ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ!!
(依然として激しい地響きにより揺れる第三地区エリア内の市街地を駆ける三人のハンター。その背景では黒煙の火砕流を纏い、噴火を続ける火山が領内全体を焔色に照らしている)

ゾフィ「早く逃げねぇとダンテズ・ボルケーノの火山灰が押し寄せて来やがるぞ!!」ダッダッダッダッ(カーブーの手を引っ張って走っている。それに並走するゼキの姿も)

カーブー「ダンテズ・ボルケーノ?」おっとっとっと(ゾフィに左袖をすんごい引っ張られている)
ゼキ「ニャンテ神曲に登場する煉獄の山の名前です!子供の頃、シェルター内の図書館で読んだことがあります!ゾフィさんは火山地区で一番気高い存在であるジャバルサマーンを、天と地を繋ぐ中間地点、つまり煉獄に例えてらっしゃるのでしょう!」
カーブー「そうか。確かおねえちゃんの異名はダンテズ・インフェルノっていったな・・なるほど」おっとっとっと
ゾフィ「感心してねぇでもっと走れ!全身灰になって死ぬのなんて真っ平だからな!!」ぷんすか
ゼキ「みんな無事に避難していればいいけど・・」
カーブー「それなら心配ない。おそらく押しかけ妹が・・」
ドウウウウウ・・・・ン!!
(遠方の噴火口から派手に溶岩が噴き出る)
ゾフィ「ったく、うるせぇなぁ~!!」
カーブー「こっちくるぞ」
ゼキ「え・・・」ちら
ヒョウウウウウウウウウン!!
(隕石の様に急降下してくる溶岩玉)
ゾフィ「ぎゃあああああああああ


ダシャーーーーーーン

(遁走する一同の背後に突如フレームインしてきた、氷の鎧を纏った化け鮫が溶岩玉にタックルして弾き飛ばす)
ゾフィ「なんだぁ~!?」バッ


ガルグイユ「シャシャシャシャシャシャ!!カーブー同志、無事か!?」ドガアアアアアン・・・

ゾフィ「マジで・・今日ばっかりはいつでも死ねるかもな・・」はぁ・・(ゼキと背中を合わせながら腰を下ろして一息つく)
カーブー「ガルグイユ、市民は無事に・・」すっく

ロージー「お兄ちゃん無事だったのねぇ~~♪」ばびょーーーん

カーブー「ゲッ」
ごちーん

(頭をぶつけ合うバカ兄妹)
ゾフィ「バーカ」ケッ

カーブー「いたたた・・・ロージー。市民のみんなはどうなった?」すりすり(ドボルヘルムを擦る)
ロージー「任せて♪しっかり旋律援護したんだから。元気よく走って行ったわ♪ねぇ~♪」(左肩の上のドスビカスに話しかける)
ファイヤージンガー「道中、雷狼竜の警部さん達にも会ったぜ。今頃目的地に到着してる頃じゃねぇか?きっとな」
カーブー「そうか。でかしたぞ」ガシッ

ゼキ「あの・・そちらの方々は・・」おそるおそる(ゾフィの背中に隠れながら問う)
ロージー「あ、はじめまして♪あたしはロックラックの令嬢、ローズダンテ・ローゼンクロイツですぅ~♪ロージーって呼んで下さいねぇ~、って、こっちはファイヤージンガー。向こうはガルグイユくん、もとい、今はガルグイユさんよ♪」ブリブリ♪
ゼキ「ゼ、ゼキ・アルスラーンです(可愛らしい娘だなぁ・・・)」うっとり
ロージー「どうぞよろしくぅ~、って、おんどれは!?」ガガーン

ゾフィ「よぉ。孤島以来だな」ケッ

ロージー「なんで賞金首のおんどれが一緒なんじゃ!!分かったで!!さてはこの災害にかこつけて、街で盗みを働こうと・・!?」
ゾフィ「んなつまんねぇことしねぇよ!!」ブッ

ガルグイユ「同志!!あれを見ろ!!」
ロージー「ふぁ~?」ペチョリ~ん(つばが垂れる顔で見る)
ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・・
(市街地の中央で浮遊停止している装甲に身を包んだ巨大竜の姿)
ゾフィ「なんだよ・・・あいつは・・!?」
ロージー「ふぁ・・・」
カーブー「どうした?」
ファイヤージンガー「とてつもなくでけぇ鎧を纏った竜が浮かんでるんだ!」
ゼキ「オブリビオンに急ぎましょう!!市民の退避を急がせないと!!」
~第三地区、オブリビオンの酒場....
(酒場の外に募る市民達。入り口の前ではおすわりした一頭の雷狼竜が若いヒジャブ系女子に囲まれている)
市民の女性「ねぇねぇ、あんた噛まない?」きゃっきゃっ(興味津々の女子達)

