PART1「凍土の密教」
~凍土非狩猟エリアに位置する、とある雪山....
ひょううううううううう!!
(ブリザード舞う山腹エリアを力強く歩き進む二人の獣人)
BBB「マジでワリィな!こんな場所に付き合わせちまってよ!」びょうううううう!!
純平「他でもないお前の頼みだ!気にするな!」びょうううううう!!
~数日前、喫茶アマンダ....
純平「ネブラ教?」(テラス席にて優雅にアイスコーヒーを飲みながら問う)
BBB「ああ。唯一神に毒怪竜を崇拝する、凍土の密教だ」ゴッゴッゴッゴッ(昼間っから達人ビールのジョッキをかっ食らっている)
純平「自然崇拝もずいぶん行き過ぎた進化を遂げたもんだな」やれやれ
BBB「なんでもよ、ネブラ教の信者ってのは、毒怪竜の皮や毒怪竜の爪を食べ、少しでもブヨブヨになって、憧れのネブラに近づく為、毎日「苦行」を積んでいるらしいんだ。信者の特徴なんだが、連中は普段から飲料水としてアルビノエキスを飲んでいやがるから、全員、色白で白毛になっているんだとよ」ぷはぁ~
純平「猫にもアルビノは多いが、俺は今の毛色が気に入ってるんでね。遠慮しておく」ズズズズズ・・・(ストローを上手に「ガスマスク」の穴に突き刺し、その清涼感を味わう)
BBB「実はな、そのネブラ教の司教の一人が以前、ユクモに観光目当てで来訪してたんだよ」ちょいちょい(ガラス越しの店内に見えるメイドに猫指を一本立て、ジョッキの追加注文を促す)
純平「密教徒が温泉街に観光か?」ズズズズ・・
BBB「ファーザー・ポイズンサックっていってよ、30代前半の人型だ。教団の中では、結構偉い司教なんだとよ」(店内からかなりでかめの特大ジョッキを頭上に抱えながら運んでくるメイド)
純平「どうやって知りあったんだ?」ズズズズ・・
BBB「温泉だよ。一緒に浸かってたら意気投合しちまってな。酒でも奢ろうと思ったんだがよ、戒律で酒はおろか「普通食」は一切口に出来ねぇんだとよ」ゴトン(目の前に特大ジョッキを置かれる)
メイド「あの真面目そうな司教さんのことね?あたしも覚えてる。ほんと、誰かさんと違って、誠実そうな人だったもんねぇ~」ばちぃ~ん(おしりをそっと触ろうとする黒猫のいけないお手を「めいいっぱい」はたき落とす)
純平「お前と一緒にいたおかげで、どうやら既に有名人の様だ。追加で古代豆の塩ゆでを貰えるかな?」スッ(チップをそれとなく手渡すと、ウィンクしながらその場を去っていくメイド)
BBB「そのファーザーってのが、清廉潔白を象徴するような色白な男でよ。なんとも頼りねぇんだよ。だから俺もつい酒を飲んでたってこともあって、「何か困った事があったらユクモに相談しろよな」、なぁ~んて言っちまったんだ」ふうふう(ちんちんに腫れたお手の甲をふうふうする)
純平「黒猫が司教の懺悔を聞く時代か。それで、本当に相談を受けたのか?」
BBB「つい先日だ。ファーザーから俺宛に伝書鳩が届いてな。そこに依頼が書いてあったんだが、これがまた厄介な内容でな・・」ふうふう
純平「それで俺を呼んだというわけか。気を遣うな。話してみろよ」
BBB「わりぃな。助かるぜ」
ちぃ~ん(ジョッキとグラスで乾杯する)
BBB「依頼内容はずばり、「教団内に潜伏した異端者を発見して欲しい」だとよ」
純平「戒律を破った者でもいるというのか?」
BBB「多分な。俺は宗教に興味なんざねぇが、あの司教のことは気に入ってんだ。それによ、わざわざ教団の拠点がある凍土から俺を頼りにしてくれたんだ。俺としちゃ、知り合いのよしみで助けてやりてぇってわけよ。そこでだ、純平。お前に頼みがあるのよ」げふぅ~
純平「まさか、俺にその教団に潜入捜査をしてこいなんて言うんじゃないだろうな?」コトン(氷だけになったグラスを置く)
BBB「まさかよ。俺は「オトモ軽薄者」のUBUとはちげぇ。一緒に教団のアジトがある凍土に付いてきて欲しいんだ。俺は腕っ節に自信はあるが、犯人探しみたいな繊細なことは苦手でよ・・。な、頼む!!俺の知人を助けると思って、この通り!!」ペチン(頭上に両手を合わせて懇願のポーズをとる)
純平「報酬は高いぞ」カランカランカラン・・(グラスの中の氷を回しながら答える)
BBB「うほっ!やっぱり持つべきものは親友ってな♪」ぷぅ~~~(歓喜と一緒におならも出る。その後ろを「たまたま」通りがかった村人の女性が気絶して倒れる)
「あたちのモンハン日記」
~Venom Penance~
PART2「ユダは誰だ!?」
びょうううううううううう!!
