ビュウウウウウウウウウウン!!
(散り散りになった雲の上を航空機の様なスピードで進む桜火竜。その背中ではユクモ装備のハンターがユクモノカサを脇に抱え、片膝をついた姿勢で搭乗している)
ポール「本当に休まないでいいのか!?アマテラス!!」ビュウウウウウウ
アマテラス「まほっ♪十分、日光浴をしてきたからフルチャージよ♪桜子はタンジアまでひとっ飛び~♪」ギュオオオオオオオン(口の中から溢れんばかりに漏れる火炎が、今日の彼女の動力が調子がいいということを象徴している)
ポール「助かる!散々火竜とは陸でやりあったが、空を共にするのは初めてだ!!いい経験にしたい!!」ビュオオオオオオオ
アマテラス「誠実なハンターは好きよ♪ラララぁ~~~♪」
ギューーーーーーーーーーーン
(より加速する桜火竜)
ポール「・・・・・・・・(ロックラックの観光協会・・サフラから届いた手紙の内容・・・)」
グオオオオオオオオオ
(両翼を大きく広げ風を切り進む桜火竜)
ポール「・・・・・・・・(「タンジアのオークション会場に赴き、次の指令を受けよ」)」
ビュウウウウウウウウウウン
(桜火竜が舞う空の下に、広大な海が見えてくる)
アマテラス「まほっ♪お水大好き♪」
ポール「・・・・・・・・(妙だ・・本部は俺にユクモの諜報活動を命じたばかり・・・指令というからには、新たなミッションに違いないとは思うが・・・)」
アマテラス「ポールちゃんも大変ね。ユクモに来るやいなや、騒動に巻き込まれたり、カーブーちゃんの「御守り」を任されたりだもんね」
ポール「楽しくやらせてもらっているさ(人手不足は何処も同じか・・)」フッ
アマテラス「桜子もお姫様と同じくらい、ポールちゃんには感謝してるのよ♪だって、大事なあたしの弟を助けてくれたっていうじゃない?ラララぁ~~♪ワイバーンとハンターは実は仲良しこよしぃ~~♪」
ポール「俺は何もしてないよ。最終的に刻竜と対等に渡り合ってみせてのは、スサノオ君本人の力だ。大したものだよ(そういえば・・・あの時の刻竜・・・。あれ以来、姿を見ていないが・・・)」
アマテラス「弟を褒めてくれるポールちゃんってば大好き♪嬉し過ぎて、思わず下の海を渡ってる旅客船目掛けて火炎球を吐きたくなっちゃった♪」ぼへっ(口から火が漏れる)
ポール「大惨事が起きる前に、その気持ちを受け取っておくよ。っと、旅客船がいるってことは、タンジアはもう近くとみていいな・・・」ふむ・・
アマテラス「それに比べてスサノオときたら、あたしに内緒でカーブーちゃん達と出かけちゃうなんて!カーブーちゃんもカーブーちゃんよ!少しはいつも心配させられる、あたしやお姫様の気持ちを考えなさいっての!!だから男なんてぇええええええええ!!」ボギャアアアアアアア(飛空咆哮をあげる)
旅客船の甲板から上を見上げるちょび髭の丸っこいおじさん「おや・・・桜火竜だ。この海域を飛んでるなんて珍しいけど・・・襲われないかな・・・」ひやひや(上空を飛ぶ桜火竜の内側(おなか側)を見上げながら青ざめている)
ポール「雄が能動的なのは、種を繁栄させる為でもあるんだ。説教だけで勘弁してやってくれ。それに気をつけろ。最近の旅客船はバリスタを搭載してるっていうぞ」(両耳を塞いでいる)
アマテラス「まふぅ~。ポールちゃんに言われたんじゃ仕方ないわ。ねぇ、それよりスサノオは何処で待機してると思う?」ビュオオオオオオオ
ポール「タンジア港から繋がる陸地の何処かで身を潜めているのかもしれないな・・・見えたぞ!ポート・タンジアだ!!」ビュオオオオオオオ
アマテラス「騒動になる前に、あそこの森へ突っ込むわよ♪
そりゃああああああああああああああ」
ギュオオオオオオオオオン!!
