~Sekumea Desert、Oasis Town....

商人「はぁ?昼間に売っぱらった防具を今度は買うってのか?」きょとん
ファビオ「そうだよ。金ならちゃんとあるぜ」フフフ(と、ポッケより数枚の金貨を見せる)
商人「まったく大したスカベンジャーだぜ。おおかた「上質な」躯でも見つけたんだろう?けどよ、こんな盗品買い戻してどうするつもりなんだ?おめぇにはでか過ぎるしな」うんしょ(と、ずいぶんくたびれたハンター防具一式を風呂敷に包む)
ファビオ「いいのいいの♪あとさ、おじさんが持ってる回復系飲料、ぜぇ~んぶちょうだい。それと食料とお水もおくれ」ほらよ(と、金貨をすべて渡す)
商人「ずいぶん気前がいいじゃねぇか。モンスーンの前触れかな・・」(夕暮れの空を見上げる)
ファビオ「クソつまんねぇ冗談ぶっこいてねぇで、早く早く!!日が暮れちゃうよ


商人「猫共とパーティーでもする気か?おまけに「マタタビ」を付けてやろう」どすん(と、いっぱいになった風呂敷を置く)
ファビオ「サンキュ~♪おらっ!!」ガション

商人「気をつけて帰れよ。セクメーアにはまだまだ未確認のモンスターがうようよしてんだ。荷物ごと喰われんじゃねぇぞ」
ファビオ「うっせぇ~!じゃあ、またねぇ~♪」(少年ならではの悪魔と天使の二面性を見せながら、でっかい風呂敷を背負いオアシスを出て行く)
商人「フッ・・・すっかりたくましくなりやがって。婆様も喜んでるだろうな」(薄明かりの空を見上げる)

にゃあにゃあ・・みゃあみゃあ・・・・
(メラルー達がやたらと無意味に彷徨く洞窟エリア。岩壁には居住区だと思われる穴がボコボコ空いており、所々には梯子が立てかけられている)
ガツガツガツガツガツ

(ハンターシリーズを身に纏った黒人男性が「個室用」の小さい洞穴で身を屈めながら乾燥肉を貪っている。その隅では手に持つ金貨を嬉しそうに眺めるファビオの姿も)
ファビオ「相当お腹減ってたんだね。お駄賃くれれば、また明日も買い出しに行ってきてやるよ」ししししし

ダラーハイド「長いは無用。回復したらすぐにチェックアウトする」ガツガツガツ



ファビオ「え、もう行っちゃうの?」かじかじ(干し肉みたいのを食べてる)
ダラーハイド「迷惑はかけれん。それに、その背中に隠してるもので、一突きされたらかなわんしな」フッ
ファビオ「・・・・・・・・・・・」(岩壁を背もたれにする少年の腰から、剥ぎ取りナイフの刃先がちらりと光っている)
ダラーハイド「独りで生き抜くには、その用心深さが大切だ。それと・・交渉上手もな」ひょっ(チップの金貨を投げる)
ファビオ「おじさんだろ?」ぱしっ

ダラーハイド「ん?」ごくごくごく

ファビオ「とぼけたって無駄。賞金首なんだろ?」じーーーー
ダラーハイド「・・・・・・・・・・」スッ・・(俯いたまま静かに口を拭う)
ファビオ「何したのさ?噂では、かなりの人間を殺した傭兵の一人だって・・」
ダラーハイド「殺されて当たり前の連中だ!!」ガシャーーン

ファビオ「・・・・・・・・・・・・」つぅ~~・・(溢れた水が地面を伝って流れてくる)
ダラーハイド「我々は裏切りにあったのだ・・。一人でも多くの生存者を残すため・・・あの方は奸計を見透かしつつ、自分がギルドの標的になることで、我らを逃してくれたのだ・・・」(屈強な黒人が両手で頭を抱え、おそらくは憤りによる身震いを起こしている)
ファビオ「・・わかんないよ・・・そんないきなり言われても・・・」
ダラーハイド「見ろ」ガシャーン

