~バベル中学、校舎内....

・・・・・・・・・・・・・・・・・
(まるで天楼内の様な巨大廊下の壁際で、開き窓から差す月明かりに照らされながら向かい合う、眠狗竜と最小金冠サイズほどの眠鳥。眠狗竜が雄なのだろうか、壁を背にしている眠鳥に「壁ドン」している)
ネムオ「なぁ、いいだろう?」ハァハァ
ネムコ「だめよ・・。もし警備員にでも見つかったら怒られちゃうわ」(はつかしそうに顔を赤らめ嘴をそむける、ちょっとケバいアイメイク(パンキッシュな)を施したヒプノック)
ネムオ「心配ねぇよ。警備員っていったって、ドスヘラクレスの老いぼれ爺だ。いざとなったら俺が眠らせてやるよ。だからなぁ~、いいだろう~

ネムコ「やっぱりだめ。先生達に知られたら停学になっちゃう」ぱしん

ネムオ「なんなんだよ!!誘ったのはお前の方だぜ!?みんなが下校するまで長々待ってたのによ!!もぉ知らねぇ!!オレ、コレヤル」スッ(懐から怪しげな注射針を取り出す)
ネムコ「ちょっと、あんた正気なの!?」(ひいてる)
ネムオ「安心しろよ。ドスコカやいにしえ麻薬なんて高価なもん、手に入るわけねぇし。ほら、化学部のジョニーっていう奇面族いんだろ?あいつが植物の種子から合成して作ったお手製のドラッグを買ったんだよ。ジョニーの野郎はチャチャヘブンって呼んでたぜ。おかげで今月のバイト代はぜんぶ吹っ飛んじまったが、極上の体験は出来るぜ?」ヒヒヒヒヒヒ
ネムコ「はぁ!?バイト代全部って、あんたマジで何考えてるの!?今年の夏は孤島の避暑地にバカンスに行こうって、この前言ってたばかりじゃない!!最悪!!もう別れる。さようなら」ぷい
ネムオ「なんなんだよ!!俺はおめぇが喜ぶと思ったから、ジョニーの野郎に無理言って少し多めに売ってもらったんぜ!?勝手にしろ!!このアバズレヒプノ!!」てしてし(あの細っこい左腕の内側をてしてしして、注射針を刺そうする)
ネムコ「誰がアバズレヒプノだ、このジャンキーバギィがぁ~!!」けりぃーーーん

ネムオ「おげええええええええええ」ずでーーーーん

ネムコ「マジ最悪。マジムカつく。あ~もう!!こんなことになるなら、ジャギオと孤島のプロムに行けば良かった!」むきぃ~(としながらペタペタ歩いて行く)
むにょん・・(暗がりの廊下の向こう側に、何やら小さな「まあるい物体」が見える)
ネムコ「・・・・・って、なにあれ・・」ぱちくり

にょにょ・・(月明かりに照らされたその「まあるい物体」は血の色の様に真っ赤に染まっている)
ネムコ「ぎゃあああああああああああああ」バサバサバサバサ

にょにょにょにょにょ
(急接近してくる真っ赤なまあるいブロブ)
ネムコ「いやぁああああああああああ!!」ビュオオオオオオオオン

ネムオ「おい、どうしたんだ!?」ビュオオオオオオオン

にょにょにょにょにょ
ネムオ「・・・・・・・・・・・・・」ちら(ゆっくりと音のする方へ首を傾ける眠狗竜)
おぎゃあああああああああああ
(大型ダンジョンの様な暗闇の校舎内に響き渡る阿鼻叫喚の咆哮)
ANMAN FROM HELL
~地獄からやってきた鮮血のあんまん~
~後日、バベル中学....

コキ~ン♪コォ~ン♪コカァ~ン♪クウォ・ウォ・ウォ・ウォ~~ン・・
コキ~ン♪コォ~ン♪コカァ~ン♪クウォ・ウォ・ウォ・ウォウォウォ~~ン・・・・
(珍妙な大鐘の銅鑼が鳴り響く巨大廊下を行き来する人型、獣人、モンスターの群衆。その往来の真ん中を気だるそうに歩く蒼火竜と岩竜の双子)

スサノオ「マジだりぃ。暴れてぇし」ペッ(仮にも校内でお唾を吐く不良蒼火竜。周りの女子猫達は目を合わせないように避けていく)

