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「Dragon Destruction編/PART10」の巻

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ショウウウウウウウウウウ・・・・
(豪雨に打たれる林道上を一直線に貫く放射の軌跡から硝煙が上がっている)


ポール「なんて威力だ・・・・」ザアアアアアアアア(密林越しにその脅威を呆然と眺めている)


パチパチパチパチパチパチ
(湧き起こる硝煙の中に、紫紅色の粉塵が弾けながら飛散している)


ポール「・・・・・・・(なんだあれは・・・)」


ジュウウウウウウウどろん
(火花をあげながら舞う粒子群に、雨粒が次々と衝突しては一瞬にして蒸発していく)


ポール「!!(あの煙はただの硝煙じゃなく、気体中に残った火炎放射の粒子が雨粒を蒸発させているから発生しているんだ・・!!だとすれば、あの粉塵の正体こそが、太古のプロメテウスを有害物質と言わしめている元凶に違いない・・!!)」ザアアアアアアア


クロエ「へぇ~。マジでやばいんだ。これ」ザアアアアアアアア(目の前に聳え立つ砲身を見上げる)


ぱちくり目(砲車の車体裏から光る4つの猫目)


ミッチ「見たすか?伯爵」(車体裏に大の字になって引っ付いているミッチとマクシミリア)

マクシミリア「ああ。噂以上の威力のようだ。エネルギー弾というより、鎧竜の熱線に近いビーム状を見せていたが・・火力は桁違いだろうな」

ミッチ「自分らがファイヤーウォーで見た竜機兵もまた、今と同じ化合属性と呼ばれる超エネルギーを搭載していたらしいっす」

マクシミリア「太古のプロメテウス・・・古代人が龍族の逆鱗に触れた劇薬か・・」

ミッチ「エリーゼ殿の話では、その太古の劇薬を下手に暴発させてしまうと、大陸の命に関わる死滅を齎すと聞いているっす。きっと今の発射の延長線上に見えた、パチパチと燃える「あやしげな火の粉」が、その超危険な有害物質なんすよ」

マクシミリア「おそらくあの粉塵は、粒子一つ一つの中で、火属性エネルギーと龍属性エネルギーが激しく衝突しあっているから発火しているように見えるのだろう。その衝突エネルギーが放射線を放出し、重力を持って落下してくる雨粒をも蒸発させているに違いない」

ミッチ「なるほど・・そんなあぶねぇものに触れたり、ましてや吸引しちまったら確かに死んでしまうっすね。特に身動きできない植物は・・」

マクシミリア「龍科学者達が太古のプロメテウスを人工放射性元素と呼ぶのは、その2つの属性エネルギーから成る原子核が不安定な故・・だが、その有害物質に関してはこの豪雨が功を奏している。気体中の粉塵もこの雨に打たれてはエアロゾル化しにくいはずだ。問題はこの上にある、その膨大な熱量の化合属性を生み出すボイラーだ。下手に刺激を与え、爆破したとなれば・・・」

ミッチ「エリアまるごとドカーンすね。そうなればありがたい資源も死滅しちまう・・。UBU殿はその終焉を危惧していたんすね」

マクシミリア「革命の灯火を消すのは我らの責務。ロベスニャエール様の掲げたイデオロギーを無駄にしない為にも、ニャン=ジュストの暴走を我らの手で止めるのだ」

ミッチ「うっす。然らば伯爵。如何にして上のボイラーに近づきましょう?邪魔者さえいなければ、コニー殿から授かったボイラーの停止法をゆっくり実践出来るのですが・・」

マクシミリア「まずは砲車を占拠している人間を排除せねばなるまい」

ミッチ「しかしなんだってまたギルドナイトが・・。まさかこの兵器を強奪しようなんて魂胆じゃないっすかね?」

マクシミリア「銀火竜殿に聞いた話では、竜騎兵を復刻させたのもまたギルドの仕業・・・だとすれば、その可能性も否めんな」


ぬらり・・(と、同じ車体裏を這って蠢く黒い影)


マクシミリア「誰だ。出てこい」


カサカサカサ・・(天井をまるで「G」のように這いながら近づいてきたのは、完全に目がイッちゃってる素行の悪そうなメラルーであった)


サブ彦「あっしの名前はサブ彦。フェイリンメイリン国の猫民でさぁ。実はお二人にお願いがあって参上致しやした」へこり

ミッチ「お願い?」

サブ彦「へい。この砲車を占拠している横暴な人型に復讐するチャンスを、是非ともあっしに与えてくだせぇ」







「あたちのモンハン日記」
~Dragon Destruction編~








ザアアアアアアアアアアアアア!!
(豪雨の密林エリアで対峙する灰色のギルドナイトとソル装備を纏った初老のハンター)

$あたちのモンハン日記
サムソン「おぬしらの狙いもあの兵器にあるようだな」ザアアアアアアアア(その背後では未だ動けないゲルハルトが雨に打たれながら横向きになって寝ている)

黄「今度は何を企んでいるんだ?田舎の自警団め」ザアアアアアアアア(ハットを深々被ったまま雨に打たれている隻腕のグレーナイト)

