~火の国近郊、非狩猟エリア....
とぼとぼ・・とぼとぼ・・
アイオロス「はぁ・・・」
とぼとぼ・・(ため息をつきながら到底不似合いな火山エリアをとぼとぼ歩く雷狼竜。よぉく見ると鼻先の所に小さい光蟲がとまっている)
ナイトクルーガー「元気出せよ、警部」ふかぁ~(鼻の上で足を組みながら虫サイズの高級葉巻をふかしている)
アイオロス「はぁ・・君はいいよね。アサイラムで人命救助を出来たどころか、まさかの大スクープまで掴んで帰ってきたんだからさ・・。それに比べ僕なんて、今だ火の国に入れないで立ち往生・・自尊心なんかとっくにこのフィールドのマグマに溶かされてしまったよ・・はぁ・・」とぼとぼ
ナイトクルーガー「あんたの望みだったんだろ?ユクモのお嬢さんをエスコートするついでに、アサイラムの機微な情報を探れってよ」ふう~
アイオロス「話がデカすぎる!!竜機兵の再起動をギルドが試みてるなんて、僕だって予想もしなかったよ!!」ぷんすか
ナイトクルーガー「声がでかいぜ、警部。暗黒団に知られてでもみろ?瞬く間にメディアコントロールで攻撃してくるぞ。そうなったら間違いなく、SBIは解散。あんたも俺も、ただの知的生命体種に逆戻り。今更、野生で生きる気なんてねぇだろ?それとも「狩りに生きる」か?なわけねぇよな。いっそクルセイダーズに志願でもしてみるかい?」ぷかぁ~(輪っかを作る)
アイオロス「ほらみろ。やっぱり君だってあのお嬢さんに惹かれて帰ってきたんだろ?気持ちは分かる。けど、彼女達は目的の為ならば、手段を選ばない義賊だってことも忘れちゃならない」とぼとぼ
ナイトクルーガー「じゃあなんで俺にお嬢さんを助ける様に仕向けた?あのお嬢さんの潜在的なライフフォースに、一番興味を抱いてるのはあんただろ?警部」ぽんぽん(灰を鼻の上に落とす)
アイオロス「むずむず(それが鼻の穴に入った)彼女の持ってる力が、悪用されないか心配なだけだ」
ナイトクルーガー「オクサーヌ・ヴァレノフみたいにか?」
アイオロス「現に君たちが脱走させたオメガ4号という凶悪霞龍だって、凍土に向かったんだろ?彼女達には獰猛なモンスターをも手なずけてしまう、インテンシティとウィルパワーがあるんだよ。現にオクサーヌ・ヴァレノフは近年、そのカリスマを使って戦力を高めている。もちろん、他勢力を叩き潰す為にね」
ナイトクルーガー「お嬢さんもそうなるかもしれないって?」
アイオロス「断定は出来ない。だから監視しておく必要があるのさ」
ナイトクルーガー「一筋縄じゃいかねぇぞ、あのお嬢さんは。あんたと同じくらい頑固で賢い。つまり確固たる信念を持っているということだ」ふかぁ~
アイオロス「だから警戒する必要があるのさ。他の反体制派、同様にね」
ナイトクルーガー「なるほど・・。連中の標的が俺たちギルドで、そういった反体制派を殲滅する為のイコール・ドラゴン・ウェポンってわけか。なんのための俺たち(中央捜査局)や帝国軍なんだかな」
アイオロス「元より機関に分けたのは、ハンターズギルドじゃなく、さらにその上の組織、つまり僕達を含めた総称である、ギルドという巨大アソシエーションさ」
ナイトクルーガー「はぁ?ギルドっつたら、大陸市民はみんなハンターズギルドを指すぜ?」
アイオロス「おそらくハンターズギルドも、僕ら同様の一機関に過ぎない。君だって疑問に思ったことあるだろう?いつの間にか世の中に「定着」してしまった、その巨大組織を統括している支部はどこにあるのか・・・そしてその統括者は誰なのかってことをさ」
ナイトクルーガー「各大陸の都市にあるギルドマスター達だろ?」
アイオロス「表向きはね。君は見たことあるかい?あの人のいい竜人族のおじいちゃん達から、「直接」指令を貰ったことがさ。指令を出すのは常に僕らが属する機関の上官だけだ。それとも僕らの上司に、あのおじいちゃん達が離れ離れの大陸からわざわざ集まってまで「寄り合い」をしてから、指示を出すっていうのかい?それじゃ遅すぎて、なんにも対応出来ないよ」
ナイトクルーガー「そこは上司達に一任されてんじゃねぇのか?だって分野が違うだろ。あの爺さん達はモンスター被害を・・・・」(言いながら何かに気づく)
アイオロス「だろ?彼らと僕らは与えられた仕事がそもそも違うんだ。だからさ。僕らを統括している組織があっても不思議じゃない」
