~ロックラックシティ、ローゼンクロイツホスピタル前....
ロージー「あほぉ~♪あほぉ~♪あほぉ~のカ~ブ~♪」ひょっひょ~♪(あんまんスキップ&あほの坂田風の唄を歌いながら、石造りの立派な大型病院へ向かっていく)
ファイヤジンガー「あれがお嬢の病院か。でけぇ~なぁ~」(独特な流線型の大型病院には大陸文字で「ローゼンクロイツホスピタル」と刻まれている)
ロージー「建築素材に適した鉱石を含んだコンクリートで出来てるのよ♪だから砂嵐がきたって、中の患者さん達はへっちゃらなんだから♪先進的な建築様式で、砂漠の民ならではのサステナブルな暮らしを実現しているってわけ。どう?すごいやろ」えっへん
ファイヤージンガー「それで全体的に「まあるい」フォルムなのか・・ユクモのお嬢さんが見たら、さぞ興奮するだろうな・・」
ロージー「あ、そうだ。あんたはバレると面倒だから、大人しくしてなさいよ」ほら(と、頭に乗っけられ、ヘアブーケに擬態するジンガー)
ファイヤジンガー「ちぇ。分かったよ」もそもそ(胴体部(茎部)を髪の中に潜らせて顔(花冠)だけ外に出す)
ひょっひょ~♪(あんまんスキップで病院内に入っていくロージーの後ろ姿)
ぬらり・・・(人混みから姿を見せる、ガタイのいい黒人)
シリウス「確か、アンソニーも来ているとサフラは言っていたな・・」
ザッザッザッザッザッザッザッ・・
(同じく病院内に入っていくシリウス)
~医院長室....
わはははははははは♪
(フワフワのソファに深く腰を下ろしてわろうている医院長(前頭型の禿頭にサイドはモワモワ系の白髪、見るからに人が良さそうな中肉中背のちいちゃいタイプのおじいちゃん医院長。少し大きめのサイズの白衣を纏っているから袖がブラブラしている)とローテーブルを挟んで向き合って座り、同じ笑い方をしているロージーの姿)
医院長「そうかそうか。元気でなによりなにより」わはははははは
ロージー「カスパーおじいちゃんも相変わらず。血色のいいことで」わはははははは
カスパー・フォルツ「どうかな?ハンターとしての暮らしは、少しは慣れたかね?」飲みなさい(と、グラスに入った黄色いジュースを勧める。おそらく元気ドリンコ系だろうか)
ロージー「最高♪毎日毎日、食っちゃ寝ぇ~、たまに赤ちゃん猫のお守りしてぇ~、漫画読んでぇ~♪って、何もしてないやんけ!!」ガガーーーン
フォルツ「わはははははは。のびのびやっておるようじゃな。心配はいらんか」うんうん
ロージー「小さい頃から、おじいちゃんだけはあたしの味方だったもんね♪」ずずずずず(にんまりしながら黄色いジュースのストローをすする)
フォルツ「昔からお前さんは、ハンターに成りたいと言うておったからな。名家故のしきたりにも負けず、よく信念を貫いたもんだ」うんうん
ロージー「んふふふふ♪実はね、おじいちゃんに聞きたいことがあって来たの」
フォルツ「小遣いならやらんぞ。そうお前のお父さんから言いつかっておるからな」ほほほほほ
ロージー「ちぇ・・。って違うのよ病院に、ポール・ベインズさんの弟さんが入院してるでしょ?しかもあたしが生まれるずっと前から」
フォルツ「ん・・・そうか。ポールは確かユクモに行ったのだったな・・。リックがどうした?」しらじら
ロージー「あたしとパパにしょない(内緒)にしてたでしょ?リックさんのこと」じろ
フォルツ「・・・・・・・。しらん」ぷい
ロージー「嘘!あたし達がママのこと思い出すとおもって、ずっとリックさんのこと秘密にしてたんだ!」ぎゅう~~~(医院長のネクタイを引っ張る)
フォルツ「けほけほっこらこら、興奮するでない!」
ロージー「じゃあなんで」パッ
フォルツ「・・・・お前の言うとおりだ。龍結核と聞けば、お前がお母さんの・・・ローズマリーのことを思い出すのは必然的なことだ」(目を背け、曲がったネクタイを直す)
ロージー「あたしはもうそんなに弱虫じゃないよ?」
フォルツ「わかっとる。わかっとるが、お前にはマリーと・・・娘と同じ道には行って欲しくないのだよ。だから私はお前がハンターになることにも反対しなかった」
ロージー「大丈夫だよ、おじいちゃん。前にも言ったでしょ?あたしはね、ママと同じ病気で苦しんでる人達を一人でも多く助けたいから、ハンターの道を選んだの。ローゼンクロイツとは違う方法で、ハンター独自の医療調合法とその秘技をもって、龍結核を治せる薬を作ってみせる。ママが死んじゃった時、そう誓ったの」
フォルツ「そうだったな・・。おいで、ローズダンテ」ぎゅっ(隣に座った孫の肩を優しく抱くフォルツ)
しくしく・・(ロージーの頭についているドスビスカスのヘアブーケがなんだか泣いている)
フォルツ「ん・・何かすすり泣いているような声が・・」きょろきょろ
ロージー「ああ!!それよりおじいちゃん!!聞きたいこと!!」ぐりん(フォルツの頭を両手で持って無理やり自分の方へ向ける)
フォルツ「うぎゃあああああ!!そ、そうだったな。何が聞きたい?」ぎゅりぎゅり(と首をやられ、目が「ばってん」になっている)
ロージー「ポールさんが前回お見舞にきた時、龍結核の原因に関することを報告したって聞いたけど、その後の進展は?」ぎゅりぎゅり
フォルツ「ああ・・あれな・・。じゃが、突然、邪龍に関連があると言われても、なんの根拠も・・」ぎゅりぎゅり
ロージー「はぁ!?じゃあ何にもしてないわけ!?」ぎゅりっ!!
