ドゥオオオオオオオオオオン!!
(村の上空で巨大な爆破が起こる)
サムソン「アルテミス!!」
アルテミス「わかってるよ!!」バサッ(一同を覆う様に両翼を広げる)
ズオオオオオオオオン!!
(強烈な爆風が下流してくる)
アルテミス「クッ・・・!!」ビュオオオオオオ
ミッチ「ひいいいいいいい!!」たしっ(アルテミスの足にしがみつく)
玄竜「ええい!!」ザシュッ(同じく足元に伏せる)
サムソン「しばしの辛抱だ!!耐え抜け!!」ガバッ(片腕で顔を覆いながら気絶しているモミジィの上に覆いかぶさる)
グオオオオオ・・・・・
(村全体を覆い尽くす爆炎の煙がユクモの頭上を覆う青空をアッシュグレイに染めてしまっている)
コノハ「い・・今の・・・なんです・・?」(すっかり腰を抜かし屈んでしまっている)
クサッチーニ「分からない・・・だが、何かが爆破したことだけは確かだ・・・」
グオオオオオオオオ・・・・・・・
(爆炎が収まった今も尚、上空の大気は轟いている)
すあま「助かった・・・・」(如来衆におぶられたまま空を見上げている)
夜叉亥「空中で爆破させたのか・・それにしても凄まじい威力だったな」(ヨッコをおぶっている)
ヨッコ「やっぱり爆弾の解除なんて嘘だったのね・・・でも・・誰がどうやって空に・・・」
ゴオオオオ・・・・・・・・・
(煙は少しずつ拡散され、それと同時に澄み切ったブルーが顔を覗かせてくる)
アルテミス「もう平気だよ」バサッ(両翼をたたむ)
ミッチ「・・・・・・・・・・・・」(ゆっくり空を見上げる)
パラパラパラパラパラ・・・・・・・・
(細かな残骸が一同の頭上に舞い降りてくる)
ミッチ「・・・・・・・・・・」すっ・・(肉球を広げる)
カチャ・・
(肉球に落ちてきたのは緑色の金属片)
ミッチ「バンギスメイル・・・・BBB殿・・・」ギュッ
玄竜「・・・・・・・・」ザッ(サムソンと共に空を見ながらゆっくりと立ち上がる)
サムソン「見事であったぞ・・・BBB・・」
アルテミス「・・・・・・・・・・」(地面に向かって首を背けている)
ミッチ「BBB殿ぉおおおおおおおおおおお!!!!」
ゴオオオオ・・・・・・・・・・
麻生「・・・・・・・・・」
パノ「・・・・・・・・・」
チェルシー「・・・・・・・・・・・」(生気を失った様子でその場にペタンと座り込み、ただ空を眺めている)
パノ「終わりました。全て」スチャ(ボウガンを下ろす)
麻生「・・・・そうだな・・」
パノ「・・・・・・・・・・・」ちら
チェルシー「おじ・・・ちゃ・・ま・・・・・」
パノ「行きましょう。農場に」
チェルシー「・・・・・・・・・・・・」(もはやパノの声が聞こえているのかすら分からない気の抜けた様子で空を眺めている)
麻生「・・・・・・・・・」(チェルシーから目を伏せる)
パノ「私が」
ザシュッ(チェルシーを抱っこして拾い上げる)
チェルシー「・・・・・・・・・」(呆然とした表情でパノの胸に抱かれる)
パノ「希望を捨ててはいけません。その証拠に・・ほら」
麻生「・・・・・・・・・・」
チリチリチリチリチリ・・・・
(空から紅い粉塵が舞ってくる)
麻生「これは・・・・・・」
パノ「農場でやりましょう。解決編は」ザッ(チェルシーを抱いたまま階段を降りていく)
「あたちのモンハン日記」
~Sanctuary of extinction~
ササユ「今のは・・・・・」(村から少し離れた山道でガーグァ便に乗っている)
ベップ「ササユさん、ご無事で!」ザッザッザッザッザ(山林から特殊部隊と共に姿を見せる)
ササユ「ええ・・・ですが、今の爆発は・・・」(空を見上げたまま、声でベップと判断する)
ベップ「例の爆弾でしょうな」ザッ(ササユの乗ってる操舵席の横に立つ)
ササユ「村人は・・・村人はどうなりました!?」バッ
ベップ「人質となっていた村人は全員無事です。山上より双眼鏡で確認しました」
ササユ「よかった・・・」ホッ
ベップ「混乱に生じて戦闘になりましたが、クルセイダーズの活躍により救われました。我らはそれを少しだけサポートしたに過ぎませんが・・・爆弾の火力は我らの想像を遥かに上回るものでしたな」
ササユ「ええ・・。BBBさんの言う通り、川に投げていたら間違いなく氾濫させてしまい、高台の村は洪水で崩落してしまっていたでしょう・・・・BBBさんは無事ですか!?」
ベップ「はて・・どの方ですかな?」
ササユ「綺麗な黒毛をした獣人種の御方です!!」
