
~ユクモ村、居住区内

ニャン次郎「ふぅ~。すっかり日差しが初夏そのものになってきたでやんすニャ


パカ(タル便の蓋を開ける)
ニャン次郎「さて、今日の配達は次の石塚殿のお宅で終了でやんすニャ」
ちゅんちゅん

ニャン次郎「そうでやんしたニャ・・・もうそんな時期でやんすニャ。石塚殿・・さぞ喜ぶでごニャろう。受取人の笑顔を見られる喜び・・・それこそがタル配猫の誉れというもの・・・さて、行くでやんすかニャ」シュタッ

ゴロゴロゴロゴロゴロ・・

(ご存知樽に乗っかるスタイルで居住区を走るニャン次郎。道中、村の子供たちが追走したりしている)
ニャン次郎「よっと」
シュタッ

ニャン次郎「石塚殿~、タル配便でやんすニャ」コンコン

石塚「おお~これはこれはご苦労様です」ガチャリ(玄関から出てきたのは、両サイドだけ毛があるタイプの禿頭ステレオタイプの痩せ型お爺さん)
ニャン次郎「こんにちわ、石塚殿。お待たせしたでニャんす」
パコ(樽の蓋を開け、小包を取り出す)
ニャン次郎「どうぞ」スッ
石塚「これはこれは・・・」
ニャン次郎「さぁ、どうぞですニャ」にこ
石塚「ありがとうございます」スッ(受け取る)
ニャン次郎「一年とはまったく過ぎ去るのが遅い様で早いものニャのか、またその逆であるのか・・時の因果とは人それぞれでニャんすが、お誕生日おめでとうござんすニャ。石塚殿」
石塚「とてもありがたいことで。私ほどの年になると、時という概念自体に忙しくとらわれる必要もないものでしてね・・。それもこのユクモが平和である証拠です。本当にありがとうございます、ニャン次郎さん」
ニャン次郎「ニャ~に。あっしはタル配便の仕事をしているだけ。これは失礼したでやんすニャ。「贈り物」を早く開けたいでごニャるね。ではこれに印鑑を」パラリ(何やら肉球のスタンプが押された書類を出す)
石塚「とんでもないです。お気遣いありがとうございます。では確かに」とすん

ニャン次郎「結構でごニャんす。ではこれにてあっしは・・」くる
石塚「ご苦労様です」
ニャン次郎「っと・・そうですニャ・・」
石塚「??」
ニャン次郎「その荷物の送り主・・ファビオ殿は元気そうでしたニャ」にこ(振り返って微笑む)
石塚「・・・・そうですか。何よりです」にこ
ニャン次郎「ファビオ殿は誠に義理堅いお方でやんすニャ。青年期、このユクモで石塚殿に世話になったのを今でも感謝して、こうやって毎年誕生日には欠かさず贈り物をするのでござんすからニャ」
石塚「ええ・・。世話をしたと言っても私はこの家に、あの子がバベル中学に通った三年間だけ共に過ごしただけのこと・・・お互い身寄りのない者同志でね。あの子にはたくさんの楽しい思い出を頂きました。感謝したいのは私の方ですよ」
ニャン次郎「遠く離れていても、互いの思いやりが感じあえる崇高な関係・・・これとない財産というわけですニャ」
石塚「仰るとおりで」にこ
ニャン次郎「ではこれにてあっしは」バッ

ゴロゴロゴロ・・・・

石塚「・・・・・・・・・・」(小包を実に嬉しそうな笑顔で見る)
ちゅんちゅんちゅんちゅん

石塚「本当に・・・ありがたいことだ」
「あたちのモンハン日記」
~初夏の贈り物/前編~
~大都市ロックラック

~スラム街の酒場「ロックアラック」
ジリジリジリジリ・・・

ファビオ「あ~クソあちぃ~


ガフール「そりゃもう夏だからな。余計にこの大砂漠が暑くなるのは当たり前じゃろ

ファビオ「爺さん、クーラードリンク買って来いよ。釣りでマタタビでも買っていいからよ」キュッキュッ
ガフール「誰が行くものか。ワシら(獣人猫族)は「暑い時には無理はしない」という、古来より受け継がれてきた立派な生活習慣があるんじゃ。最も、昼寝し過ぎて自分の毛が焦げるまで日差しに気づかなんだ同種もおるけどな」ほわぁ~(でかいあくびをする)
ファビオ「くせぇ

