パンドラウイルスPSV脅威～PART5

アングリーアッシュ「わざわざ殺されに来たか！！ＵＢＵよ！！」



ＵＢＵ「はぁ・・・はぁ・・・・・・」にや


ニャーク「・・・・（こいつがモンスターミリシアの絶対君主・・アングリーアッシュ！！）」




「あたちのモンハン日記」
パンドラウイルスPSV脅威







～火山地区、火の国近郊



セイヤー「ひいひい・・・ここにもいねぇな」きょろきょろ


アニシモフ「・・・・・・・」（岩場の陰に身を伏せ、様子を見ている）


セイヤー「クソ！！用がねえときゃ、やたらとでけぇ図体で見まわってるくせしてよ！！つ～か、早いとこ探し出してボス達の所に誘導しねぇと俺が怒られちまうじゃねぇか」きょろきょろ


アニシモフ「・・・・・・（誰かを探している様だが・・・時間が惜しい。直接問いただすか・・）」


セイヤー「しゃあねぇ・・次のエリアに行ってみっかな・・」


アニシモフ「・・・・・・・・」ザッザッザッザ・・（岩場から静かに姿を現す）

セイヤー「人型・・なんだてめぇ！？採取なら他所でやりな！！」

アニシモフ「・・・・・・・・」ひょっ（何かを投げる）

セイヤー「！？」


ブスッ（ナイフが太ももに突き刺さる）


セイヤー「いてえええええ！！」

ビリビリビリビリビリ
（一気に全身が痺れ上がる）

セイヤー「うぎゃあああああああああ！！」ビリビリビリビリビリ

アニシモフ「麻痺投げナイフだ。拘束中、貴様の命は俺の手にある。質問に答えろ。いいな」スッ（麻痺状態のセイヤーの喉元にナイフを突きつける）

セイヤー「・・・・・・・・・」こく（目だけはアニシモフを見る）

アニシモフ「貴様はここで何をしている？目的はなんだ」

セイヤー「・・・・・・・・・」

アニシモフ「時間がない。早く答えろ」ザシュッ（もう一本の麻痺投げナイフを腹部に突き刺す）

セイヤー「があああああああああああああ！！」ビリビリビリビリビリ

アニシモフ「何をしていた？」

セイヤー「あ、あ、暗黒団の・・傭兵モンスターを・・探していた・・・」ビリビリビリ

アニシモフ「目的はなんだ？」

セイヤー「そ、そいつを挑発して・・ア、アングリーアッシュがいるポイントに・・誘導する・・こと・・・」ビリビリビリ

アニシモフ「アングリーアッシュ・・・モンスターによる地上権強奪を目指す右派過激集団、人型排斥主義を掲げるモンスターミリシアの首魁か。そいつと暗黒団のモンスターとぶつけ、相打ちを狙ったということか」