純平「教団のアジトはまだか!?」びょうううううう!!(MK11型狙撃用ボウガンを背負い直し、吹雪に耐えながら進む)
BBB「地図によれば、このあたりに洞窟があるらしい!!」びょおおおおおお!!(今にも吹き飛んでいかんばかりの吹雪の中、地図を両手に見ている)
純平「俺達が行くことを依頼人は知っているのか!?」びゅううううううう!!
BBB「ああ!すあまのところの伝書鳩を借りてな!!二、三日のうちに必ず行くと報告済だ!!」
純平「と言っても、この吹雪じゃお出迎えは期待出来ないか・・・おい!あれじゃないのか!?」
びょおおおおおおおおお・・・・
(吹雪の向こう側に見える断崖の下に、ネブラX装備を纏った司教が立っている。背中にはクロノヒツギを背負っているも分かる)
BBB「な、律儀な男だろ?間違いねぇ。ファーザー・ポイズンサックだ」にやり
あんみゃんみゃんみゃん、あんみゃんみゃん・・・
(洞窟内に響き渡る「不気味な」経文)
ポイズンサック「本当になんとお礼を申し上げて良いものか」ザッザッザッザッ・・(二人の獣人を引き連れ、洞窟内を歩くネブラX装備を纏った白髪、色白で細身のいかにも人が良さそうな司教。頭には「おそろしい口」のギザギザに並んだ歯列を緊箍児(きんこじ)の様にはめているのがなんだか痛々しい)
純平「俺は親友に頼まれただけだ。それよりも武器の携帯は平気なのか?」(背中にしょってるMK11型ボウガンを猫指で指す)
ポイズンサック「あなた方を信頼しております」顔にこぉ~(疑念など一切感じない誠意溢れる満面の笑みで返答する)
純平「ありがたい。ところで、その背中にしょってる棺は狩猟用か?」
ポイズンサック「いいえ。これは睡眠用の棺です。我々信者は毎晩、この棺に入り、ネブラ様へのお祈りを捧げてから眠りにつくのです」ア~メン(みたいな祈りを捧げてみせる)
BBB「ところでよ、なんか飯ねぇか?結構歩いたもんで、腹が減っちまった」ぎゅるるるるる
ポイズンサック「普通食でよければ」顔にこぉ~
BBB「それじゃなきゃ困る。あんたらが食ってる「ネブラ食」じゃなくてな」
ポイズンサック「ははははは。確かに我々、ネブラ信者は、毒怪竜素材の料理しか口にしてはいけない戒律を守っています。ですが、ちゃんとあなた方、ゲスト用に普通の食材も用意してありますよ」顔にこぉ~
BBB「大変だな。信仰ってのは」ぼりぼり(おしりを掻き散らす)
純平「ここにはどのくらいの信者がいるんだ?」あんみゃんみゃんみゃん・・(エリアの遠くから経文が聴こえる暗がりの洞窟内を見渡す。辺りの壁には、そこ中「Gigginox」「KEEP CARM AND DON'T BE AFRAID OF POISON」などといった、危険思想が伺える文言が赤い字で記されている)
ポイズンサック「現在は50名ほどです。この奥が「修練エリア」になっております。さ、どうぞ」(次のエリアに入ることを勧める)
BBB「おお~~~~」
あんみゃんみゃんみゃん・・あんみゃんみゃん・・
(案内されたエリア内では、ノーマルのネブラ装備を纏った数十名の男女が、各所に施された毒々しいお湯に浸かりながら、苦悶の表情で経文を唱えている。その周りでは見るからに「毒っぽい」ジュースを飲んで吐き散らかしたり、悶絶をあげながら転げまわっている信者もいれば、慎重に「毒の目薬」を目に垂らし、悲鳴をあげながら気絶する者もいる。その奥では上半身裸の男信者二名が、毒属性の武器を両手に構え、互いに斬り合っている。また、毒弾が入っていると思われるボウガンでロシアンルーレットをしている団体も。勿論、全員「毒状態」で頭の上からはブクブクと紫色のエフェクトが放出されているのが目につく)