ガフール「それよりも見たぞ~マスター!お前さん、この前、タル配便に荷を頼んでおったろ?」
ファビオ「だからなんだよ」キュッキュッ(汗だくで皿を磨くフリをしてる)
ガフール「女にプレゼントじゃろ?お前さんも隅におけん奴じゃのぉ~。相手はゲスコのコールガールか?ん?ん?」くりくり(くたびれた髭をくりくりしながらニヤニヤしてる老猫)
ファビオ「何を勘違いしてっか知らねぇが、あんたの知ったことじゃねぇ」キュッキュッ
ガフール「なんじゃ、女じゃないのか・・・可哀想に・・」フッ
ファビオ「あんたに哀れみを受ける必要はねぇの!!」ダン

ガフール「そんじゃ誰に贈り物なんぞしたんじゃ?あのタル配便はギルドが出資してる「正当な」宅配機関じゃ。密輸品なぞは運べんからの。ということはじゃ、まともな荷の運搬を依頼したと安易に予測出来る」ふふぅ~ん
ファビオ「うるせえ爺だな。もはや隣人のゴシップにしか興味が持てなくなった年寄りの悪い癖だぜ?余計な詮索してる労力があるなら、しっかり働いて都市にタックスを納めな」ふかぁ~

ガフール「なぁ~誰に送ったんじゃ~?ワシとマスターの仲じゃろうて~。なぁ~」
ファビオ「実に気持ちわりぃ爺猫の懇願だぜ

ガフール「ほぉ・・・・」ぽかぁ~ん
ファビオ「ちっ・・んだよ、その意外そうな顔はよ」
ガフール「いやな・・・お前さんにも・・その・・・良心があるんじゃなぁと思ってな」ぽかぁ~ん
ファビオ「クソ爺!!ツケばっかしで飲んでるろくでなしの老猫に言われたかねぇよ!!」ダン

ガフール「ひょえ~退散退散♪」ぴょ~ん

ファビオ「二度と来んじゃねぇ!!」ぷんすか
ガフール「寂しいのはワシだけじゃなく、お前さんもだろう?」にやにや
ファビオ「誰がだ!!クソ猫!!」ブーーーン

ガフール「ひょえ~」ひょい

カランコロンカラァ~ン
(誰か入ってくる)
ファビオ「あ」
ガフール「い」
??「いてえ!!」こちーん

ガフール「ワシじゃないぞぉ~♪そこの暴力マスターじゃからなぁ~♪」ててててて

ファビオ「クソ猫が・・・・」
??「いつつつ・・・この店はいつもこんなに賑やかなのか?」パンパン

ファビオ「まぁね・・けど、あんたの所ほどじゃねぇよ・・・」

ファビオ「セニョールサムソン」
サムソン「ほむ。と言っても、誰も客はおらんようだな」ザシュッザシュッ(頭部以外シルバーソル装備に身を包んだ初老のハンターが店内に入ってくる)
ファビオ「このクソあちぃのによくそんな格好してられんな、あんたらハンターって生きもんはよ。見てるだけで胸焼けがするぜ」ジュッ(叩きつけるようにタバコを灰皿に押し付ける)
サムソン「クーラードリンクのおかげだよ」ザシュッザシュッ
ファビオ「それにそんな重てぇブーツじゃよ、うちのボロ床が抜けちまう。ただでさえよ、この前店でドンパチ騒ぎがあったんだ。厄介事の用事なら他をあたってくんな」
サムソン「これでもれっきとした客だぞ?」ガタン(カウンター席に腰掛ける)
ファビオ「じゃあ酒でも頼みな」シュボッ(マッチに火をつけ、またタバコをふかす)
サムソン「ほむ。じゃあ達人ビールでも・・っと、あれは確か教官の手の内のものだったな・・あやつに小銭が入るのは癪だ。ブレスワインはあるか?」
ファビオ「うちにはそんな上品な代物はねぇよ。ロックラックっつたらスピリッツだぜ?うちの店名をよく見るんだな。アラックとは蒸留酒(スピリッツ)、つまりロックラックにこそ、極上の酒があるってことよ」シュッ(くわえタバコでカウンター裏の酒棚から酒瓶を取る)
サムソン「やれやれ。私は酔っぱらいにきたんじゃない。おぬしの本業を買いに来たんだ」
ファビオ「なら尚更、商談には酒がセットだぜ?」ダン(ショットグラスをカウンター席に叩きつける)
サムソン「抱き合わせ販売はギルド商法に引っかかるぞ」
ファビオ「ここはスラムだ。コモンローは通じねぇの。で、何を買いに来た?」フカァ~

