~早朝、カーブーんち(実家)....
ちゅんちゅん・・
(屋根で小鳥がひと休憩している木造一戸建ての中庭にて、背伸びをしているヒゲの獣人)
アラン「ぶわぁ~~~。珍しく目覚めのいい朝だぜ」ぼきりぼきり(朝陽を受けながら腰を鳴らす)
??「よぉ。ヒゲのおっさん。珍しくはえ~な」
アラン「まぁな。忍びの二人が出張してるおかげで、部屋が広々使えるからよ。好き放題にゴロゴロと・・・って、おお?」きょろきょろ
??「ここだよ。ここ」
アラン「・・・・・・・・。ん・・」
・・・・・・・・・・・・・ポフッ
(ガーデニングの植木に紛れて、華やかなドスビスカスがちょこんと咲いている)
ファイヤージンガー「光合成にはもってこいの場所だろ?チャージするには最適だぜ」へん
アラン「ロージーに追い出されたんか。可哀想にな」よしよし(腰を屈めて近づく)
ファイヤージンガー「うるせえから部屋から出てけだってよ。そんで「埋められた」」はぁ~
アラン「他人様が聞いたらヤバイぞ、今の発言は。で、ロージーは引きこもって、部屋で何してんだ?」ちら(開き窓が閉まった二階の部屋を見上げる)
ファイヤージンガー「なにやら怪しげな薬を調合してやがる。ほら。例のUMWと遭遇した日の晩から、ずっとだ」
アラン「熱中するのはいいことだが・・フラワーも一緒か?最近、家からちっとも外に出てねぇみてぇだけど」
ファイヤージンガー「おふくろさんと同じ部屋にいるみたいだぜ?鉄平もここのところ、毎日家に来やがる」
アラン「総帥も好きだねぇ~。って、病気じゃねぇだろうな」
ファイヤージンガー「よせよ。少し体調崩してるだけだろ?すぐに良くなるさ」
アラン「んじゃ、ロージーが作ってる薬ってのは・・・」
ボウーーーーーーン!!
(二階の部屋から何やら爆発音が聴こえる)
ファイヤージンガー「お嬢の部屋からだ!!」(部屋を見上げる二人)
バーーーーーーーーン
(開窓が開かれると同時にものすごい煙が外に出てくる)
ロージー「げほっげほっ」(頭ボサボサですす汚れした顔を窓の外に出す)
アラン「ロージー!!どうした!?」
ロージー「フッフッフッフッ・・・でけたで」ゴフッ(吐く咳が黒い)
ファイヤージンガー「まるでマッドサイエンティストだな。んで?何が出来たんだ?」
ロージー「何がでけたか・・やて?」フォッフォッフォッ・・
アラン「・・・・・・・・・・・」(訝しげな顔して、真っ黒な少女の顔を見上げてる)
ロージー「でけたんやでぇ~!!対UMW用のどえらいもんがなぁ~!!」バサバサバサバサバサ(外に向かって吠え散らかすもんで、屋根の上の小鳥達が逃げていく)
ファイヤージンガー「おっさんの予想を上回ってきたな」
アラン「あ、ダメだ。二日酔いの頭痛がしてきやがった。おら、もう一度寝るぜ」とっとっとっとっ・・
ロージー「これさえあればもうUMWなんぞこわないわぁ~!!ぶわぁ~はっはっはっはっはっは!!歯」ぽちょん
(歯を自慢気に見せるその頭の上に、鳥のフンという置き土産を残していく小鳥達)
「あたちのモンハン日記」
~Fourth Stage~
~渓流山岳林地帯、とある山腹エリア....
