シュウウウウウウウウ・・・・・・・
ハンス「ハァ・・・ハァ・・・・・・」ちら
モクモクモクモク・・・・・・
(硝煙の中からゆっくり姿を見せる人型のシルエット)
ハンス「!!」
カーブー「さぁ、反撃開始だ」
「あたちのモンハン日記」
~Sanctuary of extinction~
ダッダッダッダッダッダッ!!
(丘を疾走しながら駆け下りていくハンター二人。麓に見える都の中心からは、黒煙がモクモクと立ち昇っている)
ソネル「今、落ちたのはなんだ!?落雷か!?」ダッダッダッダッ
UBU「雨も降っていないのに!?まさかでしょ!!」ダッダッダッダッ(アルレボと青い番傘を背負っているものの服装は依然として暗黒団の黒い軍服を着ている)
ナイトクルーガー「それもそうだが、一番やべぇのはあれじゃねぇのか!?」(UBUの蒼毛の上から覗いている)
ドシューーーーーン・・・ボ・ボ・ボ・ボ・ボ・ボ!!
(遠方で勢い良く噴火しているジャバルサマーン山)
ソネル「地響きの原因はあれだったのか・・・一体何が起きようとしているんだ・・!」(丘上で立ち止まり、遠方で起きている噴火に見入っている)
UBU「・・・・・・・・・・・・」ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・(ソネルと肩を並べ、周りの異常な光景を考察している)
ナイトクルーガー「見ろ!火砕流だ!!」
ボ・ボ・ボ・ボ・ボ・ボ・・・・!!
(まるで核爆発でも起きたかの様な大火砕流が、急速に山体を覆い尽くし、瞬く間に流下していく)
ソネル「まずい・・・このままじゃ領内にも火山灰が来るぞ!!」
ナイトクルーガー「でも灰だけなら平気だろ?」
UBU「恐いのは火砕サージよ」
ナイトクルーガー「!!」
ソネル「火の国の古文書で読んだことがある・・。かつて古代文明がこの新大陸でも栄えていた頃、ジャバルサマーンで起きた破局噴火の火砕流と噴出物によって、麓で栄えていた大都市は全て埋没してしまったという・・」
ナイトクルーガー「それなら俺もギルドの資料館で史書を読んだことがあるぜ。火山一帯に住まう古代人は、噴火口より下流してきた高温のガスに飲まれ、一瞬にして死んでしまったってな・・・って、おい!まさか!?」
UBU「その細かいマグマを含んだ高音ガスの「雪崩」を火砕サージっていうのよ。時速にしたら100km以上、飲まれたら最後。ロックラックの古代博物館にも展示してあるでしょ?火山灰に飲まれて亡くなった死者の肉体が朽ち果てて出来た空洞に、石膏を流し込んで型どった、苦悶の表情を浮かべる人型の石膏像がね」
ナイトクルーガー「見たことあるぜ・・。抱き合ったままのカップルをはじめ、お母さんの下に走り去ろうとしてる子供、最後まで体を寄せあう家族たち・・・一度見たら忘れねぇ歴史的事実の物的証拠だ」
UBU「書士隊にしてはいい仕事じゃない?現実として起きた大災害の軌跡を具現化して、常に今を生きるあたち達に、決して文明社会に増長することのないよう警告し、大陸自然に対する畏敬の念を払いましょうっていうんだからさ」
ナイトクルーガー「冗談じゃねぇぜ!!その最後の瞬間が今まさに起きようとしてるってのか!?」
UBU「あたちが言いたいのは、畏れるのはあくまでも大陸自然だってこと。問題はそれを無理やり引きこそうとしてる元凶がいる・・・あたち達はそれを確かめる為に、あそこに行くんでしょ?」
ソネル「・・・・・・・・・・」ちら
ボ・ボ・ボ・ボ・ボ・ボ・・・
(ジャバルサマーンの噴火口から容赦なく噴出される紅いマグマ)
ソネル「・・・・・・・・・」こく(深く頷く)
UBU「ナイトクルーガー!王宮に戻ってお母様にこのことを伝えて!!すぐに領内から退避させるのよ!!」
ナイトクルーガー「それはいいが、どこに逃げろってんだ!?」
ソネル「・・・・・そうだ、地下道を使おう!!」
ナイトクルーガー「どこにあるんだ!?」
ソネル「第三地区にあるオブリビオンという酒場に行くんだ!!そこにいる竜人族のマスターに、俺の命令だと伝えれば地下道を開いてくれるはずだ!!」