ベップ「・・・・・・。その方でしたか・・・」(思い出したかの様に俯く)
ササユ「え・・・」
ベップ「村を救ったのは紛れもない・・その方です」
ササユ「・・・どういうことですか・・?」
トンコ「しゃしゃゆ~!!」ぴょーんぴょーん(山道の奥より人型二名と一緒に走ってくる)
トオル「今の爆破はなんですか!?」タッタッタッタッ
ベギリスタイン「ひぃ~ひぃ~待てトオル!上官を置いて先に行くやつが何処にいる!?」ひいこら
(重力に引きつけられるメタボの腹を揺らしながら走ってくる)
ササユ「トンコちゃん・・・」
トンコ「無事だったみたいだニャ。あたちは玄竜やミッチの足手まといにならない様に、遠くで待機をしてたんだニャ」
ササユ「まぁ・・ということは玄竜さんやミッチ君も村へ?」
トンコ「みゅう。今の爆発が村の上から見えたもんで急いで来たニャ。その道中でこいつらに遭遇したニャ」
トオル「ベニテス警部補!村へ行きましょう!」
ベギリスタイン「ひぃ・・ひぃ・・・ボウガンならこの通り!」しゃきーん(なんの型か分からない程のちっさいボウガンを腰から抜く)
ベップ「うむ・・」
ササユ「行きましょう。警部補さん」
ベップ「そうですな。今回の事件に関わった人達は・・特にあなたは全てを知る権利がある」
ササユ「はい」
ミッチ「BBB殿・・・・!!」グッ・・(両手を握りしめながら俯き、両目から溢れて止まない涙を流す)
アルテミス「誇れる獣人種を持って幸せだね、あんたはさ・・」ちょん・・(尾先でミッチの背中を慰めるように触れる)
玄竜「ユクモは惜しい漢を無くしたな」(空を眺めている)
サムソン「ああ。こうしていつもの様に農場が・・そして村がここに存在するのも、あやつの勇気があればこそだ」
村長「サムソン様!」タッタッタッタッ(宗光と共に架け橋を渡ってくる)
サムソン「ほむ・・・すべて終わったな」
村長「今しがたの爆発は・・?」はぁ・・はぁ・・・
サムソン「連中の仕掛けた忌まわしい爆弾によるものだ」
村長「そうでしたか・・・ですが皆様の尽力のおかげでなんとか村は、危機を回避出来ました」
サムソン「そうだな・・・・」
村長「・・・・・・・?」
ザッザッザッザッザッ・・・・・
(架け橋をゆっくり渡って来る、チェルシーを抱いたパノと麻生)
村長「・・・・・・・・・・・」(それを黙って見つめている)
宗光「お嬢様」
村長「構いません。今は過去のしがらみに惑っている場合ではありませんの」
ザッザッザッザッザ・・・・・
(一同の下へ歩いてくるパノと麻生)
サムソン「確か・・パノさんであったな」(パノが抱いているチェルシーの様子から何かを悟る)
パノ「サムソンさんも。ご無事で」
チェルシー「・・・・・・・・・・・」(放心状態のまましっかりとパノに抱きついている)
サムソン「見届けたのか?チェルシーは」
パノ「・・・・・・・・・」こっくり
サムソン「・・・・・・・・・・・・」くる(ゆっくりと空を見上げる)
チリチリチリチリチリ・・・・・
(空から紅い粉塵が舞ってくる)
サムソン「あれは・・・・」
ミッチ「えぐっ・・えぐっ・・・・」ちら(涙を堪えながら空を見上げる)
ひらひらひらひらひら・・・・(同時に美しい紫色をしたアゲハプリンセスが、星の欠片の様な鱗粉を撒き散らしながら一同の下に舞い降りて来る)
玄竜「蝶・・・・・」(一同それを見上げている)
村長「なんて美しい・・・・・」
パノ「私の連れです」すっ(手を差し伸べる)
ひらひらひらひらひら・・・・
(紫色の鱗粉を軌跡にしながらパノの伸ばした手の甲に乗る蝶)
バルバラ「怪我はなくって?パノ」
パノ「ええ。あなたも無事で」にこ
麻生「バルバラ。今まで何処に行っていたのだ?」
パノ「それは私が」スッ(バルバラをチェルシーの頭に乗せてやる)
チェルシー「・・・・・・・・・・」(顔をパノの胸に埋めたまま現実と直視出来ない幼女猫)
バルバラ「チェルシーちゃん。空を見て」
チェルシー「・・・・・・・・・・」ふりふり
パノ「言ったはずです。希望を捨ててはいけないと」なでなで
チェルシー「・・・・・・・・・・・」
バッサバッサ・・・バッサバッサ・・・
(チェルシーの耳に嫌でも聞こえてくる威圧感のある羽音)
サムソン「なんと・・・・・!!」
アルテミス「嘘だろ・・・・」
麻生「粉塵の正体はあれだったのか・・・・」(次々とみんなの驚嘆する声がチェルシーにも聴こえる)
バッサバッサ・・バッサバッサ・・!!