ファビオ「!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
(ダークスキンの左肩から右下腹部にかけて、まるで「袈裟斬り」を食らったかのような切創が斜めに走り、そして痛々しい程に激しく裂傷している)
ファビオ「・・・悪いの?」
ダラーハイド「脊髄に支障をきたされた。今では走ることさえままならず、獲物を持つことさえ許されない躰にされてしまった」
ファビオ「おじさん達を裏切ったっていう・・そいつにやられたの?」
ダラーハイド「デーモン・ロザリー。シュレイドの疫病神さ」フッ・・
ファビオ「・・・・・・・・・・・・・」
ダラーハイド「すまなかったな。これは迷惑料だ。とっておけ」ザッ(床に金貨数枚を置くと、洞窟を出て行こうとする)
ファビオ「待った!!」(出口を塞ぐ)
ダラーハイド「・・・・何の真似だ?」
ファビオ「ロロって言ったよね。おじさん、全部でいくら持ってるんだい?」にや
ダラーハイド「よもや子供の追い剥ぎにあおうとは・・・かつての仲間に見られたら笑われてしまうな」フフ・・
ファビオ「冗談。いくらおじさんが怪我人だからって、俺が敵うなんて思っちゃいないよ。それより、いくら持ってるんだい?」ほらほら
ダラーハイド「・・・・・これが全額だ」スッ・・(懐から金貨が入っていると思われる小袋を見せる)
ファビオ「おじさんさ、さっき生きていくには交渉術も必要だって言ったろ?」
ダラーハイド「??」
ファビオ「俺も大家さんも、宿泊費さえしっかり払ってくれれば問題ないんだけど・・・勿論、口止め料込みで♪」
ダラーハイド「・・・・・・・・・・・・」
ファビオ「その体じゃ、セクメーアを南下して海に出るのも難しいと思うよぉ~?なにせ、この広大な砂の海には、まだまだ未確認の恐ろしいモンスターが、たぁ~くさん眠っているんだからね。リハビリするにはもってこいの秘境エリアだと思うんだけどなぁ~・・・」ちら
ダラーハイド「一部屋追加だ。ここじゃ狭すぎる」ドサッ

ファビオ「毎度ぉ~~♪」
「あたちのモンハン日記」
~Fourth Stage~
~Sekumea Desert、After 5years....

サファ~~~~~~~~~
(砂の大海を泳いでいる砂竜)
じーーーーーーーーーーー
(その光景を近くの岩場の陰から、高学年くらいに成長したファビオと、「くたくた」なハンターシリーズを着た黒人中年男性が覗いている)
ファビオ「ロロおじさん・・まだ?」サファ~~~~(砂中を泳ぐ砂竜のヒレを瞳に投映させるその顔は、一人前の砂漠の民であることを証明するように浅黒く日焼けしており、ノースリーブの装束からは、若々しく引き締まった上腕二頭筋も目につく)
ダラーハイド「まだだ・・・・・」サファ~~~~(冷静に砂竜を捉える元ギルドナイトは、元々仏頂面であったせいか、さほど年を取ったことを感じさせない。額を伝う汗が緊張感を醸し出している)
サファ~~~~~~~~~
(何も知らない砂竜が岩場の前を通り過ぎていく)
ダラーハイド「今だ!」
ファビオ「おりゃあああああああああ!!」ブーーーーーン

ちぃ~~~~~~~~~ん

(音爆弾の高周波が鳴ると同時に、勢い良く空中に飛び出してくる「桃色のヒレ」を持った砂竜)
ファビオ「ピンク・・・ラッキーー!!」
ダラーハイド「仕留めるぞ!!急げぇ~~~~!!」ずるずる・・(片足を引き釣りながら剥ぎ取りナイフ片手に岩場から飛び出していく)
バシャバシャバシャバシャ
(砂の大地で魚のように暴れているガレオス)
ファビオ「ファッーーーック!!」ばしゃーーーーん

ダラーハイド「大人しく・・・しろ!!」ザシュッザシュッ

AAAAAAAAAAAAA!!
(悶え苦しむガレオス)
ダラーハイド「ファビーニョ!!麻袋だ!!」ザシュッザシュッ

ファビオ「大地に召します大陸の神様、感謝致します!!」ガバッ

ダラーハイド「中のネンチャク草をよく口にくっつけろ!!」ザシュッザシュッ

ファビオ「観念してくれよ!!クソ!!」がばっ

モフ~~~~モフ~~~~!!
(息苦しそうに悶絶するガレオス。腹部ではダラーハイドがまだナイフを突き刺している)
ダラーハイド「もう少しだ!!頑張れ!!ファビーニョ!!」ズシュッ・・