(タンジア港から少し離れた森に目掛けて急降下する桜火竜。必死の形相で背中にしがみつくポール)
「あたちのモンハン日記」
~黄金大剣は衰亡への誘い~
~Port Tanzia....
ワイワイガヤガヤ
ロージー「モロタ!!イケイケ!!モロタ!!」むきぃ~~
ガルグイユ「いけぇ~!!アランおじちゃ~ん!!」(ロージーが背負うアイルー型のリュックから顔だけ出してる)
アラン「ぽぬぬぬぬぬぬぬ!!」
ワアアアアアアアアア!!
(酒場エリアのど真ん中に置かれている腕相撲用の樽で、禿げた屈強な男(勿論上半身裸)と腕相撲をとっているアラン(木箱を踏み台にしてる)。その周りを囲う熱狂的な人々や獣人の野次馬達)
ロージー「モロタ!!イケイケ!!ソコダ!!ウデオレ!!ワロタ!!」ワアアアアアアア!!
アラン「ふぬぬぬぬぬぬぬ・・!!」ググググググ・・・
ハゲ頭の怪力男(推定40代)「うぬぬぬぬぬぬぬ・・!!」ググググググ・・・
アラン「おりゃ~~~~!!」グン
ロージー「モロタ!?」ワアアアアアアアア!!
女将さん「あんた!!きばんな!!」(見るからに、かかあ天下なエプロン姿のおっかさん。背中にベイビーをおぶってる)
ハゲ頭の怪力男(職業パン屋)「任せなぁああああああああ!!」ガシッ(持ちこたえる)
オオオオオオオオオオオ!!
(迫力満点な一進一退の攻防に歓声をあげる野次馬達)
ファイヤージンガー「ひげのおっさん、やべぇな。このままじゃ掛け金がパァ~になるぞ」
ガルグイユ「お花のおにいちゃん。援護するでちゅ」こそり
ファイヤージンガー「よっしゃ。まかしとけ」
ぽふっ(葉っぱの両手で頭部の花びらを押し花粉を飛ばす)
女将さん「いつまで遊んでんだい!!とっとと終わらせるんだよ!!」あ~んあ~ん(背中のベイビーが泣く)
ハゲ頭の怪力男(今や子煩悩)「さばお~~~~~~~!!」グングングングン!!(おそらく子供の名前を叫びながら、アームのトルクを上げ、スナップ連打の圧しにかかる)
アラン「おっとっとっと」グラッ・・
ロージー「ヨロケカイフク、レンダレンダ!!マケルナ、ワロタ!!」むきぃ~~
ほわほわほわほわほわ・・・・
(ハゲ頭の怪力男に向かっていく花粉)
ハゲ頭の怪力男(痛風持ち)「オラァあああああああ!!」(鼻の穴をおっぴろげて力む)
すぅ~~~~~(その拍子に花粉をおもいっきり吸引するハゲ頭の怪力男)
ハゲ頭の怪力男(花粉アレルギー)「え~~~~~~っくいしょい!!」ブブーーーーー
ロージー「イマダ!!ホールド!!イナセイナセ!!ワロタ!!」むきぃ~~
アラン「もらったぁあああああああああ!!」
ズガーーーーーーーン
(見事、怪力男の豪腕を台に叩きつけ、樽を破壊するアラン。同時に今日一番の歓声があがる)
ガルグイユ「やったでちゅ!!おじちゃんの勝利でちゅ♪」オオオオオオオオ!!