アイオロス「噛まない!!」ぷんすか
市民の女性「ねぇ、見て見て!すんごいギザギザしてるぅ~♪」(「歯」を覗いている)
市民の女性「「歯」だけじゃないよ!いろんなところが痛そうだよ~」つんつん
アイオロス「なら触らなければいいだろ。なんなんだ、君たちはまったく・・少しは怖がって貰わないと、渓流の同胞に怒られちゃうよ」はぁ~
ディララ「それにしても、みんな無事で良かったわ・・ねぇ、ヤウズは一緒じゃなかった?」(コバルトブルーの瞳が印象的な美しいヒジャブ女子)
市民の女性「それなんだけど、ディララ・・。ヤウズは追手のモンスターから私達を逃がすために、一人残ったの・・」
ディララ「え・・・」
市民の女性「あんたに伝言を預かったわ。必ず戻るって」ぎゅっ(ディララの手を両手で握ってやる)
ディララ「ヤウズ・・・・」
アイオロス「・・・・・・・・」(その光景を上から涼し気な目で見下ろしている)
お爺さん「のぉのぉ、中の様子はどうなっとるんじゃ?」ぐいぐい(雷狼竜の立派な腕毛を引っ張る)
お婆さん「そうじゃそうじゃ。早う逃げんと火の神の祟にあうぞ!」ぐいぐい(同じく)
アイオロス「なんだけどね・・・」ちら
「ダメじゃ!!」(酒場の中から声がする)
アイオロス「ほんと、早くしないと・・知らないよ」やれやれ

ボニー「なんて分からず屋のお爺さんなんだい!?だから僕達は反乱軍の仲間なの!!早く地下道を開けておくれよ!!」ぷんすか
ベルケル「ソネルはどうしたんじゃ!?ワシはソネルの命令でないと動かんぞ!!」ドンッ(カウンター席でふんぞり返り、蒸留酒の瓶をテーブルに叩きつける竜人の翁)
反乱軍兵「今はそんなこと言ってる場合じゃないんだよ!ソネルだってここにいたら、同じことを言うよ!!」
ベルケル「知らん!!いきなり大所帯で店を囲みよってからに!!」

ゲルハルト「もみゃ~(ま、一理あるな)」
ボニー「早く逃げないと火砕流に飲み込まれちゃうんだよ

ベルケル「触るでないわ!!状況くらい音を聞けば分かる!!それより豚耳のフードを被った女ハンターはいないのか!?その女に用がある!!」
ボニー「豚耳の妹さんがここに来たのかい?」
ベルケル「ふん」ぷい
反乱軍兵「お願いだよ、ベルケル爺さん!市民の命が懸かってるんだよ!!」
ベルケル「ならぁ~ん!!最後まで戦っておるソネル達を見殺しにして逃げると申すのか!?」
反乱軍兵「それは・・・」
ベルケル「これで最期だと思うのなら、受け入れるのが火の民というもんじゃろうが!!それに国王を置き去りにしてまでワシは逃げんぞ!!」クッ(酒瓶をかっ食らう)
反乱軍兵「そうか・・爺さんは外から来たマレビトで唯一、国王に訓導として認められ、領内に居住を許されたんだっけ・・・国王にも義理があるってわけか・・」
ボニー「・・・・・・・・・・」ちら
・・・・・・・・・・・・・・・
(カウンター席に置かれている山菜組合時代の集合写真)
ベルケル「・・・・・・・・・」ふん
ザワザワザワ・・・
ゲルハルト「ほにゃ(なんだ・・外が騒がしいな・・)」
ボニー「まさか敵の追手がここに!?」ダッ
ザワザワザワザワ・・・・
(赤紫色の空の下、みんな同じ方向を見上げている)
ボニー「一体どうしたんだい・・・・はっ