フォルツ「ぎゃああああああああ!!も、もげる・・!!わ、私達はハンターじゃない!!医学的な根拠がなければ、どうすることも・・」
ロージー「おじいちゃんのばかぁ~」ゴキッ!!
ずるずるずるずる・・・・
(ソファに顔面からへたり込むおじいさん。それを冷たい眼差しで見下ろす孫娘)
ロージー「ねぇ、おじいちゃん」じろ(冷酷な眼で見下ろしている)
フォルツ「なぁ~に?」(ソファの上で、うつ伏せ棒状体になったまま聞く)
ロージー「前にも聞いたけど、本当にママが生前携わっていたプロジェクトの内容、知らないの?」じろじろ・・バッ(物色するように見下しながら、白衣の襟をひっくり返す)
フォルツ「しらん。私も、お前のお父さんも、マリーがリーダーとなって、何かの研究をしていたということしか知らされておらん」(うつ伏せ棒状体のまま器用に喋っている)
ロージー「パパもおんなじこと、何回も言ってた。それ、ほんと?」じろっ
フォルツ「神に誓って言おう。私も、ラインハルト君も、なにも知らん」
ロージー「親戚の人達は、ママが関係していたプロジェクトは身内の数人しか知らないって言ってたけど・・」じろっ
フォルツ「そうでも言っとかんと、ラインハルト君の顔が立たん。そう噂を流したのは他でもない私だ」
ロージー「おじいちゃん・・・パパをかばう為に・・」
フォルツ「いいかい?ローズダンテ。ママを・・ローズマリーを失って悲しいのはお前も、お前のパパも、そしておじいちゃんも一緒なんだよ」
ひゅううううううう・・・・
(開き窓から爽やかな風が入ってくる)
ロージー「ごめんなさい・・おじいちゃん」むんずっ(おじいさんを襟ごと持ち上げる)
フォルツ「そうだ。リックに会って行くかね?ポールの友人だと知れば、きっと喜ぶぞ」(襟を持ち上げられたまま宙吊りになって話してる)
ロージー「うん♪そしたら大人しく帰るわ」
フォルツ「・・・・・・・・・」じー(宙吊りになったまま孫の顔をじっと見てる)
ロージー「??」(小鼻がおっきくなってる)
フォルツ「お前のその顔。嘘をついとる時だ。病院で何をしようと企んでおる?」じろっ
ロージー「な、な、そんなことないもん!!」ガシャーーーーン(おじいさんをぶん投げる。おじいさんは見事、ガラスを突き破り、外にアウトしていく)
・・・・・・・・・・・・・
(ドアの方から人の気配を感じる)
ロージー「だれ!?」バッ
・・・・・・・・・・・・・
ロージー「気のせいか・・・さ、リックさんのお見舞いしてこよぉ~♪って、部屋どこだ!?」ガガーーーン
フォルツ「203・・・・」(窓の外から、うつ伏せ棒状体のまま教えてやる)
「あたちのモンハン日記」
~Fourth Stage~
おい~~す♪おい~~す♪
(通りすがりのナースに挨拶(=デコにチョップ)をかましながら病院内の廊下を行くロージー)
ファイヤジンガー「ここの医院長だったんだな。お前の爺さん。いい爺さんだな。確実に」
ロージー「名医なのよ♪それでローゼンクロイツがスカウトしたってわけ」
ファイヤージンガー「元々名家の血統を持つ親父さんと、優れた医療テクニックを受け継いだお袋さんとの間に生まれたのが、このちんちくりんってわけか」
ロージー「むぎいいいいい!!」ばちぃ~~~~ん(ヘアブーケを殴ろうとするも、あっさり避けられ、自分の頭を殴ってしまうロージー)
ざわざわざわざわ・・・
(それを見たナースや患者達が「なんだか気の毒そうな顔」をしながら見ている)
ロージー「あいたたたた・・もう、静かにしてて患者さん達があんたのことに気づいたら、ショック死しかねないでしょ?」すりすり(ぷっくり腫れたコブを撫でている)
ファイヤジンガー「はいよ」もぞっ
ロージー「まったく・・・あった。203だ」ひょいっ
・・・・・・・・・・・・・・・・・
(個室の窓は開かれており、生暖かい砂漠の風がドアを通り抜けていく。そんな病室の中、ベッドで寝ているリック・ベインズよりも遥かに目立つのは、その傍らにいるノースリーブの黒いタイトなシャツ&同じく黒の丈の短いスキニーパンツを着こなした、銀色の髪(かなりウェービーで毛量を中心に集めたロングフリンジ)をした容姿端麗な男の姿であった)