サムソン「なぁに。あんなものがあっては、竜大戦以来の大陸食物連鎖問題に発展しかねん。よってその侵攻を食い止めたいだけだ」ザアアアアアアア

黄「ほぉ・・・(目的は同じ・・・ならば利用するも手だな・・)」ザアアアアアア

サムソン「邪魔立てするならば、お相手致そう(ファビオから請け負ったサブクエスト・・。灰色のギルドナイトの実存確認・・・出来れば、こやつがファビオとどういう関係にあるのか知りたいが・・今は呑気に問答を交わしている場合じゃないか・・)」ふぅ~~~


カッ
(稲光に晒され、その灰色の装束が銀色に輝くギルドナイト)


サムソン「ほむ・・・(そう簡単に倒せる相手ではないか・・・)」ドシャーーーーーン!!(落雷音がエリア中に轟く)

ゲルハルト「ニャ・・・・(気をつけろ・・・そいつの目は・・・)」ザアアアアアア

黄「どうした?ご老体」ザアアアアアアア

サムソン「やめた」ぷい

黄「??」

サムソン「おぬしのように隙を見せない男が、任務遂行の邪魔になる者をこうも放っておくわけがない。つまり、今回ばかりは目的が同じであると判断した」ザシュッ(ゲルハルトの下に片膝をつく)

黄「・・・・・・。いい判断だ。ミッションもクエストも時間が大切だからな。ならばご老体には、あやつらの相手をお願いしよう」ちら

サムソン「ほえ?」ザアアアアアアア・・


ドドドッドドドッドドドッドドドッDASH!
(林道の奥より見えてくる猫騎馬隊の進軍)


猫将軍「見つけたぞぉおおお!!人型だぁああああああ!!駆逐せよぉおおおおお!!」パカラッパカラッDASH!


サムソン「げっ汗

ゲルハルト「ほみゃ~ったらにゃ~(まんまとのせられたな)」フリフリフリフリ(拘束が解け、全身の雨を払いながら起き上がる)

サムソン「ほえ?」きょろきょろ


ザアアアアアアアアアア
(灰色のギルドナイトはもういない・・)


サムソン「ほむ・・むかっ」カカーーーーン(背後に稲光が落ちる)




ザアアアアアアアアアアア
(巨大な砲身に雨が降り注ぐ)


クロエ「ったく。結局、あたし一人でこいつをぶっ壊すしかないのか」やれやれ(シートにふんぞりかえったまま、目の前の砲身を眺めている)

ザアアアアアアアアア

クロエ「いっそ、ボイラーに爆弾をぶっこんでやろうか」ごそり(手榴弾のような小型爆弾を取り出す)


バシャーーーーーーーーン!!
(その瞬間、側方の密林から勢い良く飛び出してくるずぶ濡れの迅竜)


グレンジャガー「このクソ女!!あぶねぇもんぶっ放しやがって!!」ザアアアアアアア


クロエ「ああ、いたんだっけ。安心して。今度はちゃんと当ててあげるから♪」グルン(砲台を回し砲口を迅竜に向ける)


ちょんちょん(クロエの黄色いブーツの先っぽを叩く、金猫の可愛いお手)


クロエ「え?」ちら


ミッチ「ゴッドアッパーキャットぉおおおおお恥・・・」グオオオオオオオン!!(右拳を突き上げてくるゴールド猫)

クロエ「マジうぜぇ」


ヒョッ!!
(シートからバク転で後方のボイラーに着地回避するクロエ)


ミッチ「そんな!!自慢の不意打ちゴッドアッパーキャットが!!」ガガーーンサーーッッ・・・

クロエ「惜しかったね・・このクソ猫がぁああああああ!!」ジャキーーーンキラキラオレンジ(キャッツネイルーを装着する)

グレンジャガー「どけぇええええええええ!!ミッチィイイイイイイイイ!!!!」グオオオオオオオオ!!(爪に装着した金属質の鋭利なネイルを振り下ろしながら襲いかかってくる)

ミッチ「ボイラーを破壊しちゃダメだぁああああ!!」

グレンジャガー「クソぉおおおおおおおおおお!!!!」


ダギャアアアアアアアン!!
(狙いをボイラーの直前で変えた鋼鉄の爪が、操舵席の一部を鉄ごと呆気無く引き裂いていく)


クロエ「この迅竜、武器を付けてやがる!?」ギィ~~~~(衝撃によりクロエを乗せたボイラー部が揺れ動く)

ミッチ「うひいいいいいいいいあせる暴発しちまう!!ストーップ!!ストップでござるよ、グレン殿~~~~!!」すてぇ~~~んびっくり(砲車から振り落とされ尻もちをつく)


ポール「・・・・・・(まずいな・・。ボイラーを暴発させるわけにはいかないが・・!)」チャッ(凶針のスコープ越しに状況を確認している)


グレンジャガー「こっちなら問題ねぇだろぉおおおおおおお!!!!」グン(状態を起こしたまま赤い目を光らせ、右腕を砲身に向かって振りかぶる)

クロエ「!!」


ズキューーーーーーーーーン
(迅竜の目の前に放たれるカラ骨弾)