BBB「すげぇな。これが苦行ってやつか。こっからでも毒素が目にしみるぜ」つぅ~ん(目をしぱしぱする)
純平「司教とは着ている装備が違うな」あんみゃんみゃんみゃん・・
ポイズンサック「更に位の高い装備を纏うことが許されているのは、我々、司教だけなのです。御覧ください」
ぎゃあああああああああ!!
(鎖で上半身をぐるぐる巻きにされた信者に向かって「一方的に」毒けむり玉を間髪をいれずに叩きつける、ネブラX装備を纏い、ぐるぐるメガネをかけた、行商婆タイプの老婆。勿論アルビノエキスを飲んでいる為、色白、白髪である)
BBB「ずいぶんおっかねぇ婆さんだな」
ポイズンサック「通称「凍土の残虐ババア」という異名を授かっている、マーザー・ギギコフ、御年98歳です」
純平「授かっているというより、あの拷問の様な修練を受けている信者達が、勝手に命名したのだろう」こそこそ
BBB「間違いねぇな。それにマーザーってなんだよ?普通「マザー」っていうだろ?」こそこそ
ギギコフ「なんだおめぇら!!」ひっ(ってするビーと純平)
ポイズンサック「マーザー。この方々は遥々ユクモから、私が招いたゲストですよ」顔にこぉ~
バフゥ~~~~ン
(その顔面に毒けむり玉を叩きつけられるファーザー・ポイズンサック)
ギギコフ「そいつらがこの教団に入り込んだ異教徒を探すってか!?よもや稀人に助けを求めるとは、恥を知れ!!」バフゥ~~~~ン
ポイズンサック「ゲホゲホッ。まぁ、そう言わずに、彼らにお任せしましょう」ブクブクブクブク・・(毒状態になりながらも満面の笑みで危険な老婆を諌める)
ギギコフ「もしも見つけられんかったら、ワシがお前らを棺の中に入れてやるからの!!ワシがこのクロノヒツギで葬った輩に、おぬしらを加えると、ちょうど100万じゃ!!こりゃめでたい!!覚悟しておれ!!」ドォ~クドクドクドクドク(笑ってるっぽい)
BBB「もはや司教でもなんでもねぇなただの大量殺人者だ」
純平「100万っていう数字も怪しいな。毒のやり過ぎで、認知症を患ったのでは?」
??「ファーザー。その方々がユクモから来てくださったメシアですか?」
BBB「ん?」
キラキラキラキラキラキラ
(ネブラX装備を纏いメガネをかけた、見るからに純真そうな若い女司教。勿論アルビノエキスを飲んでいる為、色白、白髪であるが、それがかえって彼女を魅力的な司教に見せているのも事実である。また、服装の上からでも分かるほどグラマラスな体型である)
BBB「お、お名前は!?」ブバッ(興奮のあまり鼻血が噴き出る)
ポイズンサック「彼女はマーザー・アンキャニーハイド。24歳の若さにして、司教になった信仰心の高いマーザーです」顔にこぉ~
BBB「マーザー・・・なんだぁ?」
純平「Uncanny Hide。不気味な皮の外来語だ」
アンキャニーハイド「まぁ、よくご存知で」顔にこぉ~&キラキラキラキラ
ポイズンサック「また彼女は、教団内では「凍土に咲いた一輪のルロウスイセン」と呼ばれているんですよ」
アンキャニーハイド「はじめまして」顔にこぉ~&キラキラキラキラ
BBB「ほわぁ・・・・・・・」キラキラキラキラ(その仏のような輝きに顔を照らされている黒猫)
ポイズンサック「こちらが鈴木様。そしてこちらがトリプル・・」
BBB「結婚してくださぁーーーーーーーい!!」バッぴょーーーーーん