サムソン「ほむ・・・」ガッ(ショットグラスを一気に飲み干す)
ファビオ「そうだな・・・今の新大陸の状況から見て、あんたら(ユクモクルセイダーズ)が気になるといえば・・・火の国、或いは水没林ってところかな?」にや
サムソン「何か知っておる証拠か・・というよりは、その情報を買う輩が多いということか」
ファビオ「額によるね」ぷい
サムソン「まったく・・拝金主義者はどうも気に入らん。ほれ、うちの「姫」からの報酬だ」ゴトン(小袋をテーブルに置く)
ファビオ「ん・・・・」ガサリゴソリ・・(小袋を開ける)
サムソン「鉱石だ。どれも売ればそこそこに値がつくものだ。なにせ物騒な世の中だ。大金を現金で持っていては、都市の検問にも引っかかり兼ねないからな。ハンターという身分であれば、高価な鉱石を持っていても不思議ではあるまい?」
ファビオ「さすがセニョリータUBUだ。実に気前がいい。で、彼女元気か?砂漠のホロコースト、そしてアイランドでの抗争以来、さすがに大人しくしてるらしいが?」
サムソン「ん・・まぁな。ちと「病後」の体なのでな。最近は村に入り浸りで退屈をしておるよ」
ファビオ「そっか。大事にしてくれと伝えてくんな。それと・・・・カーブーは・・その・・・元気か?」フカァ~(恥ずかしそうに目を逸らしながらそれとなく聞く)
サムソン「さぁな。あやつは今は村にはおらん。いつ帰ってくるのかすらもな

ファビオ「なるほど・・あいつらしくやってるって証拠か・・。で、どこから話せばいい?」
サムソン「そうさのぉ・・まずは火の国からだ」
ファビオ「OK。っとその前に、あんたらはどこまで掴んでるんだ?」
サムソン「火の国を暗黒団が占拠したという噂だけだ。だがその確証はある。なにせうちの「姫」が単独で先日連中と事を起こしたというのでな。ほれ、先日ここ(ロックラック)を中心に感染症緊急勧告発令が出たろ?あの時期だ」
ファビオ「ヘイヘイ・・ちょっと待てよ。つーことはよ、この前のパンデミック騒動、まさかあんたらも関わってたなんて言うんじゃねぇだろうな?だとしたら俺の持ってる情報なんかよりそっちの方がいいもん持ってるだろうよ」フカァ~
サムソン「火の国の現状はどうなっておる?」
ファビオ「依然、「鎖国状態」だよ。中央捜査局の連中でさえもお手上げだそうだ」
サムソン「ほむ・・・それとは別に、かつて火山辺境に落ちたという隕石のことは何か知っておるか?」
ファビオ「ああ?なんだそれ」
サムソン「・・・・・・。今の質問でよくわかった。ということで報酬の半分は返してもらおう」ザッ

ファビオ「ああ!!そりゃねぇぜ、セニョール!!」
サムソン「当たり前だろ?おぬしより我らの方が情報を持っていると分かったんだ。納得出来ないものに対価を支払うバカがおるか。取引とは常にセーフティに、そして均等な利益分配が理想だ」にや
ファビオ「ちっ・・セニョリータUBUがなんで「ベテラン」のあんたをよこしたか今はっきりと分かったよ。じゃあ水没林の情報でベッド金を取り返すことにしよう」ジュッ(灰皿にタバコを押し付ける)
サムソン「ほぉ・・さすがにそっちは自信があるようだな」
ファビオ「任せな。ここだけの話し、あの解放戦争を裏で操作していた各団体様の幹部とは繋がりがあってね。うちでも解放戦争に参加する兵士を募兵していたんだ。もちろん委託業務でね。だからその分の情報も手に入ったというわけさ」
サムソン「ではご教授願おうか。っと、その前にもう一杯さっきのテキーラをくれんか?」
ファビオ「だろ?極上のハンターには至高の酒がよく似合うってね。ほらよ」ダンッ

