~砂漠の艦隊撤退より24時間経過・・エリア13....

カテぃ~~~~~~~~ん
(アサイラム丘頂部の表面一部に氷が張り付いている)
レオ「まぁ~だ凍ってんな・・」ほじほじ(寝起きなのだろうか、寝癖&寝ぼけ眼で鼻をほじりながら(もちろんスクリュー方式で)、丘を見上げている)
ウル「だっチャね・・」ほじほじ(同じく)
レオ「まだ気にしてんのか?黒角竜のこと」ほじほじ
ウル「アモンだっチャ・・」ほじほじ
~ちょうど24時間前、エリア13....
ンボオオオオオオオオオ・・・
(乾いた残丘の頂上付近から、大火事を思わせる火の手が上がっている)
レオ「あ~あ・・館長達、大丈夫かな・・」ボオオオオオオ・・(鼻をほじりながら他人事のように丘を見上げている)
ウル「あの辺りは砲台がたくさんある場所っチャ。敵のミサイルが当たって、弾薬庫に引火して大爆発を起こしたんだっチャ。でも良かったんヂャねぇか?おそろしい兵器が少しでも減ったんだから。なぁ、アモン」(鼻をほじりながら隣に立つ「右角が折れた」黒角竜を見上げる)

アモン「俺が攻撃されたことはお前の責任じゃあない。気にするな」ボオオオオオ・・・(同じく火を見上げる黒角竜の大きい足もとに顔を埋めるウル)
レオ「俺からも礼を言うよ。ウルを・・妹を助けてくれてありがとう」へこり
アモン「見習わせたいのものだ。その兄妹愛をな」ちら

ロージー「この薄情者めぇ~!!お兄ちゃんが琥珀を強奪していなければ、こんな大惨事にならなかったんだよ~!!」

カーブー「黙れ、押しかけ妹!!俺が「やろうがやらまいが」、戦闘にはなっていた!!それを類まれな第六感で「予感」したからこそ、俺は敢えて琥珀のたまごを奪ったフリをして、事の成り行きを見守っていたんだ!!俺が現れなかったら、今頃、ここは焼け野原だぞ!?」
ロージー「嘘つき~~~~~~!!」がち~~~~ん

レオ「はっはっはっはっ。あれはあれで愛があるんじゃないか?」がち~~んがち~~ん(おそらくロージーがスタンしている兄の頭を殴っている「打音」がエリアに反響している)
ははははははははは
(と、笑うレオの姿が角竜のつぶらな瞳に投映されている)

ディアベル「ショック~~・・・あのイケメンハンターが、よりによってギルドナイトだったなんてぇ~・・・しかも、一番~~~~~」しょんげり

バラン「弁当食わせるんじゃなかったぜ。でもよ、平気なのか?このエリアにいたら、いつまた連中に攻撃されるか分かったもんじゃねぇぞ」

ロードストレーム「我が一緒だ!!安心しろ!!」ドスーーン!!ドスーーン!!(でかい声と共に、四足歩行で轟竜と角竜の間を掻き分けながら丘の方へと歩いていく崩竜)
バラン「いっそ、あいつに乗り換えたら?」
ディアベル「じょうだぁ~~ん!!てか、でか過ぎぃ~~~~!!」
ロージー「この!このこのっ!」ガツンガツン

ドシーーーーン!!ドシーーーーン!!
(その横を歩いて行く巨大な崩竜のギザギザした足)
ファイヤージンガー「しっかし近くで見ると、またどえらい迫力だな・・。ママガーグァといい勝負だぜ?きっと」ぼりぼり(葉っぱの手で胴体(茎の部分)を掻いている)
ドシーーーーン・・・・
(燃えている丘を見上げながら止まる崩竜)
ロージー「ふぁ・・何をするのだろうか・・」
ぬらり・・(と、でっかい上半身を上げ、上手に二本足で立ち上がるウカム大先生)
スフォオオオオオオオオオオ!!
(消防車のように口から氷結ブレスを放出する崩竜)
ウル「火を消すつもりっチャ」
シャホオオオオオオオオ!!
(弧を描いた氷結ブレスが見事、燃えている丘の上に届く)
レオ「やった!」
アモン「さきほど見せた力で、加勢してやったらどうだ?」
レオ「ん・・そうか。そうだったな」シャキーーーン(腰に携えているギルドナイトセーバーを両手に持つ)
ウル「レオは少しおバカなんだっチャ♪」すりすり(アモンのふくらはぎに顔面をこすりつける。少し鼻水がつく)
レオ「この獲物がこんな形で役立つなんてな」
ちょぽん・・・
(青い刀身のレイピアと、半透明の美しいエメラルドの刀身を持つロングソードの刀身から、それぞれみずみずしいウォーターエレメンタルが放出される)
レオ「ぜりゃああああああああ!!!!」(突然バカみたいにデカい声を出す)
ヒョルルルルルルルルルル!!
(双剣から放たれる水属性のオーラが、まるで生きているかのように旋回しながらレオの体を包み込む)
ロージー「綺麗・・・」
ファイヤージンガー「さしずめ水のカーテンだな。きっと」
レオ「いけぇえええええええええ!!」ザシュッ