アイオロス「ね、最悪だろ?」(何かを見つめたまま話しかける)
ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・
(第三地区の中央上空で、装甲を纒った両翼を羽ばたかせ、浮遊停止している黒銀の鎧を纒った巨大龍の姿)
爺さん「火の神じゃ・・・ついに火の神様がお怒りになって降臨されたのじゃ!!」
婆さん「もうおしまいじゃ・・・」ガクン・・
ザワザワザワザワ・・!!
(一斉に慌てふためく市民達)
ボニー「みんな落ち着くんだ!!あれは火の神なんかじゃない!!」ザワザワザワザワ
カーブー「通してくれ!!通してくんなせぃ!!」ドドドドドド(化け鮫に搭乗したカーブー一同が市民の群れを掻き分けながら到着する)
ボニー「川村さん・・・ねぇ、一体何が起ころうとしてるんだい!?」
カーブー「分からない。だがそれを見届けていてはみんな死んでしまう。翁というのは中に?」ザシュッ(ロージーに手を引かれ颯爽と降りるカーブー。ゼキ、ゾフィもそれに続く)
「あたちのモンハン日記」
~Sanctuary of extinction~

GOOOOOOOOO!!
ドガアアアアアアン

ボギャアアアアアン

(爆破しながら暗黒団の小隊を蹴散らしていく大車輪形態の爆鎚竜)
暗黒団兵「MOVEMOVE!!」ドガアアアアアアアン


ジョー「逃がすかおらぁああああああああ!!!!」ズドドドドドド

暗黒団兵「!!」
ドーーーーーーーン


(大猪に突き飛ばされ、遠くの廃屋の壁に激突する兵士)

ジョー「コースアウト=死だぜ」ふん
ドガーン



(体表で爆破を繰り返しながら、回転大ジャンプをかますタイヤモードの爆鎚竜)
ドウィーーーーーーン!!
(空中でタイヤモードから獣竜モードへトランスフォームするアッシュ)

ダシャーーーーーーーーン!!
(全身から硝煙を上げ、豪快に敵兵士を踏みつけながら着地する)
アングリーアッシュ「悪くなかったぜ。爆破粘菌を体表に付着したままのドライブってのもな」
ジョー「よぉ。だいたい片付いたみたいだな」
アングリーアッシュ「お前の方もな」
ガチーーーーン

(大牙と大顎を叩き合わせる獣戦士二頭)
アングリーアッシュ「ところで、こいつもお前たちの仲間なのか?」ちら(二頭を覆う黒い影の正体を見上げる)
ゾルゾル・・・ゾルゾルゾル・・・
(頭上には黒銀の燐甲板に覆われた巨大龍の尻尾がウネウネと蠢いている)
ジョー「さぁな。確かなのは「天然もの」じゃないってことくらいだな」ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・(頭上の竜機兵を見上げる)
ガ・ガ・ガ・ガ・ガ・ガ・ガ・ガ

(上空から巨大龍が覆い尽くす市街地の中、迫り来る砕竜目掛けてアサルトボウガンを一斉射撃する暗黒団兵士のボウガン小隊)

タイタンラス「準備はいいか?」チーンチーン


BBB「いつでもいいぜ。発射してくんな」
タイタンラス「いくぞ」
ブーーーーーーーン

(投げ飛ばす様に黒猫を敵に向かって発射させる砕竜)
BBB「ほらよ!!」ペチョリ~ん(両手一杯にスライム状の粘菌を抱えたまま飛んでいる)
ぽちょり・・


(隊列をなす兵士達の中央に粘菌を落とし、上空をすっ飛んでいく黒猫)
暗黒団兵「!!」バッ(慌てて下を見る)
カッ
(瞬く間に真っ赤に変色する粘菌)
暗黒団兵「SHIT・・」

ドワアアアアアアアアン!!
ザシュッザシュッザシュッ・・・
(硝煙の中、突き進んでくる砕竜)
タイタンラス「どうだ?カイルスの容体は?」ちら
・・・・・・・・・・・・・
(四隅にドラゴンヘッドのコーナーポストが施された、フラットベッドの荷車の上で仰向けにされた黒毛の金獅子の胸に耳を当ててる黒猫)
BBB「良かったな。息はあるぜ」グッ(サムズアップしてみせる)
タイタンラス「強度の睡眠弾を撃たれたか・・・さてどうやって起こしたものか・・」
BBB「早く起こしちまわねぇと、上のバケモンがいつ暴れだすか分かったもんじゃねぇぜ」ちら(上を見上げる)
ファオオオオオオオ・・・・・
(謎の生態音を鳴らしながら真上で空中停止している、プレートアーマー特有のまあるい腹部)
BBB「しかしでけぇな。アサイラムで見た時は置物みたいだったが、動くとやっぱり気味がわりぃ」
タイタンラス「現代の龍科学より、優れた技術を誇ったという古代文明の遺産だろうが・・文献から想像するよりも醜いものだな」ちら
ファオオオオオ・・・・・
(竜機兵が纏っている鎧の関節部から見える筋肉繊維の素材)
タイタンラス「人工竜にどれだけのインテリジェンスがあるのか見ものだが、危惧するのはこいつだけではないぞ」
ボワァーーーーーーーーン・・・
(遠方で溶岩玉を吐き出しながら噴火を続けるジャバルサマーン活火山)
BBB「向こうはとっくにお怒りだ」
タイタンラス「そのようだな」ザッ(黒猫と金獅子を包むように覆いかぶさる)
バギャアアアアアアアン