バサ雄「すげぇ!絵に描いたような不良のステレオタイプだね、スサノオ君は!!」じ~ん(腰にボロボロのアイアンソードをぶら下げ感動してる)

バサリン「もぉ~。変なところで感動しないでよ」ドスンドスンドスン(先生と思われる青熊獣に軽く会釈をしながら通り過ぎていく生真面目な桃岩竜)
バサ雄「すごい事だよ!こんな勇ましい蒼火竜と同級生だなんてさ!俺、狂おしいほどに憧れちゃうよぉ~♪」
バサリン「喧嘩は駄目だって、お父さんとの約束。忘れたわけじゃないでしょ?」んもぉ~
バサ雄「別にスサノオ君と一緒にいるからって、喧嘩をするわけじゃないよ。だろ?」
スサノオ「あたりめぇだ。弱い者いじめなんてダセェこと興味ねぇし。俺は、俺より強い奴にしか興味ねぇし」ドスンドスンドスン(ふんぞり返って歩く蒼火竜に、会釈をするモヒカンのブルファンゴ)
バサ雄「マジかっけぇ・・・。おもらしするかも・・」じ~ん
バサリン「よしなさいよ。みっともない」(周囲の目を気にして、はつかしがる双子のおねえちゃん)
スサノオ「なぁ、それよりお前らがファイヤーウォーで川村先輩達と一緒に戦ったっていう話、もっと聞かせろよ!」わくわく

バサ雄「ああいいよ。それはもぉ~でっかいでっかい竜を相手にだね・・・ん・・」ちら
わいわいがやがや(下校する生徒たちの雑踏の中、三年B組の教室内で何やら密談をしている三人の獣人と一人のおかっぱ頭の少女(子供用スカラー装備(レプリカ)を着用)、それにケバい眠鳥の姿が見える)
バサ雄「トンコ先輩達だ!何話してんだろう!?ちょっと行ってくる!!」どいてどいて(人混み(モンスターや空中を飛ぶ昆虫達も含む)をかき分けながら三年B組の教室へ向かっていく岩竜の中学二年生)
バサリン「あ、バサ雄・・・もぉ~」
スサノオ「ほっとこうぜ。トンコ先輩って、あの「あんまんクソ女」のオトモだろ?俺、マジ関わりたくねぇし」ペッ
バサリン「ええ・・でも・・」ちら(弟に残されたまま、隣の逞しい蒼火竜を見る)
スサノオ「帰ろうぜ。途中まで一緒だろ?」
バサリン「え、ええ・・・」もじもじ
スサノオ「ほら、おいてくぞ」ドスンドスンドスン
バサリン「あ・・・待ってぇ~、スサノオ君~

すあま「謎や・・・ミステリーやで・・・・」ふむぅ~


ザンコ「夜の校舎に現れた、赤い血染めのあんまん・・・その話、本当ですの?」
ネムコ「本当よ。信じてちょうだい」パフパフ


トンコ「ほにゃらなんで「あんまん」だと分かったニャ?」(ベリオSネコ包丁片手に詰問する)
ネムコ「だって、丸いって言ったらあんまんでしょ?」パフパフ


リカ「・・・・・・(そうなんだろうか・・)」
ザンコ「それにしても、なんで私達にそんな話をするんですの?」むぅ~

ネムコ「だってあんた達、何でも屋なんでしょ?今までも校内の「珍事件」を解決したって、専らの噂よ?だから相談してるわけ」パフパフパフパフ
リカ「・・・・・・・(相談する人の態度では・・・)」
すあま「まぁ理由なんかこの際、どうでもええやんか。私ら「バベル少女探偵団」が、それほど有名になったっちゅう話や」しっしっしっしっ(なんだか嬉しそうに笑うその「歯」は現在矯正中)
ネムコ「解決してくんないと、夜校内でパーティー出来ないでしょ?そういうわけだから、よろしくぅ~」ぺしぺしぺし(と教室を出て行く眠鳥。すれ違いざまに教室エリアに「イン」してくる岩竜)
バサ雄「先輩達、チワァ~ッス!!」ぺこり(渾身のぺこりをかます岩竜)
すあま「あんたは確か・・」
トンコ「バサ雄ニャ。UBUにゃんが入学を推薦した双子の岩竜の弟ニャ」
バサ雄「その節は入学説明会にも同行して頂き、大変助かりました次第でこの通り」ぺこり
リカ「良かったわね♪入学出来て」
バサ雄「はい!自分、必ずこのバ中を代表する勇者バサルモスになってみせます!!(どんと胸を張る)で、先輩達、何を密会してらしたんですか?」
ザンコ「密会だなんて、私達は「異端密教部」じゃありませんのよ」むぅ~
すあま「出たんやて」ぬらぁ~
バサ雄「え・・何がですか?」(関西弁っぽく聞く)
すあま「血染めのあんまんや・・・」フッフッフッフッフッ
~数時間後....

