ゴオオオオオオオオオオオオ!!
(炎々と燃え上がる主屋の火がカーブーの練気に同調するかのように猛り狂っている)
カーブー「立て黄思文!!我が師を弔う炎もまた、お前の魂を欲しているぞ!!」
「あたちのモンハン日記」
☆カーブーの東方見聞録編☆
ガルグイユ「すごい一撃でちた・・・!!」
雪左「ほんまどす・・まるで宗方はんの魂が宿ったかのように見事な兜割りどした・・」
彭関越「ずら・・おらと戦った時なんか比較にならないほどの気組を、今の川村大人からは感じるずらよ!」
ファイヤージンガー「なぁ、お嬢・・・勝てるよな・・?クソ兄貴の野郎、勝ってくれるよな!?」
ロージー「・・・・・・・・・・・」
バゴーーーーーーーン!!
(黄が突っ込んだ物置小屋から勢い良く木片の残骸が飛び出してくる)
ファイヤージンガー「!?」
ロージー「でもあっちもやられる気はまだないみたい」
黄「・・・・不覚・・・。貴様ごときに損傷させられるとはな・・!」ふら・・ふら・・(物置小屋から静かに姿を見せる隻腕のギルドナイト。灰銀装束を纏ったその右肩からは鮮血がほとばしっている)
ファイヤージンガー「けど、ダメージも尋常じゃねぇみたいだぜ。きっと」
黄「フフ・・久々に体が昂揚したぞ・・。まさかユクモにこれほどの剣才を秘めた者が存在しようとはな」
カーブー「その肩の痛みは彭関越を侮辱した分だ」ザッ(脇構えをとる)
彭関越「川村大人・・・・」
黄「贖罪を貴様が施すと?まるで大陸の断罪者たる龍使徒だな・・フフ」スッ・・(抜刀斬りの構え)
彭関越「またあの構えずらよ!」
雪左「居合い斬りに絶対の自信を抱いとるんどすね」
カーブー「あんた、口を開けば龍使徒、龍使徒って、やけに固執するじゃないか」シュオオオオ・・・・
黄「貴様のその気色の悪い練気の色を見れば言いたくもなる」
カーブー「そうか・・あんた、龍族が嫌いなんだな?」シュオオオオオ・・・・
黄「この獲物(天上天下天地無双刀)はひたすらに龍族を狩り続ける証。最強とは何か、天下無双を手に修めるまで、某はこの残された右手にこの刀の鞘を握り続ける覚悟」チャ・・(力強く鞘を握る)
カーブー「ならば龍の型を使える俺は、あんたにとって倒すべき相手なわけだ」
黄「フン。再び某を挑発しようとしても無駄だぞ」
カーブー「悪いがそれが川村流なんでね。それよりあんた、龍使徒を目指していたのか?」
黄「今はギルドの刀。人斬りの道具に過ぎん」
カーブー「それは残念だな。求めた強さの果てが権勢の眷属とはな。だが、あんたほどの腕を持つ剣豪がなぜギルドの暗殺者なんかに?」
黄「知れたこと。天下無双などと自惚れていた自分を遥かに上回る天賦の才能に魅せられただけ・・」フ・・
カーブー「そうかい。あんたら(ギルドナイツ)の中には、まだそんな強い奴がいるのか。だがそれを聞いて安心したぜ」
黄「なに・・?」
カーブー「あんたの鍛えぬかれた右腕同様、俺も切磋琢磨、修行に励めば高みにのぼれるかもしれない。人型にも十分、大いなる可能性があるんだってな・・・だが、そんな大事なことをナイトのあんた達から教わるとは思いもしなかったがな」
ロージー「お兄ちゃん・・」
ファイヤージンガー「潔癖症のねえちゃんにもクソ兄貴は再戦しねぇといけねぇんだ。さしずめあの片腕の剣豪は、クソ兄貴のステップ材料ってことだろうな。きっと」
黄「お喋りはもういい。それ以上は刀で推し量ろう(もはや任務は後回し・・今はこの目の前にいる男を排除せねば新大陸へも帰れまい・・)」スチャ・・
カーブー「そうしよう」ザッ・・
ゴオオオオオオオオオ・・・・・
黄「・・・・・・・・・・」
カーブー「・・・・・・・・・(土蔵さん・・見ていて下さい・・)」じりじり・・
ガルグイユ「・・・・・・・・・・・」
彭関越「・・・・・・・・・・・・」
ブワッ・・・・
カーブー「・・・・・・・・(あなたに教わった太刀真山究極奥義を・・・俺なりの・・川村流太刀真山の龍の型としてお見せします!!)」ザッ(強く地面を踏み込む)
ゴオオオオオオオオオオオオ!!