キョキョキョキョ・・・ヒィ~ヒィ~ヒィ~・・・
(野生の森感たっぷりの様々な生き物の鳴き声が山林地区に響き渡る中、肉焼き器を中心に募るカーブー一味とあんまん女。ガルグイユを抱いたニャークとUBUはホオジロザメのベンチに腰掛けている)
カーブー「いります?」ぽへん(コゲ肉を掲げる)
UBU「いんない」ぷいっ
彭関越「ほいだらおらが食べるずら」あ~ん
サメ「あ~ん、サメちゃんにもくだちゃい」(ニャークが抱っこしている)
UBU「・・・・・・・・・」ちら
ニャーク「どうした?UBU」
UBU「あたちにも・・・抱かせなさいよ」
ガルグイユ「いやでちゅ」ぷい
UBU「・・・・・・。なぜしてよ」
ガルグイユ「あんまんお姫ちゃまは、いっちゅもカーブーおにいちゃまにひどくあたるからでちゅ。だから抱っこちゃちぇてあげないでちゅ。いっちょう(一生)」ぷい
UBU「チッ・・」
カーブー「クックックックック・・」ぎゅりんぎゅりん(笑いをこらえながら肉焼き器を回し、第二弾を焼いている)
彭関越「それよりおら達の居場所がよく分かったずらね、あんまん大姐」
UBU「散々探したわよ。おかげで千里眼の薬、全部無くなったわ」
カーブー「なにしにきたんすか?」ぎゅりんぎゅりん
UBU「ムッ。頼まれたから来たまでよ。ほら、これ」サッ(綺麗に光る砥石を手渡す)
カーブー「持ってますよ」ぎゅりんぎゅりん
UBU「ムッ。てめぇのきたねぇそれとは質が違うんだよ。雪左から。有りがたく貰っておきな」ドサッ(カーブーの足元に砥石を投げ渡す)
カーブー「別にいいのに」ぎゅりんぎゅりん
UBU「いちいちてめぇは!!何故素直にありがとうが言えねんだ!!親連れて来い!!」バッ(すかさずUBUを羽交い締めにし、制御する河狸獣)
ニャーク「それでは、わざわざその砥石を渡す為に来てくれたのか?」
UBU「好きで来たわけじゃないわよ。それよりどうなの?成果は」ブン(牙獣の腕から逃れる)
彭関越「今のところ、五分五分ずら」あ~ん(落ちてるコゲ肉の骨を飲み込むその顔と全身は、よく見ると傷だらけである)
UBU「ふぅ~ん・・・ならいいけど」
ガルグイユ「助太刀ちにきたでちゅか?」
UBU「そう言ったら抱かせてくれる?」にや(すかさずそっぽを向くガルグイユ)
彭関越「昨晩も現れたずらよ。ここのところ、ずっと連戦続きずら」ゴリッゴリッ
UBU「出現も気まぐれなUNKNOWNか・・・ハンターとしての感想は?」ちら
カーブー「噂ほどじゃないっすね。生きてるのがその証拠っす」ぎゅりんぎゅりん
UBU「言葉を知らない野生児に、論理的感想を求めても無駄だったみたいね。ニャーク君の見解は?」
ニャーク「・・・・・・・・・」ちら(それとなくカーブーを見る)
カーブー「俺に気を遣わず、正直に言えばいい」ぎゅりんぎゅりん
ニャーク「・・・・・。おそらくUMWは、まだ本領を発揮していない。森が焼け野原になっていないのが、その証拠だろう」
UBU「みたいね。山を登りながら同じことを思ったわ。メゼポルタから聞くUNKNOWNの話じゃ、とんでもない火力を持っているっていうもんね。「ワイバーン骨格モンスターの集大成」なんて呼ばれてるんだって」
カーブー「腕に自身のない奴が、そうやって自分の力を上回るモンスターを神格化したがるんすよ」ぎゅりんぎゅりん
UBU「だから?どのモンスターを敬愛しようと個人の自由じゃない。そもそもモンスターハンターっていうのは、大地にへばりついて生きていくことを信条とした自然崇拝者のはずよ。それともあんた、その謙虚という美徳を忘れて、ただの屠殺者にでもなったわけ?玄竜のおじさまみたいに」ふん
カーブー「ムッ。なんすかそれ。なんで親父が出てくるんすか」ぎゅるんぎゅるん(怒りで肉焼き器を回す手が加速する)
彭関越「まぁまぁ。ニャーク猫人の言うとおりだとすれば、どうして黒い飛竜は本気を出さないずらか?」
UBU「知的生命体種だからよ」
彭関越「ああ・・なるほど」プッ(骨の一部を吐いた)
カーブー「どういうことですか?」ぎゅりんぎゅりん
UBU「理知あるモンスターが、よく燃える木々が密集する山林エリア内で、簡単に火を吹いたりはしないってこと。考えてご覧なさいよ。森をむざむざと焼け野原に変えてしまっては、自身の隠れ蓑がなくなってしまうし・・それに現場検証による考察を一番警戒しているのかもしれないわね・・」ふむぅ~