サムソン「ほむ」ガッ(一気に飲み干す)
ファビオ「あんたらの宿敵ともいえる猛豚軍は、先の解放戦争でより各大陸から注目を浴びる結果を得た。というのも肉球の旗掲げた、獣人猫族だけの私設軍隊が解放軍の猫どもを抑えこみ、人型の入植者連中相手に戦ってのけたんだ。帝国軍の現地介入で解放戦争は一段落したが、それでも戦争したりねぇ猫どもはみんな猛豚軍に降ったようだぜ」
サムソン「一躍、猫族のアーミーアイコンとなったわけか・・」
ファビオ「それだけじゃねぇ。各大陸の猫至上主義の過激派、穏健派団体及びMIC(軍産複合体)からの資金援助を受け、更にはその金で兵器を調達・・確実に第二次フニャンコ革命の準備は整っているってことさ」
サムソン「ほむ・・そのルートを叩くのはギルドに任せるとして・・奴らの拠点はやはり水没林の遺跡か?」
ファビオ「ビンゴだ。大陸世界遺産の遺跡を陣取られたんだ。ギルドも迂闊には手を出せねぇ。ましてやギルド側から仕掛けるのは革命後の三部会の協定に反するしな。元討伐隊を率いたあんたなら分かるだろ?」
サムソン「ふん。相手がテロ組織であれば関係はない。現に猛豚軍が水没林で行っている恐怖政治のあり方については公になっている。つまり衝突は・・」
ファビオ「時間の問題ってことか。そこで奴らは帝国軍との真っ向勝負を避けるために、第三勢力をこの抗争に巻き込もうとしている・・・それがあんたらだ」
サムソン「ほむ。凍土、孤島のマフィアに、渓流の暴力団、そして砂漠の艦隊に・・ユクモの自警団か。やれやれ。猛豚軍の軍師はよほど鮮血が好みらしい」
ファビオ「ニャン=ジュストだろ?ついに先日、ロックラックの警備隊から正式に賞金首として発表されたよ。賞金は獣人猫族じゃ桁違いの1000万Zだ。ま、ラスボスの猛豚本人に比べりゃ安いもんだがな」
サムソン「賞金を奴らの首に懸けたところで、水没林に「なぞの骨」が多く転がるだけだ。返り討ちにあった者のな・・まったく無駄な事をする」グッ(空になったショットグラスを強く握る)
ファビオ「個人的に・・連中に借りがあるとみたが?」ちら
サムソン「なに・・あの連中は私が世話になった王国騎士団領でも騒動を起こした。その時の決着がついておらんだけさ・・」
ファビオ「ほれみろ。あんたらクルセイダーズが連中とやり合う理由なんざ、いくらでもある。そうだろ?なにせ猛豚軍は先の革命が生んだ猫の亡霊共だ。その因果にはセニョリータUBUだって決着をつけるべきだと感じてはいるんだろ?」
サムソン「あやつだけではなくとも、うちには元聖猫騎士団の者がたくさんおる。むしろ帝国軍が手を出す前に・・ということだ」
ファビオ「その為の情報戦ってことか。あんたらが動けばそこをついて、これまたあんたらを目の敵にしてるブラックガーディアンだって動き出すだろう。そうなりゃ当然、連中とビジネスパートナーである暗黒団も動く。そうなったら完全に分が悪いのはあんたらだ。その時の対抗馬は用意してあるのか?」
サムソン「まぁな・・」しょりしょり(顎鬚をいじりながらそれとない返事をする)
ファビオ「そうだなぁ・・渓流の夢幻如来衆ってところか。連中に借りを作っておけば、少なくとも渓流には他の勢力は入って来れねぇからな。事実上、ユクモへの侵攻ルートは抑えられる「仕組み」だ」
サムソン「・・・・・推測に過ぎん」ぷい
ファビオ「なんだよ。ずいぶん冷てぇな。ま、同盟はしておいたに越したことはないわな」フカァ~
サムソン「おぬしがギルドと手を結んでおるようにか?」
ファビオ「それこそ捏造だ。つまんねぇ陰謀論だろうよ」
サムソン「顧客の名前はあくまでも伏せるというわけか」
ファビオ「信用商売なんでね」パチン(ウィンクする)
サムソン「ならばもう少し核心を突いた情報を提供せぬか。今のままでは・・報酬を得られんぞ?」ガバッ