ロージー「なんちゅうイケメンや・・・」(目がハートになっている)
??「・・・・・・・・・・・」ちら(金属質なペリウィンクルカラーの瞳がこちらを向く)
ロージー「きゃっ♪目が合っちゃった♪」ぶりぶり
リック「誰?」
ロージー「きゃっきゃっきゃっ♪サイン貰おうかしら♪」ぶりぶり
リック「君の知り合いかい?アンソニー」
アンソニー「いや・・知らない子だ」スッ・・(造形美しい鼻を手で覆う。また両腕は手の甲から肘にかけて、幾何学模様と古代文字のような未知なるフォントの配列から成るタトゥーが隙間なく、そして精密に白い肌を覆い尽くすように刻まれている)
ファイヤジンガー「おい、お嬢。挨拶しろ」ぐいっ(髪の中から毛を引っ張る)
ロージー「うひいいいいいなにすんじゃ、わりゃ~~~~!!」ばちぃ~~~~ん
(またも避けられ自分の頭をひっぱたく)
リック「・・・・・・・・・・・・・」
アンソニー「・・・・・・・・・・・・・」
ロージー「・・・・・・・・・。コホン・・。リック・ベインズさんよね?あたし、ローズダンテ・ローゼンクロイツ!この病院のそれっていうか、ポールさんのお友達でユクモのハンターなの♪ほんとよ?ほら、ギルドカード」ひょっ(ポッケからカードを見せる)
リック「兄さんの友達・・・ローゼンクロイツのお嬢さんと!?」ゴホゴホッ!!
ロージー「あ!ごめんなさい脅かすつもりはなかったの」(病室に入り背中をさすろうとする)
リック「ゴホッゴホッ・・ごめん。大丈夫だよ」
ロージー「お兄さんからあなたの事を聞いてね。是非会いたいなって思って」
リック「ローゼンクロイツ・・・じゃあ、ローズマリーさんの娘さんかい?」
ロージー「ママのこと知ってるの!?」
リック「ああ。よく彼女に診察をしてもらっていたからね」
ロージー「・・・・・・・(やっぱりだ・・・ママが指揮を執っていたプロジェクトっていうのは、龍結核に関することだったんだ・・!!)」
リック「残念だったね・・。ご病気だと聞いたよ」ゴホッゴホッ
ロージー「・・・・ねぇ、リックさん」
リック「??」ゴホッゴホッ
ロージー「なんでもいいの。ママに関することを教えて欲しいの」
リック「・・・・・・・・。その真剣な眼差し・・・」
ロージー「??」
リック「よく似ているよ。マリーさんの瞳に」
ロージー「・・・・・・・・・・・・・・」じわっ
アンソニー「僕、水を持ってくるよ」スッ・・
カツカツカツカツカツ・・・
ロージー「・・・・・気を遣わせちゃった・・」しょんぼり
リック「良い奴だろ?兄貴と同じで、暇さえあれば見舞いに来てくれるんだ。僕の数少ない友人の一人で、自慢のハンターなんだ」
ロージー「うん。見た目も中身も素敵な人みたいね♪」
リック「フフ・・・。ああ・・ローズマリーさんの話だったね」
ロージー「ママはリックさんの担当医だったの?」
リック「20年以上も前の話さ。僕は子供の時に患ってね。最初はフォルツ医院長が診ていてくれたんだけど、僕が成人を過ぎた頃だったかな・・・同じく成人を迎えたばかりのローズマリーさんが病院に来たのは・・・」
ロージー「あたしが知らない頃のママだ♪」
リック「今でも覚えているよ。パリッとした白衣に一際目立つ印象的な赤い髪を後ろに束ねて、さっきの君みたいに、「大きなよく通る澄んだ声」で、少し緊張気味に「ローズマリー・フォルツと言います!よろしくお願いいたします!!」ってね。彼女には悪いけど、思わず笑ってしまったよ。だって彼女ってば、すごく震えていたんだ。こんな感じでね」カクカクカク・・(枕に頭をつけたまま、おどけた表情で大袈裟なモノマネをしてみせる)
ロージー「あははははは。ママって恥ずかしがり屋さんだったのね♪」
ファイヤジンガー「お嬢とは大違いだな」ぼそっ
リック「その後、僕も挨拶を済ませると、彼女は照れくさそうに病室を出ていった。それから間もなくして、フォルツ医院長が病室に着てね。「これからは君の診断は娘がすることになった」って・・そして彼女が僕を診てくれるようになったんだ」にこ