(よりいっそうあたりの火が猛る)
ファイヤージンガー「いけぇええええええええ!!クソ兄貴ぃ~~~~~~~~~!!」
カーブー「うおおおおおおおおおおおおおお!!」ビューーーーーーーン(逆袈裟斬りで飛びかかる)
黄「ハァッ!!!!」ギャイーーーーーーーーーン(抜刀斬り)
ドゥオオオオオオオオン!!
(二人の剣圧がぶつかり合い衝突波が生じる)
カーブー「くぅ・・・・!!」よろっ
黄「フン」カシャーン(長髪がなびくほどの風圧を受けながらもすかさず納刀する)
ロージー「きゃああああああ!!」ブオオオオオオオ(衝突波による風圧効果)
雪左「いやぁ~なんどすかぁ~」たしっ
(飛ばされない様に彭関越に抱きつく)
ファイヤージンガー「二人の凄まじい練気力がぶつかったんだ!!」ぎゅううう(葉っぱの両手でロージーの首にしがみつく)
ガルグイユ「すごいエネルギーでちゅ!!」ガシッ(彭関越の足にしがみつく)
彭関越「川村大人!!怯んじゃダメずら!!打つずらぁ~~~~~!!」
カーブー「オオオオオオオオオオオ!!」ギョオオオオオオオン(袈裟斬りで飛びかかる)
黄「何度来ても打ち返すのみ!!」ザアアアアアアアアアアン
バギョオオオオオオオン!!
(またも両者の剣圧が衝突波を起こし、その風圧で後退するカーブーと黄)
黄「ぬん!!」スタッ(バックステップしながら納刀する)
カーブー「まだまだぁ!!」スタッバッ
(着地と同時に斬りかかりで飛び込む)
ズガアアアアアアアン!!
ロージー「頑張れぇ!!お兄ちゃ~ん!!」ビュオオオオオオ(風圧に負けじと鼓舞する)
彭関越「気組の勝負ずら!!負けるでねぇずらよ!!」
ファイヤージンガー「そうだ!!相手が倒れるまで打ち続けろぉおおおおおおお!!」
カーブー「これならどうだぁああああああああ!!」ズドドドドドドドド(突きの体勢で突進をかましていく)
ガルグイユ「あれは!?」
ロージー「ジョーさんの猪突猛進だよ!!」
カーブー「ブホオオオオオオオオオオオ!!」ズドドドドドドドド(砂塵をたてながら突進する背後には勇猛果敢に猛進するドスファンゴが投影されている)
黄「勢いだけは!!」スチャッ
ギャイーーーーーーーーン!!
(大きく薙ぎ払った抜刀斬りで突進してきたカーブーを受け流す)
カーブー「ブホオオオオオオオオオオオオ!?」
ドシャーーーーーーーーーーン
(受け流され主屋に頭から激突していくカブ雄)
ロージー「お兄ちゃん!!」
ファイヤージンガー「立て!!クソ兄貴!!」
ガルグイユ「でちゅ!!今度は違うモンスターをセットアップするでちゅ!!」
カーブー「キョエ~キョッキョッキョッキョ!!」ドシャーーーーーーーーーーン(両手を羽の様に広げて大破した小屋から飛び上がってくる)
黄「いちいちやかましい剣技だ」スチャ・・(納刀する)
カーブー「キョケェ~~~~~~!!キョッキョッキョッキョ!!」バッサバッサ(両手を羽みたいに広げてる)
ファイヤージンガー「なんだ?今度は」
彭関越「なんだか鳥竜種のようずらが・・」
カーブー「ファ~ッ!!ファ~ッ!!」コッコッ(鶏みたく首を上下にコッコしてる)
ロージー「あの鳥っぽい感じ・・眠鳥だよ!!」(「入門ハンター必見☆全大陸モンスター辞典改訂版」を読みながら答える)
カーブー「フォキ~~~~~~~~~~~~!!」(ヒプノックが怒り時にやる頭を低くして叫ぶあのモーション)
ガルグイユ「あんまちカッコ良くないでちゅね・・」
彭関越「えらい怒ってる気迫は感じるずら」
ファイヤージンガー「倒せるならなんでも構わねぇ!鳥ならクチバシでつつけぇ~!!」
カーブー「ファ~ッ!!ファ~ッ!!」どすんどすん(飛び跳ねる)
黄「やる気が削げる相手だが・・・・はっ」
カーブー「キュイ~~~~~~~~~!!」バッ(飛びかかってくる)
黄「!!」
ドシャーーーーーーーーーーン
(ヒプノ特有の飛びかかり攻撃さながらに剣を地面に叩きつける。すかさずバックステップで回避する黄)
黄「ええい!!」バッ(尚も後退)
カーブー「キュイ~~~~~~~~~!!」ドシャーーーーーーーン
黄「ご丁寧に追尾性能まで再現とは・・」バッ
カーブー「キュイ~~~~~~~~~!!」ドシャーーーーーーーン