ギギコフ「不束者めぇえええええええ!!!!」バフゥ~~~~ン(遠くにも関わらず、アンキャニーハイドに飛びかかった黒猫を一発の毒けむり玉で見事に叩き落とす豪腕っぷり)
BBB「ぎゃあああああああ」ブクブクブクブク(横倒れになりながら毒に侵される黒猫。その後ろでクスクスと笑う信者達)
アンキャニーハイド「あの・・ファーザー。お二人を大司教様の下に?」ちらちら(と「はつかしそうに」ポイズンサックを見つめる)
純平「・・・・・・・・・・・・」(その様子を見逃さないガスマスクの向こう側の観察眼)
ポイズンサック「ええ。これから大司教様にお会いして頂き、一緒にお食事をして頂こうかと」顔にこぉ~
アンキャニーハイド「それならば私が食事をお作り致しますわ♪」ドォ~クドクドクドク(やはりこの子も笑い方は既に「侵されている」)
ポイズンサック「それはありがたい。お願いします。マーザー」顔にこぉ~
アンキャニーハイド「はい!!」顔にこぉ~&キラキラキラキラ
きゃっほるんるんるん♪
(と、へんてこりんなスキップで黒猫を踏みつけながらエリアアウトしていく若い女司教)
純平「あんたに気があるようだな。戒律では恋愛も禁止か?」ちら
ポイズンサック「いえ。信者間の恋愛は自由です」顔にこぉ~
純平「なるほど。恋という毒牙にも侵されているようだ」やれやれ
~大司教の間....
ドォオオオオオオオオオオン!!
(巨大なネブラX装備を纏った竜人族の大司教(推定6m強=ドンドルマのギルドマスター同等のどこか往年の「ダンブル○ア」を思わせる風貌の竜人。勿論アルビノエキスを飲んでいる為、色白、白髪である)が、でっかい石造りの椅子に腰を下ろしている。その巨体の前で跪くポイズンサックと獣人二人)
ポイズンサック「大司教、ファーザー・ネブラスキー。こちらがユクモのBBB様、そして鈴木様です」
BBB「ずいぶんでっけぇ爺さんだな。俺もレスラー時代、あんたみたいな大男を相手にベルトを競い合ったもんだよ」
ネブラスキー「ドォ~クドクドクドク(笑ってるっぽい)。まさに毒しにまさる豪傑。歓迎致しますぞ」顔にこぉ~(首にネックレス代わりに巻きつけている「不気味な毒腺」が、未だにクネクネウネウネと蠢いている)
BBB「なぁ、毒しにまさるってなんだ?」
純平「聞きしに勝る、だろう?」
ポイズンサック「大司教様がこのネブラ教団の宗祖であり、また、歴代の教徒の中で唯一、ヴェノムペナンスを乗り越えた、非常に徳の高い聖者なのです」
BBB「ヴェノムペナンスってなんだ?」
ネブラスキー「なんてこともありませぬ。108日間、毎日毒湯に浸かり、食事は毒袋の激アツもつ煮込みを食べ、夜になったら両手を毒手にする為、フロギィやガミザミ、そして骸蜘蛛の幼体が無数に入った毒粉に手を長時間「浸す」という苦行の事です」顔にこぉ~(とは裏腹に、巨大な翁が手すりに置く両手は、凄惨な擦り傷に侵され、その色もおぞましいほどの「紫色」に染まりきっている。仄かに毒エフェクトをフツフツと放っている)
BBB「その外観から、俺はあんたのことをちっとも聖者だとは思わねぇが、あんたがこの世界で史上最強の一人であることは認めるぜ」(それを受け微笑む大男)
純平「早速だが、大司教。教団に入り込んだという異教徒について話を聞きたいのだが」
ネブラスキー「はい。実はファーザー・ポイズンサックに頼んで、異端者の発見依頼をあなた方に委託したのは、他でもないこの私なのです」
純平「説明してもらおうか」