ファビオ「ん~~~~~~~~!!!!」じたばたじたばた

モフ~~~~~~・・・・・・・・・・
(やがて生命が停止したことを示すようにもがくのを止めるガレオス)
ダラーハイド「よし。もういいぞ」ずりゅっ・・(血みどろになった右半身を腹部より抜く。どうやら心臓を仕留めたようだ)
ファビオ「はぁ・・はぁ・・・俺、とってもハンターになんかなれそうにないよ

ダラーハイド「メラルーコロニーまで引きずるぞ」うんしょっ(足を引きずりながらガレオスの尾ひれを掴み上げる)
ファビオ「喜ぶぞぉ~♪大家さん!」はいはぁ~い♪
~Oasis Town....

ワイワイガヤガヤ
(相変わらず栄えている小さな交易所)
ファビオ「はぁ~~~~~!?マジでこんだけぇ~~~~!?」ちんまり(とした小銭を両手に広げている)
商人「桃ヒレだろうが紫鱗だろうが、市場価格に嘘はねぇ。今より稼ぎたきゃ、ハンターにでもなって、もっと「大型」の素材を持ってくるんだな」ぴらぴらぴら(見せつけるように束になったお札を数えている。また、以前には見られなかった金色のネックレスや腕輪を装着していることから、それなりに儲けていることが窺える)
ファビオ「ちっ・・。んじゃさ、狩猟に使えるアイテムないの?今日の音爆弾みたいなやつ」しししし
商人「ここはハンターの駐留地じゃねぇからな。狩猟道具はあんまり出回ってこねぇんだよ」
ファビオ「いつもくるキャラバンの太ったセニョールに頼めよ」
商人「分かったよ。言うだけな」こそっ(っと何かを隠す)
ファビオ「おい!てめぇ、今、何隠した!?なんかいいアイテムだろうが


商人「いてててて

ファビオ「あんだよ、酒かよ」ちっ。つかえねぇ~なぁ~

商人「馬鹿野郎。これはな、「一生に一度は飲んでみたいワインランキング」で毎年のごとく1位に輝く高級ワインなんだぞ。ま、ガキのおめぇに言っても分からねぇか」ちゅっ

ファビオ「んじゃ、それくれよ」ほら、1ゼニー
商人「アホか

ファビオ「俺じゃねぇよ。ほいじゃさ、これで」ほら、2ゼニー
商人「売るかっての

ファビオ「なんのこと」ふぃふぃ~~~♪(へったくそな口笛をかます)
商人「シラを切りやがって・・。ま、おめぇの人生だ。外の人間に教養を授かるのも悪くはねぇ。せいぜいその時間を大事にするんだな」
ファビオ「なにそれ。ぜんぜん意味わかんないし。んなことより、そのワイン売ってくれよぉ~」ほら、3ゼニー
商人「背伸びしてるうちゃ~駄目だ。とっとと洞穴に帰って、「しっこ」して寝な」しっしっしっしっ
ファビオ「なんだよドケチ!!てめぇなんか一角竜に「綺麗に」心臓を一突きされて死んじまえ!!」ガッ

商人「このクソガキ!!その悪い口の中に爆薬詰め込んでやろうか!!」ひゃ~~~~~(と両手をコミカルに上げて逃げるファビオ)
キャラバンのおやじ「お、今日もやってるね」もふ~~~(背後でアプケロスが鳴いている)
商人「やや、旦那。毎回毎回、お恥ずかしい所を」へへへへ
キャラバンのおやじ「すっかり男の顔つきになってきたな。彼も」じーー(遠くの瓦礫から顔だけ出し、こっちに向かって中指を突き立てているファビオを見てる)
商人「まだまだ口だけですよ」しっしっ(ファビオに向かって「しっし」する)
キャラバンのおやじ「今も彼は洞窟に?」ふ~~~(水筒を飲む)
商人「ええ。ですがここ数年、妙なパトロンを味方につけたようでね・・」
キャラバンのおやじ「パトロン?」
商人「どこぞのハンターみたいです。聞いた話じゃ、なんでも足が悪いみたいでしてね。現役ではなさそうです」
キャラバンのおやじ「元ハンターの黒人男ねぇ・・・・」ふむ・・
商人「砂漠でファビオが、その男と一緒にいたところを見たっていう目撃談がいくつもあるんですよ。あいつにそのことを聞いても、とぼけるだけなんで、真相は分かりませんが・・。本当なら、あっしが教育を施してやるべきなんでしょうが、あの子はもっと外の世界を知る必要がある・・。あっしがキャラバンでもやってりゃ良かったんですがね」にこ
ファビオ「・・・・・・・・・・・・・」
商人「どんな男かは知りませんが、元ハンターだってんなら、あの子にきっといい影響を与えることでしょう。ただでさえ、バイタリティに溢れた子なんだ。ハンターのサバイバル術と見識を身につければ、大陸の何処だって生き抜いていける大人に成長するに違いねぇ。他でもねぇ、あの子と一番付き合いの長い、あっしが言うんだ。間違いねぇ」うんうん
ファビオ「・・・・・・・・・・・・」にょっ(瓦礫から頭だけ出す)
商人「ん・・まだいたのか・・。暗くなっちまう間に、早くうちに帰れ!」
ファビオ「うるせぇこんちきしょ~!!とっとと商いやりやがれ!!」ガッ