ニャーク「現場検証・・・古龍観測隊やユクモ以外に所属するギルドのハンターを警戒してるということか?」
UBU「そっ。危険度が増せば、うちの老いぼれギルドマネージャーだって、他所にハンター依頼をかけざる得ないでしょ?UNKNOWNはそれを見越して、レベルを合わせてくれているのかも。ここ(ユクモ地方)を棲家にする為にね」
ニャーク「知的生命体種ならではの配慮・・・そういうことか」(深く頷くUBU)
カーブー「考え過ぎですよ、ニャークもUBUさんも」ぼへん(またしてもコゲ肉を掲げる。煙があやしい色だ)
UBU「闘争本能と衝動だけに支配されてるあんたとは、頭の出来が違うってことよ。資料以外のデータは収集出来た?ニャーク君」
ニャーク「感知したことのないレベルの龍属性エネルギーを持っていた。瞬間の数値だけでいえば、禁忌のモンスターと同等、それ以上のものだろう」
カーブー「禁忌のモンスター自体が、バロンの仮説に基づけばオリジナルじゃないんだ。あてにならないよ」ガチン(第三弾の生肉をセットする)
UBU「へぇ。少しは勉強してるみたいね。他に特徴は?」
彭関越「散々、持ち上げられて、ぶん投げられたずら」がじっ(むすっとしながらコゲ肉をかじる)
UBU「持ち上げられて・・・ああ、獲物を地面ごと上空に巻き上げる風圧効果を持つっていう、サマーソルトのこと?」
ガルグイユ「違うでちゅ。あいちゅのオーラ圏内に入ると、勝手に体が浮いちゃうんでちゅ」
UBU「ほえ・・」
ニャーク「それだけじゃない。アランの話によれば、そのオーラはボウガンの弾道も「捻じ曲げた」そうだ」
ガルグイユ「サメちゃんの水流ブレスもでちゅ」ぷんすか
UBU「普通種でも弾丸反射効果を持つオーラ咆哮をするっていうけど・・・それとは少し違うみたいね・・・・浮く・・・この子達の重量をもってすら・・・・物理的な弾道及び放水をもまた・・・・」ふむ・・
ニャーク「引っ掛かるか?」
UBU「ねぇ、ニャーク君。今度、そいつにあなたの光子力ビームをぶっ放してご覧なさいよ。そうすればもっと確定的な検証を得られると思うわ」
ニャーク「分かった。やってみる」こくり
カーブー「フン」ぎゅりんぎゅりん
UBU「他に何か気づいた人?」(手を真っ直ぐに挙げる河狸獣)
彭関越「鬱陶しいのはあいつの目ずら」ぷんすか
UBU「目?」
カーブー「飛竜の赤眼っすよ」(肉焼き器を回す手を止める)
UBU「??」
カーブー「覚醒した黒き飛竜の赤眼・・血紅色を帯びたその目は、見たものを戦慄させるという・・・・俺が光を失ったのは、そいつと同じ効力を持つ相手と対峙したからです」ザッ(立ち上がる)
UBU「・・・・・・・・・・・」
ガルグイユ「カーブーおにいちゃまに、龍の型をおちえてくれた剣豪のおじちゃんは、その眼のせいで・・・ちんじゃったんでちゅ・・・」
UBU「・・・・・・。動きを拘束されてしまうっていうの?」
彭関越「そうずら。あいつの気味悪い紅く光った目を見ると、体が麻痺した様に動かなくなるんずら」
UBU「それは厄介ね・・(カーブーが自ら目を潰したのは、おそらくその眼光から逃れる為・・)」
カーブー「安心してくださいよ。俺ならあいつと対等にやり合える。昨日まではあいつに合わせて、ワイバーン系の龍の型で勝負してましたが、今度は手法を変えてみるつもりです」
UBU「それはいいけど・・あんたはそのオーラに触れても、平気なわけ?」
ニャーク「それがUMWは、カーブーと対峙するとオーラを発生させるのをやめるんだ。まるで試しているのかのような印象を受ける」
UBU「それについてはどう思うわけ?感じ方でもいいわよ」ちら
カーブー「さぁ・・・なにぶん目が見えないもので・・。ただ、なんとなく共感は覚えます」
UBU「・・・・・。うち(クルセイダーズ)の子達みたいに?」
カーブー「それとはまた違うんですよ。狂暴性の中に、そう・・・影が見えるんです」
UBU「ふぅ~~~。視界に頼らない者ならではの心象を抱かせる相手・・・それ故のUNKNOWNってわけか・・。いいわ、この件はあんたに任せる」やれやれ
カーブー「ウッス。俺もこれ以上、みんなの足をひっぱたりたくはないですからね」
UBU「・・・・・・。ひとつだけ忠告しておくわ」ザッ(立ち上がる)
カーブー「??」