ネブラスキー「はい。実は私には「夢遊病」の癖がありまして・・・日頃の「ネブラ食」の過食とストレスから、夜な夜な無意識に普通食が保存されている貯蔵庫へ赴いては、その「安心する匂い」を嗅いで深い眠りにつくという困った癖があるのです」
BBB「だったらやめりゃいいじゃねぇか」
ネブラスキー「はい・・・。ですが、一回足りとも、その甘い誘惑に負け、普通食を口にしたこはありません。これはネブラ様に誓って言います」
BBB「そうだよな。だとしたら、異端者ってのはあんたになっちまう」
ネブラスキー「はい。残念なのは、本当にその異端者が教団内にいたことなのです・・」しょんげり
BBB「話してみろよ。少しは毒っけが抜けるかもしれねぇぜ」
ネブラスキー「あなた方に依頼する数日前の晩、日頃の「ネブラ食」に飽き足りた私は、例のごとく、来訪者に出す為の「普通食」に惹かれ、貯蔵庫に向かっていました」
BBB「懺悔込みの回想録か」
ネブラスキー「普通食への憧れから、沸き起こる暴食を恥じらいもなく剥き出しに、よだれを垂らしながら誰もいないはずの貯蔵庫へ向かうと、何やら食べ物を貪る音が聴こえてきたのです」
BBB「もはやホラーだな」
ネブラスキー「その音で私は「正気」を取り戻すと、こしょりと身をかがめ、誰が貯蔵庫にいるのか見ようとしたのです。が、なにぶんこの巨体故、物音で相手に気づかれてしまい、隣のエリアに逃げられてしまったのです」
純平「その信者の顔は見なかったのか?」
ネブラスキー「ぜんぜん分かりません」ふるふる(顔を左右に振る)
BBB「特徴はよ?声を聞いたとか、男とか女とか」
ネブラスキー「ぜんぜん分かりません。何分、最近は年を取り過ぎたせいか、エリアをうろつくバギィの声も人間のそれに聴こえる始末でして・・」
BBB「よくそんなんで大司教やってんな。他に心当たりはねぇのか?」
ネブラスキー「逃げていく後ろ姿から察するに、その信者がネブラX装備を着ていたことは・・多分、確かです」
BBB「多分・・って、ずいぶん曖昧だな。ネブラX装備はあんたら司教クラスしか着れねぇんだろ?」
ポイズンサック「はい。現在、教団では私と大司教を含め、五人の司教が存在します」
BBB「ってぇことは、ここにいる二人は覗くとして・・残りは婆さんと、あのグラマーなねえちゃんか・・」ふむぅ~
純平「大司教、後ろ姿から、特徴は掴めないか?例えば、マーザーギギコフだったら、その体は小さいはずだ」
ポイズンサック「ぜんぜん分かりません。何分、最近は年を取り過ぎたせいか、エリアをうろつく飛甲虫を信者だと勘違いし、迂闊に近づいては頭を刺され、麻痺させられる始末でして・・」
BBB「そんなピントの合わない目で、ネブラX装備と分かっただけでも良しとしようや。俺はあんたの言うことを信じるぜ。おっと、ハイタッチはなしだ。毒が感染しちまうからな」
こそりこそり
純平「誰だ!?」バッ
??「ひえええええええええ」ずでぇ~ん
(エリアの端っこから前のめりに倒れてくる、ネブラX装備を纏ったつるっぱげのデブ男。勿論アルビノエキスを飲んでいる為、色白であるが、顔はシミだらけである)
BBB「なんだ、あのデブ。格好からするとあれも司教の一人か?」
ポイズンサック「ええ。ファーザー・ブヨブヨです」
BBB「盗み聞きとはずいぶんいい趣味じゃねぇか」じろ
ブヨブヨ「やってない!!わ、私は断固としてやってないぞ!!この「こ汚い」黒猫め!!」しっしっ
ネブラスキー「盗み聞きは、我が教団の戒律に従えば贖罪に値します。ファーザー・ブヨブヨ。これから私はあなたが「ごめんなさい」と言うまで、この毒手の拳で殴り続けなければなりません。どうぞこちらへ」