セイヤー「そ、それだけじゃ・・ない・・・」ビリビリビリ

アニシモフ「どういうことだ？」

セイヤー「ク、クルセイダーズの女ハンターと獣人族も・・一緒に・・・」ビリビリビリ

アニシモフ「！！」

セイヤー「ま、まとめて消すこと・・・」ビリビリビリ

アニシモフ「そのポイントは何処だ？」グッ（さらにナイフを突きつける）

セイヤー「しゅ、狩猟外・・エリア・・・ミリシアの領内・・・・ポイント・・フォックス・・」ビリビリビリ

アニシモフ「ポイントフォックスだな？」

セイヤー「・・・・・・・・」コクリ・・

アニシモフ「ご苦労だったな。今楽にしてやろう」スチャッ（ナイフを持ち変える）

セイヤー「！？」

アニシモフ「ラスト・イン・ピース（安らかに眠れ）」

セイヤー「てめぇ最初っから・・！！」

ザシュアアアアアアアアアア
（迷いなく豪快に喉元を掻っ切る）

セイヤー「くそ・・・野郎・・・・が・・・・・」バターーーン

アニシモフ「・・・・・・・・・・」ちら

セイヤー「・・・・・・・・・・」（喉から大量の血を流し息絶える）

アニシモフ「思わぬ所でターゲットと繋がったものだが・・・どうやら急を要する展開の様だな」ザッ







～モンスターミリシア領内、ポイントフォックス

ゴゴゴゴゴゴ・・（辺りにはそう遠くはない場所に位置する活火山の振動音が響き渡る）



アングリーアッシュ「むざむざとやられに、貴様の方から我らの支配するエリアに来たか、ＵＢＵよ」

ＵＢＵ「はぁ・・・はぁ・・・・・・・」（岩場に背中を持たれかけさせ、ニャークに肩を支えられている）

アングリーアッシュ「む・・・・？」

ニャーク「お前がモンスターミリシアのボス、アングリーアッシュか？」

アングリーアッシュ「そうだ。それよりもこの女は・・一体どうしたというのだ？」ちら

ＵＢＵ「ぜえ・・・ぜえ・・・・・・」（顔は恐ろしいほどに青ざめ、額は異常なほどに発汗している）

ニャーク「ＵＢＵは原因不明の感染症にあってしまった。その解毒方法の糸口を掴む為、ここに来たのだ。そうだな？ＵＢＵ」

ＵＢＵ「・・・・・・・・・・・」こくり

アングリーアッシュ「感染症だと・・・」

ＵＢＵ「はぁ・・・はぁ・・・・・・」こそこそ（ニャークに耳打ちをする）

アングリーアッシュ「・・・・・・・・・」

ニャーク「お前には大きな貸しがある。今こそ、その借りを返せ、と言っている」

アングリーアッシュ「何を抜かすかぁああああああああああ！！」


ギャオオオオオオオオオオオオ！！
（けたたましい咆哮効果で岩場は大きく振動する）


ニャーク「生憎俺は耳栓持ちだ。そしてお前がどんなに激憤を叫ぼうとも、もはや五感が薄れてきているＵＢＵの耳にはただの振動音にしか過ぎない。それが分かったらＵＢＵの要求を続けて聞け」

アングリーアッシュ「貴様・・余を愚弄するつもりか！！」

ニャーク「つまらない奢りで、この弱り切ったＵＢＵを殺すか？それともお前のモンスターとしての誇りはその程度のものなのか？」

アングリーアッシュ「まずは貴様を叩き潰してくれるわ！！」ゴイン（ハンマーの様な顎を振りかぶる）

ニャーク「ニャークレーダーに反応あり・・・・待て！！後ろだ！！」

アングリーアッシュ「！？」ぴた（振りかぶったまま後方に目をやる）



ゴウゴウゴウゴウゴウ・・・・・！！
（後方の岩盤表面がみるみるうちにマグマと化していく）



ニャーク「あれは・・・！？」

アングリーアッシュ「なんだと！？」






バシャーーーーーーーーン！！


？？「ファックファックファック！！飛んで火に入る夏のクソ虫ども発見～！！」カカカカカ！！（くちばしを咀嚼して音を鳴らしながら、マグマと化した地面より勢い良く飛び出してくる）


ニャーク「海竜種、海竜目、海竜亜目、焔竜下目、アグナコトル科・・炎戈竜（えんかりゅう）！！」

アングリーアッシュ「貴様、ミリシアの者ではないな！？所属を名乗れぇええええ！！」


？？「カカカカカ！！偉そうにアホ面して見せるてめぇがクソ溜めの大将か！！カカカカカ！！」ドシャーーーン（着地）


アングリーアッシュ「所属を言ええええええええい！！」


？？「クソ野郎が！よく聞けよ！！俺様はアグニ！！所属は暗黒団（ブラックアーミー）だぜぇ～！！カカカカカ！！」


ニャーク「非常事態発生。ＵＢＵ、戦闘態勢に・・」

ぐっ（ＵＢＵに腕を引っ張られる）

ニャーク「？？」

ＵＢＵ「はぁ・・・はぁ・・・・・」こそこそ


アングリーアッシュ「闇に隠れる事しか知らぬ、傭兵モンスターが何用だ！？」

アグニ「ファック！！クズみてぇなノイズでいちいち吠えんじゃねぇよ！！耳障りだぜ！！カカカカカ！！」

アングリーアッシュ「その醜い長首を叩き潰してくれるわぁあああああああ！！」




じーーーーーーーーーーーーーー
（その様を岩陰から眺めるあやしげな視線）


シモンズ「おっしゃ！計算通りだぜ！！これであいつらが相打ちしてくれればミリシアは俺の支配下というもの！！」


スタンレー「けどさ、リーダー。スタンレーの姿が見えないっすよ？」きょろきょろ

シモンズ「あの見るからに凶暴そうなアグナコトルを誘導してきたんだ。危なくねぇ様に、何処かで様子を見ているさ」

スタンレー「それならいいっすけど・・」きょろきょろ



アグニ「クソのてめぇらこそ、こんな所で何やってんだぁ！？ああ・・つーか、顎のクソ大将がいるってことはこのエリアはてめぇら三下モンスターの縄張り内ってことか。マジで糞溜めだな。カカカカカ！！」