ナイトクルーガー「確かに地中を移動して逃げれば火山灰は防げるな・・分かった!!王宮の連中は任せておきな!!」ブワッ(勢い良くUBUの頭から離陸していく)
ソネル「頼む!!国王夫妻の・・アルルの両親の力になってやってくれ!!」
ナイトクルーガー「了解だ。お前さん達も生きて帰ってこいよ!!」
ほわほわほわほわほわ・・・・・・
(丘の上に建つ王宮へと飛んで行く頼もしい光蟲)
ソネル「・・・・・・・・・・・」ザッ(振り返り、遠方で噴火している火山を見る)
UBU「あの山に何があるのか突き止めるのよ」ぽん(肩に手を置く)
ソネル「ああ・・でも一体どうやって、ジャバルサマーンに?」
UBU「あんたの親友がいるでしょ」
ソネル「・・・・カイルス・・そうだ、カイルスを助けないと!!」
UBU「そういうこと。まずは都に行きましょう!みんなを退避させなきゃ!!」ダッ
モワモワモワモワモワ・・・・・
(市街地エリアを包む煙幕)
ハンス「貴様は・・!?」
カーブー「その声・・ダルグレイオス以来だな。もう少し遡れば、猫牢関でも世話になりましたが」シュウウウウウ・・・・
ハンス「革命の武神様が、また俺の邪魔をしに来やがったというわけか・・一体何をした!?」モワモワモワモワ・・・
カーブー「ちょいと上空から、火竜の強襲を「真似」てみただけだが・・ひょっとして、ご自慢のモンスター搭乗兵器にでも当たったかな?保険でなんとかなればいいけど」やれやれ(その腰には鞘に収められたユクモノノダチをぶら下げている)
ハンス「妙な武器の携え方をしやがって・・・すると今の落下衝撃は貴様が起こしたというのか!?」チャッ(手持ちのハンドガンタイプのボウガンを構える)
カーブー「この方が抜刀し易いんでね。試してみるか?俺の龍意六合を・・・」スッ(太刀の柄に触れる)
ハンス「天国でほざけ!!小さな武神よ!!」チャッ
ズキューーーーーーーーーン!!
(発砲音と共に後方へ吹っ飛ぶハンス)
カーブー「・・・・・・・・。この殺気・・・・純平か」チャリッ(柄から手を離し、斜め上を見上げる)
純平「カーブー。礼を言うぜ。お前のおかげで迷いなく、心の宿痾を仕留めることができた」チャッ(カーブーに向かって二本指を立て挨拶する)
オオオオオオオオオオ!!
(カーブーの周囲を取り巻く煙幕の外より響く無数の悲鳴と怒号)
カーブー「なるほど。今の発砲が反撃の合図だったらしい」ザッ
ボニー「川村さん!!川村さんじゃないのさ!!」ドスンドスン(煙の中、雷狼竜の頭に乗りながら参上してくる)
カーブー「ボニーちゃんか。UBUさんは?」
アイオロス「残念だけど、別任務だよ」
カーブー「ならちょうどいい」
ボニー「??」
カーブー「怒られずに助太刀出来るからさ」
ボニー「・・・・・まったく、君ってやつは・・他にも援軍がいるんだね?」
カーブー「と言っても、ユクモも心配だしな。ニャークとザンコさんにはお留守番をお願いした」
ボニー「ってことはアラン隊長は来てるのか・・・なんとかなりそうだよ!警部!!」てぇ~ん(感極まってぶった)
アイオロス「いたっよし、僕らも市民の退避を手伝おう」
ボニー「でも川村さんは目が・・」ちら
カーブー「行ってくれ。俺は近くにいる知り合いと一緒に行動する」
ボニー「知り合い?」
カーブー「嗅覚で分かるんだよ。この甘いキャンディーの香りは・・・トゥーシザーだな」フッ
ゾフィ「キャハハハハハハ!!俺が一番のりだぜぇええええええええ!!!!」ダッダッダッダッダッダッ(銃撃飛び交う硝煙の中、テッセンを両手に広げた前傾低姿勢で一直線に駆け抜けて行く)
暗黒団兵「反乱軍だ!!撃てぇえええええ!!」ザッ
ゾフィ「おせぇって馬鹿野郎ぉおおおおおおおお!!!!」ギュルウーーーーン(全身を横回転させ、頭から敵に突っ込んでいく)
ズシャアアアアアアアアアア
(銃弾を回転斬りで交わしながら切り刻む)
ゾフィ「ゼキ!!ナビゲート開始だ!!」シュタッ
ゼキ「はい!!皆さん、こちらへ!!」(身を屈めて伏せる市民達に向かって、建物の間からエスコートする)
ワアアアアアアアアア・・・・!!