ブヨブヨ「やってない!!わ、私は異教徒でもなければ、やってもない!!やってもないんだぁ~!!」わぁ~(と、両手を上げてエリアアウトしようとする)
ドン(入れ違いに誰かとぶつかる巨漢の司教)
アンキャニーハイド「きゃあああああ」ガショ~~ン(運んできた料理を乗せた「ぼん」をひっくり返しながら倒れてしまう)
ブヨブヨ「あ・・マーザー・アンキャニーハイド・・・。だ、大丈夫かい?」
アンキャニーハイド「ええ・・私は・・。でも皆様にお出しする料理が・・」
めちょり~ん・・
(美味しそうな焼きたてのパムやシチューが毒っ毛たっぷりの地面に散乱してしまっている。その匂いにつられ、洞窟内のゲゲゾンがこぞって集まり、料理をすすっている)
ネブラスキー「ああ!!貴重な普通食が!!」ガガーーーン
BBB「あ~あ。あれじゃ「三秒ルール」もあったもんじゃねぇな」
ブヨブヨ「ち、違うんだ・・」おろおろ
ポイズンサック「大丈夫ですか?マーザー」(手を差し伸べる)
アンキャニーハイド「あ・・すみません」ポッ
ブヨブヨ「・・・・・・・・・」(その恥じらいを見逃さない嫉妬と憎悪に支配された醜い眼光)
純平「・・・・・・・・・・」(そしてそのデブの醜悪を見逃さない、ガスマスクの向こう側に見える観察眼)
ネブラスキー「貴重な普通食を台無しにした罪は万死に値します。さぁ、こちらへ来るのです」ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・(真っ黒に覆われたシルエットから流れ出る血の涙)
ブヨブヨ「やってない!!わ、私は盗み聞きもしてなければ、異端者でもない!!」
ポイズンサック「誰もそんなこと言ってません。せめてマーザーに謝罪だけでも・・」
ブヨブヨ「うるさいわぁ~い!!大司教こそ、夜な夜な貯蔵庫に普通食の匂いを嗅ぎに行ってるじゃないか!!バカな顔して!!一番、怪しいのは大司教じゃないか!!」わぁ~ん(と、大のオトナが泣きながらエリアアウトしていく始末)
ネブラスキー「・・・・・・」しょんげり
ポイズンサック「気にしないで下さい、大司教。それにしても、まったく困ったものです・・。平気ですか?マーザー」
アンキャニーハイド「はい・・ファーザー・ポイズンサック」ポッ
BBB「どうみてもあいつが怪しいな」
純平「今のところはな・・。大司教、俺に提案があるんだが」ちら(泣きながら落ちた普通食を見下ろしている巨漢の大司教。ゲゲゾンが靴の上に乗っかってる)
ポイズンサック「何か、いいアイデアでも?鈴木様」
純平「ああ。せっかくの料理が台無しになってしまった代わりと言ってはなんだが・・今宵、最後の晩餐を開いてみないか?」
アンキャニーハイド「??」(その背後では、まだ虚ろな表情で地面に落ちた普通食を見つめる大司教の姿が。そのふくらはぎを、同情の眼差しで叩いてやってる黒猫の姿も)
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7/26(火)0時更新 「Venom Penance/後編」
をお送り致します♪ほいだらばさ!次回も冷蔵庫に入ってる普通食に感謝をしながら食べ見ようよ
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「Venom Penance/前編」の巻
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