ナイトクルーガー「・・・・・・。あんた何が言いたいんだ?」
アイオロス「つまり僕ら中央捜査局、それに帝国軍、そしてハンターズギルド、それからギルドナイツセクションを統括している、本当のギルドが存在するってことさ。アサイラムでの造竜技術に関する研究は、そこの幹部達が命じたものだろうね。それなら僕らに内緒で、竜機兵を保管していたことも納得出来る」
ナイトクルーガー「自分達の存在、そして目的を公にしたくないから・・か?」
アイオロス「だろうね。大きくなり過ぎた組織の各所に、明確な役割を与え、分割することで、その総称となるものの概要は複雑になることでより不透明にみえる・・・もちろん大陸市民も、そこに属している僕らもね」
ナイトクルーガー「・・・・・・・・・・・」ほろり・・(灰が落ちる)
アイオロス「ま、あくまでも僕の個人的見解だ。くれぐれも(強めに言う)上司には言わないように」
ナイトクルーガー「・・・・・。おいおい。あんたが正義感に溢れた男だってのは知ってるが、いよいよ自分が属する組織も疑うってのか?」
アイオロス「公にしなければお咎めはないだろ?」けろり
ナイトクルーガー「やれやれ。疑念を抱くのは忠誠心が低いからだ、なんて上から言われない程度にな。あんたに付いていく俺たちの身にもなれってんだ」
アイオロス「はい」とぼとぼ
グツグツグツグツグツ・・・・
(同エリアの溶岩湖は今日も煮えたぎっている)
ナイトクルーガー「あんたの陰謀論は置いといて、どうすんだ?今日も誰もいないエリアを「散歩」して、おしまいか?」
アイオロス「なんだよ、その言い方。僕はお喋りしながらちゃんと考察してるの」ぷんすか
ナイトクルーガー「何をだよ?火の国領内に行こうとして、暗黒団の見回りにバレそうになったもんだから、連中のいないこのエリアを拠点にしてるだけだろ?」
アイオロス「あのねぇ、僕が危惧してるのはブラックアーミーだけじゃないの。ついさっき砂漠の辺地からここに来た君は知らないだろうけど、今、火山フィールドは活火山を中心とした地震災害や、それ以外の天災に襲われて大変なの」
ナイトクルーガー「それが言い訳か?霊峰出身のあんたなら、少しくれぇの災害なんてどうってことねぇだろうが?」カチカチ(新しい葉巻をくわえながら、ちいちゃい火打ち石を擦り合わせる)
アイオロス「桁が違うんだよ。それとね、僕に与えられたクエストは密偵じゃないの。潜入捜査なの。火の国で暗黒商会の連中がやっている犯罪行為の証拠を掴むことなのさ。それが分かったら早く行ってきなよ」ぷんすか
ナイトクルーガー「ほらみろ。やっぱり諜報は俺の仕事じゃねぇか。それなら早く頼れってんだよ♪」にやにや
アイオロス「まったく・・饒舌なのは普段、普通の光蟲に扮してストレスが溜まってる君の方じゃないか」ぶつぶつ
ナイトクルーガー「ほんじゃ、いっちょ行って・・」
ひょん!!
(アイオロスの目の前に何かが落下してくる)
ナイトクルーガー「??」
ゴロン(上空から落ちてきたなにやらまあるい塊)
ナイトクルーガー「なんだぁ?」
アイオロス「これは・・・・」
キラキラキラキラ・・・・
(塊の正体はサッカーボール強の大きさを持つ「雹」であった)
ナイトクルーガー「氷の塊・・か?」
アイオロス「まずい・・!」バッ(空を見上げる)
ドドドドドドドドドド!!
(瞬く間に上空から降り注ぐ雹の雨)
ナイトクルーガー「なんだなんだぁあああああ!?」
アイオロス「言ったろ!?今、火山は天災ブームだって!!」ダダダッダダダッ(一目散に駆ける)
ドドドドドドドドドド!!
(天から強襲してくる雹災により、エリア全体は瞬く間に視界が悪くなる)
アイオロス「洞窟は・・・・何処だ!?」ダダダッダダダッ
ナイトクルーガー「だめだ!!なんにも見えねぇ!!」(アイオロスの角を屋根代わりにしてる)
アイオロス「くそ・・このままじゃ・・!!」ガツガツガツガツガツ
(鉄球と化した雹が上空より全身を打ちつける)
ナイトクルーガー「!!(そうか・・弱属性・・!!)」
アイオロス「こうなったら・・・!!(龍エーテル解放でエレメンタルチェンジするしか・・)」ゴツッゴツゴツゴツ
ピカッ
(空が光る)
ナイトクルーガー「!?」
ドシャーーーーーーーーーーン!!
