
それ?ほんとえすか?
なんて今回は老獪エルフなあたち。
ゲイムはRPGの開発に特化したカナダのデベロッパー「BioWare」さん(バルダーズ・ゲートにネヴァーウィンター・ナイツ、Mass Effectシリーズなど)、パブリッシャーは言わずと知れた我らがElectronic Artsから「Dragon Age III: Inquisition(2014年)」です。
Dragon AgeはBioWare自身が「ダークファンタジー・エピック(ホラーや超自然の要素を盛り込んだジャンル)」と定義したほどの作品*で、The Witcherシリーズ、BethesdaのRPG(Oblivion&Falloutシリーズ)に引けを取らないドラマティックな脚本や勧善懲悪に固定されない様々な選択肢を持つ、まさしくエピック(壮大)なRPGとして評価を得ています。
*参考https://www.4gamer.net/games/016/G001607/20091127072/
作者は「Dragon Age: Origins(2009年)」を発売当初PC版で、有志さん達のサイトを参考に機械翻訳を導入してプレイした経験があるのですが、何より印象的だったのが会話メソッドでした。自分は正しい行為だと思っていても、必ずしも仲間全員の高感度を得る事は出来ず、仲間のイデオロギーをちゃんと尊重して付き合わなければいけないというリアリティな脚本に感動したのを覚えています。また当時、ラブロマンスへの発展が可能なRPGとしても有名で、それまで馴染みのあったRPGの概念を一変させた大作でもありました。今でこそ、Fallout4などを代表するように、その選択肢の多さやロマンス発展なども含まれたナラティブ・アプローチな会話システムは一般化されていますが、その黎明を創り上げたのは「Dragon Age: Origins」や同じくBioWareの代表作「Mass Effect」だったのではないでしょうか。戦闘システムにおいても、同志となって戦うキャラクターのAIもまた優秀で、パートナーの「ワンちゃん」の大活躍は本当にプレイしていて楽しかったのを覚えています。Origins発売前後は、仲間を率いて戦うアクションRPGが結構多かったのですが(その多くの名作はローカライズされず


Inquisitionもまた、八方美人な言動はできず、個性あるコミュニティのイデオロギーを尊重しながら、どの勢力を味方につけ、自制力の富国強兵を図るか?がひとつのテーマにもなっています。上画像ではやたらと「サムソン」と出ているのに思わず笑っちゃう。まだクリアしていないのですが、この世界のサムソンは敵対勢力に加担する戦士のようです。なんと「サムソンの歌」というのも、酒場で歌われるくらいの有名人!こういったゲーム内の民間伝承を民間音楽で表現し、その人物がさもすごい人物なのだと思わせる演出は秀逸。世界観をより魅力的にしています。
「Dragon Age」はそんな大ヒットを受け、映画も制作されたほどです(ドラゴンエイジ -ブラッドメイジの聖戦-参照))。この映画が公開される数年前、当時、作者は映画音楽作成の仕事を請け負っていたのですが、この話を関係者から聞いたときに「ついにEAが映画界進出かぁ・・」と軽いカルチャーショックを受けたのを今でも覚えています。映画とゲームのエンターテイメント性は勿論異なりますが、ナラティブなストーリーへの感情移入といった意味では、両者の本質は同じなのではないでしょうか。映画でのナラティブとは、ゲームのナラティブなストーリー同様、シナリオ上に用意された主人公の多彩な選択肢を視聴者が如何に感じることができるか?または制作サイドがそれを如何に提供できるかだと思います。その感情移入の集中力こそが視聴者、またはプレイヤーの体験を経験へと変えるのです。だとすれば映画もゲームも、または小説も本質は一緒なのかもしれません。ここ近年、ゲーム原作の映画化が急増していきているのは、こういった消費者の共通したナラティブという経験があるからなのでしょう。だからこそ、OblivionやDragon Ageの登場は革命的であったといえるのです。

Inquisitionでは作者大好きな「マウント」も存在します。代表的なマウント作品としては「Sacred 2: Fallen Angel」が有名ですが、やっぱり「動物」がおっきく表示されるのは実に気持ちがいいものです。上画像のパートナーは勝手に「パオーン健一」と呼んでいます。結構高い所から落ちても平気です(笑)ぶっといあんよが魅力的なあいつ。それがパオーン健一。
次作の「Dragon Age II」なのですが、当時、情報をどこで間違えたのか「オリジナルキャラが作れない」と思い込んでしまい、プレイ候補の選考から外れてしまった為、未経験です