ロージー「ママはどんな人だった?」(微笑みながら問いかける)
リック「純真無垢にして天真爛漫・・・とても献身的で優しくて・・曲がったことが大嫌いな心の強い人だった。長い間、診てもらっていたからね・・・なんていうか、家族みたいな感じだったよ」にこ
ロージー「・・・・・・(この人・・ママのこと好きだったんだ・・)」
リック「その後、彼女は病院の御曹司である、君のパパ、ラインハルト公と婚約してね・・暫くして君を身籠った。僕は直接、ラインハルト公には会ったことがないけど、君のママは毎日、ラインハルト公の話をしていたのを覚えているよ」
ロージー「・・・・・・(もぉ~。ママったらデリカシーがないんだから)」のろけちゃって
リック「彼女の顔を毎日見ていたからね・・・あの元気な挨拶と共にシャキッと目覚め、朝を迎える・・・今日も生きているんだっていう実感・・・・それが突然、止まってしまった」
ロージー「・・・・・・・・・・・・」
リック「寝ぼけ眼で彼女の「襲来」を待っていたらさ、別の看護婦さんが病室に来た。「暫く彼女は仕事で来られない」って・・・それから数週間後に、彼女の死を知らされたんだ」(その意気消沈を浮かべる表情の中に、確かな未練が残っていることが見て取れる)
ロージー「リックさん・・・・」
リック「僕にとっての世界の終末は、病気を患った時じゃなくて、あの時だったんだ。病院の人たちは、彼女の容態をわざと僕に知らせなかった。それを話せば、きっと僕の容態に異常があるだろうってね・・・その残酷な忖度が余計に僕の自尊心を砕いだよ。あの時ほど、病弱な自分の体を呪ったことはない」
ロージー「・・・・・・・・・(リックさんは不治の病に加え、ママを失ったことで希望を見いだせなくなってしまった・・・・その精神的な倦怠と虚脱が余計に体を悪くさせて・・・・)」
リック「ねぇ、ロージーちゃん。彼女は・・マリーさんはどうして逝ってしまったんだい?」(見つめるその瞳に精気は感じられず、ただ純粋に長年抱いていた疑問を解き放つ)
ロージー「・・・・・・・。ママも・・・ママもリックさんと同じ病気で亡くなったの」
リック「!!」
ロージー「龍結核。その病名を命名したのはママ・・・そしてママと一緒に、その大切な記録を残してくれたのは・・他でもないリックさんだったんだ・・」つぅ・・・・
リック「そんな・・・・・彼女も龍結核に・・・・・」ゴホッゴホッ!!
ロージー「リックさん。約束して」
リック「??」ゴホッゴホッ・・
ロージー「あたしが必ずあなたを治してみせる。だからあきらめちゃダメ。今のポストアポカリプスな心に花を咲かせるの!だってあたしはその為にハンターになったんだもん!!」
リック「ロージーちゃん・・・・君は・・・・」
ロージー「あたしの目標はね、リックさん。世界中の龍結核患者を救うことなの。そしてあなたのお兄さんもまた、あなたを絶対に治してみせるって、あたしと同じ「人生のクエスト」を掲げていた。そして私達は同じ目標を持つ者同士、そのクエストを分かち合うことにしたの。だからリックさんも、あたし達の力になって欲しいの」にこ
リック「・・・・・・・・・・」スッ・・(俯きながら静かに上半身を起こす)
ロージー「クエスト、受ける?」
リック「人生初めてのクエスト・・・・受けさせてくれ」にこ
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次回「あたちのモンハン日記」ザ・中継ぎは!?
7/1(土)0時更新 たぶんMHO関連の話題でしょうか
をお送りいたします♪ほいだらさ!次回も豪快にスピーンかましながら読も見ようよ
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「クエスト、受ける?」の巻
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