パノ「覚えていますか?チェルシーちゃん。私達が出逢った温泉での会話を」なでなで
チェルシー「・・・・・・・・・」ちら(涙で腫れぼったくなった目でパノを見上げる)
パノ「あなたにも大好きなご主人がいるように、私にもマスターがいるということを」
ドシャーーーーン!!
(何かが農場に着陸してきた振動音)
パノ「ご紹介します」グン(チェルシーを高く抱き上げ、振り向かせる)
チェルシー「・・・・・・・・・・・・」
チリチリチリチリチリ・・・・・・
パノ「私のマスターであり、命の恩人でもあるゼルベス様です」にこ
チェルシー「・・・・・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
(巨大な炎王龍の背中に跨っている黒猫の姿を確認する)
BBB「よぉ、みんな。どうした?幽霊でも見るような顔してよ」(その上半身に着ていた鎧は跡形もなく、いつものTシャツ姿が安堵感を覚える)
チェルシー「おじ・・ちゃま・・・・」
BBB「ハグをまだ・・してなかったよな?」にこ
チェルシー「おじちゃまああああああああああああ!!!!」ぴょーん(パノの両手から自分の力で目一杯に飛び降りる)
BBB「チェルシー!!」シュタッ(炎王龍から飛び降りる)
チェルシー「うわあああああああああああん!!」ダッダッダッダッダッダ・・・バッ(おぼつかない足取りで泣き崩れながらも黒猫目掛けて全身で飛んでいく)
BBB「チェルシー!!」バッ(両腕を広げそれを受け入れる)
チェルシー「おじちゃまぁあああああ!!」
だきっ
BBB「ハッハッハッハッ!!」ぐるぐるぐるぐる(幼女猫を抱いたままくるくる回る)
チェルシー「おじちゃま!!おじちゃま!!」ぐるぐるぐるぐる
ミッチ「あははははは!!最高っすよ!!BBB殿!!」ぴょーん(その場にジャンプして歓喜する)
サムソン「ほむ・・・なんとも・・悪運の強さは・・」
玄竜「主人に似てお騒がせな黒猫だな」(バンギスマスクが気のせいか笑っている様に見える)
アルテミス「アッハッハッハッハ!いいじゃないか。炎王龍に跨って登場だなんて、ニャンガスの再現だよ!」
村長「ほんとに・・・」
ザッ(その横に立つ影を感じる)
村長「・・・・・・・・・」(その気配を感じつつも、今は喜びに酔いしれるBBBとチェルシーを見ている)
麻生「ユクモは安泰だな」
村長「ええ・・・・・」にこ
チェルシー「おじちゃまにょ!!おじちゃまは生きているにょだ!!」にょーーん(BBBの髭をおもいっきし引っ張ったりしてる。少し痛そうな顔をするものの笑顔のままのビー)
バルバラ「嬉しそうね、チェルシーちゃん」
パノ「あの笑顔が見れればいいわけで。功徳の報酬は」にこ
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次回「あたちのモンハン日記」ザ・ストーリーモードはぁ~!!
1/18(日) 0時更新 「因果が強く働いた時さ」の巻
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魔王摩耗
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「功徳の報酬は」の巻
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