今回改めて調べたら、ちゃんとキャラクタークリエイトはできるようです。やればよかった・・。
参考→https://www.famitsu.com/news/201201/24008830.html
そんな経緯もあり、三作目である「Dragon Age III: Inquisition」は頭の片隅には入っていたのですが、2をやっていないという「負い目」から食わず嫌いゲームになっていたのです

そんな作者を救済するかのように「PSストアのお年末セール」にて、「Dragon Age III: Inquisition」(しかもDLC込みの「超豪華版」)が超激安に!!
「こりゃ~やらんといかんばい



キャラメイクにはかなり時間を掛けました。一度、20時間くらいプレイしたキャラメイクに納得がいかず、やり直したくらい(なのですが、DLC搭載版なら、ゲーム途中でもキャラメイクの変更が可能(スキルツリーのリセットも可能)ということに勿論、あとで気づき、号泣する羽目に・・。余談ですがRPGをプレイするときは主に「Carol Mooa/キャロル・ムーア」で登録しています。本当はオクサーヌかパノを登場させたかったのですが、どうも両者の可愛らしい外観のイメージがDragon Ageのエピックな世界観に似合わず「結局あたち」です

ということで発売から4年は経ってしまいましたが、その時間経過を感じさせない作り込みに脱帽・・。さすがBioWare様

基本的に血みどろでゴアな世界観であったOriginsに対し、InquisitionはOblivionシリーズに似た「視界感」のTPSです。フィールド別のオープンワールドですが、そのフィールド数はとても多く、一度プレイしたらイメージとして残るほど印象的な地形ばかりです。フォールド別オープンワールドからなのか、この手のエンジンにありがちなバグもさほど見られません。今の所、サブクエストも問題なく消化できています(Fallout4の最大の致命傷はサブクエストのバグの多さでした..)。
この広大かつ美しい景観もまた、近代RPGには必至な要素であり、プレイヤーが自らその印象的なフィールドをコントロールしながら探索することで、そのゲーム独自の世界観に入り込み、そしてそれが経験として残るという意味では、自然風景もまた別の観点からナラティブ・アプローチをサポートしていると言えるでしょうか。

↑フローズンな白銀の世界をバックに馬に跨るあたち。近代コンシューマー機でも手軽にスクリーンショットが撮れるようになったことも、より物語に入り込めるきっかけとなっています。こういったゲームに対する思い出作り自体が「物語体験」なのです。ナラティブとは決して制作サイドだけが思案するものではないと思います。プレイヤーもまた遊びながらコントローラーの動きで独自の文脈をたどっていき、世界観の可能性を広げることができるからです。
当ブログのようにお勝手ながらに二次創作をやらせてもらっている立場からすると、ゲーム内における物語体験の思い出自体が創作におけるリソースになっていると思います。個人的にはゲームの作り手が仕掛けた必然的な要素よりも、偶発的に起こった独自な体験の方が世界観を広めるイマジネーションに刺激を与えることの方が多いと思います(それがどこまで制作サイドの意図によるものなのかは「言い分次第」ではありますが)。現実世界同様、自分だけが成し得た体験が貴重なリソースであり、そこに着想を加えたものがオリジナルのナラティブになっていくのです。これは当たり前のことなのですが、ゲームではゲームでしか出来ない多彩な体験があるからこそ、お勝手ながらの二次創作が次々と生まれていくのですよね


Inquisitionでは武具作成が出来、作者が購入する決め手となった要素でもあります。これで「ぶたれたら」さぞ痛いでしょうに。これもゲームだからこそ「ぶてる」のです。本当にぶってはいけないという知育・教育効果も得られるはず・・?

こちらお仲間の武具。疲れていたのでしょう。実に「手抜きな」命名ばかり。ですがこれもしっかりとした創作の思い出。こうして作者は分かりやすい方法でナラティブに浸っているのです。この世界にもしまむらあったんだって。それってナラティブ違う気も(笑)
InquisitionではLGBT問題にも触れているストーリーがいくつかあり、非常に感心しました。作者は自キャラをロマンスに発展させていないのですが、その対象が異性だけではないところにも先進的な意図を感じ、Inquisitionが持つナラティブの可能性を広げている要素のひとつだと思います。
そんな感じで大作RPGをプレイするたびにあれやこれや考えさせられる作者なのでした

ご興味お有りの方は「Dragon Age III: Inquisition」を年末年始のゲーム候補に入れてみてはどうでしょうか

とまぁ、毎回、「手短に終わらせる予定」の中継ぎ記事なのですが、今回も無駄に長くなってしまい、肝心のストーリーモードの下書き作成をする時間がなくなっていく羽目に

結局、疲れたので今日なんてもうおしまい

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