ロージー「モロタ!!賞金モロタ!!マジワロタ」バッバッバッ(渋々とお札を出す周りの野次馬からお金を回収していくユクモ装備の少女。その後ろではアランが怪力男と友情の握手をしながら、お互いを称えあっている)
ファイヤージンガー「お、すげぇな額だな。全部、次のバウトにぶっ込もうぜ」ファファファファファ(お札を銀行マン並に高速で数えるロージーを促す)
??「お父さんには決して見せれない姿だな」
ロージー「ワロタ?」ちら
ポール「おかしくないぞ。イカさまがバレたら生きて帰れなくなるぞ」(ユクモ装備を纏ったナイスミドルのハンター)
ファイヤージンガー「おう、ポールの旦那。イケてるぜ、その格好♪」(人混みの奥ではハートの目をしたギルドの受付嬢達)
アラン「ん~?なんだっておめぇさんがタンジアに」ぶんぶん(右腕を回しながら歩いてくる。その後ろではハゲ頭の怪力男が女将さんに頭をひっぱたかれている)
ロージー「まさかポールさんもオークションにぃ~?」(両手に広げた札束越しにポールの顔を下から覗き込む)
ポール「まぁね。俺も一目でいいから、シュレイドの黄金大剣ってのを見てみたくてね・・っていうのは冗談。本当は観光協会から頼まれたクエストをしにきたんだ」
ロージー「ロックラックの?」ファファファファファ(お札を高速数えしながら問う)
ポール「そっ。オークションで大陸中から観光客が集まるここで、ユクモの客引きをして来いってさ(本当は二の次。UBUの気苦労は黙っておこう)」やれやれ
ロージー「あ、それ頭いいね。是非やろうやろう」がさり(札束をポシェットにしまう)
ポール「OK。でもその前に、まずはそのお金をみんなに返してからだ」にこ
ロージー「ワロエナイ」ふんだ
ボォ~~~~~~~~~~~~
(蒸気船特有の汽笛の音が広場に響き渡る)
ロージー「なになに?なんの音?」きょろきょろ
ポール「港からだが・・」
ハゲ頭の怪力男「汽笛の音さ。見な」
ボォ~~~~~~~~~~~~
(港に停泊しているのは、大陸世界には珍しい空母型の巨大外輪船であった)
ロージー「ふぁ・・すんごいおっきい・・・」
ポール「蒸気船か・・・民間の技術向上も侮れないな」
ハゲ頭の怪力男「しかも持ち主は獣人ときたもんだ」
アラン「なんだって?」
ハゲ頭の怪力男「タンジアじゃ、もはや誰もが知ってるぜ。交易船、グレート・ネコトリア号の名前をな」
ロージー「ふぁ・・グレ~と・・ねこ、とりあ号・・」
ザベーーーーーーーーン!!
交易船グレート・ネコトリア号
外装:軽量鉱石素材と鎧石を使用した黒塗りのてやてやボディに、飛空船を着陸させる為の平たい飛行甲板(平甲板型)を持つ、交易船とは名ばかりの空母戦艦。蒸気船及び、左右の舷側に外輪を持つ外輪船(推進器として水車型の装置である外輪を使う船)。船尾側に煙突を持つブリッジがあり、その後方には補助用の横帆(三枚)を装着するためのマストが立っている。ブリッジ前方には大砲を、甲板上の左舷、右舷にはバリスタを搭載。
機関:蒸気機関、マスト
総トン数:2000トン
積載トン数:850トン
全長:200フィート(60.9m)
全幅(外輪を覗いた):65フィート(19.8m)
速力:9.05ノット* *1ノット(海里)=1.852km毎時
アラン「今度は海で戦争をおっ始めようってか?ブラックギルドじゃあるめぇし」スッ(葉巻を咥える)
ハゲ頭の怪力男「案外、それに近いかもな」ぶんぶん(アランにやられた右上を回してる)
ポール「どういう意味だ?」
ハゲ頭の怪力男「ここだけの話、あの船の持ち主はかなり黒い野郎ってことだ」ボキボキ(ふっとい首を回す)
ロージー「メラルー?」
ハゲ頭の怪力男「毛並みは白黒猫だ。水没林北東を事実上、統治してる豪農のデブ猫だよ。だがそれは表向きの肩書でな・・・その裏ではドスコカの製造に、人型奴隷の人身売買、更にはそいつらの「素材」を使った臓器売買もをやっているそうだ」