(光と同時に落雷が落ちる)
ナイトクルーガー「落雷だと!?」
アイオロス「はぁ・・はぁ・・・龍属性モードになっても、今度は雷か・・・どちらにしても、僕には分が悪い・・・」ゴツゴツゴツゴツゴツゴツ
ナイトクルーガー「どうすんだよ!?このままじゃこんな所で野垂れ死んじまうぞ!?」
ドシャーーーーーーーーーーン!!
アイオロス「とにかく・・・逃げるんだ・・・・」ずるずる・・ずるずる・・(足取りが重くなり足を引きずる)
ナイトクルーガー「しっかりしろよ!!警部!!」
ゴッ
(凶器と化した雹が右目に当たる)
アイオロス「クッ・・!!」よれ
ナイトクルーガー「クソォオオ!!一体全体、このエリアはどうしちまったんだよ!?」
ドドドドドドドドドド!!
(みるみるうちにエリアの大地は巨大な雹で埋め尽くされ、アイオロスの全身も雹で埋もれていく)
アイオロス「君だけでも行け・・・」ゴツゴツゴツゴツゴツ
ナイトクルーガー「馬鹿野郎!!あきらめんな!!」ドシャーーーーーーーン(近くにまた雷が落ちる)
アイオロス「そう言われても・・ねぇ・・・・」ゴツゴツゴツゴツ(四肢は既に雹で埋め尽くされ、直進するのもままならない)
ナイトクルーガー「頼む!!誰かいたら気づいてくれぇえええええ!!!!」
カッ
(降り注ぐ雹災の中、全身を発光させる光蟲)
ナイトクルーガー「すまねぇ警部!!俺に出来ることはこれくらいしかねぇ!!」ドドドドドドド!!
アイオロス「いや・・十分だよ・・・」ゴツゴツゴツゴツ
ナイトクルーガー「すまねぇ・・!マジですまねぇ!!」ドドドドドドドドドド!!
アイオロス「謝るなよ・・・・本当に褒めているんだ・・。ほら、君も感じるだろ。巨大な生態エネルギーを」ちら
ナイトクルーガー「??」ちら(同じ視線の方向を見上げる)
ピカッ
(視線の先の断崖上に、雷の閃光と共に露わになる牙獣種らしきシルエット)
アイオロス「君の決死のSOS・・キャッチしてくれたようだ・・」
ナイトクルーガー「あれは・・・」
「ウオオオオオオオオオオオオ!!」
ズギューーーーーン!!
(断崖からひとっ飛び、アイオロスの方に降下してくる)
ナイトクルーガー「金獅子!!」
アイオロス「ここ(新大陸)にいるなんてね・・・この天災といい、まったく予測不可能な大陸だ」フッ
バガーーーーーーーン!!
(アイオロスの周辺を埋め尽くす雹の山を、右拳で打ちつけ、一瞬にして吹き飛ばす屈強な金獅子)
アイオロス「いて」こちーん(流れ雹が顔面に当たる)
金獅子「ハァアアアアアアアアアア!!!!」ガッ(次々と落ちてくる雹にも動じず、両拳を天に掲げる)
バリバリバリバリバリ!!
(両拳を電磁波の超エネルギーが覆う。同時に青い瞳が白目を含め紅紫色に埋め尽くされる)
ナイトクルーガー「なっ!?」
金獅子「ハイパーコライダァアアアアアア・・・・クラァアアアアアシュッ!!!!」
ガシーーーーーーーーン
(超電磁波に覆われた両拳を叩き合わせる)
バショオオオオオオオン!!
(金獅子を中心に立体的な円状の電磁波オーラがアイオロス共々包む)
ナイトクルーガー「な、なんだぁ~!?」バリバリバリバリバリ!!(辺り一面、電磁波に包まれている)
アイオロス「ワオン」バリバリバリバリ!!
ジュオオオオオオン・・・
(謎の金獅子とアイオロスを包んだ電磁波バリアは刹那の空間的爆発を起こし、中心核に吸い寄せられると同時にエリアから跡形もなく消える)
ドドドドドドドドド・・・・!!