(砕竜の背中に溶岩玉がぶち当たる)
タイタンラス「どちらにしろ、領内は長くもたないぞ」シュウウウウ・・・・(背中から煙を上げている)
BBB「熱くねぇのか?UBUの野郎だったら、ぎゃあぎゃあ喚いてるぜ」シュッシュッ(台車のコーナーに巻きつけてあったロープを砕竜の足に巻きつけていく)
「お~~~~~い!!」(竜機兵の影に覆われた市街地を駆けてくる、暗黒団兵士の装備を纏ったUBUとGX装備のソネル)
BBB「噂をすればなんとやらだ。遅かったじゃねぇか、相棒!!」シュタッ(台車から飛び降りる)
UBU「そう言わないでよ」にんまりあんまんフェイス

BBB「なんだおめぇ、似合わねぇぞ。その格好」
UBU「あ、そうだったね」バサッ(アーミースーツを脱ぎ、中からいつもの撫子装備を見せる)
ソネル「カイルス!!」バッ
タイタンラス「安心しろ。眠らされてるだけだ」
BBB「アサイラム以来だ。また遭遇しちまったな」ちょんちょん(上を指差す)

UBU「まさかこんなに早く機動させてくるなんてね」ガチョリン(大剣二本を背負う)
タイタンラス「何か策はあるのか?」
UBU「まずはカイルスを安全な場所に。引っ張って、プロフェッサー」てしっ

ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・・・
(スコープ視点。クロスヘア越しに映る、黒銀のプレートアーマーを全身纏った巨大龍の腹部)

アラン「なんか分かったか?鈴木」ズキューーーン(廃屋の屋上からAW50型対物ライフルボウガンで下の兵士をシュートしている)

純平「距離感が近過ぎるんで全貌は分かりませんが、鎧を纏ってるところをみると人工物であることは間違いないでしょう」スチャ(AK11型ボウガンで上空を捉えている)
アラン「ニャンガスの時と同じ、敵の搭乗兵器が妥当か?にしちゃ、なんで攻撃を仕掛けてこねぇんだろな・・っと!」ズキューーーン
純平「そこですよ。引っかかるのは・・・」スチャ・・(スコープを覗いたままボウガンを下に向ける)
アラン「また丞相さんにジャックしてもらって撃沈すっか?」スチャ・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
(スコープ視点。クロスヘア越しに映っているのは、金獅子が仰向けになっている台車を引っ張る砕竜の姿。台車の上には他に蒼毛の撫子装備のハンターとGX装備のハンター、黒猫も搭乗している)
アラン「どうやら仲間の救出に成功したって感じだな。合流すっか?」
純平「そうですね・・・・(おかしい・・・やはりハンスの遺体が見つからない・・)」チャ・・(周囲を見渡すように観察している)
アラン「・・・・・・おい!!七時の方向!!」スチャ
純平「なんです?新手の新型兵器でも・・・・・

ジョワァアアアアアアアアン
(遠方の市街地一画の地面がマグマに覆われていき、居住建造物が次々と溶け落ちていく)
アラン「おいおい・・ここはラヴァキャニオンじゃねぇよな?」
純平「もちろん。火の国ですよ」スチャ(ボウガンを下ろす)

バシャアアアアアアン!!
純平「まるで悪夢だ」バッ

アラン「終わったかね、この国も」やれやれ(純平に続く)
To Be Continued


次回「あたちのモンハン日記」ザ・ストーリーモードは!?
11/16(月)0時更新 「この国の未来も」の巻
をお送りいたします♪ほいだらさ、次回も読んでみようよ