アングリーアッシュ「すぐにその舌を叩き潰してくれるわ」ザッ

ニャーク「待て、アングリーアッシュ」タタタタ（足元に近寄る）

アングリーアッシュ「ん・・？」ちら（足元の小さな猫を見下ろす）

ニャーク「ＵＢＵは戦いを望んでいない」

アングリーアッシュ「なんだと・・？」

ニャーク「そしてＵＢＵは次の様に言っている。「すぐにディルク・エクスナーの下に連れて行け」と」

アングリーアッシュ「！？」


アグニ「お～い！！ファック共！！やんのかやんねぇのかぁ～！？どっちにしたってクソだよ、てめぇらは。カカカカカ！！」


ニャーク「急いでくれ。あの炎戈竜を倒すのはそれからでもいいだろう。さもなくば、ＵＢＵは感染症で死ぬことになる」

アングリーアッシュ「・・・・・・・・・」ちら

ＵＢＵ「はぁ・・・はぁ・・・・・・・」

アングリーアッシュ「・・・・・・・・・・」

ニャーク「誇り高き爆鎚竜よ。種は違えど借りは返すもの。俺の主人が教えてくれた「義」というものだ」

アングリーアッシュ「・・・・・・・・・・」

ニャーク「・・・・・・・・・・」

アングリーアッシュ「小さき命よ。お前に言われたから俺は行動するのではない。いいな？」

ニャーク「自分の意志で・・だろ？」

アングリーアッシュ「そういうことだ」


アグニ「おい！！ファッキンハンマー！！てめぇ耳ん中腐ってんのかぁ！？かかってこねえならこっちからファックしちまうぞ！？」


アングリーアッシュ「俺が合図したら女を・・ＵＢＵを担いで俺の背中に乗れ。いいな」

ニャーク「了解」


アグニ「クソファックがぁ！！もう頭にきたぜ！俺様の熱線でケツに穴開けてやるよ！！カカカカカカ！！」


アングリーアッシュ「少しは・・・黙ってろ！！」


ブーーーーーーーーン
（尻尾を振りぬき、付着していた火薬岩を飛ばす）


アグニ「カカカカカ！！出たな！？ファッキン顎野郎特有の時限爆弾だろ！？すぐに爆発しねぇもん投げてどうす・・あ？」



ドガアアアアアアアアアアアン！！



アングリーアッシュ「今だ！！乗れ！！」スッ（身をかがめる）

ニャーク「ＵＢＵ！！行くぞ！！」グイッ（肩を背負い乗り上げる）

ＵＢＵ「はぁ・・・はぁ・・・・・・・」ちら（爆破先を見る）



シュウウウウウウ・・・・・
（辺りは硝煙で何も見えない）



アングリーアッシュ「いくぞ」


ドスンドスンドスンドスン
（背にニャークとＵＢＵを乗せそのエリアを去る爆鎚竜）



シモンズ「・・・・・・・・」こそこそ（岩場から姿を見せるドスフロギィ）

スタンレー「行っちまいやしたね」こそこそ

シモンズ「・・・・・・・・」ちら


シュウウウウウウウウウウ・・・・・


シモンズ「ちっ・・殺ったのは暗黒団のアグナ一匹だけかよ。それにしても妙だな・・」

スタンレー「何がっすかぁ～！？」（実に清々しいほどのバカな顔で聞く）

シモンズ「アングリーアッシュの野郎・・あのクルセイダーズの女ハンターを背負って消えやがった・・・」

スタンレー「クフフフフ！アッシュの野郎、人型排斥主義なんて言っておいて、実はズーフィリアだったりして」

シモンズ「意外とあるかもな・・・」

スタンレー「ええ！？どういうことっすかぁ～！？」（本物のバカな顔）

シモンズ「いやな・・これはミリシア内の噂で聞いたんだが、アングリーアッシュはかつてギルド司法省「ＡＴＦ（アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局）」の爆破工作員だったらしいんだ」