(市民を取り囲む暗黒団兵に襲いかかる反乱軍兵士達。同時に慌てて散開していく市民の群れ)
市民の爺さん「反乱軍が国王派になびいておったワシらを・・・」ワアアアアア・・・・(反乱軍兵にエスコートされながら逃げ惑う市民を尻目に呆然と立ち尽くす老人)
ゾフィ「救援にイデオロギーは関係ねぇんだよ!!早く逃げやがれ!!」ズガーーーン(立ち向かってくる暗黒団兵の背中をテッセンで叩き潰す。その隙に反乱軍に手を引かれ退避する老人)
婆ちゃん「おわぁあああああああ」ずでぇ~ん(さっきハンスに掴まってた婆ちゃんが走ってくるなり豪快にこける)
ゾフィ「ったく・・!!」
暗黒団兵「逃がすか!!」スチャ(婆ちゃんに向かって銃口を向ける兵士)
ゾフィ「!!」
婆ちゃん「ひええええええええ」
ズガアアアアアアアアアン!!
(突如、横回旋しながらすっ飛んできた黒猫に顔面を殴られ後方へ吹っ飛ぶ暗黒団兵士)
シュタッ
BBB「さっきはよく吠えたな、婆さん。ようやく助けることが出来たぜ」へへへへ
婆さん「まったく、獣人種というのは大したもんだよ!」ちゅ
BBB「うげええええええええ」タッタッタッタッ(熱いキッスをして去っていく老婆。ものすごく足が速い)
ゾフィ「よぉ、元チャンプ!!よく我慢したな!!」ワアアアアアア・・・・(怒号が交差する戦場で再会するハンターと黒猫)
BBB「まぁな。けど、あっちは相当、溜まってたみたいだぜ」ちら
ゴオオオオオオオオ!!
アングリーアッシュ「散れぇえええええええええい!!!!」ゴロゴロゴロゴロ(暗黒団兵を次々と踏み潰していく)
ズドドドドドドドドド!!
ジョー「当たると死ぬぞ!!オラァああああああああ!!!!」ズドドドドドドドド(兵士を蹴散らし、市民の逃走ルートを切り開いていく)
ゾフィ「頼りになる獣戦士どもだ」やれやれ
タイタンラス「カイルスを開放するぞ」ドシーンドシーン(傍らにいた暗黒団兵士を右手で軽く叩き潰しながら近づいてくる)
BBB「付き合うぜ」
ゾフィ「よぉ砕竜の旦那!さっきの流星、ありゃ一体なんだったんだ!?まぁ、あれのおかげで奇襲に成功したんだがな」チーーン(自分に飛んできた銃弾をテッセンを広げてガードする)
タイタンラス「援軍のようだ」ズシーンズシーン(ひたすら全身に放たれる銃弾をものともせず、前進していく砕竜。その背中に飛び乗って付いて行くBBB)
ゾフィ「援軍・・?」ちら
カーブー「うっす」(振り返りざまのドボルヘルムの顔面どアップ)
ゾフィ「ぎゃあああああああああ」
カーブー「その下品な声・・。やっぱり「とんだ双子」の妹さんの方だな」くんくん(ゾフィの匂いを嗅いでる)
ゾフィ「ひいいいいいよせよ!!この変態!!」ぷんすか(顔を真赤にして悲鳴をあげる)
カーブー「状況を教えてくれ」
ゾフィ「ああ!?なにフザケたことぬかしてやがるんだ!?見てわかんだろうが!?」
カーブー「すまない。耳では理解出来るが、この領内の地図を把握していない。一緒に行動して欲しい」ズキューーーン・・ガガガガガガガ・・・(近くから聴こえる銃撃音)
ゾフィ「お前・・・・・まさか!!」グン(胸ぐらを掴んで間近で直視する)
カーブー「ああ。本当だ」ガガガガガガガ・・・
ゾフィ「目が・・!!」
ズキューーーーーーーーーン
(二人の背後から狙っていた暗黒団兵士が倒れる)
純平「何をしてる!デカイのが来るぞ!!」(居住建造物の屋上から下に向かって叫ぶ)
ゾフィ「分かってるよ!!でもな・・」
カーブー「心配するな。それより、ほら、来るぞ」
ゾフィ「んあ?」ちら
ドシーーン・・ドシーーン・・!!