ロージー「いいぞぉ~お兄ちゃ~ん!!追い詰めろぉ~!!」
雪左「あかんどす・・」
ロージー「え・・?」
カーブー「ピキピキィ~~~~~~~!!」(刀を掲げ興奮してる)
雪左「川村はんの刀、見てください!!」
ロージー「ふぁ・・・」ちら
ボロぉ~~~~~~~~ん
(鬼神斬破刀の切れ味が確実に落ちてるのが目に見てとれる)
ロージー「刃先が・・ぼろぼろ・・・」
雪左「ゆうても宗方はんの斬破刀・菊一文字は偽銘どす・・そやし、度重なる龍の型の練気力には耐えられへんのどす!!」
カーブー「フォキ~~~~~~~~~~~~!!」(またヒプノックが怒り時にやる、頭を低くして叫ぶあのモーションをかます)
黄「・・・・・(好機・・!)」チャッ・・
雪左「川村はん!!刀を引っ込めるどす!!」
カーブー「はっ」(我に帰った)
黄「もらったぁああああああああ!!」ジャキーーーーーーーーン
カーブー「ひょえ~~」ひょこん
(ヘタレ込む)
ショイーーーーーーーーーン
(間一髪、ドボルマスクの頭上を斬る黄の刀)
黄「ちっ・・・・・・」カチーーーン(納刀)
雪左「混隻魔王は相手の持つ獲物を破壊するのが得意なんどす」
ファイヤージンガー「きたねぇ野郎だ・・クソ兄貴~!!やり返せ~!!」
雪左「あかんどすえ。おそらく次に大きい一撃を放てば・・斬破刀は折れてしまうどす」
ロージー「そんな・・・」
彭関越「仕留めるには一撃でやらねばいけないってことずらか・・」
カーブー「・・・・(クソ・・ここにきて土蔵さんの斬破刀が限界だなんて・・!!)」(刀をまじまじと見つめる)
黄「・・・・・・・・・・・」じりじり(抜刀斬りの構えで間合いを詰めてくる)
カーブー「・・・・・・(そうか・・黄思分はこっちの切れ味が落ちるのを狙っていたんだな・・!)」じりじり(静かに後退する)
黄「どうした?物真似はもう仕舞いか?」にや
カーブー「クッ・・・(どうする・・考えろ・・!!)」じりっ・・
ロージー「お兄ちゃん・・・」
ガルグイユ「もう見てられないでちゅ!!」ムクムクムク(体がみるみる大きくなる)
雪左「ガルグイユはん?」
ガルグイユ「カーブーお兄ちゃん!!耳の穴かっぽじってよく聞くえしゅ!!」
カーブー「ガルグイユ・・」
ガルグイユ「例え強力な一撃を放とうとも、刀を狙い打ちされたとしても結局は折れてしまうんえすよ!?だったら選択肢はひとつえす!!その剣豪さんと同じく居合い斬りで勝負するえしゅよ!!」
カーブー「そうか!納刀すれば刀はかろうじて守れる!!」カチャ(背中に背負ってる鞘にしまう)
ロージー「あったまいい~!ガルグイユ君♪」
ガルグイユ「体はちいちゃくても頭は大人なんえす」えっへん
雪左「でもどうして大きくなったどすか?」
ガルグイユ「大きい声が出せるからえしゅ」えっへん
カーブー「サンキュー!ガルグイユ!!(これで少しは時間が稼げるが・・問題はどうやって一撃必殺の剣をあいつに与えるかだ・・!)」
黄「刀を守る為、居合斬りで某と勝負するというのか。では早速見せてもらおうか」スッ・・(静かに柄を握る)
カーブー「・・・・・(抜刀斬りであいつに適うわけがない・・だからといって闇雲に抜刀し、奴の剣圧を刀で受けようものなら・・次は間違いなくへし折れる!!)」
黄「龍の型を応用した抜刀斬りか・・面白い。是非このこの目で拝見してみたい」にや
カーブー「・・・・・・(龍の型を応用した・・・そうだ!!)」
黄「いくぞ」チャッ
カーブー「・・・・・・・ごくり・・」ス・・(背中に背負ってる柄に手を伸ばす)
雪左「ほんとにあの不利な体勢から抜刀で勝負するどすか・・」はらはら
ガルグイユ「確かにカーブーお兄ちゃんの方がリーチが長いえしゅね・・」
ロージー「なにか考えがあるんだよ」
ファイヤージンガー「きっと・・な」
カーブー「・・・・・・・・・」じりじり(背中の柄に手を伸ばしたまま間合いを測る)
黄「見せてみよ!!貴様の抜刀術を!!」ジャキーーーーーーーーン
カーブー「んなもん出来るかっての!!」ズーーーーーン(頭から突っ込む)
彭関越「捨て身!?」
ロージー「違うよ!!」
カーブー「ハイヤァアアアアアアアアアアアアアア!!」ぽわぁ~~ん(ドボルマスクが金色のオーラに包まれる)
ガイーーーーーーーーン!!
