
カイルス&ゾンゲ「ええええええええええええ!!!!」カルチャーショック

ガ・ムータン「な、驚いたろ?」コクコク(頷く金獅子と多殻蟹)
To Be Continued
ランキング参加中だザム。
みんなのザムな一票でタイクン達を応援してほしいぜよ。

次回「あたちのモンハン日記/Anthem of a Dying lights」
第52話 「ぐすん・・・泣ける」あむあむ
7/28(木)0時更新予定
それにしてもカイルスよ。お前はどのシリーズでも人気で登場しているが、ザム(自分)はなぜメジャーシリーズに登場しないんだ?
・・・・・・・(またその話か・・)
ザムが思うに、今回のサンブレイクでは盾蟹や鎌蟹も復活しているというじゃないか?ならば同じ甲殻種としてザムたち(自分たちタイクンザムザ)が登場してもよいのでは?なぜ駄目なのだ?
・・・・・飛ぶから・・じゃないのかな?
ザムが故にか・・
ザムが故にだな。まぁ、これからアップデートもあるし、希望がないわけじゃない。
そうかなぁ・・
・・・・・(やっぱり自信がないんだな・・)
■あたちのモンハン日記てなぁに?
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