ゲゲゲゲ・・ゾゾゾゾ・・
そぉ~~~~~~

すあま「う~ん・・・なんも現れへんな・・聴こえるのはゲゲゾンの鳴き声だけや」ゲゲゲゲ・・ゾゾゾゾ・・
・・・・・・・・・・・・・・
(暗い教室エリア内の中心で、蝋燭の灯りを頼りにトランプをしてるリカ、ザンコ、トンコ、そしてバサ雄)
すあま「呑気なもんやで・・しかし・・」そぉ~~~(再び教室のクソでかい開きドアから顔を出して廊下をチェックする)
リカ「もううちのお母さんなんて、毎日、勉強勉強~って、うるさいのよ」タァ~ん

トンコ「お受験だからニャ。仕方ないニャ」タァ~ん
ザンコ「まぁ、UBUさんは教育に関しては何も仰らないの?」タァ~んタァ~ん
トンコ「言わないニャ。進学するもよし、キッチンアイルーに就職するもよし、オトモやパートニャーとして大陸を駆け巡るもよしとだけ言ってるニャ」タァ~ん
リカ「いいなぁ~。猫に対しての理解力がある証拠よ。ザンコちゃんはどうするの?」ひょっ(山の中から一枚引く。その隣ではカードを翼爪にいっぱい持ちながら、何やら考え込んでいるバサ雄の表情)
ザンコ「私はもちろん進学ですわ」う~ん(カードを必死に眺めて熟考してる)
リカ「都市の学校?」
ザンコ「さぁ、そこまではまだ・・・あがりですわ!!それ、ホーリーエクスプロージョン!!」タァ~ん

バサ雄「でもザンコ先輩って、ザーブーさんのオトモなんでしょ?そっちの仕事はどうするのさ」う~ん
ザンコ「気が向く時だけ。ですわ♪」ぱし~ん

トンコ「しょういえば、校長(玄竜)って、最近見ないニャ」ひょっ
リカ「そうね。でもまさかバベル三郎の正体が、幻竜おじさんだったなんてね。びっくり」ひょっひょっひょっ(山のカードをやたらとひっくり返していく)
バサ雄「その人って、ザーブーさんのお父さんなんでしょ?バ中の手帳には、バベル三郎はユクモでも有数の快男児だって書かれていたよ。是非、会ってみたいなぁ~」う~ん(まだカードとにらめっこしてる)
トンコ「幻滅するだけニャ。にゃあ、しょれより、おまいら今年の二年生も、教室は一階校舎かニャ?」ひょっひょっひょっ(リカがひっくり返したカードを今度は裏返しにしていく)
バサ雄「え、そうっすけど・・。そういえば、二階校舎って行ったことないな・・」
トンコ「あたち達もニャ。そのことに「つい最近」気づいたんだニャ」あっがりぃ~♪
リカ「あ~ん!こうなったらバサ雄君との一騎打ちね。いいわ、おねえさんが相手をしてあげる」ひょっひょっひょっ(またカードを裏返していく)
バサ雄「今だ!!スペードのモス戦士召喚!!クイーンのクックが一生懸命育てたジャンゴーネギを全部平らげる!!これでスペースモスバリア発動!!スペードのモス戦士がアステロイドベルトの獣豚宇宙海賊にジョブチェンジ!!鼻の穴からビッグバン暴発でワールドチェンジだぁ~!!」タァ~ん

リカ「甘いわ!!アステロイドベルトの獣豚宇宙海賊にジョブチェンジしたスペードのモス戦士を唯一ブロック出来る、ブタせんべいをたった今、ばら撒いたわ!!これでモス戦士はせんべえに夢中になって、「ただのモス」に降格!!よってモスによるモスの為の新世界移行は無効!!クイーンのクックの反撃!!モスを全部尻尾で薙ぎ払って、ラオ級のギガントクックに大変身!!存在感だけでエリア制圧!!やったぁ~♪あたしの勝ちね♪」るんるん
バサ雄「ちぇ・・。強いなぁ~。あ、そういえば先輩達、バ中の校舎に地下牢獄があるって噂・・・」
すあま「お遊びはそこまでや!静かにしい!!」(教室のクソでかい開きドアから顔を出して廊下をチェックしたまま叫ぶ)
ザンコ「現れましたの!?」