(電磁波オーラに包まれた場所だけが、ぽっかり地面がむき出しになっている。そこにまた新たな雹が次々と落ちてくる)
ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・・・
ジョワアアアアアアアアン・・・・
(洞窟エリアの中央空間に、突如電磁波エネルギーが蓄積され、瞬間的に広がり弾ける)
アイオロス「・・・・・・・・・・」シュウウウ・・・・ン・・(その電磁オーラの中から出てきた雷狼竜)
ナイトクルーガー「・・・・・・・・・」シュウウウ・・・・ン・・(アイオロスの鼻の上で腰をぬかしてる)
ゴロゴロゴロ・・
(一緒に「付いてきた」雹の山が洞窟エリアに散らばる)
アイオロス「・・・・・・・・・・」(それをなんとなく考察する)
金獅子「もう安心だぜ」
アイオロス「・・・・・・・・・・」ちら
金獅子「ここならアイスボールも落ちてこねぇ」(よく見ると毛先がお洒落なソフトスパイクで、その顔立ちも男前な猿顔である)
アイオロス「・・君、一体なにしたの?」ぱちくり(今だ何が起きたか理解しきれていない様子で問う)
金獅子「ああ、今のか。初めて見る奴は驚くのも無理はねぇ」シュッ(少し遊ばせてる髪の毛先を手でシュっとする)
アイオロス「はぁ」
金獅子「簡単にいうと超エネルギーを衝突させて時空間に穴を開けたのさ。その電力の発生源はもちろん俺だからな、イメージした場所を電荷に伝えることで、空間移動が出来るのさ」
アイオロス「はぁ」
金獅子「おっと。それ以上の詳しい説明は、仲間のタイタンラスって砕竜に聞いてくれ。最もむつかし過ぎて、何を言ってるかさっぱり分からねぇと思うがな」
アイオロス「・・タイタンラス・・砕竜・・・そっか君、巷で噂のモンスターミリシアの所属なのか」ぱちくり(鼻の上でまだ腰をぬかしてる光蟲)
金獅子「お?そうか・・俺たちもそんなに有名になったか」フフフ・・(嬉しそうな金獅子)
アイオロス「僕はアイオロス、こっちはナイトクルーガー。君の名前は?」ぱちくり
ザッ(一歩前に出てカッコつける金獅子)
金獅子「俺の名前はカイルス・バッカス。誇れる兄貴の意志を継ぐものだ」
「あたちのモンハン日記」
~Sanctuary of extinction~
アイオロス「バッカス・・・ゴッドジャスティス収容所の・・・ああ・・・弟さん・・」ぱちくり
カイルス「・・ちょっと待て!!おめぇ、兄貴のこと知ってんのか!?」グンッ(胸ぐら的なもの(腹部の体毛)を掴み上げる)
アイオロス「まぁ一応、職業柄・・会ったことはないけど資料で」ぱちくり
カイルス「職業柄・・・おめぇ、まさかギルドサイドのモンスターか!?」
アイオロス「まぁ一応」ぱちくり
カイルス「ってことは中央捜査局の犬か!?」
アイオロス「その言い方は好きじゃないけど、まぁ一応」
カイルス「フフ・・・」
アイオロス「??」ぱちくり
カイルス「ハッハッハッハッハッハ!!やっと俺にもつきが回ってきたぜ!!」
アイオロス「はぁ・・?」ぱちくり
カイルス「おめぇにはいろいろ聞くことがある。なぁ!?」(遠くに向かって叫ぶ)
アイオロス「・・・・・・・」ちら
ドスン・・ドスン・・
(エリアの遠くから聞こえる明らかにモンスターの足音)
アイオロス「あら・・・」チラリ(胸ぐら的なものを掴まれたままチラ見する)
ドシン・・ドシン・・
ドスン・・ドスン・・
ナイトクルーガー「はっ」(足音でやっと我に返る)
アイオロス「ねぇ、あれってきっと、火山で名高い賞金首の知的生命体種達だよね」
ナイトクルーガー「だな」やれやれ
カイルス「楽しくなってきたぜ」バッ(胸ぐら的なものを離す)
アイオロス「ひょっとして拷問するの?やだなぁ・・」すて~ん
カイルス「俺が聞きてぇのはひとつだけだ」ボキボキ(拳を鳴らす)
アイオロス「答える答える」うんうん
カイルス「兄貴を殺した奴が今何処にいるのかだ」
アイオロス「ほんと、あのお嬢さんは人気者だね」ぼそ
ナイトクルーガー「だな」ふかぁ~(葉巻を吸う)
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ランキング参加中でるくす♪
皆様の激アツ一票があたモンを元気にするのです
次回「あたちのモンハン日記」ザ・ストーリーモードはぁ~!?
7/19(日)0時更新 「わんダフル♪」の巻
をお送りいたします♪次回も見て走って
お母さんに報告しに行こう
こっしょりと
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「ワオン」の巻
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