ヒョオオオオオオオオオ!!
(反動をつけて両手に持つ双剣を一気に薙ぎ払い、全身を旋回しながら覆うウォーターエナジーを投げ飛ばすように放出する)
バラン「水で出来た竜巻か・・なるほど」
バシャアアアアアアアン!!
(水の竜巻が丘の上で燃えている火の一部を消化させる)
ディアベル「やるじゃなぁ~~~い♪」
ロージー「あの力・・砂漠緑化に役立てないかな・・」
カーブー「無理だな」むくっ

ロージー「どうしてぇ?」
カーブー「あいつのそれも、俺の龍の型と同じだからさ。俺がモンスターをイメージした練気力を刀身に乗せ、擬似的なエネルギーを放出するように、あいつは狩猟武具や大陸素材が持つ元素を「一時的に」増幅させているだけに過ぎない。だからすぐに消滅してしまうのさ」
ロージー「リサイクル出来ないってことか・・」む~

カーブー「それよりも凄いのは、ロードストレームの方だ」
サファーーーーーーーーーー
(立ち上がって氷結ブレスを丘に向かって吐き続ける崩竜の大きい後ろ姿。凍りついた全身からは「モワモワ」と霧のような氷煙が放出されており、足もとはすっかり銀盤化してしまっている)
カーブー「あの凍てついた動力源は、一体どこから発生しているのやら・・」う~む・・
ファイヤージンガー「でもよ、可愛いもんだな。こうやってあいつのでっけぇ背中を見てる限りじゃよ」ぼりぼり
ロージー「あっつくないのかな」しゅぽん(と、クーラードリンクの蓋を開ける)
ピキピキピキピキピキピキ・・・
(火事になっていた残丘の一部が氷に覆われている)
カーブー「お勤めが終わったぞ。聞いてみよう」
ロードストレーム「・・・・・・・・・・・・・」(凍りついた残丘を険しい表情で見上げている)
カーブー「大した力だ。なんであんたはここ(砂漠)でも平気なんだ?」ザッザッザッ・・(でっかい崩竜の足もとに歩み寄ってくるカーブーとロージー)
ロードストレーム「俺の心臓は、宝玉を中心に氷で覆われている。よって、大気中の熱を吸い込み、体内で循環し、氷の心臓を通すことで熱量を氷属性エネルギーに変換することで己の動力源としているのだ」
ロージー「ふぁ・・・つまり熱という温度の元となるエネルギーが大気中に存在する限り、あなたは生き続けることが出来るっていうこと?」
ロードストレーム「同時に氷結能力を自由自在に制御することもな。ラインハルトの愛娘よ」
ロージー「パパのお友達?」
ロードストレーム「お前が生まれる前からのな」にかっ(どこか微笑んだ表情を浮かべる崩竜)
レオ「助かったよ、ロードストレーム」ザッザッザッ・・
ロードストレーム「同じギルドに所属する者同士。礼はいらん」
カーブー「俺にはそれがいまいち分からない。なぜならあんた達、ギルドの名が付くものは、みんな俺たちを毛嫌いするからだ」(その後ろで同意の頷きを見せるバランとディアベル)
ロードストレーム「それはお前たちが、何かと重要事件に首を突っ込んでくるからだ」ふん
ロージー「別に悪いことしてるわけじゃないもん・・そっちみたいに」ちら(おそるおそるレオを見つめる)
レオ「・・・・・・。なぜそう思う?」
ロージー「お兄ちゃんは、大切な恩師をあなた達の仲間に殺されたの」
レオ「なに・・・」
カーブー「混隻魔王だ。だが、既に決着はつけた」
レオ「・・・・・・・(思文(シーウェン)に大傷を負わせ、気高い自尊心を砕いたのは・・彼だったか・・)」
カーブー「あんた達がクエストを請け負っていない限り、有害な存在ではないことは認める。お互いにな」
レオ「・・・・・・そうだな・・。カーブー君」
ウル「いっちまうっチャ・・?アモン・・」(悲しげな表情で黒角竜を見上げる)
アモン「ああ。出来れば、うちの兄妹と、お前たち兄妹が戦う姿は見たくはないが・・・先のことは誰にも分からん」ドスン・・ドスン・・
ウル「アモン・・」
アモン「お前が兄を慕うのと同じくらい、俺はUBUを信頼している。そしてお前たちがUBUにしたことも、俺は決して忘れない」ドスン・・ドスン・・
ウル「・・・・・・・・・・・・」ぎゅっ(俯き、両手を握りしめる)
ドスン・・ドスン・・ドスン・・
(カーブーを先頭に轟竜、角竜、黒角竜と続く中、ロージーだけが一人残っている)
ロージー「あのぉ・・・」
レオ「なんだい?」
ロージー「ウーメイさんに・・・ウーメイさんによろしくって・・あたしから」へこり
タッタッタッタッタッタッ・・
(一礼を済ませると足早に兄達を追うロージー)
レオ「弱ったもんだ。うちの上位ナンバーは、既に彼らとエンカウント済みだったようだ」やれやれ
ロードストレーム「行くのか?小さな武神よ」(足もとを通り過ぎていく一同に声をかける)
カーブー「あんたのその力を、NGOのみんなに貸してはくれないか?」
ロードストレーム「そもそも大陸の循環を乱したのは、貴様らヒト科の貪欲なる業によるもの。ならばまた、人の力と叡智を以って大陸を元の姿に還元するもまた自然の道理。覚悟を決めたのならばひたすらに励め。そうすれば必ず「芽」は生まれよう」
カーブー「そうだな。ありがとう」ザッザッザッ・・
ロージー「パパによろしくねぇ~♪」ててててて
ロードストレーム「再会の日は遠くない。次は・・水没林だ」
ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・!!
(去りゆくカーブー一行を尻目に、ゆっくり上半身を下ろし、砂中へと潜っていく崩竜ウカムルバス)
レオ「あらら。あんたも行っちゃうわけ?」ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ!!
ロードストレーム「お前ら人間の言うことは小さすぎて分からん!!そもそも俺の目的は、モンスター搭乗兵器の売買に現れるであろうダニエル・カペラを捕捉すること!!それが叶わなくなった今、ここにいる道理は一切ない!!」ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ!!
レオ「なるほど。ラインハルト公もダニエル・カペラをご所望ってわけか」ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ!!
ロードストレーム「お前たちがこのエリア13で何をしようが知ったことではないが、その不道徳が過ぎた時、我ら神殿の騎士団が黙っていないことをよく覚えておけ!!」ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ!!
レオ「ギルド帝国軍とは名ばかり・・独立する気か?」ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ!!
ロードストレーム「最後にラインハルト公より言付けだ!!「水没林は任せろ!!手出し無用!!」以上!!またどこかで会おう!!赤衣の男よ!!」ザバアアアアアアアアアア!!(氷片と砂埃を同時に立てながら一気に潜行していく)
ひゅううううううう・・・・・
(再び荒野の大砂漠に静寂のからっ風が吹く。頂上付近が凍りついた残丘の前には、レオとウルだけが立ち尽くしている)
カテぃ~~~~~~~~ん
(上部が凍りついた丘を見上げて立っているレオとウル)
レオ「まったく・・お騒がせな連中だったな」ぼりぼり
ウル「ダッ」(丘を見上げながら頷く)
レオ「運搬クエも失敗。たまごも持って行かれちまったし・・・館長、がっかりしてたな」ぼりぼり
ウル「クエじゃなくて、ミッチョンだっチャ」
レオ「なぁ、ウル。大義ってなんだろうな。ギラギラしてるあいつらを見てたら、またわかんなくなっちまったよ」