ひょい

リカ「どこどこ?」
すあま「奥や。ずっと奥」(いつの間にか双眼鏡で覗いてる。それもナイトスコープ対応の「いいやつ」の様だ)
トンコ「ぜんぜん暗くて見えないニャ」ごしごし(目を猫手でこする)
ぬらぁ~・・・・(暗がりの向こうになんかちっさい物体が見える)
バサ雄「あれじゃない?」ドキドキ
すあま「こっちに来るで・・」
にょにょにょにょにょ・・・・(廊下をゆっくりと這ってくる、まあるい真っ赤なブロブ)
リカ「げえええええええ

トンコ「ニャンだ・・ありは・・・」むぅ~

すあま「ほんまにあんまんみたく、まあるいな・・」ふむぅ~
ザンコ「善は急げですわ」ショリーン(懐より実に鋭利なブーメランを取り出す)
ひょっ

ヒョるるるるるるるるる
(回転しながらまあるいブロブに向かっていくブーメラン)
バサ雄「いいぞ・・当たれ」
あむっ

(突如、まあるいブロブの両端に裂けたおそろしい口により、ブーメランをキャッチされてしまう)
ザンコ「なんですって!?」
リカ「げええええええええ

ブッ(ブーメランを吐く謎の物体)
トンコ「今の「歯」・・・何処かで見たような・・」ふむ~
バサ雄「この「まさしく」モンスターめ!!今度は勇者バサ雄様が相手だ!!」びょっ(ボロボロのアイアンソード片手に突っ込む)
すあま「あかん!迂闊に近づいたら・・あかん!!」
バサ雄「うおおおおおおお!!」ドスンドスンドスンドスン

びょっ

トンコ「飛んだニャ!!」やぁ~キモい~

ガブッ

(ブロブのギザギザの歯でお腹を噛まれるバサ雄)
バサ雄「ぎゃああああああああ!!」
まあるいブロブ「ガジガジガジガジガジガジ」
ザンコ「食いちぎられたら、「弱点丸出し」になってしまいますわよ!!」
トンコ「ありは・・間違いないニャ・・・・やめるニャ!!あたち達は敵じゃないニャ!!」すと~っぷ、すとっぷ(しながら近づいていく)
まあるいブロブ「ほんとに敵じゃないでちゅか?」ガジガジガジガジ
すあま「喋ったで」
トンコ「しょうニャ。何故ならこいつは知的生命体種の・・」
プッ(吐き捨てる様にバサ雄のお腹から離れるちいちゃい生命体)
トンコ「フルフルベビーだからニャ」
ベビー「はじめまちて。他所の大陸の方々」にょっにょっ(ナメクジみたいに這いながら挨拶をかます真っ赤なフルフルベビー)
ザンコ「フルフルベビー・・・の、亜種の赤ちゃんですの?」
ベビー「そうでちゅ。将来的には「赤影」と呼ばれる、ヌメヌメでビリビリした飛竜種でお馴染み、竜盤目、竜脚亜目、奇怪竜下目、稀白竜上科、フルフル科の亜種のベビーでちゅ」ぺこり
リカ「よく見ると可愛い♪ギィギみたいね♪」なでなで
ベビー「ベビーは目が見えないでちゅが、おねえちゃん達が「やちゃちい」種族だということは分かりまちゅ。しょこでどうかこの哀れなベビーの願いを聞いてほちいのでちゅ」
すあま「ええやろ。話してみい」
ベビー「えちゅ。実はベビー、ここより遥か西の旧大陸はフラヒヤ山脈からやってきたのでちゅ」
リカ「フラヒヤ・・・」
バサ雄「今日、地理の授業で習ったばかりだよ。狩猟フィールド「雪山」として名高い場所さ」いてててて(腹をおさえてる)
リカ「まぁ・・あなた、そんな遠い所からやってきたの?」
ベビー「えちゅ。実はベビー、雪山の轟竜に「寄生」してもっとおっきくなるつもりだったのえちゅが、その轟竜が奥さんと喧嘩ちてちまい、雪山を飛び立ってちまったのでちゅ。しょして不本意にも宿主の体内から振り落とされてちまったベビーは、ちらない森に着陸ちて、なんとかこの「ダンジョン」に逃げ込んだのでちゅが・・・」
すあま「確かに、そのちいちゃい体からすれば、この巨大校舎は安全な隠れ蓑になる・・けど・・」
ザンコ「たくさんの人や獣人、それにモンスターがわんさかいるもんで、夜になるまで隠れていたっていうわけですの?」
ベビー「えちゅ」
リカ「可哀想に・・じゃあお母さんとも?」
ベビー「母上は轟竜に卵を植え付けた後、その轟竜と死闘の末、亡くなりまちた」なでなで(同情するリカに撫でられる)
すあま「大陸社会では当たり前の生存競争も、こうやって実際に体験したきたモンスターから、言葉によって直に聞かされると・・なんかわびしいなぁ・・」
ベビー「だからこちょ、ベビーは生きなければならないのでちゅ。ベビーを産んでくれた母上の為にも・・」チラぁ~ん・・(遺伝的にも退化してるはずの目元から、一滴の純真な涙が流れる)
トンコ「じゃあお願いというのは?」
ベビー「どうかベビーをもっとちゅめたい土地まで運んでほちいのでちゅ。しょこで休眠するのにちょうどいい石ころの「裏側」で潜み、成体へ変態ちたいのでちゅ」
リカ「立派な目標ね。偉いわ、あなた。そんな小さい体なのに、一生懸命生きようとするあなたを見てたら、お受験なんかで不安になってる自分が馬鹿らしく思えてきちゃった」なでなで
すあま「せやなぁ・・ここに残っても、食べられない保証はないしな」
リカ「え!?この子を食べるの!?」ガガーン