UBU「あたちはあんたがいつ死んだって構いはしないけど、それをあたちに許さない人たちのあんたに対する想いが、今回あたちをここによこしたの。隣人の善意を顧みないで、独りよがりに横行しているうちは、何をやったって未成熟にみえるもの。大切なものを護りながら闘うことの厳しさは、あんたが一番良くわかっているはずよ」
カーブー「・・・・・・・・・・・」
UBU「だからあんたが、その人達の想いを少しでも踏みにじったら・・・」
カーブー「??」
UBU「その時はアンジェリに代わって、あたちがあんたを修正してやるから。その時は覚悟しておきなさい」
カーブー「・・・・・・。分かりました。心に留めておきます」ぺこり
UBU「じゃ、行くわ」ふぁ~あ・・
ニャーク「もう帰るのか?」
UBU「あたちはあたちなりに、ユクモの災難を受け止めている。だから今は少しでも村にいたいの」
ニャーク「・・・・・・。分かった。気をつけてな」なでなで(UBUに頭を撫でられる)
UBU「あんた達も、無茶はしないこと。いいわね」
彭関越「分かったずら」(ニャークに抱かれてるガルグイユもそっぽを向きながらも頷いてみせる)
UBU「最後に。あんた達と同じく、山に捜索に入ってるポールさん達とも仲良くやって。ギルドのクエストじゃないんだから、「4人」っていう数字にこだわらなくていいんだからね。じゃ」ザッ
・・・・・・・・・・・・・・・・
(静かに下山していく、アルレボを背負ったUBUの背中を見送る一同)
カーブー「珍しいな・・」
ニャーク「なにがだ?」
カーブー「尊大で傲慢、冷血モス女であるはずのUBUさんが、他人の事を・・それも基本的には敵視している同業者を「さん付け」で呼ぶなんて・・」
ガルグイユ「えらちょうなのは変わりないでちゅ。あんまんお姫ちゃまは、カーブーおにいちゃまの、おねえちゃまのちゅもりなんでちゅかね」やれやれ
ぽむっ(カーブーに頭を撫でられるスクアギルの幼体)
カーブー「案外・・・そうかもな」フッ・・
~ユクモ村商店街、喫茶「アマンダ」....
ちゅんちゅん・・ちゅんちゅん・・
(小鳥の囀りの中、店先のテラス席に募るクサッチーニ狩猟団の面々。なんだかくたびれている)
クサッチーニ「はぁ・・・・」(太陽光を背に浴びながら、なんだかやつれてた顔が逆光になり、余計に気の毒な感じ)
パソコン「・・・・・・・・」(同じく。まるで大干ばつに見舞われた人みたいな形相である)
デブ「むぐむぐむぐむぐ・・!!」カツカツカツカツ(二人とは対照的に、おそらくカレーライスであろうと思われる大皿を持ち上げ、活発的にかっくらっている)
ポール「・・・・・・・・・・」トントントン・・(テーブルの上の木製ジョッキを人差し指でとんとんしながら何やら考え込んでいる)
ブリジッタ「おまたせしましたぁ~♪本日のオススメ「不誠実なシェフが作る慇懃無礼なガッツチャーハン」でぇ~す♪」(メイド装備レプリカを着た、ブラウンポニーテールのそばかす小娘が、頭の上にでかい大皿を持ち上げて運んできた)
デブ「はいはい!!それおいら!!それおいら!!」ガンガン(焦燥感たっぷりにスプーン&フォークを両手にテーブルを叩き散らす。その姿はまるで何処かの部族みたいである)
ブリジッタ「はい、どうぞ♪デブさん」ごとん
クサッチーニ「はぁ・・君、よくそんなに食べれるね」ちゅうちゅう(厭味ったらしくアイスコーヒーのストローを吸う)
パソコン「神経が図太いんですよ」はむっ(草食系の子が如何にも好みそうな「ちいちゃいサンドイッチ」をそれとなくつまむ)
ブリジッタ「あれあれ。なんだかひどい言われようね、デブさんってば」
デブ「みんな・・(ガツガツガツ)、UMWを捕まえるどころか・・(ガツガツガツ)、遭遇すら出来ないから・・(ゴッゴッゴッゴッ(水飲む))、イライラしてるのさ(ガツガツガツ)」
ブリジッタ「そうなんですか?」
ポール「図星。張った罠はおろか、「罠肉」にも食らいついていない。丁寧に「解毒ミート」まで置いてやったのにも関わらずね」やれやれ(お手上げのポーズをして見せる。それを見て微笑むブリジッタ)
クサッチーニ「だから捜索の時間を昼から夜に変えようと思ってね。その為の小休憩ってわけさ」ずずずず・・(アイスコーヒーが無くなるまでストローを吸引する)
ブリジッタ「大変ですね。やっぱりハンターって」ちょんちょん(デブの髪の毛(五厘刈り)に付いている、ゴミを取ってやる)