スタンレー「ええ！？そんなの初耳っすよぉ～！！」（よだれ出てる）

シモンズ「なんでもATF特別捜査官の女がアングリーアッシュの噂を聞き、直々にスカウトしたらしい・・・アッシュの野郎も最初は断っていたらしいが、再三に渡るその女の熱意に参っちまったそうなんだ」

スタンレー「それでギルド関連の組織にぃ～！？」

シモンズ「ああ。だが当時のギルドはまだ知的生命体種のモンスターを正式に迎え入れる体制に無くてな・・もちろんモンスターが出入り出来る特別施設もない。アングリーアッシュはATFの秘密捜査官として、任務があった時にのみ、その女捜査官がアングリーアッシュのいるフィールドに奴を呼びに行き、出動していたそうだ」

スタンレー「カッコイイ～♪で、何の任務なんすか？」（やはりバカな顔で問う）

シモンズ「ATFの仕事とは、大陸における銃火器の規制をし、販売業者にギルド銃火器免許を発行することで密売、違法品の取り締まりを行うことだ。もちろん押収された違法武器の経路を辿り、その出処を壊滅するのも任務のひとつだ」

スタンレー「凶悪犯や巨大組織が相手ってことっすね」（自慢気に答える）

シモンズ「それ以外にも爆発物に関する規制も行い、人型の犯罪に使用される爆発物の包括的な追跡処理も奴らの仕事だ。アッシュの野郎が抜擢されたのはそれが理由さ」

スタンレー「どういうことっすかぁ～！？」（もはや十八番）

シモンズ「爆鎚竜は今も見た通り、火薬岩を付着させているだろう？爆破物の取り扱いに常日頃から慣れているからさ。さらにアッシュの野郎は全体を覆う岩石の硬度を高めることが出来る固有スキルを持っている。まさに危険物取り扱いには適した体なんだよ」

スタンレー「それでスカウトされたんすねぇ～！？」

シモンズ「そういうことだろう。アッシュの野郎がギルドで見せた功績は、帝国軍結成にも繋がったらしい」

スタンレー「じゃあ、アッシュの野郎はよほど活躍したんすねぇ」

シモンズ「みたいだ。自分をスカウトした女捜査官と名コンビだったって噂だ。それ以上に、アッシュはその人型に惚れちまったらしい」

スタンレー「ええ！？」

シモンズ「愛情が沸いたんだろうな。だが、その種を超えた真実の愛はもろくも崩れ去ることになる・・・」

スタンレー「なにがあったんすか～！？」

シモンズ「とある火山のカルト教団が武装し、その女捜査官を人質にとったんだ。要求はただひとつ。囚われた同志の解放と人質の交換。よくある話しさ」

スタンレー「で、ギルド本部はどういう返答を？」

シモンズ「ギルド関連の公的機関の統括局であるハンターズギルドは、その要求を断ったらしい」

スタンレー「なんでっすか！？」

シモンズ「当時のギルド幹部が人型至上主義の集いだったからさ。かねてより積極的にモンスターの登用を推薦してくるその女捜査官を消す、いい口実になっちまったのさ。さらには当時のATF上官も本部と同じ主義者でな・・人質奪回作戦は敢行せず、その女捜査官の行き過ぎた行動が招いた事故、で済まそうとしたのさ」

スタンレー「ひ、ひでえ・・・アッシュの野郎はそれで黙ってたんすか！？」

シモンズ「仲間からその話しを聞いたアッシュは一目散にカルト教団のアジトである火山洞窟に潜入し、たった一人で敵を壊滅しちまった。奴の能力を巧みに使えばなんてことねぇ。なんて言ったって奴は体表の岩を操ることが出来るんだ。岩に擬態して敵の目をかいくぐるなんてわけねえんだ」