(居合い斬りの剣圧を頭で弾き返す)
黄「なに!?」バッ(すかさずバックステップ)
ドガーーーーーーーーーーン!!
(黄がいた足元に弾き返された剣圧が激突する)
雪左「なんどす!?」
ガルグイユ「カ、カーブーお兄ちゃんのマスクが・・金色に光っているえす!!」
ロージー「いっ・・」
ちら~ん
カーブー「ナァ~ハッハッハッハッハッハッハ!!」きんきらき~ん(ドボルヘルムが黄金色に輝いている)
黄「なんだと!?」
カーブー「知れたことよ!!龍の型とは、なにも龍意六合で生まれた練気を刀にだけ投影させるものにあらず!!防具にだって反映させれば、本来その素材力が持つ、モンスターの強固な甲殻にだって生まれ変わるのだ!!」チラ~ん(顔面がてやてやしてる)
ロージー「わかった!!アルちゃんと龍意六合したのね!?」
ファイヤージンガー「そうか!それでクソ兄貴のクソマスクは金火竜と同じ、カチンコチンな頭になったってわけか!!」
ガルグイユ「でもそんなこと可能なんえしゅか?」
雪左「そういえば前に川村はんがゆうてはりました」
彭関越「??」
雪左「あのドボルマスクは川村はんの友人が鍛造してくれはった友情の戦利品なんどすって・・そやし、特別な力を秘めてはるんどすよ」
ロージー「鉄平君の作ったドボルマスク・・・」ちら
カーブー「ブワァ~ハッハッハッハッハ!!馴染む!!よく顔面に馴染むぞ、鉄平よ!!お前の作ってくれたドボルマスクに、アルテミスのエルトライト鉱石ばりの頭部をイメージし、龍意六合したのだ!!このベテランハンター並みの対応力及び判断力&決断力!!これぞ川村流だぜ!!」ガッ(カッコつけたポーズをとるその頭は金色に光っている)
雪左「なんだかありがたいどすね・・」てやてや(神々しく光るドボルマスクを眺めてる)
ロージー「土蔵さんもきっと天国で喜んでるはず・・・」ちら
宗方「・・・・・・・・・・・・」てやてや(永久の眠りにつく宗方の顔を光が照らす)
黄「実に鬱陶しい奴だ。今後の憂いを消し去る為にも、やはり貴様には死んでもらう」カチャン(決意表明したかのように力強く納刀する)
カーブー「やれるもんならやってみな。お前のその自慢の天上天下がなまくらになるのが先か、それとも俺のゴッドヘッドがヘルマスクになるのか・・勝負だぜ!!」チラ~ん(顔面が光ってる)
黄「どこまでも緊張感のないふざけた奴だ。死した師も気の毒にな」スッ・・(抜刀斬りの構え)
カーブー「違う。土蔵さんはその身をもって俺に教えてくれた」
黄「・・・・・・・・・」
カーブー「怒りだけでは偉大なる大陸モンスターの恩恵は受けれないと・・・いかなる状況でも、どんな事情があろうとも、感情と理性をコントロール出来てこそ、龍意六合はなりたつのだとな」
雪左「川村はん・・・」
カーブー「だからこそだ!!例え師を目の前で殺されようとも、その仇を本当に討ちたくば、怒りさえも笑いに変えてみせる!!それが大器の土蔵さんが俺に教えてくれた最後の修行の成果なんだ!!」
ゴオオオオオオオオオオ
ロージー「・・・・・・・・・・」ちら
宗方「・・・・・・・・・・・」てやてや(ドボルマスクが放つ、温かい光りに照らされた宗方の顔はなんだかありがたく見える)
ロージー「うん。いけるよ、土蔵さん。お兄ちゃんは絶対勝つからね!!」グッ
ゴオオオオオオオオオオオオオ
カーブー「さぁかかって来い!!混隻魔王・黄思分!!師の仇は弟子である俺が必ず討ってやる!!」チラ~ん(すんごい顔面が光る)
宗方「・・・・・・・・・・・」(その死顔は笑みを浮かべている様にすら見える)
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次回の「あたちのモンハン日記」は久々の・・
9/29(月)0時更新 「登場人物紹介♪」
をお送りしちゃうです次回も読もう
叫ぼう
のたうち回ろう
↧
「その仇を本当に討ちたくば」の巻
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