パソコン「すあまちゃんはいるかい?出来れば、UMWと遭遇した時のことを詳しく聞きたいんだけど・・」しょれしょれ(どうやらレタスが苦手な様で、サンドイッチを開き、それを皿にこそぎ落としている)
ブリジッタ「残念。今は「登校中」」はむっ(皿の上のレタスを食べちゃう)
パソコン「ありゃりゃ。って、学校が襲われなければいいですね」はむっ
クサッチーニ「平気さ。あの学校にはあらゆる種類の生徒がいるからね。その匂いと気配に警戒して、近づきやしないさ」
ブリジッタ「でもすあまちゃんったら、ひどく怯えていて、この前も裏庭の伝書鳩を、知りあいのギルドの要人さん宛に飛ばしていたみたいよ」
クサッチーニ「うちはハンターが少ないからね。心配なのさ」フッ(誇らしげに笑う)
ブリジッタ「もうしっかりしてくださいよ。村のみんながぐっすり眠れる様にしてください」(「え~」って顔するクサッチーニとパソコン)
ポール「さて。そしたら各自、仮眠をとって、また夜に集会浴場で会おうか」ザッ
パソコン「そうしましょう」ガタッ
??「待ってぇ~」
ポール「おや・・・」
ロージー「待って待って!!」タッタッタッタッタッ(まだ頭はボサボサ、顔はすす汚れたまま駆けてくる)
パソコン「どうしたんだい?ロージーちゃん」
ロージー「ひいひい・・ふうふう・・・」はい(クサッチーニに水を渡される)
ポール「そんなに息を切らせて・・何か用かい?」ゴッゴッゴッゴッ・・(水を一気飲みするロージー。頭はまだボサボサ)
ロージー「ぷはぁ~。UMWの捜索に行くんでしょ?」
ポール「ああ。夜になったらもう一度ね」
ロージー「良かった♪なら、これを持って行って」はい(処方箋袋を手渡す)
ポール「これは・・なんの薬だい?」
ロージー「中に丸薬が幾つか入ってるの。これでUMWと遭遇してもへっちゃらよ♪」フフン(と、隣でまだチャーハンを喰らっているデブの頭(五厘刈り)を軽くひっぱたく)
パソコン「どういう意味さ?」
ロージー「ふぁ~・・ねむ・・。UMWと遭遇したら飲むのよ。いいわね?それじゃあ、御機嫌よう~♪」らん、ららん、らららぁ~ん♪(へんてこりんなスキップで商店街のど真ん中を行く。道中、でかい荷物をしょった行商人とぶつかり、まんまと荷物が散開するという惨事も)
クサッチーニ「なんだい?ありゃ」きょとん
パソコン「大丈夫かなぁ・・その薬・・」じー(疑念の眼差し)
ポール「仮にもローゼンクロイツの愛娘さんが調合してくれた有り難い薬だ。言われた通り、飲んでみましょ」ゴソッ(処方箋をポッケにしまう)
クサッチーニ「やけに信頼してますね」
ポール「ん・・なに。ローゼンクロイツには少しだけ借りがあるものでね」フッ
クサッチーニ「??」
ポール「さ、そんなことより仮眠仮眠。体力を蓄えないとな」パンパン(手を叩き、一同を促す。デブはチャーハンを食い終わり、すでに椅子で寝ている。もちろんよだれ付き)
パソコン「遭遇出来ればいいですけどね」はぁ~
ポール「やるんだよ。そうだろ?」バン(パソコンの薄っぺらい背中を叩く)
クサッチーニ「じゃ、皆さん、また夜に・・・」ふぁ~あ・・(パソコンと共にテラスを去る)
ポール「それじゃあ、俺も・・」
ブリジッタ「あら・・・」
ポール「どうした?」
ブリジッタ「いえ・・さっきまで小鳥達が鳴いていたんだけど・・・何処かに飛んでいってしまったのかしら・・・」
ポール「・・・・・・・・。今宵は期待出来そうだ」
ひゅううううううう・・・・
(空を見上げる二人の頭上を乾いた風が突き抜けていく。椅子にふんぞり返り、大口を開けて寝ているデブの咽喉に、飛んできたクモの巣が張り付き、危うく死にそうになる)
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次回「あたちのモンハン日記」ザ・ストーリーモードは!?
4/27(水)0時更新 「底知れぬ黄泉」の巻
をお送りいたします♪ほんじゃあさ、次回もトレパンマンを穿いて液晶テレビの裏に隠れながら読も見ようよ
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「珍しいな・・」の巻
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