スタンレー「それで女捜査官は無事だったんすか！？」

シモンズ「敵の頭目をぶっ倒し、洞窟の先でアッシュを待っていたのは、時限式樽爆弾に体を拘束された愛しの女捜査官の姿だった」

スタンレー「な・・・！？」

シモンズ「アッシュが爆弾を解除する間もなく・・やっとこさ辿り着いたアッシュの胸の中で・・その女は爆死しちまったのさ」

スタンレー「・・・・・・・・」

シモンズ「しかもアッシュは女捜査官を救えなかった罪に問われ、ギルドを追われる羽目になった。人型至上主義の幹部共にしてみれば最高のプロットだったというわけさ。はめられたんだよ、アッシュは・・いや、ATF秘密捜査官だった頃の奴の本名、ロックウッド爆鎚竜青年は、ギルドの幹部共にその類まれな才能のみを披露し、知的生命体種が人型にとって最大の敵あるということをその身をもって証明しちまった。おそらくはそのカルト教団も、ギルド幹部の連中が金で雇った傭兵だったんだろうよ」

スタンレー「許せねぇ・・・なんて連中だ！！」

シモンズ「時代は変わり今でこそユクモをはじめ、三種共存を訴える運動が大陸中で活発になり、知的生命体種の待遇が人型に理解され考慮されてきている。現にフニャンコ革命後、帝国軍も積極的に知的生命体種のモンスターを採用し、その軍事力を高めている。それもこれも・・」

スタンレー「アッシュの様な人身御供な知的生命体種の存在があればこそ・・・ってことっすか・・」

シモンズ「そういうことさ。アッシュはその事件を機に、正式にギルドの賞金首になっちまった・・さらには自分の寝首をかこうと向かってくる愚かな賞金稼ぎやハンターを殺しちまい、はれて火山の無頼獣の仲間入りって筋書きさ。ところでアッシュがなぜ、本名のロックウッドから改名したか知ってるか？」

スタンレー「いえ・・・」

シモンズ「爆死しちまった女の焼痕が今でもその胸に焼き付いているのさ。アングリーアッシュ・・怒りと灰・・。彼女を目の前で死なせちまった、「救えなかった自分」への怒りと、「救おうともしなかった」ギルドに対しての激しい憤激を、胸で散った彼女の遺灰と共に、奴はこの地上の人型を排除することを誓ったのさ」

スタンレー「知らなかったっす・・・アッシュの野郎にそんな過去があったなんて・・」


「俺もだぜ。カス野郎」


シモンズ「！？」バッ

スタンレー「てめぇは！？」



アグニ「クソおもしれぇ話しを聞かせてもらったぜ、ファッキンポイズン」シュウウ・・（硝煙の中からゆっくり姿を見せる）


シモンズ「貴様！生きていたのか！？」

アグニ「カカカカカ！！俺様の体はマグマにも耐えられる強度を持つんだぜ？いきなり爆発する火山岩だったのには驚きだが、あのクソハンマーが俺と同じ特異体だと聞いて納得したぜ」

シモンズ「特異体・・すると貴様もユニークスキルを持つのか！？」

アグニ「冥土の土産に教えてやるよ。俺は狩猟者でいうところの自動マーキング感知能力をもっているのさ」

シモンズ「そうか・・それで俺達の場所に・・いや、俺達の存在を感知して辿り着いたのか！！」

スタンレー「じゃあセイヤーは・・！？」きょろきょろ

アグニ「俺がなんで警備兵に相応しいか分かったろ？それからもうひとつ・・・俺もおもしれぇ話しを聞かせてやろう」

シモンズ「なに・・？」

アグニ「火山に在住する知的生命体種（インテリジェント・モンスター）に限って、特殊な固有スキル・・俗に言うユニークスキルを持つ野郎が多いという統計上の数字を知ってるか？そしてその理由もな」

シモンズ「なに・・どういうことだ？」

アグニ「今から数十年前、火山噴火口付近に隕石が落ちた・・その隕石にはな、この大陸にはない暗黒物質が含まれていたのさ」

スタンレー「暗黒物質ってなんすかぁ～！？」

シモンズ「ダークマターと呼ばれる宇宙にしか存在しない、大陸の生物ではその存在を確認することが出来ないといわれる星間物質のことだが・・・まさか、それが関係あるのか！？」

スタンレー「？？」きょろきょろ

アグニ「そのまさかさ。ダークマターという未知なる成分を含有した隕石を、こともあろうか鉱石だと勘違いし、食っちまった野郎に特殊な能力が備わっちまったというわけさ。その代表がアングリーアッシュだったとは俺も知らなかったが、おめぇらの話しを聞いて確信したぜ」