商人「おめぇに言われなくてもだ!!」
ひゃ~~~~~(と、また両手を上げてオアシスエリアをアウトしていくファビオ)
商人「フッ・・。クソガキが・・」
キャラバンのおやじ「じゃ、今日は補給だけで」
商人「あれ?もう行くんですかい?」
キャラバンのおやじ「それなりの買い物はさせてもらったよ」にこ
商人「??」

にゃあにゃあ・・みゃあみゃあ・・・・
(洞窟の天井から刺し漏れる月明かりを受けながら、焚き火を中心に寝転がるメラルー達。各自、にゃあにゃあ、みゃあみゃあと「寝言」を呟きながら、ぐっすり眠ってしまっている。そんな微笑ましい光景をエリアの隅から見守っているダラーハイドとファビオの姿も)
ファビオ「大家さん達、久々の魚竜の味に満足そうだったね」パチパチパチ・・(焚き火越しに寝ている黒猫達を見守っている)
ダラーハイド「たまには食事を奢ってやらないとな。本来なら、飛竜の肉でも馳走してやりたいが・・・」グッ(左肩を押さえる)
ファビオ「・・・・・・・・。でもさ、ハンターって大変だよね。ちまちまと狩猟に対して有効的なアイテムをこしらえるのに、大陸各地からその素材を集めてくるんだからさ」
ダラーハイド「そうだな。だが、その丹精込めて作った罠を、一瞬にしてモンスターに破壊されてしまうこともある」フッ
ファビオ「ロロおじさんもそういう経験ある?」
ダラーハイド「ああ。嫌って言うほどな」
ファビオ「ねぇ、またエトやイライザとの冒険譚を聞かせてよ!!それからメサイア伝説も!!」がさっ(岩床の上でまるくなって寝っ転がる)
ダラーハイド「子守唄は歌えんが、俺の知っているおとぎ話で良ければ、いい夢を見させてやろう」わぁ~~~~い♪

ぴちょん・・ぴちょん・・
キャラバンのおやじ「・・・・・・・・・・・・」そろぉ~り・・(松明を左手に、オールドタイプのキャラバンガンを右手に構えながら広いダンジョンエリアに出てくる)
ファファファファファ~~~~~
(目の前を大雷光虫を通り過ぎていく)
キャラバンのおやじ「ひっ


??「止まれ」
キャラバンのおやじ「!!」バッ

??「ここだ」
ス・・・(何処からともなく現れた灰色のギルドナイト装束を纏った男が、アッシュグレーの羽根付き帽子を深々と被り、岩壁を背にもたれかかっている。また左袖が「ぶらり」と垂れ下がっていることから、この男が隻腕であることが見て取れる)
キャラバンのおやじ「脅かさないでくださいよ・・・黄(ウォン)さん・・」ふ~~~
黄「危険を冒してまで来るとは・・新しい情報か?」スッ(右手で帽子のツバをあげると、左目に付けた金属質な眼帯が露わになり、残された切れ長の鋭い右眼がこちらを捉えている)
キャラバンのおやじ「探している要人らしき男の情報をば」クックックッ
黄「買おうか」にやり
To Be Continued



次回「あたちのモンハン日記」ザ・ストーリーモードはさ!?
7/11(火)0時更新 「Recollection No.6/Part3」
をお送りいたします♪ほいだらさ!次回も豪快に転がりながら読も見ようよ