ファビオ「ちっ・・分かったよ。いいか?こいつはまだ俺の顧客にも、そして誰にも話してねぇとっておきだ」きょろきょろ(カウンターに前のめりになり誰もいない店内を見渡す)
サムソン「なんだ?この店は誰もいないのに警戒せぬといけないのか?それとも盗聴でもされておるのか」
ファビオ「いちいちつまんねぇこと気にするんじゃねぇよセニョール。こいつはギルド諜報機関ですらトップシークレットの情報だ」スッ(タバコをくわえる)
ジリジリジリジリ・・・・

(店内は相変わらずの熱気で蒸している)
ファビオ「ちったぁ涼しくなる話しかもしれねぇぜ」にや
サムソン「ほむ。聞こう」
ファビオ「凍土、エヴァーウィンターナイツのボスは知ってんだろ?元ギルドの天才ハンターと謳われた逸材だ」
サムソン「オクサーヌ・ヴァレノフだろ?前に永久凍土に調査をしに行った時に、本人と名乗る少女に遭遇したことがある」
ファビオ「えーーーーーーーーー!!」ぽろ~ん(タバコを落とす)
サムソン「やれやれ・・どうやら知らぬうちに我らの方がおぬしらより先進的になってしまったようだな。というわけで今日は・・」ザッ(立ち上がろうとする)
ファビオ「ヘイヘイヘイ!ちょっと待てよ!確かにあんたが遭遇したのは「あの」オクサーヌ・ヴァレノフだったのか!?」ダン

サムソン「さぁな。私とて彼女に関する逸話は王国騎士団在籍時代に聞いたものだ。それも50年前以上のな。だからあの少女が本物かどうかは定かではない。竜人族とて、年を経ればそれ相応に外見は老けるものだ。だが、私が見たあの少女は確かに「白いドレスを着た少女」そのものだった。あの子が伝説のハンターであるオクサーヌだという確証はない」
ファビオ「フッフッフッフ・・・そうかいそうかい・・やはり永久凍土に「白いドレスの少女」はいたってことか・・・やはり噂じゃなく本当だったんだな・・フフフフ・・俺は今、確証を得たぜ」スッ・・(落ちたタバコを拾う)
サムソン「あ~?」ほじほじ(耳をほじりながら問う)
ファビオ「セニョールサムソン。あんたの今の話を聞いて、より確信が真実へと変わったってことだ」へへ~ん
サムソン「もったいぶらんで教えんか。そのとっておきというやつを」フッ

ファビオ「フォンロンのラグナロク・・・もう50年以上も前の話だ。あんたほどのベテランなら、騎士団時代に聞いたことくれぇはあるだろ?ギルドの未来を背負った天才ハンター、オクサーヌ・ヴァレノフが突如、ギルドに対し謀反を起こしフォンロンにある古塔に立てこもった・・・・ギルド本部がその討伐隊として派遣したのが、当時のギルドナイツメンバー全て・・・ナイト達のクエスト成功条件はただひとつ・・」
サムソン「謀反者オクサーヌ・ヴァレノフの命を奪うこと・・・ナイトの任務はたった一人の少女相手のマンハント・・・だが、その全てが古塔で返り討ちにあい、惨殺された・・。それが一般的に大陸伝承で広がっているフォンロンのラグナロクの概要だろ?」
ファビオ「そうだ。そしてこの逸話の中で一番気になるのは、なぜオクサーヌ・ヴァレノフがそれまで従属していたギルドに対し、反旗を翻したのか・・だ」
サムソン「よくある主義主張、背景にある政治的イデオロギーの相違が相場だが・・?」ちら
ファビオ「真相はそんな理屈じゃねぇ。もっとそう・・・崇高な動機からだ」
サムソン「・・・・・復讐・・か」
ファビオ「ああ。と言ってもオクサーヌの私怨によるものじゃねぇ。大いなる意志の元によるパニッシュ・・それが大致命者となった龍使徒(ドラゴンラスール)、オクサーヌ・ヴァレノフに課せられた新たな宿命だったんだ」
ジリジリジリジリ・・・・

To Be Continued




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そんだこんだの次回「あたちのモンハン日記」ザ・ストーリーモードはぁ~・・
6/22(日・大安)0時更新 「初夏の贈り物」/後編
をお送りします♪次回も大地を揺るがすほどのおっきい声を出して読もう!そうすれば・・
君のおでこがパカっと開いて、悪魔的で全身に毛が生えたあやしげな生物が出てくるかもしれない..