クラーク「お~~~い。昼飯だってよぉ~~~」(巨大な丘の下から叫んでいる丸鳥。その背中には全身を包帯でぐるぐる巻きにされた獣人らしき人物が乗っている。頭部に「例の3Dメガネ」をかけていることから、イザーク・リコであると窺える)
レオ「バランさんの弁当・・・もう食えねぇだろうな・・」ぐぅ~~~(腹の虫が怒ったように鳴く)
ウル「レオ、答えるっチャ」
レオ「ん~~~~?」ぼりぼり
ウル「ナイツの大義とは、なんだっチャ」じーーーー(真剣な眼差しで兄を見つめる)
レオ「・・・・・・・・・・・」ぼりぼり(頭を掻きちらしながら、あからさまに困った顔で目を逸らす)
ウル「ウルちゃま達は・・・ワガハイ達は間違っていないっチャね!?」
レオ「・・・・・ああ。当たり前だろ」
ウル「もしも次に・・・クルセイダーズと遭遇したら・・」
ぽん

ウル「??」
レオ「心配すんなって。目的というベクトルの方向が同じうちは、喧嘩しねぇよ。ただ・・彼らとの因果が強いだけさ」にこ
ウル「レオ・・・・」
スッ・・(屈んでウルを抱きしめてやるレオ。その光景を「なんだかさきっぽが凍った」巨大な残丘だけが見守っている)
To Be Continued


次回「あたちのモンハン日記」は、まだまだザ・ストーリーモードでいくださわ

3/19(日)0時更新 「Mosquito Amber Egg/PART15(完結)」
お楽しみに