シモンズ「どうしてだ？」

アグニ「爆鎚竜はその体内に龍族のエネルギーの源といわれる紅玉を搭載している。おそらくダークマターを体内に入れたことで紅玉が何かしらの変異を遂げ、奴はユニークスキルというまさしく天からの贈り物を授かったのさ・・・それにしてもこいつぁいいサンプルを見つけたもんだぜ。俺にとっても、あの野郎の存在が出世の為のプレゼントってわけさ。カカカカカ！！」

シモンズ「ダークマターを取り込んだアッシュをどうするというんだ！？」

アグニ「俺達、暗黒団がなぜ火の国に来たか知ってるか？そして噴火口に落ちた隕石が今、何処にあるのか・・いや、運ばれたのか・・・」

シモンズ「・・・・そうか！！貴様ら、その隕石を火の国領土奥地にある神界に・・」

アグニ「ファック。そこからはオフレコだぜ、クソポイズン」

シモンズ「ダークマターの力をどうしようというんだ・・？」

アグニ「さぁな。それよりよ、アッシュと共に逃げた女ハンターのことが気にならねぇか？」

シモンズ「ん・・・確かにあのハンターはどこか様子がおかしかったが・・何かの病気か？」

アグニ「病気なんてもんじゃねぇよ。あのビッチが感染したのは間違いなく、暗黒商会の龍科学研究所が作った細菌兵器によるウイルスによるものだろうな」

シモンズ「なに！？」

アグニ「噂には聞いてたんだよ。うちの上のほうじゃ、とんでもねぇ研究を行ってるってな。カカカカカ」

シモンズ「貴様ら！ウイルス兵器でパンデミックを起こそうというのか！？」

アグニ「チッチッチッチ。そんなこたぁ～出来てりゃとっくにやってらぁ～」

スタンレー「どういうことっすかぁ～！？」

アグニ「なんでもな、そのウイルスを作ったダニエル・カペラって女サイコドクターに言わせりゃ、まだまだ改良の余地ありのプロトタイプらしいんだ。あまりにも強力な感染力の上、戦地で使おうにも、味方にも伝染っちまうからな。おまけに抗体も無けりゃ、救いようがねぇ、まさに一度開けたら最後のパンドラウイルスってわけさ」

スタンレー「じゃ、じゃあ・・さっきの女ハンターはそれに感染して・・」ゾクゾク・・

シモンズ「なぜそんな試作段階のものを公にした？」

アグニ「こいつも内部の噂から聞いたことなんだが、ちょいとした裏切り者がうちの下請けから出現したらしくてな・・・そいつはよ、よりよって今俺たちが一番知られたくない情報をバルバレに売りに行こうとしていたらしい。その計画を知った上層部はそりゃもうカンカンってわけよ。でな、そのファッキンインフォーマーが火の国から出国する際に、ちょいとした手土産を持たせたのさ。砂漠の旅道中、美味しく頂ける食料をな」

シモンズ「そうか・・その食料に試作品のウイルスを混入したんだな？ビルレンスと感染力の検証も含めて、密告者を毒殺した・・貴様ら暗黒商会がやりそうな実に下衆なやり方だ。しかしその密告者も、よほど流出されては困る情報を得てしまったものだ・・・・待てよ・・・そうか、そいつはダークマターが秘められた隕石の場所をリークしようとバルバレに・・！？」