グレンジャガー「チィッ!!」(振り下ろそうとした右腕を止め、銃弾が飛んできた方向を怒りの赤眼で睨みつける)


ポール「・・・・・・(悪く思うな、グレン君。これも平和の為だ)」こっそり・・(とボウガン片手に木陰に隠れる)


ミッチ「ふぅ~~~~、危なかった・・汗って、あっ!!」ガバッ(安堵していたところを黄色のギルドナイトにバックを取られ羽交い締めにされる)

クロエ「迅竜!!動くなよ!!ちょっとでも動いたら、このクソ猫の喉を掻っ切るよ!!」ジャキーーーン(キャッツネイルーの鋭い爪をミッチの喉元にあてる)

ミッチ「うひいいいいいいあせる

グレンジャガー「きたねぇぞ!!このクソアマ!!」

クロエ「ハッハッハッハッハッ!!凶暴な迅竜が、雑魚い獣人の命乞いをするって!?こいつら種族は、あたしらの真似しか出来ない低脳生物なんだよ!?いちいち人間社会にしゃしゃり出てくる方が悪いのさ!!」グッ

グレンジャガー「ミッチ!!」

ミッチ「くぅ~~~~~!!」じたばたじたばた

クロエ「獣人なんざ、あたしらのペット、いや、奴隷に過ぎないのさ!!それを同等に扱えなんて方がナンセンスなんだよ!!お前らはあたしらに服従する為に生まれてきたんだよ!!」グッ

ミッチ「グレン殿ぉおおおおお!!構うことねぇっす!!この鬼畜を殺してくれぇえええええ!!!!」

クロエ「その前にあたしが殺してやるよ!!」


バカーーーーーーーン血
(クロエの後頭部を叩きつけるユクモネコ木刀)


クロエ「がはっ・・・!!」クラッ・・

マクシミリア「護身用なんだがな。持たせてくれた姫君に感謝せねば」パンパン(ユクモネコ木刀で肩を叩いている)

ミッチ「伯爵~♪」サササササ(すかさず伯爵の後ろに隠れるミッチ)

クロエ「クソ猫が・・・まだいやがったのか・・!!」ブンブン(頭から流血をしながら首を左右に振り、意識をはっきりさせる)

マクシミリア「仲間なら、まだ他にもいるぞ」

クロエ「なに・・?」ちら(後ろを振り向く)



バベーーーーーーーーーーン!!
(巨大な砲口がクロエを捉えている)



クロエ「なっ・・・一体誰が操縦を!?」


サブ彦「・・・・・・・・・・・」(砲身の後方より顔を横に突き出し、クロエを見つめている少しやつれたメラルー)


クロエ「!!」


ポチッとなドキッ(迷いなく舵型ハンドルの中心にある肉球ボタンを押すサブ彦)


クロエ「てめぇええええええ!!サブ彦ぉおおおおおお!!!!」ガクン煙(襲いかかろうとするも、膝から崩れ落ちる)


キーーーーーーーーーーーン!!
(ボイラー内で燃焼が起きる)


クロエ「低脳共にやられるんなんて・・・認めるかよぉおおおおおおお!!!!」ザシュッザシュッ煙(四つん這いになりながらも前進する)




ドウーーーーーーーン




クロエ「猫どもに・・・・この・・・・・クロエ・テージョ様が・・・・・・・・・」ショオオオオオオオオオオオン(爆炎を帯びた赤紫色の発光に包まれ、ハットが吹き飛ぶ)




ズオオオオオオオオン!!
(一瞬にして消滅するギルドナイト。爆炎の熱線はそのまま密林を貫いていく)




ポール「クッ!!」バッsss(緊急ダイブでビームを回避する)




シャオオオオオオオオオオオン
(密林エリアの俯瞰視。豪雨の下、密林内に紫紅色のビームが一直線に走り、うっすらと消えていく)




ポール「ハァ・・ハァ・・・・」ちら



シュウウウウウウウウウ・・・・・
(密林内にぽっかりと海割のような道が開かれ、その軌跡上には粉塵だけが舞っている)



ポール「テージョが・・・・・やられた・・・」ハァ・・ハァ・・・・


ガクン・・(両膝からその場に崩れ落ちる茶色のナイト)



ザアアアアアアアアアアア
(ずぶ濡れの大地にぽつんと残るキャッツネイルー)


サブ彦「あんたにこの武器は相応しくなかったようだ」ザアアアアアアア

ミッチ「やったすね!!」タタタタタタ(右腕を掲げながら走ってくる)

サブ彦「へい」シュタッ煙(同じく右手を掲げ、砲車のシートより飛び降りる)


パァ~~~~~~ん肉球 くろ猫ドキッ肉球 茶トラ
(雨の中、巨大な砲車を背景にハイタッチを交わす二人の獣人。それを見守る伯爵とグレンジャガー)


To Be Continued



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次回「あたちのモンハン日記」ザ・中継ぎ記事はさ!?

9/8(木)0時更新 たぶん登場人物紹介ニコ

をお送り致します♪ほいだらさ!!次回も高速回転かましながら読も見ようよキラーン






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