(ゆっくり迫ってくる四体の鎧竜。先頭の一体の頭殻上でヘビィボウガンをしゃがみ撃ちしている女兵士の姿も)
クイーン「まったく失態ね!むざむざ市民を逃がしてしまうなんて!」
エリオット「そうでもないよ。卑怯な戦法をとらずに済んだじゃない」ドシーンドシーン(コクピット内で操縦レバーを握る黒人兵士。斜め下からのアングルなので、操縦レバーが邪魔して顔は見えない)
カーブー「足音のバラつき・・・ひい、ふう、みい、よぉ・・二体同時クエはよくUBUさんとやったが、四体は初めてだな」ザシュッ(抜刀の構えをする)
ゾフィ「悪かったな。クソビッチじゃなくて」ガシャッ(テッセンを両手に広げ、鎧竜と対峙する)
クイーン「前方に二名のハンター確認。反乱軍の仲間みたいね」(スコープを覗きながら捕捉する)
エリオット「片付けちゃおう。君がやるかい?」ドシーンドシーン(コクピット内、上からのアングルなので短いパーマの頭しか見えない角度)
クイーン「散開されたら厄介だわ。ハンス将軍からの指令はまだ?」
エリオット「うん・・姿も見えないけど・・・・ん!?またレーダーに反応だ!!」
カーブー「おねえちゃんはどうした?」
ゾフィ「なに。ちょっとした行き違いだ。俺の勘が間違ってなきゃ、近くまで来ている。必ずユーリィは現れるさ」
カーブー「そうか。なら他の仲間も大丈夫だということか」
ゾフィ「そういうこと。おめぇこそ、まさか一人でここに来たわけじゃねぇんだろ?」
カーブー「ああ。どうやらそっちも到着したようだ」
エリオット「グラスーツ隊!緊急旋回!!背後から牙獣種の生態反応をキャッチ!!」
クイーン「次から次へとなんだってのよ!!」ギュイン(全身で振り返る鎧竜)
彭関越「ガアアアアアアアアアア!!!!」
クイーン「Caeserber!?」ズチャッ(咄嗟に銃口を向ける)
ドウーーーーーーーーーーン
(空中上の河狸獣に向かって発砲するも、瞬時に他の鎧竜の頭部に飛び移り回避される)
彭関越「出番ずら!!鮫王!!」ゴイン(背中からシャークキングを掴み上げ、ダガーの様に持つ)
張虎「久々の大狩猟だぜ!!突けぇ!!関越!!」
彭関越「ずらぁああああああああ!!!!」グワン(シャークキングを逆手に持ち、大きく振り上げる)
ズシャアアアアアアン
(鎧竜にしがみつきながら、その左目に向かってサメ型ランスを突き刺す)
暗黒団兵士「メ、メインカメラ故障!?視界が・・!!」(コクピット内で潜望鏡を覗くパイロット。そのせいでもちろん顔は見えない)
彭関越「今だ!!ニャ太郎猫人!!」
ニャ太郎「龍之総帥とフラワー殿が持たせてくれた手土産!!とくと味わうがよい!!」ビュン(両手に小型の猫爆弾(肉球のプリントが大きく刻印)を携えながら、彭関越の背後より飛び上がってくる)
ポイポイ
(左目の亀裂に猫爆弾を颯爽と投げる忍び猫)
ニャ太郎「退避!!」バッ(鎧竜の頭を両足で蹴り、その反動を利用して退避する。同時に顔面に張り付いていた彭関越も飛び離れる)
ドガアアアアアアアアアン
(頭部が爆発する鎧竜をバックに大の字で空中を舞う河狸獣と、モモンガみたいに忍び服を広げ宙を舞うニャ太郎)
エリオット「なんだぁ~!?」(首から上が見えないアングル)
クイーン「一機撃墜された!!迎え討つわよ!!」ブオオオオオオオ(鎧竜の頭上で爆風に耐えながらしゃがみ撃ちの体勢を保つ)
チーーーーーーーーーン
(クイーンが構えるカノン砲の長い砲身が撃たれ、向きが変わる)
クイーン「スナイパー!?」バッ(周囲を見渡す)
アラン「ナイスバディがノーガードだぜ?美人じゃなかったらシュートしてるところだ」(遠方の屋上で、対物ライフルボウガン(AW50型)を寝かせながら狙い撃ちの体勢をしている)
ズキューーーーン・・・バタン
(銃声と共にアランがいる建物の下から誰か倒れた音が聴こえる)
アラン「おう?」ちら(屋上から下に向かって顔を覗かせる)
・・・・・・・・・・・・・・
(暗黒団兵士が倒れている)
アラン「ありゃ~」ちら(別方向の建物を眺める)
純平「・・・・・・・・・・」チャッ(近くの屋上でAK11型ボウガン片手に、二本指を立てながら挨拶をキメてる)
アラン「はっはっはっはっは!!革命以来の銃撃戦と洒落込もうぜ!!鈴木!!」ザッ(再び横になり、対物ライフルのスコープを覗く)
純平「ラージャー」ザシュッ(AK11型ボウガンを構える)
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皆様の激アツ一票があたモンを元気にするのです
次回「あたちのモンハン日記」ザ・中継ぎはさ
10/31(土)0時更新 なんにも決まってないけどハロウィーン絡みの記事で逃げたくはない
をお送りいたします♪そいだらさ、次回も雄叫びあげて読もうよ
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「悪かったな。クソビッチじゃなくて」の巻
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