トンコ「フルフルベビーは「珍味」としても有名だニャ。しょれに「マカ漬けのつぼ」で漬け込んでも美味しいというニャ(シビレ生肉に変化)。雪山の山菜爺さんは、フルベビアイスなんてものも売ってると聞くニャ」
リカ「悪い!もう山菜爺さんを見かけても、なんにもあげないんだから」ぷんすか

ベビー「ベビーの苦労を理解ちてもらえたところで、どうでちょう?ベビーをちゅめたいフィールドまで連れていってもらえないでちょうか?」
リカ「ねぇ、そうしてあげましょう。可哀想よ、この子・・」
トンコ「ちゅめたいフィールド・・・凍土かニャ」
ザンコ「問題はこの時間からどうやって凍土まで行くか、ですわ」ふん

すあま「せやったら、おるやんけ。ここにも立派な飛竜種が・・」にやり
バサ雄「俺?えー。マジで」(翼爪で自分を指差す)
~凍土....

ひょううううううう・・・・
ベビー「うわぁ~い♪ちべたいでちゅ~♪」にょにょにょにょにょ(真っ白な雪の上を張っていく真っ赤なベビー)
リカ「ここなら安心ね♪」(モフモフフードコートを羽織ってる獣人一同。その背後では何やら疲れきってあぐらをかいているバサ雄の姿)
トンコ「お前も頑張ってよく飛んだニャ」
バサ雄「ぜぇぜぇ・・元々飛ぶのが苦手なバサルには、少しいい運動になったかな・・・え~っくしょい!!」ブブーーー

ザンコ「いけませんわ。今度は寒冷地に慣れていないバサ雄さんの身が危険ですわ。早く発たなければ」
リカ「じゃあ、ベビーちゃん・・。頑張ってね」ちゅ(ベビーのおでこにキッスをする)
ベビー「この御恩は一生涯忘れはちまちぇん。必ずやこの義理をはたちてみちぇまちょう。では」
にょにょにょにょにょ・・・・・(吹雪舞う凍土のエリア奥へと消えていく真っ赤なフルフルベビーを見送る一同)
すあま「頑張りや・・・気張って気張って・・・ええ「亜種」になるんやで・・・」
トンコ「しゃあ、あたち達もバサ雄が元気なうちに帰るニャ。凶暴なモンスターに出会いでもしたら大変ニャ」
バサ雄「じゃあ、みんな背中に乗って。いくよぉ~。え~っくしょい!!」
ブワッサ・・ブワッサ・・
(こんこんと雪降る凍土の空を、見慣れない岩竜が猫を背に飛び去っていく)
にょにょにょにょにょ・・・・(吹雪に負けず、白銀の世界を進む真っ赤なベビー)
ベビー「とはいうものの、移動には時間が掛かってちまうのが、たまにきぢゅえちゅ・・・輸送に使えるちょうどいい「タクチー」がいれば・・・・」きょろきょろ
のっそのっそのっそのっそ・・・・
(でかいお尻を向けて雪道を進む白兎獣を発見)
ベビー「ベビーってばラッキーでちゅ♪」