ポール「ブラックマーケットの密輸業者(スマグラー)か・・」
アラン「水没林ってことは、フェイリンメイリン国の統治下か?」
ハゲ頭の怪力男「いや。アドバイザーって形で交流はあるそうだがな。盟約を交わしてるんだろうよ」
ポール「そうか・・賄賂を渡して、双方の利益を共有してるのか」(やれやれのポーズをもって返事をする怪力男)
ロージー「そんな危ない猫さんが、タンジアによく来るの?」
ハゲ頭の怪力男「一応、交易船だからな。タンジアでは「事を起こさない」という交易条件の下、町長は停泊を許している」
アラン「また賄賂か?」
ハゲ頭の怪力男「馬鹿野郎。タンジアをなめるな。交易条件ってのは、ここでのヤバイ物の取引、密輸を一切禁じるっていうことさ」
ポール「それじゃあ普通の交易船と同じ条件じゃないか」
ハゲ頭の怪力男「そうよ。だが連中が運んでくる、希少な鉱石は別格だ。タンジアはご覧のとおり港町だからな。最近じゃ、物資の殆どは連中から購入してるのが事実だ。それと、遠方の大陸でしか手に入らねぇレアメタルは、このタンジア経由で取引されてるんだぜ?」
アラン「なるほどな。大陸中を行き来する交易船に、停泊料と引き換えに場所を提供してやってるわけか」
ハゲ頭の怪力男「何度か中央捜査局のがさ入れも入ったが、連中の船は白だった。必要以上の武装も、航路上での海竜被害を考えれば「妥当ライン」だとよ」
ポール「ということは、ドスコカを輸送してないってことか?」
ハゲ頭の怪力男「そこが連中の賢いところさ。どうにかして、捜査局の目を掻い潜る輸送方法を使っているんだろうよ」
ロージー「どんな方法で?」
ハゲ頭の怪力男「さぁね。それを知ってたら、タンジアも共犯だ。だから俺たちは何も考えねぇし、何も知らねぇ。お互い利益を得られりゃ、それでいいのさ。それが商いの基本だろ?」
アラン「それでもユクモは真似出来ねぇだろうよ」やれやれ(それを聞いて微笑むロージーとポール)
ハゲ頭の怪力男「お、噂をすれば、交易船のオーナーが出てくるぞ」
・・・・・・・・・・・・・・
(甲板から港にかけられた木板の上を、ボディガードのメラルー達に四方を囲まれながら渡ってくる、黒いシルクハットに黒いジャケット、下にははちきれんばかりの白いワイシャツに真っ赤な蝶ネクタイを着た、傲慢を絵に書いたようなデブ白黒猫)
ハゲ頭の怪力男「トム・フレッカー様のご登場だ」へん
ファイヤージンガー「またおかしな野郎が出てきやがったな。きっと」こそり(ロージーに耳打ちをする)
ハゲ頭の怪力男「そうか・・今日あの野郎が来たのは、シュレイドの黄金大剣が目当てってわけだな」ふふぅ~ん
ポール「あ、そうだった。俺も行かないと」
ロージー「秘宝を見てくるの?」
ポール「ん、まぁね。じゃあ、ロージーちゃん。クエストの件、頼んだよ。それから、くれぐれも危なそうな人には声をかけないように」
ロージー「はぁ~い♪あ、それと会場でお兄ちゃんを見かけたら、ちゃんとあたしの渡したものを出展したか聞いておいて♪」
ポール「いいけど・・何を渡したんだい?」
ロージ「ゲゲゾンのフン」
ポール「・・・・・・(またそれか・・)」はぁ~
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次回「あたちのモンハン日記」ザ・中継ぎ記事はさ!?
5/29(日)0時更新 なぁ~も。なぁ~も。なぁ~も決まってねぇどす
をお送りいたします♪そしたらさ、次回も夏の大会を目指したつもりで、蝶番(ちょうつがい)にこっそり油をさす練習をしておこう
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「黄金大剣は衰亡への誘い/PART2」の巻
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