アグニ「ファッキントークはもうおしまいだ。これ以上喋ると、今度は俺が本部に狙われちまうからな」すぅ～～～～（息を吸う）

シモンズ「！！」

スタンレー「あのモーションは・・・！！」

シモンズ「逃げろ！！スタンレー！！」バッ

アグニ「さぁて・・お次は俺の特技を見せてやるよ！！カカカカカ！！」

シモンズ「ふた手に別れて逃げろ！！あの野郎、アグナレーザーを吐くつもりだ！！」ダッダッダッダッダッダッダ

スタンレー「うわああああああああ！！」ダッダッダッダッダッダッダ


アグニ「エリア内なら何処に逃げようが同じだぜ！！なんつっても俺のレーザーはお前らの一歩先、つまり未来に放射されるんだよぉおおおおおおおおおおお！！！！」


ズガアアアアアアン！！
（アグナレーザー放出）


スタンレー「ぎゃあああああああああああ！！！！」ブシュウウウウウ（熱線に直撃。一瞬にして燃え上がる）

シモンズ「スタンレー！！」ダッダッダッダッダッダッダ


アグニ「カカカカカ！！ファックファック！！知ってるかクソ虫ぃ～！？俺達、炎戈竜は元々、生態特徴に「未来予測機構」が備わっているんだぜ！？例えるならハンターの行く一歩先を予知し、体当たりを食らわすことだって出来る！！ましてや俺には生まれながらにして自動マーキング能力が搭載されてんだ！！つまりその自マキ効果と未来予測機構を合わせた、確実に獲物を狙撃できる「未来予測放射」が可能なんだよ！！」


シモンズ「はぁ・・・はぁ・・・！！（どういうことだ！？スタンレーは「確実」に射抜かれた！！奴はスタンレーの回避位置を予測していたとでもいうのか！？だが距離をおけば・・どんな熱線だろうと怖くはない！！）」ダッダッダッダッダッダッダ


アグニ「この自マキのおかげで、てめぇの居場所だってすぐに感知出来ちまう・・それは例え、エリア移動したって同じこと・・・」ギュリギュリギュリギュリ（くちばしをドリルの様に旋回し、地面に潜っていく）



ダッダッダッダッダッダッダ！！

シモンズ「はぁ・・はぁ・・クソ・・クソォ～！！何がポイズンキッスのリーダーだ！！部下一人も俺は救えなかったじゃねぇか！！」ダッダッダッダッダッダッダ


ズワアアアアアアアアアアア！！


シモンズ「この音は・・・」ちら（走りながら後ろを振り向く）


ズシャアアアアアアアアア！！
（まるで獲物を追う水中のサメの様に、地中から燃えたぎる背びれだけを見せ、凄まじい速度で追尾してくる炎戈竜）


シモンズ「クソ！！これならどうだぁああああああ！！」バッ（飛び上がる）


アグニ「ジャンプして回避・・それも「予測済み」だぜ、ファック」


バシャアアアアアアアアアン
（地中から華麗に飛び上がり、空中の毒狗竜を捉える炎戈竜）


シモンズ「なにいいいいいいい！？」

アグニ「すべて、てめぇのやることなす事、ファックなんだよ、ウジ虫」（シモンズの真横で不敵に微笑む）

シモンズ「ちきしょおおおおおおお！！」

アグニ「つまりてめぇの未来は、この俺様と出会った時点で燃え尽きちまったのさ・・・消えろクズ」にや

シモンズ「クソおおおおおおおおおおおおお！！！！」


ズガアアアアアアン！！
（目の前で熱線を吐かれ、空中で爆死するシモンズ）


アグニ「あらよっとぉ～！！」ズシャアアアアアアン（着地）


びちゃん・・びちゃん・・・・・
（臓器やら何やらが空中から落ちてくる）


アグニ「かぁ～！！毒くせぇ～！！カカカカカカ！！」


ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・


アグニ「ってよ、遊んでる場合じゃねぇな。クソハンマーが連れてった女・・クルセイダーズのクソビッチだっていうじゃねぇか。あのビッチとアングリーアッシュを本部に連れて帰りゃ～大手柄だぜ。少しエリアは離れちまったが、奴らの居場所は感知出来る・・！カカカカカ！！これで見張り役ともおさらばだぜぇ～！！」


ギュリギュリギュリギュリ・・・
（嘴をドリルの様に回転させながら地面に潜っていく）



しーーーーーーーーーーーーん




スッ・・・・（岩場から人型の影）


アニシモフ「・・・・奴のマーキングも、ナイツ特有の隠密行動にかかればそう簡単には感知出来ないようだな」


ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・


アニシモフ「思わぬ所で今回の事件の真相と暗黒商会の目論見を知ることが出来たが・・どちらにせよ、急がねばなるまいか・・まったく・・とんだミッションになったものだ」

To Be Continued..






ランキング参加中です☆皆様の清き一票で応援して下さいね♪
次回「あたちのモンハン日記」ストーリーモードは・・

5/25（日）0時更新 パンドラウイルスPSV脅威～PART6

をお送りします次回もおっきい声を出しながら、お菓子をぺちょりぺちょりしながら読もう