ヤンコフスキー「確かに岩竜だったような気がしたが・・・まさかこの凍土の地にねぇ・・・」のっそのっそのっそのっそ・・・・
がじっ
ヤンコフスキー「いてええええええええ

きょろきょろ(あたりを確認する白兎獣。相変わらず鼻がデカイ)
ヤンコフスキー「なんだってんだ・・。こういう日はとっととアジトに帰って、灰猫とひとっ風呂浴びるとするかねぇ・・・」
ひょおおおおおおおおおお・・・・・
(ブリザード吹くエリアの奥へと消えていく白兎獣のでっかいお尻。その表面上では一生懸命、尻尾をかじって離れないベビーの姿も見える)
~後日、バベル中学....

コキ~ン♪コォ~ン♪コカァ~ン♪クウォ・ウォ・ウォ・ウォ~~ン・・
コキ~ン♪コォ~ン♪コカァ~ン♪クウォ・ウォ・ウォ・ウォウォウォ~~ン・・・・
ネムコ「じゃあ、退治してくれたのね♪」(3年B組の教室エリア内で目を爛々とさせている、ケバい眠鳥)
トンコ「ま、しょういうことだニャ」
すあま「うちらバベル少女探偵団に解決出来ひん問題は、ないんやで」フッフッフッフッ・・(今日はなにやらめでたい柄のちゃんちゃんこを羽織っている)
リカ「少し疲れちゃったけどね」ふぁ~あ
ザンコ「遅い帰りでしたので、あたしとリカさんは両親にすごく怒られましたが」ふん
ネムコ「何はともあれ、いなくなったのなら一安心だわ。サンキュ~♪じゃあね~」るんるん(なんか七色の羽毛ポーチをクルクルさせながら教室を出ていこうとする)
すあま「ちょい待ち」
ネムコ「なぁ~に?」
すあま「あんた、見慣れん眠鳥やけど、転校生なん?」
ネムコ「はぁ?何いってんの?あたし、あんた達より上級生よ」
すあま&リカ&トンコ&ザンコ「はぁ?」
ネムコ「ハイスクールの生徒だもん」
すあま&リカ&トンコ&ザンコ「はぁ?」
ネムコ「あんた達、知らないの?マジで言ってるわけ?」
すあま&リカ&トンコ&ザンコ「・・・・」こくり
ネムコ「ここの二階。高校なのよ。バベル高校。エスカレート式」
すあま&リカ&トンコ&ザンコ「・・・・・・・・・・・・・・・」ぽかぁ~ん・・
ネムコ「あたしは三年だから、あんた達が来る時にはもう卒業してるけど♪悪いとこじゃないから、進路に困ってたら、進学すれば?じゃ~あねぇ~♪」ララララぁ~♪
すあま「みんな・・知ってた?」ふりふりふりふり(一斉に首を左右に振る一同)
リカ「あたし・・・進学、「そこ」でいいや・・・」ぽかぁ~ん
トンコ「しょうだニャ・・。今度、覗いてみようニャ・・」ぽかぁ~ん
ザンコ「それにしても・・・」
すあま「まだまだ謎、ミステリーだらけのバベル中学もとい・・・バベル学園やで。しかし・・」

コキ~ン♪コォ~ン♪コカァ~ン♪クウォ・ウォ・ウォ・ウォ~~ン・・
コキ~ン♪コォ~ン♪コカァ~ン♪クウォ・ウォ・ウォ・ウォウォウォ~~ン・・・・
(まるで魔界の建造物の様な築60年木造モルタルニ階建の時計塔校舎の銅鑼の音が、今日も渓流フィールド内にこだまする)
バサ雄「え~~くしょい!!」ブブーーーー(豪快に鼻をたらす。その姿を後ろから心配そうに眺める、桃岩竜と蒼火竜)
ANMAN FROM HELL/完



次回「あたちのモンハン日記」ザ・中継ぎ記事はぁ~
5/17(火)0時更新 でた。なぁ~も。なぁ~も決まってないとです
をお送りいたします♪本日からハッシュタグというのを「やって」みました

よく「システム」はわかりませんが、次回も見よう

